
夏や梅雨の時期にきれいに花を咲かせるアジサイは、天気が悪い季節であっても、気持ちを晴れやかにしてくれる存在ですよね。そんなアジサイの中でも、白い花を咲かせ、葉の形が柏(かしわ)の葉に似ているカシワバアジサイをお庭で育てているというかたもいるのではないでしょうか。
かわいらしい見た目のカシワバアジサイですが、適切な手入れをおこなわないでいると、思い通りの形に成長をしてくれません。そんな事態を防ぐためにも、この記事では状況にあったカシワバアジサイの剪定方法などをご紹介していきます。適切な剪定方法を知って、お庭にきれいなカシワバアジサイを咲かせましょう。
目次
カシワバアジサイの剪定タイミング:①若木のうち
カシワバアジサイが若木である時期の剪定は、葉が落ちる季節である秋から春にかけておこなうことよいでしょう。若木とは、まだあまり年数が経過していない、成長段階にある木をさします。
また、カシワバアジサイが若木であるころにおこなう剪定には、ポイントがあります。それは、ためらうことなく、茎を大胆に切ってしまうという点です。カシワバアジサイは、剪定をおこなわずそのままにしてしまうと、1本の枝だけが大きくなってしまいやすいからです。
枝分かれをせず1本の枝になってしまう、ということを防ぐためにも、若木のうちには、枝それぞれを根本から大幅に切ってしまうとよいでしょう。若木は、地面から20センチほどの高さがあればよいので、それ以上の高さがある場合は切ってしまうことをおすすめします。
こうしておくことで、カシワバアジサイが成長するにつれ、全体のバランスが整うのです。いっぽうで、このような剪定をおこなうと、翌年花が咲かないというデメリットがあります。
翌年に花は咲きませんが、若木のうちの剪定は、今後のカシワバアジサイの形を整えるためには必要な作業です。そのためカシワバアジサイの剪定は、若木であるうちは大胆におこなうことを心がけておくとよいでしょう。
カシワバアジサイの剪定タイミング:②花が咲いたとき
カシワバアジサイは、花が咲いたあとも剪定をおこなうタイミングのひとつです。カシワバアジサイの花は通常、5月から7月ごろには花を咲かせます。そして、花を咲かせたあとはすぐに、翌年の花となる芽をつけてしまうのです。また、カシワバアジサイの特徴として、枝の先に花を咲かせるという特徴があります。
そのため、カシワバアジサイが花を咲かせてから時間が経過したあとに剪定をおこなってしまうと、花の芽まで切り落としてしまうことになります。花の芽を剪定で切り落としてしまうと、翌年に花を咲かせることができなくなってしまうでしょう。
翌年にふたたびきれいな花を咲かせるためには、花が咲き終わった7月には、カシワバアジサイの剪定をおこなうことをおすすめします。花を咲かせてからおこなう剪定では、花がついている枝の先端から、3枚目くらいの葉を目安に切り落としましょう。
枝を切った先端には、新たな芽が生え、翌年の花の芽がつくはずです。ただし、前述した若木や、後述する風通しをよくする剪定では、剪定の目的が異なり、その時期も違うため注意が必要です。
カシワバアジサイの剪定タイミング:③風通しが悪いとき
カシワバアジサイの剪定は、風通しが悪いときにおこなうのもよいでしょう。風通しをよくするためにおこなう剪定は、カシワバアジサイの成長が止まる秋から冬にかけておこなうことをおすすめします。
具体的には、11月から3月ごろの時期です。この時期であれば、カシワバアジサイは成長を止めているため、花や新芽に影響がありません。しかし、すでに新芽をつけ始めている枝は、切ってしまわないように注意が必要です。
この時期の剪定方法としては、まず枯れてしまった葉を取り除いてしまいます。枝が枯れてしまっている場合は、枝も切ってしまってよいでしょう。
また、暖かい時期になってから風通しが悪くなってしまわないように、枝が密集していたり交差していたりする箇所は切り落とします。このように、冬の間に枝を整えておくと、暖かい時期になっても、カシワバアジサイの風通しがよくなります。風通しをよくすることは、害虫予防にもつながるため、重要な作業といえるでしょう。
剪定時には病気や害虫もチェックしましょう
カシワバアジサイの剪定をおこなう際は、同時に病気や害虫に侵されていないか、チェックしましょう。病気や害虫による被害を受けてしまと、花が咲かなくなったり、枯れてしまったりします。愛情をこめて育てたカシワバアジサイを守るためにも、健康状態の確認は大切です。
カシワバアジサイがかかりやすい病気として、「うどんこ病」というものがあります。うどんこ病にかかってしまうと、葉が枯れてしまうのです。
葉が枯れてしまうのは、カビの発生が原因となります。葉にカビが発生してしまい、白っぽい粉が付着したような姿になってしまいます。見た目が悪いだけでなく枯れやすくもなってしまうので、予防としてカシワバアジサイの通気性をよくしておくことが大切になるでしょう。
カシワバアジサイがかかりやすい病気は、うどんこ病だけではありません。基本的にはどの病気であっても、高温多湿や乾燥は避け、風通しをよくしておくことが重要になるのです。
また、カシワバアジサイが被害にあいやすい害虫には、アジサイハバチという虫がいます。名前の通り、アジサイの葉をエサとして、どんどん食い尽くしてしまいます。見た目は青虫のような形をしており、春ごろに発生することが多いです。葉にまるい穴が見られたら、食害にあっているおそれが高いでしょう。
そのほかにも、ハダニという害虫の被害にあうことがあります。ハダニは、葉の裏に生息し、葉が白っぽくなったり、枯れてしまったりする原因となってしまうのです。このような害虫の食害を防ぐためには、駆除剤の散布をおこなうとよいでしょう。
アジサイは挿し木で増やすこともできる
アジサイは挿し木といって、切った枝を植えることで、簡単に芽を増やすことができます。カシワバアジサイの剪定をおこうと、切った枝が手元に残りますよね。カシワバアジサイを増やしたい場合は、その枝を使って挿し木をおこなってみてもよいでしょう。
挿し木の方法としては、まず剪定した枝の中から花の芽がついていない、新しく生えた枝を選びます。長さは20センチほどあるとよいでしょう。そして、先端から2つ目ぐらいにある葉を取り除いてしまいます。
切り取った枝は、その後30分ほど水に入れます。このとき、茎が水を吸い上げやすいように、根本を斜めに切っておくとよいでしょう。十分に水につけたら、あとは土にさして完成です。土から枝が出てしまわないように、10センチほどは十分押し込むようにしましょう。
こうしておくと、1か月ほどで根が出始めます。根が成長したら、大きな鉢に植え替えましょう。そして1年ほど経つと、花を楽しむことができるようになるものもあります。
このように、挿し木をおこなうことで、簡単にカシワバアジサイを増やすことができます。もっと多くのカシワバアジサイを楽しみたいというかたは、挿し木を試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
カシワバアジサイの剪定をおこなうタイミングは、若木のうちや花が咲いたとき、また風通しの悪い場合などさまざまです。適度に剪定をおこなわないと、全体のバランスや見栄えが悪くなってしまいます。
また、カシワバアジサイは病気にかかったり、害虫被害にあったりすることもあります。これらの被害を防ぐためにも、剪定をおこなう際は、注意深く観察することが必要です。
より多くのカシワバアジサイを楽しみたいというかたは、挿し木で株を増やすのもよいでしょう。カシワバアジサイの剪定を自分でおこなうのが不安だというかたは、業者に相談してみることをおすすめします。
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