
イヌツゲの剪定は、あまり剪定に自信がない方でも比較的簡単におこなうことができます。また、丸や四角などいろいろな樹形に整えられたイヌツゲをみたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
庭のイヌツゲを好みのかたちに剪定するためのコツや、剪定に適した時期を確認してみましょう。イメージ通りの庭をつくる手掛かりになるかもしれません。
目次
庭木の醍醐味!イヌツゲの樹形を楽しもう!
成長速度がはやく、日本の幅広い気候に適しているイヌツゲは、剪定でさまざまな樹形にすることができます。年間を通して葉をつけているため、季節を問わず楽しめるのも魅力のひとつです。樹形と一口にいってもさまざまな種類があるので、ご自宅や庭の景観に合わせて整えてみてはいかがでしょうか。
玉散らし
横に長く丸みを帯びた枝が、縦方向に連なっている樹形です。玉同士が重なっていると下の葉が十分な太陽光を浴びることができないため、枝は異なる方向へと伸ばされています。
玉仕立て
複数の玉が連なっている「玉散らし」と異なり、ひとつの大きな玉になった樹形です。比較的背の低いものによくみられます。
円筒形
まっすぐ筒状に整えられた樹形です。玄関わきなどに用いられることが多く、和洋問わずいろいろな様式の庭と調和します。
トピアリー
おもに西洋式の庭で用いられる、動物などのシルエットを模した樹形です。公共施設やテーマパークなどでみかけたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
生垣
隣家との敷地を仕切るときや歩道と車道を区切るときなどによく用いられる、四角い樹形です。コンクリートでできた塀よりも温かみがあるという理由で好む方も多くいます。
いろいろなかたちに整えられたイヌツゲをみているだけでもなかなか楽しいですよね。それでは実際にイヌツゲを剪定するときにはどのような点を意識すればいいのか、次章で確認してみましょう。
イメージが大切!樹形の作り方
イヌツゲを剪定するまえに、よく似た名前とかたちをもつツゲと間違えてしまわないように注意しましょう。ツゲは成長速度が遅いため、いろいろな樹形に整えることはむずかしくなっています。
対するイヌツゲは、剪定時期を間違えなければ、深く刈りこんでも再びぐんぐんと成長するのが特徴です。そのため、遊び心を加えてさまざまなかたちに整えたいときはイヌツゲを選ぶことをおすすめします。
また、イヌツゲをきれいな樹形をつくるためにはちょっとしたコツがあります。ここで紹介するのは「玉散らし」と「生垣」という、代表的な樹形に剪定するときのコツです。
玉のような枝が連なる「玉散らし」
イヌツゲを「玉散らし」の樹形にするためには、上から下へ、玉の大きさをだんだん大きくしていくイメージが重要になります。上部はとくに成長しやすいため、上下で同じ大きさにしてしまうと、どうしても上部が大きく広がりアンバランスになりがちです。
バランスが崩れてしまっている場合は、とくに枝葉の成長スピードがはやい春先に、「棒状」と呼ばれる、葉をすべて落とした状態にして調整します。この時も、上部が大きくならないように心がけましょう。
敷地の境につくる「生垣」
プライバシー保護などから隣家とのあいだに壁を設けることがありますよね。植物を利用した垣はコンクリートの塀よりも圧迫感がなく、柔らかな雰囲気をつくりあげることができます。
イヌツゲの「生垣」をつくるときは、「玉散らし」と同じように、上から下へやや大きくなる台形を意識するようにしましょう。枝が必要以上に伸びてしまうのを抑えられるため、枝が弱ってしまうおそれが少なくなります。
イヌツゲの剪定時期は年に2回
実際にイヌツゲを剪定するのに適している時期は2回あります。年に2回剪定すれば樹形を元気できれいな状態で保つことが期待できるので、なるべく欠かさないようにしましょう。
枝葉が伸びた6月以降に剪定する
ツゲ種の木々は4月から6月ごろにかけて枝葉がもっとも成長します。そのため樹形も乱れやすく、適度に刈り込んでかたちを整えるようにしましょう。
ある程度深く刈り込んでしまっても、新しい葉が次々につく時期なので心配することはありません。好みのかたちになるよう、気楽に剪定してみてください。
9月に剪定してかたちを整える
9月にはいると、枝葉の成長は次第に落ち着き始めます。この時期は夏のあいだに伸びた枝葉を軽く剪定してかたちを整えれば十分です。9月に剪定しておくと、冬のあいだはきれいに整えられた樹形を維持することができます。
細かく分かれたイヌツゲの枝には、光沢のある楕円の葉が密集して生えてきます。葉の色は緑が一般的ですが、なかには葉に白い斑点をつけるものや、新芽が鮮やかな黄色になるものもあります。
イヌツゲは小ぶりな葉と樹形を楽しむことがメインになる庭木です。しかし春から夏の初めにかけては白い花がつき、秋には黒く熟した果実がなります。
剪定の目的と方法をおさらい
葉が密集しているイヌツゲは、剪定する目的によって剪定方法も変わってきます。樹形を整える場合と葉の状態を保つ場合に分けて確認してみましょう。
樹形を整えるときは「刈りこみ」をする
イヌツゲを好みの樹形に整える剪定方法は、一般に「刈りこみ」と呼ばれます。刈りこみばさみを用いて、飛び出た枝葉を取り除く方法です。前述の玉散らしや玉仕立てなどのメジャーな樹形もよいですし、トピアリーで動物のモチーフなどに整えるのも楽しいのではないでしょうか。
風通し、日当たりをよくする「透かし」
枝葉の量が多すぎて重なってしまっていると、成長に必要な太陽光が十分に届かず、最悪の場合枯れてしまうことがあります。下部の葉にまで均等に太陽光が当たるように、不要な枝を根元から落としつつ樹形を整えるようにしましょう。
まとめ
イヌツゲは、剪定によっていろいろな樹形に整えるのに適しています。きれいに整えるコツは、上から下へ、枝をだんだん大きくすることです。トップ部分は枝葉が伸びやすいため、とくに意識して剪定しましょう。
イヌツゲの剪定に適した時期は6月以降と9月ごろです。きれいな樹形を保つには、年に2回の剪定を心がけるのが望ましくなります。刈りこみはどんな樹形にするかあらかじめイメージをして、整えていきましょう。
なかには剪定には自信がない方や、失敗するのが不安な方もいらっしゃるかもしれません。無理に挑戦せず、業者に剪定を依頼するのもきれいなかたちを保つ方法のひとつです。
剪定を依頼できる業者や料金
依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「剪定」をご覧ください。
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