
パッションフルーツは、美容に敏感な女性に注目が高い果物で栄養価も高いので、健康に気を使っているかたにも人気な品種です。そのため「せっかく育てるなら鑑賞もできて、食べられるフルーツの木がよい」と考えているかたも少なくはないでしょう。
しかし、フルーツの木を育てると聞くと難しそうに感じてしまうかもしれません。そこで、今回はパッションフルーツの剪定方法や誘引の仕方、育て方などをご紹介していきます。
目次
パッションフルーツの剪定方法と適切な剪定時期
本格的なパッションフルーツの剪定は、果実を収穫したあとの秋から冬の11月から3月にかけて作業することをおすすめします。この時期に剪定する理由は、冬を越し来年もまた果実をつけてもらうためです。
そのため、剪定は冬越しするための準備といえます。冬を越すための剪定は、樹高を2~3メートルほどにするとよいでしょう。パッションフルーツを健やかに育てるためには、正しい剪定が必要不可欠です。主幹の剪定方法や側枝の剪定をする際は、注意すべきポイントがあり、しっかりと把握して作業をおこないましょう。
主幹の剪定
剪定する枝は、枝わかれして伸びすぎたつるが対象になります。これらを剪定することにより、他のつるに栄養が行き届きフルーツの実が豊富につくでしょう。直接植えたときや鉢植えの際も、剪定方法は同じです。ポイントを抑えておくと、お手入れがスムーズにすすめることができるでしょう。
側枝の剪定
側枝の剪定は、果実を収穫したあとにおこなってください。収穫前に切ってしまうと、果実が実ることなく収穫期を迎えてしまいます。主幹の剪定と同じように、期間外のみ作業をおこなうようにしてください。
冬越しの剪定
剪定のポイントは、枝わかれした1つを葉の下から2番目の節を切りましょう。この作業をすることによって、つるの込み合いを防ぐことができます。剪定する際は、切りすぎないように注意してください。長さは、1.5メートルほど残しておくとよいです。
そして、いちど果実が実った箇所には、花が咲かないため剪定をおこなっても問題ありません。剪定し終えたら鉢植えに植え替えて、室内で管理することをおすすめします。冬のつめたい空気にあてられて、冬を越せずに枯れてしまうおそれがあるためです。
誘引方法
主幹の剪定が終えたら、誘引をしましょう。支柱を立て巻き付ける作業をおこなってください。支柱をたてたら、水平に仕立て上に向かせてください。つるを四方に広げたら、風などであおられないように固定させましょう。
木が1~1.5メートル程度成長した際に、つるを上に向かせましょう。伸びたつるを見つけたら、毎朝ネットに導いてあげてください。成長しきっていない時期は、定期的に仕立てる必要があります。しかし、次第に手を加えずにつるを伸ばすため、その後のお手入れはしなくても支障はでません。
おいしいパッションフルーツを育てるコツ
パッションフルーツは剪定はもちろんのこと、栽培環境や水やりなど日々のお手入れも重要となります。これらのタイミングも覚えておくと、よりよい果実を収穫できるでしょう。
栽培環境
適した環境は日光が当たり水の吸収性がよく、強い風が当たらない場所がよいでしょう。倒れないようにするには、植えた横に支柱を立て、ヒモで固定をすることをおすすめします。
水やり
夏や冬では、水やりのタイミングが大きく違います。夏は日差しが強く土が乾きやすいため、こまめにおこなうことが重要です。朝と夕方に水をあげましょう。また昼間に水やりをおこなうと、気温が高く水を与えても中で蒸発して熱を持ってしまいます。根元が熱で傷ついてしまうので、昼時の水やりは控えるようにしましょう。
冬場は夏とは反対に、乾燥した状態で管理をします。そのため2,3週間に1回の頻度で水を与えましょう。基本的に水やりのタイミングは、土が乾いたら与えるようにしてください。水の量は、鉢植えの場合は、鉢から溢れるくらいたっぷりと水をあげましょう。
肥料
肥料は春から秋にかけて、植え付けるまえに与えてあげましょう。植え付け前は、下準備として土に若土石灰や堆肥、腐葉土などを馴染ませます。
・若土石灰……2週間前
・堆肥、腐葉土など……1週間前
このように、下準備をおこなうとよいでしょう。4月~10月に必要な肥料は、骨粉や油粕入りの有機質がおすすめです。しかし、与えすぎてしまうと花が咲かないこともあるため適量を与えるようにしてください。
もし実がならなかった場合の対処法
「パッションフルーツの剪定を正しくしたのに、果実が実らない」という場合もあるでしょう。そのようなときは、人工授粉や果実用の肥料を与えることによって実る可能性があります。
人工授粉
人工授粉は、時間帯や天候に気をつけて作業をすると実をつけてくれるでしょう。成功しやすい時間帯は、13時から夕方にかけての時間帯がおすすめです。天候は、雨の日以外におこなうと授粉しやすいため天気が良好のときに作業をすすめましょう。
雨の日に作業をすると、可能性が低くなってしまうので、控えたほうがよいです。もしも雨の日におこなうなら、パッションフルーツより高い棚などを用意して耐水性のあるもので、カバーすると授粉しやすくなるでしょう。
果実用肥料
パッションフルーツなら、チッソが含まれている肥料が効果的です。この肥料は、初期段階の苗木から果実収穫までの期間に与えてあげてください。しかし、収穫できるほどに成長した際は、肥料を控えてください。
成熟しきった木に多くの栄養を与えてしまうと、果実が実りにくくなってしまうことも考えられるためです。収穫できるまで育った木には、リン酸が含まれた肥料を与えてください。リン酸の肥料は、花と果実をつけさせるための栄養になります。
まとめ
パッションフルーツを育てるためには、剪定が大切です。お手入れしてはいけない時期におこなうと、花がつかず、果実を実らせることが難しくなってしまいます。適切な期間に剪定をすることが、果実収穫の第一歩となるでしょう。
剪定のほかにも、育てる環境を作ること、水やり、肥料なども重要になります。しかし、どれも欠かさずおこなった場合でも果実が実らないこともあります。そのようなときには、諦めず人工授粉や果実用肥料を試してみましょう。
果実木を育てるのは、大変な作業です。育ちきれば、花がついた木を眺めることや果実が実ったあとの収穫をすることができるでしょう。パッションフルーツの剪定が難しいと感じたら、業者に相談することをおすすめします。
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