
「エリカの育て方が知りたいのに、種類が多すぎてわからない……」とおもわれる方も多いかもしれません。そこでこの記事では、エリカを育てるときの植えつけ方法や生育条件などの、ここだけはおさえていただきたいというポイントをご紹介していきます。
エリカを育てるまえに用意しておきたいものから、慣れてきた方でも気分を変えて楽しめる方法も、あわせてご紹介します。ぜひ、お庭造りの参考にしてみてください。
エリカは種類によって育て方もいろいろ
エリカの育て方は品種によってさまざまです。エリカにはとても多くの種類があり、世界的にみるとおよそ740種、日本だけでみてもおよそ50種もの品種が流通しています。これら種類は、原産地や花をつける時期によって大別することができます。
エリカの原産地は主に、ヨーロッパとアフリカの2つの地域になります。ヨーロッパ原産の品種は寒さに強く、暑さに弱い傾向があります。逆に、アフリカ原産の品種は暑さや乾燥に強く、寒さに弱い傾向があります。
例えば、日本で主に栽培されているアフリカ原産のジャノメエリカという品種は、例外的に寒さにもある程度の耐性があることでも知られています。数あるエリカの中でも特に育てやすい品種なのですが、アフリカ原産種なので気温がマイナスになるような日が続くと枯れてしまう場合があります。
エリカ全体に共通しているのは、風通しのよく、肥料や養分が少ない比較的やせた土地を好むという点です。また、エリカは乾燥・多湿環境どちらにも弱いので、水はけのよい土を用意し、水は土の表面が乾燥してから、多めにあたえることをおすすめします。
エリカは花をつける時期も種類ごとにバラバラですが、共通して花後に花がらが根元に落ちていきます。これらが地表の風通しを悪くし、枯れてしまったり、害虫が発生する原因になったりする恐れもあります。落ちた花がらはこまめに取り除くようにし、害虫が発生してしまったときは歯ブラシなどで丁寧にこすり落とすようにしましょう。
共通している特徴もありますが、エリカは種類によって育て方が変わる植物です。お庭で育てる場合は、お住まいの地域の気候に合った品種を購入するか、販売店や業者などに聞くとよいでしょう。
エリカの植え付け時期と方法
エリカの育て方について、まずは植え付けの時期や方法からご紹介しようます。植え付けは、気温の安定してくる2月中旬から4月下旬もしくは、成長期前の10月上旬ごろにおこないましょう。
用意する土は弱酸性の水はけのよいものが好ましく、場所は地植えよりも鉢植えの方が安定します。鉢植えであれば、寒さに弱い品種などでも一時的に屋内の日当たりのよい場所に避難させることができます。
背丈が2メートル近くまで伸びる品種もあるので、後々地植えにする必要があるものもありますが、根がしっかりするまでは基本的に鉢植えでよいです。鉢植えの場合、根が張るまでは土の表面が乾かない程度に水をあたえるようにしましょう。
また、「根詰まり」という成長した根が鉢植え内部にぎっしりと詰まってしまう状態になるまえに、ひとまわり大きい鉢に植え替えをする必要があります。期間は1年から2年おきを目安に植え替えるようにしましょう。時期も植え付け同様に春頃でかまいません。夏場や冬場の気温が極端な時期は、根や花樹に負担がかかるので避けるようにしましょう。
寄せ植えもエリカの楽しみ方
エリカの育て方の他に、すこし変わった楽しみ方もご紹介します。エリカは多くの品種があるので、同じ環境で育てられる複数種類の花を、ひとつの鉢で栽培する「寄せ植え」という楽しみ方ができるのも魅力のひとつです。
寄せ植えは本来、個性的で彩り鮮やかな鉢を作れる手法なのですが、土壌の相性や背丈のバランス、開花の時期にも気を使わなければなりません。しかしエリカの場合、もっとも気を使う点である土壌の好みは、ほとんどの品種で共通しています。そのため、あとは背丈のバランスや開花時期をあわせるように好きな品種を選べば、この寄せ植えが楽しめるのです。
エリカで寄せ植えをする場合、土に関しては水はけのよいものを選びます。植える予定の苗がちょうど収まるくらいの鉢に半分からやや多いくらいの土を入れてから苗を植えていきます。このとき、軽く根をほぐしておきましょう。
配置は中央寄りに背丈の高いもの、外側寄りに背丈の低いものを植えましょう。最後に、植えた苗同士の隙間に土を流し入れ、地表の高さをあわせるように土で覆い、多めに水をあたえれば完成になります。
エリカは上方向によく育つ植物ですが、寄せ植えのように育てるとどうしても背の低いものに日光が当たりづらくなります。日当たりには注意して、1日おきに鉢の角度を変えるとよいでしょう。
剪定をして元気に育てよう!
エリカの育て方は品種によってさまざまですが、剪定に関しては、いずれも開花のあとに切り戻し剪定をします。切り戻し剪定では、花樹の背丈を全体の3分の2程度に切りそろえるように剪定をおこないます。エリカは上方向に良く伸びる性質があるので、切り戻しは高さをそろえるイメージでおこなうとやりやすいかとおもいます。
また、花後から冬にかけて下の方の枝や茎からすこしづつ枯れていきます。そのため、9月ごろの成長期の前に、伸びすぎた部分や下の方の日当たりが悪い部分を剪定しておくと、成長がよくなり、形も整いやすくなります。
品種によってエリカは、咲き終えた花と枝を切ることで、シーズン中に2回目、3回目の開花を楽しめるものもあります。このときは茎を半分かすこし長い程度に剪定し、開花シーズンが終わったら短めに剪定しましょう。
エリカは剪定をしなくてもある程度樹形がまとまりますが、無駄な部分に栄養を回さないように剪定してあげることで、花付きがよくなったり病害虫の予防になったりします。日頃の手入れや剪定で花樹の異変や病害虫の発生に気づく、ということもありますので、剪定も怠らないようにしましょう。
まとめ
エリカの育て方は、自分が気に入った品種の中から気候や土壌に合うものを選ぶところからはじまります。ほかの花樹よりも多くの品種があるので、はじめは大変かとおもいます。しかしお庭に合った種類も見つけやすいので、数が多いのも魅力だといえるでしょう。
育て方には共通点もあるので、慣れないうちは育て方の似通った品種を選ぶのも手です。「育て方があっているのか自信がない」「お気に入りの品種を見つけたのに育て方がわからない」といったときは、一度業者に相談するのもよいかとおもいます。
育て方が品種によってさまざまなので、むやみに判断せず、花樹の様子に異変を感じたら業者に相談してみましょう。
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