ヤマモモとは?旬の時期や特徴、育て方や剪定方法まで解説!

2023.11.20

ヤマモモとは?旬の時期や特徴、育て方や剪定方法まで解説!

つぶつぶで赤い実が特徴的な『ヤマモモ』は、古くより愛されている人気の果樹です。街路樹などとしても活躍しているヤマモモですが、その実の特徴やおいしい食べ方などはご存じでしょうか?ヤマモモの果実はそのままでも食べられますが、調理すればその魅力をさらに増してくれますよ。

また、ヤマモモの木は自宅で育てることもできます。庭木としても人気のヤマモモを育てて、ガーデニングとおいしい果実を両方楽しみましょう。

※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。

ヤマモモの『果物』としての特徴:旬の時期や味は?

ヤマモモは別名楊梅(ようばい)とも呼ばれる、ヤマモモ科ヤマモモ属の常緑果樹です。そんなヤマモモのイメージとしてもっとも代表的なものは、やはり真っ赤で丸い、つぶつぶの果実でしょう。ここでは、そんなヤマモモの果実について詳しく解説していきます。

ヤマモモの旬

ヤマモモの旬は短く、6月中頃から1か月ほどしか続きません。その旬の短さから店頭では販売しにくいため、生のヤマモモを手にいれるのであればネット通販か、自分で育てるという方法をとるのが一般的です。

ヤマモモの味

ヤマモモの味は品種にもよりますが、基本的に甘さと酸味を合わせたような絶妙な味がするといわれています。生食はもちろん、加工してもおいしい点が特徴です。

ヤマモモの産地

ヤマモモは、主に温暖な気候を好みます。そのため、東北地方などではあまり収穫できず、収穫量の多い地域も関西~九州にかたよっています。とくに収穫されている県は徳島県で、年度によって変動するものの平均して7割前後の全国シェアをほこっています。

ヤマモモの品種

ヤマモモには自生しているもの以外にも、果樹や庭木に向くよう改良された品種が多く存在します。

森口【もりぐち】……甘い実が特徴的な品種です。生でもおいしいその実は、非常に人気があります。
瑞光【ずいこう】……大きな果実が魅力的な品種です。ジャムやお酒など、調理・加工して使われることが多いでしょう。
東魁【とうかい】……近年人気のある、中国原産の品種です。ヤマモモの中でもトップクラスの大きさをほこる
その果実は非常に甘く、肉厚な印象を受けるでしょう。

        ヤマモモの剪定時期はいつか?

ヤマモモの『樹木』としての特徴:見た目や生えている場所は?

赤い実が特徴的なヤマモモですが、落ち着いた外観・樹形や育てやすさなどの魅力から街路樹や庭木としても活躍しています。ここではそんなヤマモモの、木としての特徴を詳しく解説していきます。

ヤマモモの大きさ

ヤマモモは自然の中で手入れされずに生長すると、15~20m前後まで生長します。また、手入れ・剪定次第では4~5m程度に抑えることもできます。

ヤマモモの見た目

ヤマモモの全体像を見ると、非常に雄大な印象を受けます。常緑樹のため1年中葉がついており、その青々とした樹形は庭木や街路樹として、とてもよく映えるでしょう。

ヤマモモの生えている場所

ヤマモモの自生地には、日本はもちろん中国やインドなどのアジア圏も含まれます。とはいっても、これらの国であればどこでも生えるというわけではありません。生育のしやすさには地域差があり、日本でいえば関東よりも西~南の地域でよく生長します。このことから、比較的温暖な気候を好むといえるでしょう。

ヤマモモの由来

ヤマモモは主に山地に生えており、実が桃のようであることからこの名がつけられたといわれています。かといって、桃の仲間ではありません。ヤマモモが『ヤマモモ科』であるのに対し、桃は『バラ科』という全く別の種類の植物なのです。

ヤマモモの食べ方にはさまざまな種類が!

ヤマモモの実には、さまざまな食べ方・調理方法があります。どれもおいしい調理法なので、ぜひ試してみてください。

ヤマモモ酒

ヤマモモは加工方法次第ではお酒にもできます。それほど難しくないので、ぜひ参考にしてください。

1.乾燥させた清潔なヤマモモを、ビンの中にいれていきます。
2.ヤマモモの上から、砂糖をいれていきます。この際、砂糖は氷砂糖が望ましいですが、ない場合は一般的な砂糖でも代用できます。量はお好みで調節してください。
3.ここまで終わったら、ビンの中に焼酎やブランデーなどのアルコールをいれしっかりフタをしましょう。この状態で、2~3か月冷暗所で保管しておきます。
4.月日が経ち、液体の色がだいぶ変わってきたら完成です。実と酒を分け、酒の方はビンなどで保存しておきましょう。

ジャム

ヤマモモは、ジャムに加工すると非常に味わい深くなります。材料は、ヤマモモと砂糖(ヤマモモに対して約30~50%程度の量)と水があれば作成できます。この砂糖の量はお好みで調節しましょう。

1.採取または購入したヤマモモをよく洗います。
2.鍋などに水をいれ、沸騰したらヤマモモを投入します。このときの水の量は、ヤマモモがつかるぐらいにしておきましょう。
3.ヤマモモをかき混ぜながら、実が柔らかくなるまで数十分間待ちます。
4.数十分後、ヤマモモをざるなどで持ち上げ果肉を裏ごしし、種を除きます。その後、同様に果肉を加熱していきましょう。
5.加熱していくと、裏ごしされた果肉も次第に沸騰してきます。
6.沸騰したら砂糖をいれ、かき混ぜながら加熱を続けましょう。
7.果肉がとろりとしてきたら完成です。清潔なビンに移し替えて、冷暗所で保管しておきましょう。

ゼリー

食べやすいヤマモモゼリーは、お子様にも人気です。ヤマモモゼリーは、ジャムに近い要領で作ることができます。

1.ヤマモモをよく洗い鍋にいれ、水をいれます。この際の水の量はジャムのとき同様、ヤマモモがつかる程度で十分です。
2.鍋に火をかけ、数分間煮ます。ジャムのときほどは煮ませんが、同様にある程度実が柔らかくなったら裏ごしして種を除き、果肉を鍋に戻しましょう。
3.果肉の入った鍋に砂糖をいれ、もう一度火をかけます。
4.少しして砂糖がなじんだら煮るのをやめ、ゼリーの素やゼラチンなどを投入します。その後、鍋をかき混ぜながら溶かしていきましょう。
5.ヤマモモがゼリー状になってきたら、容器に移して冷やしましょう。

        ヤマモモのお手入れ方法

ヤマモモを自分で育ててみよう!

ヤマモモの木は、自分で育てることも可能です。自分で育てたヤマモモの木で採れる実は、特別なおいしさがあるでしょう。ここでは、ヤマモモ生育の基本やコツについて解説していきます。

ヤマモモを選ぶ

ヤマモモの木を庭に植えるとなると、苗から育てるケースが多いかと思います。苗を選ぶ際は、木の幹や枝、葉が元気で、しっかりした印象を受けるものを購入しましょう。

ヤマモモを植える

ヤマモモの植え付けは春ごろの3~4月におこないます。植え付け場所は生長後のことを考えて、広さに余裕のある場所に植えましょう。
また、日当たりや風通しのよい場所を好むため、そういった環境も整備するようにしてください。

ヤマモモの水やり・肥料

基本的にヤマモモは庭植えの場合、水やりをしなくても雨水のみで生長します。とはいえ、とくに夏場などは雨も少なく、地面が乾燥しやすいため注意が必要です。定期的に土の具合をチェックして、乾燥していたら水をたっぷりあげてください。

また、肥料は1年に2回のペースで与えると有効です。水やり同様与えなくてもよく育つことが多いですが、より生育させたいなら、油かすなどの有機肥料を果実の収穫後(6~7月ごろ)と寒い時期(1~3月ごろ)に与えましょう。

ヤマモモには『雌雄異株』という特色が

ヤマモモの持つ特色として、『雌雄異株』というものがあります。これは、同じヤマモモの中でもオスとメスがある、という意味です。ヤマモモの実をつけるときにはこの雌雄、オスの木とメスの木の両方が必要となってきます。

とはいっても、自分でヤマモモを育てる際にはオスの木は必要ないこともあります。なぜなら、ヤマモモの花粉は風に乗って非常に遠くまで飛ぶからです。

街路樹に使われているオスのヤマモモが飛ばした花粉が自宅まで飛来し、自然に受粉することは多々あります。近くの街路樹にヤマモモがある場合は、とくに受粉の心配はしなくてもよいでしょう。

しかし、近場に街路樹がない場合は実のつけようがありません。また、関東よりも北の地域はヤマモモの木がそもそも少ないため、育てる際はオスのヤマモモの購入も検討しておくようにしましょう。

ヤマモモの生育には“剪定”が大切!

ヤマモモを生育する際に、必須となる作業が『剪定』です。この剪定は樹形を整える作業、というイメージが強いですが、木の健康の維持や栄養の効率的な分配など、生育にとって欠かせない効果がたくさんあるのです。

剪定時期

ヤマモモの剪定時期は、主に3月から4月にかけての春ごろが向いているとされています。時期を間違えると実がつきにくくなってしまったり、弱ってしまったりすることもあるため、しっかりおぼえておきましょう。

剪定方法

ヤマモモの剪定には『透かし選定』『摘果』『強剪定』などさまざまな方法があります。

透かし選定

ヤマモモ剪定の基本は『透かし剪定』というものです。この剪定は、その名の通り、増えた枝を剪定して木を透かす作業となります。

透かし剪定では、いらない枝を間引いていきます。木の全体像を見て伸びすぎた枝や込み合った部分を見つけたら、その原因の枝を落としていきましょう。同時に弱った枝や枯れた枝なども、根元から剪定していきます。こうすることで栄養が無駄な枝にいかないほか、木全体の風通しが改善されるため病害虫の予防にもつながります。

摘果

摘果は、実を適度に切り落としていくという作業です。せっかくついた実を落とすのはもったいないですが、この作業にはちゃんと訳があります。

ヤマモモは年間の収穫量が安定しておらず、前年に多く実をつけすぎてしまうと反動で翌年の実のつきが悪くなってしまいます。これを、『隔年結果』といいます。この隔年結果を防ぐために、1年で採れる実の数をコントロールするのです。

時期は5月ごろ、目安としては『ヤマモモの実の落果が終わったころ』となります。ヤマモモの実の落果とは、ヤマモモの木が未成熟な実を自分で落とす現象のことです。その現象が終わった後も枝に実が多い場合は、ひとつの枝に2~3個程度残すイメージで間引いていきましょう。

強剪定

ヤマモモは放っておくと最大10mを超えるような木に生長するため、伸びすぎてしまった場合や木を小さくしたい場合などは大きく木を切り戻さなければなりません。この剪定の場合はとくに高所の作業となり、慣れていない方が無理にすると大変危険です。無理はせず、育ちすぎてしまった場合は業者などに剪定を依頼しましょう。


以上のように、剪定にはどうしても技術の高さやリスク管理が求められます。作業に慣れておらず、不安な方は一度、剪定の業者に相談してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ヤマモモの赤い実には、さまざまな品種があります。どれも甘酸っぱい味がおいしく、ジャムやゼリーにするとさらに食べやすくなるため、一度ぜひ作ってみてはいかがでしょうか。

そんなヤマモモは、自分で育てることもできます。比較的育てやすい木ですが、生育にあたってとくに注意しておかなければならない作業もあります。それは、『剪定』です。

剪定は木の巨大化防止や生育の手助けなど、ヤマモモを育てるにおいてなくてはならない作業です。とはいえ、剪定の難易度はどうしても高く、危険も付きまといます。不安の大きい方は、剪定だけ業者に依頼してしまいましょう。不安が少なくなれば、安心してヤマモモを楽しむことができますよ。

剪定を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「剪定」をご覧ください。

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