
ノボタンは夏から秋にかけて咲く青紫の花が美しく、園芸品種のなかでも人気な種類のひとつです。そんなノボタンは比較的丈夫で、育てやすいといわれています。また、ノボタンは日本にも多く自生しています。
そこで、園芸をやってみようという方のなかには、このノボタンを育ててみたいという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ノボタンの特徴や正しい育て方、さらに上手に花が咲かないときの対処法などを紹介していきます。これからノボタンを育てようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ノボタンの正しい育て方
比較的丈夫で育てやすいノボタンですが、環境によってしっかりと花が咲くかどうかが変わってくるのです。ノボタンの正しい育て方を4つの要素から見ていきましょう。
日当たり
植物全般にいえることですが、ノボタンを育てるうえで日光はとても大切な要素です。この日光の当たり具合によって、ノボタンの花つきは大きく左右されます。
ノボタンを植える場所は、年中日光が当たるところがいいでしょう。ノボタンを日陰に植えてしまうと花が咲かなかったり、そもそも蕾が落ちてしまったりすることもあるのです。
適した土
ノボタンは、常に湿ったような土は適していません。そのため、水がたまりにくい土として赤玉土をベースにするといいでしょう。また、石灰などが混ざった土も苦手です。そこで、酸度を示すphの数値が4.0程度の弱酸性の土を少し混ぜたものが適しています。
肥料
ノボタンに美しい花を咲かせるためには、肥料を適度に与えることも大切です。与える肥料としては、緩効性肥料が適しています。緩効性肥料とは、ゆっくりと一定期間効果が持続する肥料です。また、緩効性肥料とあわせて液体肥料を併用するとさらに効果があります。
緩効性肥料を与える時期と頻度は、4月~10月の春から秋にかけて月に1回です。また、液体肥料は1週間に1回程度の間隔で与えましょう。
水やり
土の表面が乾いていたら、その都度水を与えましょう。また、夏から秋にかけての開花時期は乾燥しやすい時期です。この開花時期に水が足りなくなってしまうと、花が十分に咲かなかったり枯れてしまったりすることもあります。
そのため、開花時期には毎日水を与えることを忘れないようにしましょう。しかし、ノボタンが水をよく吸収するからといって、与え過ぎると枯れてしまうこともあるので注意が必要です。
青紫の花が美しいノボタン!その特徴をご紹介
ノボタンは日本にも自生している植物ですが、もともとはブラジルが原産の植物です。ブラジルの年間気温は、25度~35度となっています。このことからもわかるように、ノボタンは一定の暖かさを保つ環境を好みます。
そんなノボタンは、美しい青紫の花を咲かせます。しかし残念ながら一日花であるため、花が咲いたその日のうちに散ってしまいます。「じゃあ全然ノボタンの花を楽しむことはできないのか」と思われる方もいるかもしれませんが、じつはそんなことはありません。
ノボタンは、一日で散ってしまう花を次から次へと咲かせます。さらに、開花時期が7月~11月と、非常に長いことが特徴的なのです。しっかりと花を咲かせることができれば、約半年もノボタンの花を楽しむことができますよ。
また、ノボタンには多くの品種があり、じつは花色は青紫の一色ではないのです。例えば、ピンクノボタンは名前の通りピンクの花を咲かせます。コートダジュールという品種は、青紫以外にも白の花を咲かせるのです。
そして、花の色がピンクから白に変わっていくリトルエンジェルという品種もあります。このように、さまざまな色の花を楽しむことができるという点も、ノボタンの特徴であるといえるでしょう。
ノボタンの剪定をして、挿し木に挑戦!剪定方法と挿し木のやり方をご紹介
ノボタンは育てやすい園芸品種といわれていますが、適した環境で育てなければ美しい花は咲きません。ノボタンに美しい花を咲かせるためには、剪定をする必要があります。そこで、ノボタンの正しい剪定時期や方法などを見ていきましょう。また、ノボタンを増やしてたくさんの美しい花を見たいという方のために、剪定を利用した挿し木の方法についてもあわせて触れていきます。
剪定方法
ノボタンの剪定時期は、花芽をつける前の4月頃がいいでしょう。ただし、この時期の剪定には注意すべき点があります。それはすでに花芽があった場合に、「花芽を誤って切らないこと」です。花芽は成長すると花になります。そのため、剪定をするなかでこの花芽を切ってしまうと花が咲かなくなってしまうのです。よって、芽を残して枝先を剪定する、弱剪定にとどめるようにしましょう。
また、ノボタンは樹高が1m~3mほどに成長する植物です。そのため、育てようとしている場所にあわせて小さくしたいという方もいるでしょう。そのような場合は、強剪定をしましょう。強剪定とは切り戻しともいわれ、細い枝ではなく太い枝を切り、その植物自体の樹高や大きさを小さくするというものです。ノボタンを強剪定する場合は、4月中におこなうようにしましょう。この時期からノボタンは成長を加速させるため、強剪定が遅れてしまうと開花に悪影響を及ぼすおそれがあります。
挿し木のやり方
ノボタンを増やしてたくさんの美しい花を見たいという場合は、剪定で切り落とした枝を挿し木に利用するという方法があります。挿し木のやり方は、まず剪定した枝のなかから2節(10cm)ほどの大きさのものを用意します。そして、この枝を水につけておくだけで挿し木になるのです。ただし、このとき枝に多くの葉がついている場合は、半分ほど切り落としておいてください。そうしておくことで、吸収した水が葉から逃げてしまうことを防げます。
その後は、水はけのいい赤玉土などにさしておきます。発根するまでは、乾燥を防ぐためにも直射日光の当たるような場所で管理することは避けましょう。そして、発根して十分に根が張り、葉も出てきたら鉢植えなどに移して挿し木は完了となります。
ノボタンが上手く育たない原因
ノボタンを育てているなかで、花が咲かなかったり枯れてしまったりすることもあります。これからノボタンを育てようと考えている方は、これらの原因をあらかじめ知っておけば対策をすることができるでしょう。
花が咲かない原因
ノボタンの葉などは成長しているのに、花だけがしっかりと育たないという場合があります。この原因は、栄養不足と剪定時に誤って花芽を切ってしまっているということが考えられます。
栄養不足とは、肥料はもちろん、それ以外にも日光や水分が足りていないことが考えられます。ただし、花を咲かせたいがために、むやみに栄養を与えることはあまりよくありません。
例えば、肥料の与え過ぎは花よりも葉などの成長を促進させてしまいます。その結果、花の方に栄養が行きわたらず、咲かない原因にもなりうるのです。そのため、肥料・日光・水分という3つの栄養素をバランスよく与える必要があります。
また、ノボタンの花が咲かないもうひとつの原因として、剪定で花芽を切ってしまったということが考えられるのです。ノボタンの剪定をおこなう時期は、基本的に花芽が出る前の春先、4月頃がいいとされています。しかし、この時期に花芽がある場合もあります。そのときに、剪定とあわせて花芽を切ってしまうこともあるようです。そのため、ノボタンの剪定時には注意深く花芽を確認しながらおこなうようにしましょう。
ノボタンが枯れてしまう原因
ノボタンをしっかり育てていたのに、枯れてしまったということもあります。もちろん枯れてしまっては、ノボタンの美しい花を楽しむことはできません。
ノボタンは、日光をとても好む植物です。しかし、あまりにも強い直射日光を浴び続けていると葉焼けをして枯れてしまうことがあります。また、ノボタンは一定の暖かさを好む植物でもあります。そのため、霜などが原因で枯れてしまうこともあるのです。
ノボタンが枯れてしまう原因として、根腐れを起こしていることも考えられます。根腐れとは、植物の根が吸収できないほどの水を与えてしまい枯れてしまうことです。ノボタンは、そもそも水をよく吸収します。しかし、だからといって水を与えすぎてしまっても、枯れてしまうことがあるようです。
まとめ
ノボタンは夏から秋にかけて咲く青紫の花が美しい、人気な園芸品種のひとつです。育て方はもちろん、剪定も自分でおこなえます。しかし、正しい剪定をおこなわないとノボタンの花が咲かない原因になる可能性もあるのです。
そんなときには、業者にお願いをするといいでしょう。剪定の専門的な知識を持った業者に頼むことで、ノボタンの美しい青紫の花を咲かせることができるかもしれません。
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