ヤマコウバシは、秋になると葉をきれいなオレンジ色に紅葉させます。また、冬になっても葉が落ちないという特徴を持つ、少し変わった樹木です。
そんなヤマコウバシを育ててみたいと思われている方も多いのではないでしょうか。ヤマコウバシは成長が遅いため、初心者でも比較的簡単に育てることができる植物です。
しかし、きれいな紅葉を見せてもらうためには、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。そこでこの記事では、ヤマコウバシの育てかたや剪定のコツをご紹介します。
目次
自然樹形を楽しもう!ヤマコウバシの特徴
ヤマコウバシ(山香ばし)はクスノキ科クロモジ属の落葉樹です。自然のヤマコウバシは、日本全国で見ることができるわけではなく、おもに宮城県~九州の山地で見かけることができます。
樹高は3m~5mほどで、茶褐色の樹皮をしており、扇形をした樹形になることが特徴です。また、ヤマコウバシの葉の長さは5cm~10cmほどで楕円形をしています。葉の表面は、全体的にきれいな濃い緑色をしていて、葉の裏面は灰白色です。
夏を過ぎたあたりから、「オリーブの実」を小さくしたような実をつけます。そして、「山香ばし」というその名のとおり、秋ごろに熟すこの実や枝を折ると、ショウガのような香りがあたりを漂います。
そんなヤマコウバシの一番の魅力は、なんといっても「紅葉」でしょう。独特なオレンジ色に紅葉した葉をたくさんつけて見事な景観になるのですが、ヤマコウバシの魅力はそれだけではありません。
一般的な植物の場合、紅葉を楽しめる期間は1カ月~1カ月半ほどでしょう。いっぽうヤマコウバシは、冬でも葉が落ちることがありません。そのため紅葉の期間が11月~3月と長く、葉が枯れてしまうギリギリまで見事な紅葉を楽しませてくれるのです。
ヤマコウバシは、このように紅葉のあとの枯葉がすぐに落葉しないことが最大の特徴で、冬でも葉が「落ちない」ことから受験生のお守りになっている縁起物でもあります。
本来、ヤマコウバシはご家庭で栽培するような植物ではなかったのですが、紅葉を長く楽しむことができ、また縁起もよいため今ではご家庭で育てる植物として人気があるのです。
ヤマコウバシは冬でも葉を落とさない!?
ヤマコウバシは、冬でも葉を落としません。そのため、葉が枯れてしまう前まで紅葉をたのしむことができるのです。鮮やかな紅葉を長く楽しめるのは、非常に嬉しいですよね。
しかし、1年中葉を落とさないわけではありません。ヤマコウバシは、春に葉を落とすのです。葉を春までつけているなんて不思議ですよね。では、なぜヤマコウバシは春まで葉を落とさないのでしょうか?
ヤマコウバシは、むかしから落葉樹だったわけではなく、はじめは常緑樹でした。常緑樹とは、1年を通して常に緑の葉をつける植物のことをいいます。しかし詳しいことはわかっていませんが、環境の変化によりヤマコウバシは常緑樹から落葉樹へと変化したのです。
このような背景があり、ヤマコウバシ落葉樹でありながらも常緑樹の性質を少し残しています。そのため、ヤマコウバシは春まで葉を落とさないのです。
ヤマコウバシに適した環境と日ごろのお手入れ
ヤマコウバシは成長があまり早くないため、お手入れなどの手間があまりかからずご家庭でも育てやすいことが特徴です。以下では、そんなヤマコウバシの育てかたについて見ていきましょう。
植え付けの時期と環境
真夏でなければ、どの時期に植え付けをしても問題ありません。夏がおすすめできない理由は、日差しの強さです。
夏は日差しが強く、土が乾燥しやすいため毎日の水やりが欠かせなくなります。夏以外の植え付けであれば、水やりを多少忘れしまったとしても土が乾燥しにくいので、育てはじめには適しているのです。
また、ヤマコウバシは1日のうち午前中だけ日が当たるような半日陰になる場所に植え付けるとよいでしょう。
1日中、日が当たるようなところで育てると、葉がやけてしまい黒くなってしまいます。そうなると紅葉した葉も少し黒っぽいオレンジ色になってしまい、せっかくの紅葉が台無しになってしまうおそれがあります。
水やり
ヤマコウバシを植え付けてすぐは、毎日たっぷりと水をあげるようにしましょう。ただし、根が根付いてからは基本的に水をあげる必要がなくなります。
降雨だけでも十分ですが、1週間以上雨が降らない場合など、土が乾燥しているときにだけ水をあたえるようにしましょう。そのため雨があまり降らない時期は、こまめに土の湿り気を確認することが大切です。
ヤマコウバシを剪定する場合の方法と注意点
ヤマコウバシは、美しく紅葉をする樹木です。しかし美しい紅葉を見るためには、3章でご紹介をした育て方以外にも、剪定に気を付けなくてはなりません。
剪定とは、枝を切る作業のことをさします。余分な枝を切っていくことで、風通しや日光の当たり方がよくなり、樹木を健康にする効果が期待できるでしょう。
剪定の方法は樹木の種類ごとに異なるため、誤ったやり方で枝を切ってしまうと、悪影響を与えてしまうことがあります。そのため、樹木に合わせた剪定方法をとることが大切です。
ヤマコウバシであれば、基本的に剪定をおこなわなくてもきれいな樹形が保てるという性質があります。強く剪定をしてしまうと、樹木に余計なダメージを与えるだけになってしまうでしょう。
もしヤマコウバシの剪定を考えているのであれば、成長を妨げるような枝を軽く剪定する程度にとどめることをおすすめします。
まとめ
ヤマコウバシ(山香ばし)という名前は、秋になると熟した実や枝からショウガのような芳香がすることから、このように名付けられました。
ヤマコウバシの最大の特徴は、春になるまで枯葉を落とさないことです。そのため、一般的な植物に比べて長い期間、紅葉を楽しむことができます。また、冬に葉が「落ちない」ことから受験生のお守り代わりになる縁起木としても人気があるのです。
そんなヤマコウバシは、こまめな水やりや肥料が必要なく初心者でも簡単に育てることができます。また、成長が遅いため剪定を頻繁におこなう必要はありません。
しかし、いくらこまめな剪定が必要ないからといっても枝の量が多くなってきた場合は、剪定が必要です。きれいな紅葉を楽しむためにも、自分で剪定できるかどうか不安な方は一度プロに相談してみてはどうでしょうか。
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