
サンタンカは、高温多湿な地域に自生している熱帯植物です。サンタンカの品種によって咲かせる花の色は異なりますが、どの品種もとても鮮やかな花を咲かせてくれ見る人の心をつかみます。
お庭を華やかにしてくれるサンタンカを育ててみたいけど、熱帯植物を自宅で育てることができるのか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
実はサンタンカは、育てかたのポイントさえしっかりとおさえておけばご自宅で簡単に育てることができるのです。そこでこの記事では、代表的なサンタンカの品種や育てかたのコツをご紹介します。
目次
サンタンカの特徴といろいろな種類
サンタンカは、世界中に500種以上もの品種が存在しているといわれています。サンタンカは常緑樹の熱帯植物のため、寒さに弱いことが特徴です。そのため、おもに熱帯・亜熱帯地域に分布しています。
サンタンカの樹高はだいたい1mほどです。緑色の濃い葉と鮮やかな色をした花が特徴的で、観葉植物としても人気があります。
また、長い期間にわたって花をたのしむことができることも特徴のひとつで、5月~10月ごろまで花を咲かせつづけてくれます。花の色は品種によってさまざまですが、赤やピンク、オレンジの花を咲かせるものが多いです。
ひとつひとつの花は小さめですが、たくさんの花を咲かせるためボリューム感がある見た目になります。きっとお庭を華やかにしてくれるでしょう。
先ほどお伝えしたとおり、サンタンカには500種以上もの品種が存在しています。しかし、サンタンカの園芸用の品種は限られており代表的なものは以下の3種です。
キネンシス
キネンシスは沖縄に自生していますが、もともとは中国南部からマレー半島に自生していた植物です。また、キネンシスは古くからある品種で、橙色と赤色を混ぜたようなきれいな花を咲かせます。
花の形は、次に紹介するコッキネアと比べて丸みを帯びていて、可愛らしい印象です。耐寒性は、数あるサンタンカのなかでは強いほうで冬越しに必要な気温は5度以上とされています。
コッキネア
赤い花が十字形に咲くところが特徴的なコッキネアは、インド原産のサンタンカです。花の先が尖っていて、主流の品種のコッキネアは赤色の花を咲かせます。また、コッキネアはさまざまな品種があり、赤色のほかに、ピンクや黄色、オレンジ色の花を咲かせる品種もあります。
このコッキネアは、つぎつぎに花が咲く四季咲き性です。四季咲き性とは、「植物を生育するために必要最低限の気温があれば、伸長した枝先に必ず花が咲く」という植物の性質のことをさします。耐寒性は、ほかのサンタンカに比べて弱いほうで、冬越しに必要な気温は10度以上です。
スーパーキング
サンタンカのなかでもっとも美しいといわれているのがスーパーキングです。花は輝きのある濃い赤色をしています。花つきがよいことでも知られていて、たくさんの花が楕円形にまとまります。
また、ほかのサンタンカに比べて、樹高や葉が大きくなることが特徴です。そのため、存在感があります。とくにお庭を明るく照らしてほしいという方は、こちらの品種がよいのではないでしょうか。
鉢植えが最適!サンタンカは季節ごとの管理が必要
「暑さに強く、寒さに弱い」という特徴がサンタンカにはあります。そのため、夏と冬とでサンタンカの管理方法を変えるようにしましょう。夏と冬とで管理方法を変えるためには、移動させやすいようにサンタンカを鉢植えで育てておくと便利です。
夏の管理
サンタンカは熱帯・亜熱帯地域で自生しているとおり、暑く多湿な環境に適しています。しかし、夏の強い日差しは避けなければなりません。サンタンカに夏の直射日光をあて続けると、鮮やかな色をした葉や花が日焼けをしてしまい、黒っぽく変色してしまうからです。
そのため、鉢植えにしたサンタンカを日陰の場所に移してあげるようにしましょう。ただし、日陰であればどこでもよいというわけではありません。
植物の成長には日光が欠かせないので、日の光を完全に遮断してしまわないように注意が必要です。日の光が不足しすぎると、花つきが悪くなったり、葉が落ちたりするおそれがあります。1日のうち、午前中だけ日が当たるような場所にサンタンカを移動させるとよいでしょう。
冬の管理
サンタンカは暑さに強い反面、寒さに弱いため、冬の温度管理には気をつけておきたいところです。先ほどもお伝えしたとおり、キネンシスの冬越しに必要な気温は5度以上、コッキネアの冬越しに必要な気温は10度以上になります。この気温を下回ってしまうと、花が枯れてしまうおそれがあるため注意しましょう。
冬の気温が低い間は、サンタンカを室内で育てることがおすすめです。ただし、室内の温度が冬越しに必要な気温を下回らないように空調管理には気をつけてください。また、日の光にも気を遣ってあげる必要があります。サンタンカを窓際に置くようにして、日照不足にならないよう気を配ることが大切です。
日ごろのお手入れ
上記では、サンタンカの季節ごとの管理方法をお伝えしました。しかし、サンタンカにきれいな花を咲かせてもらうためには、日ごろのお手入れが欠かせません。そこで以下では、日ごろから気をつけておきたいサンタンカのお手入れ方法をお伝えします。
水やり
水やりをするタイミングは、土の表面が乾いていることを確認してからするようにしましょう。土の表面がまだ湿っている状態で水をあげてしまうと、根が腐ってしまうおそれがあるからです。
また、生育期間の水やりにはとくに気を遣ってあげましょう。サンタンカの生育期間は、春から秋です。この期間中に水切れをおこしてしまうと、花つきが悪くなってしまいます。そのため、春から秋にかけては水切れをおこしていないかどうかこまかく確認して、土の表面が乾いていたらすぐに水をあたえるようにしましょう。
いっぽう、冬越しの間はあたえる水の量を減らします。土の表面が乾いても、すぐに水をあたえる必要はありません。土の表面が乾いてから3日後くらいに水をあたえるようにしましょう。
肥料
生育期間である春から秋にかけては、しっかりと肥料をあたえるようにしてください。2ヶ月おきに、緩効性の化成肥料をあたえます。もし、肥料をあたえていても成長が遅いと感じる場合は、肥料を追加すると生育がよくなるでしょう。追加の肥料は、固形の肥料ではなく液体の肥料を10日に1回の頻度であたえるようにします。
剪定、植え替えは暖かい時期に
サンタンカの見た目をきれいにするためには、育て方だけでなく剪定にも気をつけなければなりません。剪定することにより植物の形が整って、サンタンカの魅力をより引き出すことができるのです。
剪定の時期は、サンタンカがもっとも元気な春から夏ごろにおこなうようにしましょう。サンタンカの元気がない時期に剪定をしてしまうと、株自体が弱まってしまうおそれがあるため注意が必要です。具体的な剪定方法は、枝の節を2節ほど残して枝を切り落としてください。ただし花を咲かせなかった枝があれば、枝を根元から切り落としてしまいましょう。
また、サンタンカは鉢植えで育てることが多いため、植え替えについてもお伝えします。サンタンカが大きくなると、いまの鉢では小さくなってしまうため根詰まりをおこしてしまうおそれがあります。そこで、毎年4月~5月にひと回り大きな鉢に植え替えをしましょう。
まとめ
サンタンカは、暑さに強く寒さに弱いという特徴をもっていますが、ただしい育て方さえ知っていれば、ご家庭でも簡単に育てることができます。
また、定期的な剪定にも気を遣ってあげたいところです。剪定をすることで、サンタンカの魅力をより引き出すことができるようになります。剪定するときに花がついている枝まで切り落としてしまわないように気をつけましょう。
このように、剪定にはある程度の技術が必要なため、きれいに形を整えることは簡単なことではありません。もし剪定に自信がない方は、一度プロに相談してもよいかもしれないですね。
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