防犯ガラスで窓の防犯強化|防犯効果から注意点まですべてわかる

2023.9.12

防犯ガラスで窓の防犯強化|防犯効果から注意点まですべてわかる

「空き巣の被害にあわないように窓の防犯対策を強化したい」
「防犯ガラスは聞いたことあるけど実際どうなの?」

空き巣の被害にあわないために、窓ガラスにも高い防犯機能が欲しいですよね。
「防犯ガラス」という名前から防犯性が高いというイメージがあっても、実際に防犯ガラスが持つ防犯性能がどのようなものなのか詳しく知らないという方も思います。

結論から言えば、防犯ガラスは破られにくいというだけでなく、見た目でも防犯性をアピールすることができます。
ただし、空き巣対策としての効果は高いですが、破られにくさゆえのデメリットも存在します。

この記事では防犯ガラスの持つ防犯性能について詳しくお伝えしています。
また、防犯ガラスのメリットやデメリット、費用相場についても解説しているので、防犯ガラスの設置や交換をお考えの方はぜひ参考にしてください。

防犯ガラスとは破られにくいガラス

防犯ガラスとは名前の通り防犯性の高いガラスで、通常のガラスと比較すると破られにくいガラスです。
ガラスとガラスの間に特殊な中間膜を挟みこむことで防犯性を高めています。

防犯ガラス

1つ注意しておきたいのが、防犯ガラスは絶対に破られないというわけではないということです。
しかし、空き巣の主な侵入手口である打ち破りやこじ破りに耐える強化を持ち、ガラスに穴をあける時間を稼ぐことができます。

打ち破り ドライバーやバールなどの道具を用いてガラスをたたいて割り、割った部分から手を入れて窓の鍵を開けて侵入する手口
こじ破り ドライバーなどを用いて錠前近くのガラスだけを小さく割り、そこから手や指を差し込んで窓の鍵を開けて侵入する手口

5分間で窓ガラスを割ることができなければ、約7割の泥棒は諦めると言われています。
つまり、通常のガラスよりも破られるのに時間がかかるガラスを使用していれば、空き巣の被害を減らすことができます。

参考: 警視庁すまいる防犯110番(最終閲覧日:2022年11月24日)

防犯ガラスの中間膜の厚みは30ミル(約0.76mm)、60ミル(約1.52mm)、90ミル(約2.28mm)があり、中間膜が厚いほど防犯性能が高くなります。
板硝子協会では、一般住宅で防犯を目的とした場合の中間膜の厚さは30ミルか60ミルが推奨されています。

防犯ガラスのメリット

防犯ガラスには防犯対策以外にもさまざまなメリットがあります。
ここでは防犯ガラスのメリットを以下の4つ、詳しくお伝えしていきます。

  • 割れても破片が飛び散りにくい
  • 防音対策になる
  • 紫外線をカットする
  • 見た目で防犯性をアピールできる

割れても破片が飛び散りにくい

防犯ガラスはガラスとガラスの間の中間膜とガラスが圧着されているため、ガラスが割れても破片が脱落したり飛び散ったりしにくいです。

動画でもわかるように、ヒビが入ってガラスが貫通しても破片の飛び散りは少ないです。
災害時に外からの飛来物がガラスに当たっても破片が飛び散りにくいことで、破片を踏んで怪我をするなどの二次災害を防げます。

防音対策になる

防犯ガラスは2枚のガラスを組み合わせているため、その分ガラスの厚みが増します。
一般的なガラスよりも厚みがある分、防音対策としての効果も期待できます。

また、防犯ガラスの中間膜にはガラスの振動を吸収する効果があるため、一般的なガラスよりも高い遮音性が発揮できるのです。

紫外線をカットする

防犯ガラスは紫外線をカットする効果もあります。

一般的な防犯ガラスの中間膜にはPVB(ポリビニルブチラール)が主原材料として使われており、このPVBが紫外線をカットしてくれます。

部屋に入る紫外線の量が減ることにより、家具や床の退色、変色を防げます。
防犯ガラスに紫外線カットの効果が欲しい方は、中間膜がPVBのものを選ぶようにしましょう。

見た目で防犯性をアピールできる

どの防犯ガラスを選ぶか迷った際は、CPマークがついている防犯ガラスを選ぶのがおすすめです。

警視庁、国土交通省、経済産業省と、日本ロック工業会などの民間団体によって設置された官民合同議会は、「防犯性の高い建物部品」を広く普及させるためにCPマークと呼ばれる統一マークを作成しています。

商品ごとに定めた試験をおこない、空き巣などの侵入者が建物内に侵入可能な開口になるまでの時間が5分以上かかることが確認された商品にのみCPマークが与えられます。

CPマークが貼られた防犯ガラスは見た目で破りにくいガラスということがわかり、防犯性をアピールすることができます。

防犯ガラスのデメリット

防犯ガラスにはメリットがあればデメリットもあります。
ここでは防犯ガラスのデメリットを2つお伝えします。

防犯ガラスの設置や交換を考えている方は、メリットだけでなくデメリットやリスクもしっかり把握したうえで検討しましょう。

ガラスの費用が高い

1つ目のデメリットは費用が高いことです。
一般的な透明ガラスと比較すると、機能性がある分費用は高くなります。
防犯ガラスのなかでも性能が上がると費用も上がっていきます。

防犯ガラスに絶対的な防犯効果があるわけではありませんが、窓ガラスに少しでも強い防犯対策をしたい方は費用は高くても防犯ガラスの設置・交換をすることをおすすめします。

防犯ガラスの相場

業者での取り扱いが多いセキュオの1㎡あたりの費用相場を以下の表にまとめました。

種類 費用相場
セキュオ30 24,750円
セキュオ60 30,433円
セキュオSP 57,090円

※ガラス業者3社が提示している料金を平均したものです。
※小数点以下第1位を四捨五入

セキュオ30、60はそれぞれ中間膜の厚みが30ミル、60ミルの防犯ガラスです。
セキュオSPはガラスの間に1.2mmの強靭なポリカーボネート板と中間膜を挟み込んだ防犯ガラスです。

表からも分かるように、防犯性能が上がっていくと費用も上がっていきます
空き巣の被害にあわないためには防犯性能の高いガラスを設置するのをおすすめします。
しかし、「費用面が心配」という方は、窓の場所や向きなどからグレードを分けることで費用と防犯性能のバランスをとることができます。

災害時に割って脱出するのが難しい

2つ目のデメリットは災害時にガラスを割って脱出するのが難しい点です。
防犯ガラスのメリットの章でもお伝えしたように、防犯ガラスは穴を開けたり割ったりするのに時間がかかるのが特徴です。

防犯対策の面ではガラスが破られにくいのはメリットになりますが、災害時に窓ガラスを割って逃げたいときにはデメリットになってしまいます。

勘違いしやすい!防犯機能のないガラス

勘違いされることが多いですが、以下の3つのガラスには防犯機能はありません。

  • 網入りガラス
  • 強化ガラス
  • 複層ガラス

ここでは勘違いされやすい、防犯機能のない3つのガラスについて解説していきます。

網入りガラス

網入りガラスとは、ガラスの中に金属の網が入ったガラスのことです。
ワイヤー入りガラスと呼ばれることもあります。

網入りガラスは防火設備として採用されており、火事の際に延焼を防ぐことができます。
また、ガラスが割れてもワイヤーがガラスの飛散を抑えてくれるため、飛び散りにくい特徴を持ちます。

破片が飛び散りにくいと、周囲は異変に気づきにくいです。
空き巣犯からしたら破片が飛び散りにくく手を入れるだけの穴が簡単に開くので、むしろメリットになってしまい、かえって狙われやすくなるおそれがあります。

以下の動画は網入りガラスをバールで割る実験動画です。

動画でもわかるように、簡単にガラスに穴が開いてしまいます。
防犯対策として網入りガラスを使用するのはおすすめできません。

強化ガラス

強化ガラスとは、一般的なガラスであるフロートガラスに熱処理を加え、急激に冷却したガラスです。
この処理をすることにより、一般的なフロートガラスよりも高い強度を持ちます。

一般的なフロートガラスと比較して割れにくいことに加え、割れる際にも破片が粉々になるため、割れた破片で怪我をしにくいなどの特徴を持ちます。

強度が高く割れにくいことから防犯性も高いと思われがちですが、防犯対策として強化ガラスを使用するのはおすすめできません。

以下の動画は強化ガラスの割れ方を見る実験動画です。

強化ガラスは先の尖ったもので叩くと割れてしまいます。
一部分が割れてしまうと一瞬でガラス全体が粉々になってしまうため、大きな穴となり簡単に侵入を許してしまいます。

複層ガラス

複層ガラスとは、2枚以上のガラスを組み合わせ、ガラスとガラスの間に乾燥空気やアルゴンガス、クリプトンガスなどのガスを封入したガラスです。

窓ガラス_複層ガラス

2枚以上のガラスを組み合わせているため、防犯機能があると思われがちですが、網入りガラスや強化ガラスと同様に、複層ガラスに防犯機能はありません。

複層ガラスの中空層は乾燥空気やガスが封入されているだけで、防犯ガラスのように衝撃に耐性があるわけではないためです。

シャッターと防犯ガラスどちらにするか迷ったとき!選ぶポイント

警視庁が発表している住居別の侵入窃盗の侵入口は、一戸建て住宅では53.5%、3階建て以下の共同住宅では49.5%が窓からでした。
窓の防犯対策を強化することで、侵入窃盗の被害を減らすことができます。

  • 外観の見た目にこだわるなら防犯ガラス
  • 視覚的な防犯効果を上げるならシャッター
  • 最も防犯効果が高いのは併用

外観の見た目にこだわるなら防犯ガラス

外観の見た目にこだわりたいという方は防犯ガラスをおすすめします。
シャッターはどうしても無機質な印象を与えてしまいますが、防犯ガラスであればその心配はありません。
開放的なイメージを残しつつ、防犯性も高めることができます。

視覚的な防犯効果を上げるならシャッター

視覚的に高い防犯効果があるのはシャッターです。
シャッターを閉めていれば侵入に時間がかかると思わせることができます
シャッターを閉めていると中の様子がわからないため、留守かどうかわかりにくいというメリットもあります。

また、シャッターは台風などで飛んできた飛来物からガラスを守ったり、防音効果があったりと、防犯対策以外のさまざまなシーンで活躍します。

最も防犯効果が高いのは併用

最も高い防犯効果があるのは防犯ガラスとシャッターの併用です。

防犯ガラスもシャッターも、一般的なガラスと比較してそれだけでも高い防犯効果があります。
この2つを組み合わせることにより、さらに高い防犯効果を期待できます。

まとめ

ここまで防犯ガラスについて詳しくお伝えしてきました。
この記事のポイントを以下にまとめます。

  • 防犯ガラスとは、破られにくく防犯性が高いガラスのこと
  • 防犯性能の高いガラスを選ぶためにはCPマークを確認
  • 網入りガラス、強化ガラス、複層ガラスに防犯効果はない

防犯ガラスは高い防犯性能を持ちます。
窓の防犯を強化したい方はぜひ防犯ガラスの設置や交換を選択肢の1つに入れてみてください。

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「まだガラスを交換するか迷っている」「見積りを取ってから考えたい」という方もお気軽にご相談ください。
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