ピラカンサの剪定時期と方法を解説!きれいな庭木に育てるお手入れも

2023.11.20

ピラカンサの剪定時期と方法を解説!きれいな庭木に育てるお手入れも

ピラカンサの剪定をする際は、事前に剪定方法や剪定の適期を把握しておく必要があります。剪定の仕方を間違えると、花や実つきを悪くしてしまうおそれがあるからです。場合によっては花や実を楽しめなくなることもあるかもしれません。

また、目的や品種によって剪定の適期や方法が違うため注意が必要です。ここではピラカンサの剪定時期や方法について紹介しています。このコラムを参考に、ピラカンサの正しい手入れ方法について確認してみてはいかがでしょうか。ピラカンサを健康的に育てる方法や、株の増やし方についても紹介しています。

※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。

ピラカンサの剪定は花・実付きにかかわる作業

ピラカンサの剪定は花や実つきにかかわるため、剪定の適期や方法をしっかりと理解してから作業に取り掛かりましょう。ここでは剪定の仕方や時期について説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

剪定に適した時期

ピラカンサの剪定は花・実付きにかかわる作業
ピラカンサの剪定は開花後の6月下旬~9月、または3月~4月ごろがよいでしょう。剪定の時期が2回あるのは、ピラカンサは種類によって実がつく時期が変わってくるからです。ここではトキワサンザシとタチバナモドキについて紹介します。では実際に、剪定に適した時期について確認してみましょう。

トキワサンザシ

トキワサンザシの剪定は、開花後の6月下旬~9月の間におこなうのがおすすめです。しかし、8月以降は翌年の花芽を作り始めていることが多いです。そのため、間違えて花芽を剪定してしまうおそれがあるので、なるべく8月までに剪定をし終えたほうがよいでしょう。

タチバナモドキ

タチバナモドキの剪定は、3月~4月ごろにおこなうのがおすすめです。その理由は、開花後の6月ごろに花芽をつけ始めるため、間違えて花芽を剪定してしまうのを防ぐことができるからです。花を確実に咲かせたいなら、花芽ができる前に剪定に取り掛かるのがよいでしょう。

ピラカンサは庭木のほかに生垣として育てることも可能なため、生垣の場合は、12~2月ごろに剪定をすることも可能です。しかし、冬の時期に剪定をおこなうと花つきが悪くなるおそれがあるので、花を咲かせたい場合は避けたほうがよいでしょう。ピラサンカは11月ごろに翌年の花芽をつけることから、誤って花芽を剪定してしまうおそれがあるからです。

ピラカンサの花や実つきを重視したい場合は、8月までに剪定をし終えるのがおすすめです。剪定をする時期は、花芽をつける2か月前までに終わらせておくのがポイントとなります。

剪定で使う道具

ピラカンサは伸びた枝の先にトゲをもつ特徴があるため、素手で剪定をおこなうのはとても危険です。ピラカンサの剪定をする際は、以下で紹介する道具を整えてから取り掛かりましょう。

・手袋(通常の軍手はNG)
・長袖や長ズボン
・剪定バサミ
・脚立

ピラカンサのトゲによるケガを防ぐためには、手袋が必須となります。しかし、通常の軍手を使用してしまうと、トゲが貫通してしまうおそれが高いので革製の手袋や、ゴム製の手袋を用意するとよいでしょう。

また、半袖や半ズボンといった軽装では剪定をおこなわないようにしましょう。剪定した枝や剪定道具によってケガをするおそれがあるため危険です。ピラカンサは樹高が3~4mほどまで成長する樹木なので、脚立があると高い位置の枝も剪定がしやすくなります。剪定をする際はケガをしないよう、道具を整えてから作業に取り掛かりましょう。

基本的な剪定方法

ピラカンサの花や実つきをよくしたい場合、先端にトゲがある短めの枝は剪定しないようにしましょう。剪定をしてしまうと、花や実がつかなくなってしまいます。また、ピラカンサは長く伸びている枝には花芽をつけない特徴があるので、優先して取り除きましょう。

ほかにも、春に開花をし終えて秋に実をつけた枝は、枝のつけ根から約20~30cm残して剪定をします。なぜなら、先端から中間までには花芽をつけないからです。剪定をする際は、伸びている枝とすでに実をつけた枝をメインに取り除いていきましょう。

剪定をする際は、真上に真っすぐ伸びた枝や枝同士が絡み合っている箇所、下に向かって伸びている枝などを選んで剪定するのがポイントです。

樹形を保つための剪定方法

先ほど紹介しましたが、ピラカンサは庭木のほかに生垣として育てることも可能です。ピラカンサが成長したことで生垣の樹形が崩れている場合は、冬に刈り込みをおこないましょう。とくにピラカンサは真上に伸びる枝(徒長枝)が多いため、刈り込みをして樹形を整えるのがポイントです。

また、ピラカンサは剪定をしてもすぐに芽を出すので強剪定をしてコンパクトに整えましょう。しかし、冬に強剪定をおこなうと花や実つきが悪くなるおそれがあるため注意が必要です。

生垣でも花を楽しみたいといった場合は、植えつけた年に強めの刈り込みをおこないます。強めに刈り込みをおこなうと小枝が伸びやすくなるので、こまめに軽めの剪定をおこなうようにしましょう。軽めの剪定を毎年続けることで、花芽ができて花を咲かせることができます。

自分で剪定するのが不安な方は

ピラカンサは先ほど紹介したとおり、樹高が約3~4mまで成長する樹木です。そのため自分では剪定が難しいと感じる人もいるでしょう。仮に剪定ができたとしても、剪定する枝を間違えてしまい花や実つきを悪くしてしまうことがあるかもしれません。

ほかにも、枝についたトゲによるケガを避けたいといった人もいるかと思います。このような場合は、業者に剪定を依頼するとよいでしょう。業者の多くは依頼をする前に見積りを出すことができるため、事前に相場を確認してから依頼することをおすすめします。

ピラカンサを健康に育てるためのお手入れ

ピラカンサは比較的育てやすい樹木ですが、育て方を間違えると元気に育たなくなるおそれがあります。ここではピラカンサの育て方と、育てる際に注意してほしい害虫について紹介していますので、健康的に育てるためにも一度確認しておきましょう。

栽培に適した環境

ピラカンサを健康に育てるためのお手入れ
ピラカンサは日当たりのよい場所を好みます。日陰でも元気に育ちますが、実つきが悪くなるおそれがあるので日陰は避けましょう。ピラカンサは成長するにしたがって広範囲に枝を伸ばしていくため、広い場所で育てたほうがよいです。また、水はけがよく土が肥えている場所だと元気に育ちやすいです。

基本的なお手入れ

水やり

ピラカンサをすでに庭木として育てている場合は、地中に根を張っていることが多いため雨水のみで問題はありません。しかし、夏の暑い時期は土が乾燥しやすいので1日に1回、朝または夕方に水やりをおこないましょう。

鉢植えで育てている場合、地中から水分を吸い上げることができないため冬の休眠期以外は土が乾燥しないよう水を与えましょう。とくに開花する時期に土が乾燥していると、実つきが悪くなりやすいので注意が必要です。

肥料

水やりと同様で、庭木として育てている場合はほとんど与える必要がありませんが、寒肥として2月下旬~3月上旬ごろに与えておくとよいでしょう。寒肥をすることで、春がくるまでに肥料が分解され、新芽や花芽を出すための栄養となります。

鉢植えで育てている場合は、開花前・開花後・実が色づき始めるタイミングで与えるとよいでしょう。とくに開花後に肥料を与えると、開花時に消費したエネルギーを肥料で補充することができるため、開花を終えた後も元気に育てることができます。

植え替え・植え付け

植え替えや植えつけは寒さが落ち着き始める3~4月ごろや、9~11月ごろの秋におこなうのが最適です。鉢植えで育てている場合は、根の張り具合を確認しておよそ2年に1度の頻度で植え替えをおこなうとよいでしょう。

作業時のポイント

植え替える際は、今まで使用していた鉢よりも一回り大きな鉢を用意しておきましょう。鉢から庭に植える場合は、地面に根鉢の2倍ほどの大きな穴を掘って植えつけます。しかし、土を深く掘って植えてしまうと根が伸びづらく、根腐れを起こすおそれがあるので気をつけましょう。

土に腐葉土や元肥を混ぜておくとよいです。「これ以上株を大きくしたくない」「鉢植えとして今後も育てたい」といった場合には、枝と根を切りつめて大きさを調整しましょう。

植え替えは、根の成長具合をよく確認してからおこないましょう。ある程度株が大きくなったら、直接庭に植えつけて育てるのがおすすめです。土を深く掘り過ぎてしまうと、根腐れするおそれがあるので気をつけましょう。

被害にあいやすい害虫

ピラカンサは比較的病気にかかりにくい樹木ですが、時期によっては発生しやすい害虫がいます。とくにアブラムシとハマキムシには気をつけましょう。

アブラムシ

春~秋にかけてピラカンサの葉に発生しやすく、樹木の汁を吸うのが特徴です。見た目は2~4mm程度で、色は緑や茶色などさまざまな種類が存在します。葉が白く変色していた場合、アブラムシが発生している可能性が高いです。

アブラムシが出す排泄物によってすす病を発症するおそれもあるので見つけ次第、放置はせず駆除しましょう。すす病とは、カビによって葉や枝に黒いすすがついたような症状になる病気です。すす病が広範囲に広がると、光合成が十分にできなくなり最悪の場合枯れていきます。アブラムシは殺虫剤や農薬を使って駆除するとよいでしょう。

ハマキムシの幼虫

アブラムシと同様に、春~秋にかけて発生しやすいです。葉を筒状に巻いて住み着くのが特徴で、葉を食べます。見た目は2~4mm程度で、色は緑や茶色が多いです。巻かれている葉を見つけた場合、ハマキムシが発生している可能性があります。筒状に丸くなっている葉を見つけたら、葉ごと取り除きましょう。

ピラカンサはほかの植物と比べ、害虫による被害はありません。しかし、枝や葉が混み合っていると害虫が発生しやすくなるので注意が必要です。もし害虫を見つけたなら放置はせずに駆除をしましょう。

ピラカンサをさらに楽しむ方法

ピラカンサは挿し木や株分けといった方法で増やすことができます。ピラカンサの木を増やすことで庭の美観をよくすることができるので、増やそうか考えている人はぜひ参考にしてみてください。

増やしかた①:挿し木

ピラカンサをさらに楽しむ方法
初心者でも簡単にできるのが、挿し木による増やし方です。挿し木をおこなう適期は、開花後の6~9月ごろで、剪定をおこなう時期と同じになります。剪定時に挿し木として使う枝を確保しておくとよいでしょう。挿し木の手順は以下のとおりです。

挿し木の手順

1.10cm程度の長さに枝を用意する
2.枝についた葉は2枚ほど残して、それ以外は取り除く
3.数時間給水させる
4.挿し木用の土を鉢に入れる

挿し木で増やす際は、枝にあるトゲでケガをしないよう気をつけましょう。鉢に挿したら日当たりと風とおしのよい場所で育てます。発根してしっかりと根が安定してきたら、庭や違う鉢に植えるなどして育てるとよいでしょう。

増やしかた②:株分け

挿し木のほかにも、株分けによる増やし方もあります。ピラカンサが十分に成長してきたら、植え替え時期と同じ春や秋におこないましょう。初めて株分けをする場合は、難しいと感じることがあるので、不安な場合は先ほどの挿し木でおこなうことをおすすめします。株分けの手順は以下のとおりです。

株分けの手順

1.鉢からピラカンサを取り出す
2.根についた土をある程度落とす
3.手や剪定バサミで株をわける
4.鉢に入れる

株は、芽をいくつかつけてわけるのがポイントです。傷んでいる根や伸びている根がある場合は、事前に取り除いておきましょう。株分けしたピラカンサは弱っている場合が多いので根張りがしっかりするまでは、日当たりと風とおしのよい場所で育てるのがよいです。

盆栽のつくりかた

ピラカンサは盆栽として育てることも可能です。挿し木によって成長したピラカンサを小さくまとめることで、盆栽に仕立てることができます。手入れの仕方は、先述した手入れ方法と同じです。

盆栽は、ピラカンサをコンパクトに育てたいといった方におすすめです。手入れの仕方をもう一度確認して、見栄えのよい盆栽をつくってみてはいかがでしょうか。

まとめ

ピラカンサは剪定をすることで、樹形が整いサイズを調整することができます。実を楽しむのか・樹形を楽しむのかによって剪定をする時期が変わってくるので事前に確認をしておきましょう。

剪定をしないと害虫が発生するおそれがあり、元気に育てられなくなることもあるので、適度に剪定をおこなう必要があります。また、ピラカンサの枝にはトゲがあるので、剪定に自信がない・ケガをしたくないといった際には業者に任せてみてもよいでしょう。

弊社は剪定業者をご紹介しています。剪定についての相談や、剪定を依頼しようか悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談ください。24時間いつでも無料電話受付をしております。

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