
台風は暴風や大雨、高潮などさまざまな被害を一度にもたらします。とくにガラスは台風の被害が目立つ場所のひとつ。割れてしまうと雨風が吹き込み、家の中は大荒れに。吹き込んだ風の行き場がなくなってしまい、屋根が飛ぶ原因につながるともいいます。
2019年に上陸した台風15号が、千葉県を中心に大きな強風被害を残したこともあり、台風がきたときのガラス対策はとくに意識されるようになりました。今回はガラス交換を請け負うOACS株式会社の河野さんへのインタビューを中心に、台風対策について見ていきましょう。

今回取材協力していただいた加盟店:OACS株式会社
お聞きした方:取締役・河野さん(尼崎本社)
ガラス修理だけでなく、カギや蜂の巣駆除などさまざまな駆け付けサービスを提供している生活110番の加盟店です。河野さんは尼崎の本社でサービスの指揮をとっていらっしゃいます。
目次
養生テープはガラスに悪影響!ただし強度とは別の問題から
ガラスの台風対策といえば養生テープを貼るイメージをもつ方が多いですが、インターネット上では養生テープは逆効果という声も挙がっています。そこで、養生テープを使った対策は本当に有効なのか聞いてみました。

台風対策として、ガラスに養生テープを貼ってもいいのですか?

おすすめはしません。というのも、養生テープの跡が付いてしまいガラス交換になる、というケースが意外と多いんです。
河野さんいわく、台風後に多いのが「養生テープの跡を取って欲しい」という相談。養生テープは作業用のビニールシートなどを仮固定する目的で使われます。そのため「はがれやすく」作ってあるのですが、それでも粘着剤などがガラスに残ってしまうことがあるそうです。

養生テープの跡をきれいにする方法ってあるのですか?

これがなかなか難しく、ガラス交換が必要になるケースも多いです。
こうしたテープの跡を取るための専用液もあるものの、ガラスだと白く変色してしまうおそれがあって使いづらい側面があるとのこと。その場合でもクリーナーなどで出来る限りの対応はするとのことですが、結局交換せざるを得ない場合も多いとのお話でした。
養生テープ自体の効果は?
養生テープについてSNSで話題になっていたのは「強度への影響」。そちらについてもお聞きしました。

では養生テープを貼ることで、ガラスの強度に影響はありますか?

強度には、大きな影響はないと思います。どちらかといえば割れたときの飛散防止対策が、養生テープを貼るメリットですね。
外から物がぶつかった場合、割れたガラスの破片は室内側へと入り込んできます。鋭利なガラスの破片は大ケガのもととなるほか、掃除をしても細かく割れた破片が残ってしまうことが少なくありません。このとき、もしもテープが貼ってあればその場にとどまり、被害が小さくなるというのが養生テープを貼る理由。
逆に、細かく砕ける強化ガラスなどに養生テープを貼っても、効果が薄いことがわかります。

貼るとすればどういった貼り方がおすすめですか?

縦横ななめと米印に貼る方が多いですが、理想は1枚1枚、すき間なく貼る方法ですね。
飛散防止対策という点を考えれば、しっかりとガラス全面を覆うようにする方がいいそうです。ただ使うテープの量が多くなることもあり、なかなか難しそうな話ですね……。
業者がおすすめするガラスの台風対策は
養生テープ以外にガラス対策はあるのか、河野さんに聞いてみました。

では、台風のときにおすすめする対策ってありますか?

あえていえば、外からコンパネ板を打ち付けることですかね……。
※コンパネ板:コンクリートの型枠に使われる、耐水性のある頑丈な合板
物が当たったときの衝撃や風による振動でガラスは割れてしまうため、その外側から覆ってしまう対策が必須。雨戸やシャッターがあればしっかりと活用し、ガラス自体に負担をかけないようにすることが大切とのことでした。

段ボールを貼り付けたりは問題ないですか?

飛散防止対策という観点では、問題ないと思います。
雨戸がないところの場合、段ボールなどを使って「ガラスの破片を家のなかに飛び散らせない」ことを意識すると、台風対策として効果的かもしれません。
割れたとき、業者が来るまではどうすればいい?
台風の際にはガラス交換の依頼が集中し、順番待ちになることも少なくありません。その際に何か応急処置ができないかも聞いてみました。

たとえば台風などで業者がすぐに来られないとき、一時的な対策としておすすめの方法はありますか?

割れてしまったら危険なので、できるだけ触らないほうが……。お客様は段ボールや新聞紙で覆っていることが多いです。
下手にガラスを触ってしまうと鋭利な部分でケガをしてしまったり、ひびが拡大してしまうことも少なくありません。それ以上被害を拡大させないためにも、割れたガラスには手を出さずに交換を依頼するのがよさそうです。

では、ひびが入っているときは対策できますか?

亀裂に沿うように、テープを貼ることが有効です。ただ行ってみるとだいぶ貼っていたのか、テープが固まっていることも少なくないですが……。
通常の窓ガラスは割れていると見た目が悪いこともあり、お客様もテープを貼っていることが多いそうです。一方網入りガラスは熱変化などで割れてしまうことがありますが、現場に行ってみるとヒビをそのままにしている方が多いとのこと。ただヒビ割れはだんだんと拡大してしまうことが多いので、できれば早めに業者へ依頼するようにしましょう。
今回の取材ではガラス交換でかかる料金の仕組みについても詳しくお聞きしました。料金についてのインタビュー記事はこちらから↓
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まとめ
SNSでは目張りによる強度低下ばかりが注目されていましたが、割れなくても跡が残る可能性がある点については見落としがちでした。跡が取れずにガラス交換となった例も多いようなので、できれば雨戸や窓シャッターを活用して対応したいところですね。雨戸などがない場合、新規設置も検討したほうがよいかもしれません。またいざというときに機能するよう、事前の点検も忘れずにしておきましょう。
ガラスは割れてしまうと私たちに大きな危険をもたらすことがあります。その際は慌てず、交換の依頼を行いましょう。生活110番では雨戸・窓シャッターの設置やガラス交換まで生活のお困りごとについて幅広く相談を受け付けています。いざ、というときは一度利用を検討してみてください。
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