「バラのシュートやピンチってなに?ゴールもあるの?」解説します!

2023.11.20

「バラのシュートやピンチってなに?ゴールもあるの?」解説します!

数ある植物の中でも、バラはひときわ華やかで人気の高い花です。そのため、自宅でバラを育ててみたいという人も多いのではないでしょうか。

バラを育てていると「シュート」「ピンチ」「サッカー」など、聞きなれない用語がたくさん登場します。たくさんの花を咲かせるには、バラの種類にあわせて、シュートの管理を適切におこなうことが大切です。

シュートとは、バラからのびてくる若い枝のことです。今回のコラムでは、バラのシュートを中心に、バラの剪定方法やお手入れ方法について紹介していきます。バラの栽培が初心者の人は、ぜひ参考にしてみてください。

※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。

バラのシュートやサッカーの正しい処理法

はじめに紹介したように、バラから勢いよくのびてくる新しい枝のことをシュートといい、とくに株の根元から発生するシュートをベーサルシュートと呼びます。

バラは台木という土台となる苗に、咲かせたい品種のバラを接いで育てることがほとんどです。そのため、台木から異なる品種のバラの枝が出てくることがあります。このように、台木から出てくる若い枝がサッカーです。サッカーはベーサルシュートと生えてくる位置が似ていますが、本来育てたいバラではないため、見つけ次第切っておきましょう。

ベーサルシュートとサッカーを見分けるポイントは2つあります。まず、サッカーは、台木より下から出てきますが、ベーサルシュートは台木と接いである箇所よりも上からのびてきます。そのため、バラのシュートがどこから出ているのかをみれば、判別が可能です。

台木との接ぎ目が見分けられない場合は、シュートについた葉の大きさで見分けることが可能です。日本では、多くのバラの台木にノイバラという品種が利用されています。ノイバラの葉は小さいため、育てたいバラの葉と比べてみて判断してください。

ベーサルシュートを放置するとどうなる?

ベーサルシュートを処理するかどうかは、バラの種類によって異なります。バラには真っ直ぐ上にのびるタイプのものや、つる状にのびるバラなどさまざまな性質のものがあります。このうち、四季咲きのバラは、ベーサルシュートを切らなければなりません。

四季咲きのバラのベーサルシュートを放置していると、ホウキ状に枝わかれした枝の先端にたくさんのつぼみをつけます。多くのつぼみがつくと花が楽しめるかもしれませんが、枝の生長が止まってしまうというデメリットがあります。

そのため、四季咲きのバラのベーサルシュートは適切に処理する必要があります。ベーサルシュートの処理方法については、次の項目をご覧ください。

バラのシュートピンチの方法

先ほど紹介したように、四季咲きのバラのベーサルシュートは、つぼみをつけずに枝を育てていくことで、翌年以降のバラの生長が期待できます。つぼみをつけさせないために、枝先をつまんで折ることを、ピンチといいます。

シュートのピンチをおこなった枝は、つぼみをつけずにのび続けるため、枝を丈夫に育てていくことができるでしょう。また、ピンチをした箇所からさらに枝わかれして、枝葉を増やしていくことも可能です。

ベーサルシュートの枝先につぼみがついてしまったり、枝が固くなったりしたときは、はさみで切りとってもかまいません。翌年以降も長くバラを楽しむために、ベーサルシュートを適度に管理していきましょう。

シュートピンチが遅かったときの対処法

シュートのピンチが遅くなってしまうと、ホウキ状にたくさんのびた枝先につぼみがついてしまうこともあります。その場合は、2本程度の枝を残して、真ん中にある枝を切っておきましょう。Y字の形をイメージして形をつくっていくとよさそうです。

つるバラのシュートはどうすればいいの?

つるバラの場合は、長くのびたつる状の枝に、たくさんの花を咲かせるために、シュートをのばし続けます。つるバラのシュートを長くすることができれば、つるを固定して好きな形に仕立てることができるようになるでしょう。このように、つるをのばしたい方向に固定することを誘引といいます。

まだのばしている最中のシュートは、強風で折れてしまわないように、支柱や柵などに麻ひもで縛っておくと安心です。長くしたいシュートは途中で折ったり、曲げたりしてはいけません。

シュートを横に曲げるとシュートの脇芽が上に向かって生長していきますが、のばしているシュートの生長が見込めません。そのため、まだ長くしたいシュートは上向きに固定するとよいでしょう。

「バラのシュートやピンチってなに?ゴールもあるの?」解説します!

バラの剪定で花つきアップ!

バラのシュートやサッカーの管理方法の次は、花つきをよくするための剪定方法を紹介していきます。バラをたくさん咲かせるには、剪定のコツをおさえておくことがポイントです。

四季咲きバラの剪定法

四季咲きのバラは、春と秋にきれいな花を咲かせることができます。そのために必要な剪定は夏と冬の2回です。

夏の剪定は8月から9月上旬ごろにおこないます。あまり生長していない細い枝や、枯れた枝葉はしっかりと取り除きましょう。株を全体の3分の2程度の大きさになるように切り、先端についている花やつぼみも剪定します。きれいに咲いている花を切るのはもったいないですが、この後に秋バラをいっせいに開花させるためのポイントです。

冬の剪定は、寒さがやわらいでくる2月~3月ごろ(寒い地域は雪解けの後)を目安におこないます。目安として、剪定前の株の半分~3分の1程度の長さになるように調整しましょう。細く、弱い枝は剪定し、なるべく元気な枝を残すようにしてください。もし、ベーサルシュートが出ていたら、50cmくらいを残して剪定しましょう。

つるバラの剪定法

つるバラは、休眠している12月~1月ごろに剪定をおこなうのがおすすめです。つるバラが活動している時期に剪定をすると、樹液が出てきてしまうかもしれません。

つるバラの剪定も、細い枝や弱い枝を中心に切り落としていきます。細い枝にはあまり花つきがよくないため、残すべき枝をしっかりと見分けましょう。さらに、剪定と同時におこなうとよい作業が誘引です。先にも紹介したとおり、誘引とはつるをのばしたい方向へ引っ張って固定することです。つるバラを誘引することで、フェンスやアーチにつるバラを絡ませて咲かせることができるようになります。

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基本のお手入れでバラに磨きをかけよう

バラのお手入れは、四季咲き・一季咲き・つるバラなど、バラの種類によっても異なりますが、まずは基本のお手入れを知っておくことが大切です。この項目では、季節ごとのバラのお手入れ方法について紹介します。

春夏のお手入れ

春はバラがよく成長するため、乾燥に気をつけながらこまめに水やりをしてください。3月頃には開花に向けて生長しているバラに肥料を与えましょう。

四季バラの場合は春に花が咲くので、開花後に花がら摘みをおこなうことがポイントです。咲き終わった花をそのまま残しておくと、栄養が奪われてしまうので、見ごろを過ぎた花は枯れる前であっても取り除いておくことが大切です。花の咲き終わりのころに枝を切ると、二番花や三番花が同シーズンに楽しめることもあるので、ぜひ実践してみましょう。

花の開花後には、お礼肥を与えるのもよいでしょう。バラは開花によって栄養をたくさん使っているので、消耗した栄養を補っておくことがポイントです。

夏にバラからシュートがたくさん出てきたら、シュートのピンチを必ずおこないましょう。このときピンチをしたシュートを育てていくと、来年以降に花をつける枝となります。もう1つ、大切な作業が夏剪定です。夏剪定をすることで、秋にたくさんのバラを咲かせられるので、8月~9月ごろには忘れずにおこないましょう。

春夏は害虫もつきやすい季節なので、アブラムシやハダニなどを見かけたら、殺虫剤ではやめに駆除しておきます。黒星病などの病気にもかかるリスクがあるため、病変した箇所は取り除いて、薬剤を散布しましょう。バラが病気にかかったときは、植物の知識が豊富な庭づくりの業者に相談するのもおすすめです。

秋冬のお手入れ

つるバラを育てている場合は、台風でシュートが折れるおそれがあるため、支柱などに上向きに結びつけておくと安心です。水やりについては、引き続き乾燥しないようにこまめに与えておきます。

四季咲きのバラの場合、10月中旬ごろには、秋バラが咲きはじめます。秋の開花でも、花が終わるころに花がら摘みを忘れずにおこないましょう。

12月~1月ごろは、冬剪定の適期です。剪定方法は先に解説したように、花つきの悪そうな弱い枝を中心に切り落とします。冬剪定を遅い時期におこなうと、せっかくついた新芽を切ってしまうおそれがあるので、2月半ばまでには完了しておくことをおすすめします。

「バラのシュートやピンチってなに?ゴールもあるの?」解説します!

まとめ

バラを育てていると「シュート」「サッカー」など、聞きなれない用語が出てきます。まるでスポーツのサッカーのようですが、バラのシュートは意味が異なります。

シュートとは、バラからのびている枝のことです。そのうち、バラの根元からのびてくる若くて勢いのある枝のことをベーサルシュートといいます。バラのシュートと間違いやすいものに、サッカーがあり、こちらはバラの台木から出ている芽のことです。サッカーは本来育てたい品種ではないため、見かけたらすぐに取り除きます。

シュートは放置していると、ホウキのように放射状に枝がのび、先端につぼみをつけます。つぼみのついた枝は生長を止めてしまうため、翌年以降に花を咲かせたい枝にはつぼみをつけないようにする必要があります。このようにシュートの先端を折ることを、ピンチといいます。四季咲きのバラはシュートのピンチが必要ですが、つるを長くしたいつるバラは、シュートを上に向けて固定しておく方法がおすすめです。

バラをたくさん咲かせるためには、春秋の開花前に剪定することが大切です。冬剪定は12月~1月頃、夏剪定は8月~9月ごろまでに、細い枝を間引いておきましょう。剪定するときの目安は、剪定前の3分の2~3分の1程度の長さにすることです。

開花後には次の花付きがよくなるように花がらを摘んでおくこともポイントです。バラのお手入れでわからないことがあったら、ぜひ経験豊富な業者に相談してみてください。


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