
ツゲは日本家屋と相性がよく、きれいに整えられていると非常に風格があります。しかし、「大きくなりすぎた」「枯れてきてしまった」など、ツゲを思うように育てることができずお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
ツゲを美しく健康に保つためには、剪定が必要不可欠です。剪定は、見栄えを整えるだけでなく、枝葉を透かして風通しや日当たりを改善し、枯れないようにするという点からみても重要な作業です。
この記事では、初心者の方でもうまく剪定できるように、ツゲを剪定するのに適した時期や、きれいに仕上げるコツなどをご紹介していきます。ツゲのお手入れでお悩みの方は、ぜひご覧ください。
- ツゲの元気がない
- 部分的に枯れている
- 樹形を大きく変えたい
上記に当てはまる場合はご注意ください。弱った木を剪定する際や、枝葉を大量に切り落とす際は、木にダメージを与えないよう、細心の注意を払って剪定しなければなりません。
ツゲの状態にあわせて切る枝や量を見定めるためには、相当な知識と技術が必要です。上記のような剪定は難易度が高いため、作業に慣れていないうちはプロに依頼することをおすすめします。
その際、木が弱ってしまった原因や、ツゲに適した樹形なども聞いてみると、今後ツゲをきれいに育てるための参考にもなりますよ。
目次
ツゲを剪定する方法その①:庭木として植えている場合
ツゲの剪定は外形を整えながら刈り込む方法が基本になってきます。庭木としては玉づくりといわれる仕立てかたが一般的ですが、円すい形や半球など自由にいろいろな形が楽しめます。
日本だけでなくイギリスでも、動物などの形に刈り込まれたトピアリーという剪定方法は、ポピュラーなものになっています。
剪定する前に、「どんな形にしたいのか」という仕上がりをイメージしておくことが大切です。刈り込みバサミで大きく形を作ったあと剪定バサミで調整しながら、全体のバランスに気をつけてイメージした形に近づけていきましょう。
コツとしては、上部と下部で強弱をつけて刈り込むことです。上下を同じように剪定してしまうと、新芽が伸びたときに上だけが大きくなりすぎて、バランスが悪くなってしまうおそれがあります。
上部が大きすぎると、強風などで枝が折れて倒れる危険もあるので、気をつけたいところです。それを防ぐためには、成長の早い上部を深めに刈り込んでボリュームをおさえて、下部は浅めに刈り込んで比重を重めにすることが、樹形をきれいに保つ方法のひとつとなります。
枝が混みあう内部は剪定バサミで手入れするのが適しています。枝が密集しすぎていると養分が行きわたらなくなり、枯れる原因となります。樹形を壊さない程度に間引いて、風通しをよくしてあげましょう。内部にたまってしまった枯れ落ちた枝葉も、同じように枯れの原因になるので取り除いておくことが大切です。
刈り込む順番も上から刈り込んで、切り枝を落としながら下へ移っていけば、剪定作業がスムーズにおこなえるでしょう。
ツゲを剪定する方法その②:生垣として植えている場合
生垣として並べて植えるツゲの剪定には、持ち手の長い刈り込みバサミや電動バリカンがおすすめです。特に箱状の生垣で横幅が長かったり、高さがあったりする場合でも短い時間で広範囲の剪定が仕上がりよくできます。
剪定のコツとして、上下で刈り込みの強弱をつける点は庭木と同じです。生垣は横並びに植えることから、より枝が混みあいやすくなるので、内部の間引き具合に気をつけましょう。枝を切りすぎると目隠しとしての効果が薄れるので、厚みをもたせて剪定する必要があります。
侵入防止や目隠しなど生垣の用途にもよりますが、身長を超えてしまうほどになると手入れが大変になるので高さ調整も大切ですね。
また花を咲かせたり季節ごとに変化のある樹種を一緒に混ぜて植えたりすれば、生垣自体に厚みをつけながら華やかさも添えることができます。いろいろ試しながら、好みでアレンジしていくのも楽しみかたのひとつです。
ツゲの剪定は年2回するのがおすすめ!その時期について
剪定をする時期を間違えてしまうと、木自体を弱らせてしまうおそれがあります。ツゲの剪定時期は春に伸びた新芽が落ち着いてくる6月ごろと、枝葉の成長が止まりつつある10月ごろがおすすめです。
1番の成長期は新芽が伸びる春で、6月ごろにはその成長も緩やかになるため、この時期に1回目の剪定をおこなうのがよいでしょう。
新芽の成長によって樹形も大きく乱れるので、深めに刈り込みをしておきます。新芽が伸びている時期に剪定をしてしまうと、大きく樹形が変化してしまうので、手入れする回数が増えて手間が増えてしまうことになります。
10月におこなう2回目の剪定は、冬場は成長しないことから、6月の剪定のあとに伸びてきた枝葉を刈りそろえる程度にしておきます。
乾燥する夏場はたくさんの養分を必要とするため、この時期に剪定してしまうと、木を弱らせてしまうおそれがあります。気温が低くなる冬場も、木の治癒力が弱まるので、剪定は避けた方がよいでしょう。
ツゲの剪定は年に2回なので、育つリズムさえつかめれば刈り込む時期や深さも、すこしずつ身についてくると思います。萌芽力も強く、刈り込めばまた復活するので、失敗をおそれずに挑戦してみましょう。
ツゲを剪定する際に準備しておくべき道具とは
ツゲの剪定は木の大きさや高さ、または刈り込む部分で使い分けることをおすすめします。鉢植えくらいであれば、盆栽バサミや植木屋バサミなど、小さなハサミが葉刈りに適しています。
庭木として大きく育っているツゲは、高さもあることから刈り込みバサミが扱いやすいでしょう。片手で使用できる刈り込みバサミや、左利き用のハサミも販売されています。
生垣のように刈り込む範囲が広く、平面をきれいに切りそろえたいということなら、植木用の電動バリカンがあると非常に便利です。小さなハサミよりも手間が少なく、きれいに仕立てることができます。
ツゲを剪定していくのは葉刈りが中心になってきます。しかし、ときには枝や幹を伐採することもありえますので、ノコギリもあるとよいでしょう。
生垣に高さをつけるときには脚立も必要ですし、もちろん軍手も忘れずそろえておきたいところです。剪定バサミは刃の長さだけでも種類が豊富です。ぜひ、お好みの1丁を探してみてください。
まとめ
ツゲの剪定は、形しだいで和風にも洋風にも自由にアレンジできます。成長は早くないので、刈り込みかたの時期とコツさえつかめれば、長く付き合うことができる樹木でしょう。庭木で大切なのは上下のバランス、生垣は厚みと高さがポイントです。
剪定に慣れてきたら鉢植えのトピアリーを並べて、生垣のかわりにしてみるのも面白いかもしれません。お庭の雰囲気に合わせて楽しんでみてはいかかでしょうか。
しかし高所での作業は危険をともないますし、自分で丸く刈り込むなんてできないと思われるかもしれません。また剪定したあとに処分する枝葉もかなり出ますので、剪定以外の労力と時間も費やしてしまいます。
自治体によっては、規定の長さに切り揃えなくてはいけなかったり、あらためて申込が必要な場合もあったりします。そういったときには、剪定から片付けまで一括しておこなってくれる業者へ依頼することも、便利なひとつの方法ですね。
剪定を依頼できる業者や料金
依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「剪定」をご覧ください。
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