アジサイは、梅雨には欠かせない美しい花木です。「紫陽花」の名のとおり、紫や青や赤に咲く花は、雨のなか私たちの心に色どりを与えてくれます。
そんななか、以前は見かけなかった白いアジサイを目にする機会が増えてきました。そのアジサイは、アメリカからやってきたアメリカノリノキです。
珍しい色のアジサイに、興味をもつかたも少なくありません。今回はアメリカノリノキの特徴や日本でも育てられるのかを解説します。
目次
アメリカ原産のアジサイ!アメリカノリノキはこんな植物
アメリカノリノキは北米原産のアジサイで、開花時期は日本のアジサイと同じ6~7月の梅雨です。小さな花を多数集合させて直径20㎝ほどの丸いブーケのようになって咲き、花の色はおもに白ですが、最近はピンクの種類も増えてきました。
アメリカノリノキの特徴は、花の色が1年に3回変化することです。春にできたつぼみは緑色で、開花に向けてだんだんと白やピンクに変化し、開花時期が終わるとまた徐々に緑色に戻ります。花を切らずにそのままにしておくと、水分がなくなってセピア色に変化するのです。
アメリカノリノキの樹高はほぼ1.5mで、横に向かって枝がよく茂ります。背丈はほどほどですが、幅をとるため庭植えが適した植物です。白やピンクのアメリカノリノキと、紫、赤、青の背丈の変わらない日本のアジサイを一緒に植えれば、一度にさまざまな彩りを楽しめるでしょう。
代表的な園芸品種「アナベル」の育て方
アナベルは、アメリカノリノキの代表的な品種です。園芸用に改良されているので、大変育てやすいですが、育て方に注意しないとしっかりと花が咲きません。
栽培環境
日あたり、水はけ、風通しがよい場所が適しています。しかし、あまり神経質になる必要はありません。アナベルは発育がよいので、ある程度条件がそろっていれば問題なく育つのではないでしょうか。夕方の日差しだけは乾燥の原因になるので、避けられる場所を選んでみてください。
水やり
地中の水分や降雨で十分まかなえるため、植えつけが終わったらほとんど水やりをする必要がありません。しかし、暑い夏に心配になるようなときには水やりをしてください。植えている場所の土にあきらかに乾燥していたり、葉がしおれてきたように感じたときには水やりをしましょう。
肥料
アナベルは発育が旺盛なので、長期間持続して効果のある肥料を与えると健康的に育ちます。即効性と持続性がある緩効性肥料(かんこうせいひりょう)を使うとよいでしょう。植えるときに土に混ぜたら、あとは1年に2回ずつほどこすと健康的に育ちます。時期は、花が咲いたあとと、冬に葉が落ちたあとが効果的です。
病害虫
葉に白い粉が出てきたらうどんこ病かもしれません。うまく光合成できなくなるので見つけたらすぐにちぎって処理しましょう。ほかにも、葉の形や模様が以前と変わっていたら「モザイク病」の疑いがあります。一度感染すると治せないので、全体に広がる前に変化した部分を処理してください。
根元の土に白い粉が落ちていたら、カミキリムシの幼虫がいるかもしれません。ほかにも、水が不足しているわけでもないのに葉が枯れている場合、ハダニがいるかもしれません。どちらも植物の養分を吸い取って弱らせるので、早めの対処が必要です。
アナベルの植えつけとさし木の方法をチェック
育てているアナベルの数を増やしたい場合、さし木は枝さえあればおこなうことができる簡単な方法です。アメリカノリノキの園芸品種であるアナベルの植えつけとさし木の方法をチェックしてみましょう。
植えつけのやり方
アナベルの植えつけは、あまり成長が旺盛ではない時期が適しています。枝だけが伸びてまだ葉はつけていない春ごろか、花も咲かせ終わってゆっくりと休んでいる秋ごろに植えつけるのがおすすめです。
まず、アナベルを植えたい場所に穴を掘りましょう。買ってきたアナベルの根の部分についている鉢の倍ほどの広さと深さが適切です。
つぎに、掘り出した土に30%ほどの量の腐葉土を混ぜこんでおきます。腐葉土は、葉っぱを腐らせて作った土で、ホームセンターなどで販売しているものです。腐葉土を混ぜておくと土の中の水の流れがよくなるので、アナベルを安心して育てられる土壌を作ることができます。
アナベルを植えたら、最後に十分すぎるほど水をあげてください。水をあげることで、植えた根の鉢の部分と地面がなじみやすくなります。
さし木のやり方
アナベルのさし木は、花を咲かせる6~7月に、その年に新しく出た若くてかたい枝を使っておこなうと成功しやすいといわれています。
アナベルのなかでも、硬くなった枝を選んでいきます。葉は先端に近い部分だけ少し残して取っていきます。全体が約8cmぐらいになったら、3分の1が土に埋まるようにさしてくいきます。土が乾いていないか水やりしながら、約1か月まつと発根してくれます。
さし木は、育てているアナベルになにかあったときの備えにもなるのです。アナベルを絶やさないためにも、さし木を積極的におこなうことをおすすめします。
2~3年に一度はアナベルの剪定をしよう!
アメリカノリノキの園芸品種であるアナベルを植えつけて育てていると、毎年大きくなって枝や葉がどんどん増えていきます。多くなった枝は痩せてしまい、増えた葉は落ちるようになって、見た目も健康状態も悪くなってしまうのです。定期的に剪定して、健康で美しいアナベルに戻してあげる必要があります。
ほかの多くのアジサイは花のもととなる芽を花のあとすぐ枝につけ始めるので、花が終わったらすぐに剪定しておかないと翌年に花が咲きません。しかし、アナベルは翌年の春に花のもととなる芽をつけるので、急いで剪定する必要がありません。
アナベルは自然と樹形を整えるため、必ず剪定が必要なわけではありません。2~3年に一度、生え際に近い数本の枝を残して思い切って切るとアナベルの健康を維持できるでしょう。剪定後の冬はアナベルがあった場所に空間ができて少し寂しいかもしれませんが、翌年の春には枝を力強く伸ばすので、躊躇せずにおこなってみてください。
アナベルの剪定は少し大がかりなので大変そうに思うかたもいるかもしれませんが、剪定の時期にわりと余裕があります。
まとめ
アメリカノリノキは、北アメリカ原産のおもに白い花を咲かせるアジサイです。なかでも園芸品種のアナベルが多く普及してきました。花期は梅雨で、花の色が移り変わる特徴をもちます。
育て方は日本のアジサイとほぼ変わらず、大変育てやすい植物です。初心者でも比較的簡単に育てることができるので、植えつけのやり方を読んでお庭に取り入れてみてはいかがでしょうか。
アナベルの剪定は、2~3年に一度強めにおこなうことが必要です。長く楽しむためにも、剪定は大切です。もしご自身で剪定をおこなうことが不安であれば、業者に頼んでみるのもおすすめです。業者に依頼することで、よりアナベルがきれいに咲くかもしれません。
剪定を依頼できる業者や料金
依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「剪定」をご覧ください。
\ 完全無料 /
厳選した全国の剪定業者を探せます!
×
関連記事カテゴリ一覧
剪定の記事アクセスランキング
剪定の最新記事
カテゴリ別記事⼀覧
- お庭の手入れ
- 害虫駆除
- 害獣駆除
- 電気工事
- 鍵開け・交換・修理
- 窓ガラス修理・ドアノブ修理
- 家の修理
- バッテリー上がり
- ハウスクリーニング
- ペット火葬・葬儀
- 家電修理
- パソコン修理・ネット回線
- 家具・雑貨の修理
- 外壁・屋根工事
- リフォーム
- 防犯カメラ設置
- 盗聴器・その他調査診断
- 便利屋・代行サービス
- 引越し・配送サービス
- オフィス・店舗向けサービス
- その他