
観葉植物としても人気の金のなる木(ベンケイソウ科クラッスラ属)は、最初は小ぶりな木ですが大きくなってくると少々不格好になってきます。こうなってくると、『少し剪定してみようかな……』とも思いますよね。
そんな金のなる木の剪定方法は意外とカンタンで、ある程度理想の形に合わせてザク、ザクと切っていくだけでも十分よい剪定になります。なぜなら金のなる木は枯れにくく、非常に丈夫な植物だから。
ただし、そんな金のなる木にも剪定してはいけない『NG時期』があります。これを間違えると株が弱ってしまったり、花が咲かなくなってしまったりすることも……。
このコラムでは、そんな金のなる木を剪定する際の正しい知識を分かりやすく解説していきます。
目次
金のなる木の剪定時期・方法|剪定に失敗しないためのポイント
金のなる木の剪定時期は、樹形を整える目的であれば4月~10月ごろ、要するに冬以外であればどのタイミングでもOKです。温かい時期は生育のスピードも早く、剪定時期としても望ましいといえます。
ただし冬場の時期は剪定によるダメージが残りやすく、最悪そのまま枯れるおそれもあるため注意が必要です。念のため、『剪定は温かい時期に』ということは意識しておきましょう。
花を咲かせたいのであれば夏までに剪定しよう
金のなる木の花を咲かせたい、という場合は最適な剪定時期が短く、4月~8月ごろの剪定がベストとなります。
これは木へのダメージというよりは、10~11月ごろから咲く花の新芽を切断してしまわないようにするためです。花芽は8月ごろから付き始めるため、これ以降の剪定は冬場の開花に影響します。
この時期を間違えてしまい、花が咲かなかった……ということもありがちな金のなる木。目的に合わせて、剪定するタイミングには十分お気を付けください!
金のなる木の剪定手順
金のなる木の剪定方法は、簡単にいえば伸び広がった枝を好みの形になるように切り落としていくだけ。もう少し具体的にいえば、以下のような手順になります。
1.事前にある程度、どんな樹形にするかイメージしておく
2.剪定する枝・芽を決める
3.その枝や芽が生えている部分から数mm上で切り落とす
これは、いわゆる「切り戻し」という方法になります。金のなる木の剪定は正しい時期さえ守っていれば、好きな形に切り戻してコンパクトにまとめるだけで大丈夫。また枝が混みあっている部分や、弱り枯れた枝なども剪定しておくと、見栄え・風通しがよくなりますよ。
※金のなる木を剪定する際は、しっかり剪定用のはさみを使いましょう。普通のはさみでは切り口がキズになることもあり、成長の妨げになってしまうことはもちろん、そこから病気になってしまうこともあります。
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剪定が難しそう・失敗するのが怖いというときは
金のなる木の剪定は方法自体はカンタンですが、なかには「自分では難しそう……」という状況も。
たとえば、
・かなり大きく生長してしまって、剪定が大変
・きれいな樹形のイメージが付かない
・ハサミを入れるのがちょっと怖い
などなど……。
そんなときはプロに相談してみるのもオススメです。プロに依頼すればケガの危険もなく、かつ確かな経験と技術できれいに整えてもらえますよ。
また今後の生育をより楽しみたいのであれば、実際に剪定師や庭師の作業を見ることはとても参考になるでしょう。もしなにか剪定に関する疑問や不安があれば、そこで聞いてみるのもいいですね。
当サイト・『生活110番』には、全国各地の優れた剪定業者が多数加盟。もちろん、お見積りからのご相談も大歓迎です。下記ページからはお住まいのエリアにどのような業者がいるのか、サービスや口コミなどを比較できますので、ぜひご活用ください!
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金のなる木の花を咲かせるコツ|剪定はもちろん日光・水やりも重要!
金のなる木は、大きな株になってくると10月~11月ごろから花を咲かせることがあります。これを生育の目標としている方も多いのではないでしょうか。
しかし、金のなる木の花を咲かせるのは少々難易度が高め……。そんな花の咲く確率をあげるには、前述の剪定時期を間違えないことはもちろん、『日光・水』の管理が重要となってきます。
金のなる木は『日当たりがよく温かい場所』に置こう
金のなる木を育てる際には鉢植え・地植えに問わず、安定して日当たりのよい場所に設置しておきましょう。日当たりが悪いと、花が咲かなくなってしまううえに葉が落ちてしまったり、枝や茎が無駄に伸びて見栄えが悪くなってしまったりすることも……。
こうなると剪定・生育しにくくなってしまうので注意が必要です。花を咲かせたい場合はもちろん、今後の手間を増やしたくない方もこの日当たりには十分気を付けておきましょう。
※ただし、真夏の過度な直射日光に当てすぎると、葉が日焼けして見栄えが悪くなってしまうことがあります。とくに班入りの種は日焼けを引き起こしやすいので、7月~9月ごろは半日陰(数時間程度日が当たる場所)に置いておきましょう。
夏~秋の水やりはほとんどしなくてOK
もし金のなる木の花の咲かせたいのであれば、夏~秋(8月~10月ごろ)のあいだは水やりを極力控えておくことが大切といわれています。
そもそも多くの水を必要としない植物である金のなる木。ここで水分を与えると、養分が葉などに余分に持っていかれてしまうことも多いのです。そのため、この1~2カ月は葉がしわしわの状態になっても、水やりを控えることが大切。
またとくに花を咲かせなくてもよい、という場合も、そこまでこまめに水をやる必要はありません。春~秋は土や葉が乾燥してきたら、ようやくたっぷり水をかけてやるぐらいで大丈夫。冬場に入ったら、2週間に1回ほど、少量あげる程度でもOKです。
・逆に水をやり過ぎると木がダメになる?
植物を育てていると「水をやらないと枯れないかな……」と不安になってしまう気持ちはわかりますが、多肉植物はそこまで水は必要としません。逆に水をやり過ぎると根腐れを引き起こし、株そのものがダメになってしまうこともあるのです。
金のなる木をはじめ、多くの多肉植物は湿気に弱い作りになっています。もし最近金のなる木がふにゃふにゃしていたり葉っぱがどんどん落ちてしまったり、元気がなかったり……そんな場合は、少々水をやり過ぎているのかもしれません。
金のなる木を元気に育てる4つのポイント|正しい環境の整え方
金のなる木は多肉植物であり、丈夫でこまめな手入れを必要としないことから育てやすい植物として知られています。とはいえ、そんな金のなる木も『土・肥料』『植え替え』『病害虫』に気を付けなければ徐々に弱ってしまうことも。
この点、しっかり正しい育て方を把握しておきましょう!
金のなる木に適した用土・肥料
金のなる木は、できるだけ水はけのよい用土を使って育てましょう。市販されている多肉植物用の土を使うのが確実ですが、場合によってはサボテンを生育する用の土を使っても大丈夫。
ただし、肥料の扱いには注意が必要です。金のなる木はもともと多くの肥料を必要としない植物。そんな金のなる木に無理に肥料を与えすぎてしまうと、必要以上に大きくなり過ぎてしまうこともあります。
こうなると根腐れなどのトラブルを引き起こす原因にもなり、かえって生育の逆効果にもなりかねません。もしどうしても肥料をあげたいのであれば、春から秋の期間に固形肥料(油かすなど)をやり過ぎない程度に施す程度で大丈夫でしょう。
金のなる木の適切な植え替え
この植え替えは地植えの場合はとくに必要のない作業ですが、鉢植えの場合は基本的には2年~3年に1度を目安に植え替えてあげましょう。これをしてあげることで、根詰まりなどの防止になります。時期は春(4月~6月)ごろしてあげるとよいでしょう。
1.古い土から根を取り出す
2.古い土をよく落とす
3.根が腐っている部分は切り落とす
4.一回り大きな鉢に新しい土を入れ、そこに植え付ける
金のなる木に発生しがちな病害虫
金のなる木は病害虫にも強く、放っておいても健康に育つことが多いです。しかしひとつ、うどんこ病の発生には注意しなければなりません。これは葉が白っぽく変色し、どんどん弱ってしまう病気です。
対策としては、
・しっかり日光を与える
・適度な剪定をして枝や葉を間引く
・冬場は外におかず、室内に入れる
などなど、しっかり環境を整えておくことが大切。
※ただし『葉っぱがしわしわ・ぶよぶよになっている……』という場合は単純に水分過多や凍傷であることも多いです。まずは適切な日光・水をやりつつ、0度を下回るような寒い場所には置かないようにしましょう!
金のなる木を増やす2つの方法|挿し木・葉挿しの手順
「金のなる木をもっと増やしたい!」
そんなときは、元気な枝や葉を利用する『挿し木』や『葉挿し』を試してみましょう。
この両作業の手順は意外とカンタンです。
挿し木の方法
挿し木の時期は春~秋ごろ、真冬は避けておこないましょう。この挿し木をする際は、まずは以下のようなものを用意します。
・剪定した後に出る10~20cmほどの、葉の付いているような枝
・土(普通の多肉植物用の土でOK)
・鉢植え(地植えの場合は必要なし)
これだけできたら、枝の切り口を乾燥させたうえで用意した土に挿しこみます。
乾燥は切り口が濡れていないか、という点が見分けるポイント。湿った状態で挿し木するとそこから雑菌が入り、挿し木がうまくいかなくなることも多いため注意が必要です。
その後、水をやらずじっくり1ヶ月ほど待てば、順調にいけば根が生えてきます。ここまでうまくいったら根を掘り起こし、鉢植えなどに移動させましょう。
葉挿しの方法
これは挿し木と手順はそう変わらず、ただ枝が葉になっただけ。
具体的な手順は以下のような流れになります。
1.葉(元気のいいもの)を取る
2.枝と同じく、2~3日しばらく乾かす
3.切り口から土に挿しこむ(この際の土は”川砂”がオススメ)
4.水をやらずに1月ほど放置
5.芽や根が出てきたら鉢に移し替える
まとめ
金のなる木の剪定は、以下のような点に注意しておこないましょう!
・花を咲かせたいなら夏までに剪定する
・剪定はある程度好きに切り戻してOK
・混雑した枝や弱った・枯れた枝も剪定するとよい
また、元気に育てたいのであれば日光や水やりの管理も大切です。日当たりのよい場所に置きつつ水分は控えめに、地面が乾いたらあげるぐらいの感覚で育てましょう。
もし剪定に関しての悩みなどがあれば、ぜひ当サイト・生活110番をご活用ください。すぐにお近くの剪定業者を検索・比較することができます。お電話いただければエリア・要望にピッタリの業者をご紹介することもできますので、ぜひお気軽にご相談ください!
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