毎年7月から10月にかけて、多くの台風が日本列島へ接近します。都市の水がめにとっては恵みの雨になる一方、ときには上陸し、暴風や猛烈な雨で各地に被害を与えることも少なくありません。
台風は発生時期やそのときの環境によりそれぞれ別の特徴を持ちます。とくに秋になると偏西風が日本上空を通るようになり、その風に乗る形で台風の動きも早くなる傾向があります。また日本周辺の海水の温度が高く、上陸の直前まで勢力を維持、ときにはより強く発達することもあるのです。
今回は台風対策を「襲来前の準備」「被害が出たときの応急処置」の2段階に分けて解説します。ブックマークに入れておき、いざというときすぐに参照できるようにしておきましょう!
目次
第1節・準備編
台風の正体は「海上で発達した、前線(温度の違う空気の境目)を伴わない熱帯低気圧」です。日本に来るまではほとんどの場合海上を通るため、かつてはルート上の離島や飛行機・船などによる観測に限られ、正確な予測は困難でした。しかし今では、気象衛星「ひまわり」などが打ち上げられるとともに解析技術も発達し、台風が来る前から被害予測ができるようになっています。
そのため家の被害を小さくするためにも、台風が襲来する前の準備をしっかりとしておきましょう。
窓の対策
台風対策として家の弱点になりやすいのが「窓回り」です。台風の猛烈な風によって物が飛んできたり、風圧が集中して窓ガラスが割れるという事例は少なくありません。また、風に乗って雨が吹き込むため、サッシから雨漏りすることも多いです。
窓の台風対策としてもっとも有効といえるのは「雨戸や窓シャッター」を閉めることです。しかしこれらの方法がない、という方のために、対策方法を簡単にご紹介しましょう。
・養生テープで補強
ガラスにかかる力を分散させるとともに、割れた際の被害を最小限に抑えることが可能です。また雨水の侵入を防ぐため、サッシのすき間を目張りしておきましょう。
・ガラスフィルムを貼る
フィルムを貼れば万が一割れた際でも室内にガラスが飛び散るのを防ぐことができるでしょう。
・段ボールを窓に貼る
ガラスが割れたとき、風が中に吹き込んでくるのを防ぐことができます。
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ベランダの対策
傾斜を大きくできる屋根と違い、人が立ち入るベランダはほぼ水平であり、水がたまりやすい空間です。また排水溝やその先の雨どいが、落ち葉などの異物で詰まっていることも少なくありません。台風が来る前にはベランダに降った水がしっかりと流れるか、ベランダの防水層に劣化している部分がないか確認しておきましょう。
もし雨どいや排水溝が詰まっていたら掃除の必要が、防水層が劣化しているようであれば塗り直す必要があります。工事が間に合わない場合は防水テープなどを貼り、水が侵入しないよう応急対策をしておいてください。
またベランダに植木鉢や物干しざおなどを置いている方は、飛ばされないよう中に取り込んでおきましょう。取り込めない場合はしっかりと固定をしておいてください。
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車庫・カーポートの対策
近年のカーポートの屋根は台風の際、ポリカーボネートの屋根材が外れるようにできています。屋根材やそのほかの飛来物が当たって車が傷つくことを防ぐためにも、車にはカバーをかけておくことがおすすめです。
また屋根材が外れたときにも飛散しないよう、本体と針金などで結んでおきましょう。また片側の柱のみで支えるタイプは支柱を建物や重りに結びつけ、風で飛んでしまわないよう対策するとさらに安心です。
またカーポートの中には強風対策として、追加の柱を取り付けられるタイプもあります。こうした支柱がないか確認することも重要です。
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庭の対策
葉を多く付けた庭木や弱った庭木、高く生長した庭木は台風の強風にあおられたり、地面が大雨で緩むことで倒れてしまうことがあります。台風のシーズン前に剪定をおこない風通しをよくしておくか、庭木自体を伐採してしまうことを考慮しておきましょう。
また支柱で支えるというのもひとつの手です。風の向きに対抗できるよう斜めに支柱を立て固定するか、少し離した支柱にゆるめのロープを結び付けてください。
なお、植木鉢やガーデニング道具・物干し竿は家の中に取り込むことをおすすめします。取り込めない場合でも風の影響を受けにくくするため、横に倒しておきましょう。
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換気扇の対策
台風は通常の雨と異なり、風に乗って壁へと吹き付けます。そのため換気扇から雨が浸入してくる場合も多く、注意が必要です。また台風の強風にあおられ、プロペラが逆回転することで故障の原因となるおそれも考えられるでしょう。
換気扇には稼働時の風圧によって開く「シャッター」が取り付けられていることが多いです。そのシャッターに雨風の侵入を抑える役割があるため、必要時以外は切っておくことをおすすめします。ただし火を使う場合、台風が通過した後などはつけ忘れないようにしてください。
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次の節からは台風で被害が出たときの応急処置について、分野ごとに解説します。
第2節・室内の応急処置編
台風は私たちの予想をはるかに超える被害をもたらすことも少なくありません。そうした被害を受けた際でも慌てず、冷静に対処することが大切です。この節では「停電」「ガラス破損」「雨漏り」の3つの応急処置について解説します。
停電したとき
電気は私たちの生活にとって欠かせないもの。とくに台風のときは雨戸や窓シャッターを閉めて照明を付け、テレビにくぎ付けになっていることも多いでしょう。こうした状況で突然電気が止まってしまえば、パニックになってしまうのも無理はありません。
停電は「送電網に問題があり、地域が停電している場合」「電柱からの引込線が切れた場合」「ブレーカーが落ちている場合」の3種類に分けられます。地域の停電は電力会社の懸命な復旧作業を、引込線が切れた場合は台風通過後の復旧工事を待つしかありませんが、ブレーカーが落ちた場合にはまだ自分でおこなえる見込みがあります。
台風でブレーカーが落ちた場合、原因は「通常より電気を使いすぎた」「雨漏りなどで漏電した」「雷のノイズで誤作動した」の3種類の状況が考えられます。そのためまずはお住まいの住宅の分電盤を確認してみましょう。
1.まずは分電盤を探します。キッチンや洗面所、玄関などに設置されていることが多いです。
2. ブレーカーが作動した場合、そのつまみは真ん中で止まっている状態(トリップ)になっています。どのブレーカーが落ちたのか、次のイラストも参考に確認してみてください。
a.アンペアブレーカー(ない場合もあります)
一番左側に付いていることが多いブレーカーですが、スマートメーターが同様の役割を果たすことから現在では設置されない場合も増えてきました。
このブレーカーが落ちている場合、家全体で契約よりも電気を使いすぎていることが原因と考えられます。ただし同様の役割を兼ね備える漏電ブレーカーが先に落ちることが普通なので、分電盤自体のトラブルを疑ったほうがよいでしょう。
b.安全ブレーカー(配線用遮断器)
ひと回り小さいブレーカーが複数並んでいる、と覚えておきましょう。分電盤のスペースが足りない場合は周辺に追加されていることも多いです。
このブレーカーが作動しているときは対応する屋内配線で電気を使いすぎた(20Aを超える電流が流れた)ことが原因と考えられます。なお電気の事故が多い水回りや屋外配線向けの安全ブレーカーでは、次に取り上げる漏電ブレーカーの機能を兼ね備えたものもあるので注意しておきましょう。
c.漏電ブレーカー(漏電遮断器)
イラストで細かく解説されているブレーカーで、テスト用のボタンなどが見分けるポイントです。家全体での電気の使いすぎ、雨漏りやコンセントへ雨水が侵入したことによる漏電などで作動します。また古いタイプでは台風に伴う落雷のノイズ(雷サージ)で落ちることも少なくありません。
3.真ん中で止まっているつまみを一度下まで下げ、少し時間を置いた後上に引き上げてブレーカーを戻しましょう。漏電ブレーカーの場合は漏電表示ボタンを押し込むことを忘れないようにしてください。また電気機器を多く使っている場合、最低限の機器以外は電源を切っておきましょう。
漏電ブレーカーを戻してもすぐに作動する場合、漏電の可能性が考えられます。一度安全ブレーカーをすべて落とし、ひとつずつ戻していくと「戻した後に落ちるブレーカー」が出てきます。そのブレーカーに対応した配線や電気機器で漏電していると考えられるため、そのブレーカーは戻さず電気機器の使用も控えるようにしてください。
台風が通過し落ち着いたら、漏電調査・漏電修理を依頼するようにしましょう。
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窓ガラスが割れたとき
風に飛ばされてきたものが当たったり、風の圧力によってガラスが割れてしまうことは少なくありません。窓ガラスが割れるとその部屋での被害だけでなく、気密性が失われることでほかの部屋のガラスも割れる、ドアが勢いよく開いて人や物に当たるといった二次被害も考えられるのです。そのため割れた箇所は早急に対策しましょう。
1.まずは身の安全を確保する
ガラスが刺さらないよう足元にはスリッパや靴を履き、長袖長ズボンや軍手などで防備を万全にします。軍手は2枚重ねにしておくと安心です。
2.段ボールやべニヤ板などで保護
強風によるさらなる被害を防ぐため、段ボールやベニヤ板をガムテープで固定しましょう。
3.部屋に散らばったガラス片を集める
ガラスが刺さらないよう気を付けながら、ガムテープや粘着ローラー・掃除機などを使ってガラス片を集めます。集めたガラス片は新聞紙に包み、段ボール箱などに入れておきましょう。
(強風による被害を防ぐ観点から、関連記事と一部対処の順番を入れ替えてあります)
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雨漏りするとき
台風は中心付近の気圧が低く、強い上昇気流を起こすことから大雨をもたらす積乱雲などを発達させやすい特徴があります。加えて強風によって「いつもは雨が当たらないような場所」にも雨が吹き付けることが多く、雨漏りのリスクは高いといえるでしょう。近年ではビニール素材の天井も多く、雨漏り箇所に水がたまり大きくふくらむ場合もあります。放置すると天井が破れ、不衛生な水が部屋にまき散らされるおそれも。
雨漏りは家具などを濡らすなど表面的な部分だけでなく、漏電やシロアリ増殖などの危険性をもたらします。台風中は応急処置を、台風が通過して落ち着いたら雨漏り箇所の修理を依頼することが大切です。
・用意するもの
新聞紙
バケツ
ぞうきん
ビニール袋 など
・手順
雨漏りの水はほこりなどが混じり、意外と不衛生です。水が広がらないよう、バケツで受けられるようにしましょう。バケツで受ける際は周りに跳ねた水が広がらないよう、周囲に新聞紙やぞうきんを広げておいてください。
窓枠から雨漏りがする場合はその箇所にぞうきんを広げておきます。水が広がらないよう、ビニール袋の準備も忘れずに!
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第3節・機器の対応編
停電や雨漏りがなくても、電気機器が使えなくなったという場合は少なくありません。とくに台風の間の情報源である「テレビ」や「インターネット」、雨戸を閉め切った中で快適に過ごすための「エアコン」が止まったら一大事。この節ではそれらの原因と対応を解説します。
テレビの映りが悪いとき/アンテナが倒れたとき
台風の状況を外へ見に行くのは、大きな危険が伴います。雨や風の状態などは室内にいても音などである程度把握できるものの、いつ頃まで待てばいいのか判断するために台風情報をチェックしている人も多いでしょう。そのテレビにブロックノイズが入って映像が止まったり、まったく映らなくなったら大変なことです。
自宅にアンテナを設置して受信している場合、テレビが映らなくなった原因の多くはアンテナにあると考えられます。まずは次の項目をチェックしてみましょう。
ほかのチャンネルは映るか
視聴する放送局によって電波が飛んでくる方向・強さが異なることは少なくありません。ほかのチャンネルが映るか、一度確認してみてください。
なお人工衛星を利用するBS・CS放送の電波は大雨や分厚い雲に比較的吸収されやすいため、台風の状況によっては映らなくなることもあります。自宅の場所だけでなく、地上からBS・CS放送の人工衛星に電波を送る場所の状況が左右する場合もあるので注意が必要です。
エラーメッセージが表示されていないか
現在のテレビ放送はデジタル信号。テレビの受信状態が悪くなると砂嵐にはならず、黒い画面にエラーメッセージが表示される場合が大半です。まずはこのエラーメッセージの意味を読み解いてみましょう。
メッセージ | 原因 |
---|---|
E100 B-CASカードを正しく挿入してください | 4K8K放送対応機種以外で、B-CASカードが差し込まれていない、もしくは読み込みエラーを起こしている。 |
E201 信号レベルが低下しています | アンテナや電波状況に問題があり、安定した視聴ができないおそれがある。 |
E202 このチャンネルは受信できません | アンテナに電波が届いていない。 |
E203 現在、このチャンネルは放送を休止しています | テレビ局が放送を休止している、もしくはテレビまで届いている電波が微弱で、映像が出力できない。 |
E204 このチャンネルはありません | 「011」といったチャンネル番号で直接合わせようとして、該当するチャンネルが存在しない場合。または放送サービスを提供していないチャンネルに合わせている。 |
E205 このチャンネルは契約されていません E205 契約期限が切れています |
契約をしていない有料放送(BSの一部やCS放送の大半)にチャンネルを合わせている。 |
(参考:https://www.seikatsu110.jp/electrical/et_antenna/14794/)
アンテナレベル(受信レベル)が低くなっていないか
アンテナからテレビにどれだけの強さの信号が送られているか、またその信号の品質を示すのが「アンテナレベル(受信レベル)」と呼ばれる数値です。デジタルテレビではその数値が手軽に確認できるため、一度確認してみてください。
メーカー名 | 受信レベルの表示方法(一例) | 受信レベルの見方(一例) |
---|---|---|
パナソニック | 確認したい放送に切り替え、サブメニュー(便利機能)→視聴オプション→アンテナレベル | アンテナレベルが最低でも44以上 50以上で安定視聴が可能 |
ソニー | ホームボタン→設定→放送受信設定→アンテナ設定→アンテナレベル(各放送別) | 緑:受信状態がよい 黄:受信状態が不安定 赤:受信状態が悪く、映らないことも |
シャープ | 確認したい放送に切り替え、メニュー→本体設定→アンテナ設定→電源・受信強度表示 | 受信強度が60以上で安定視聴が可能 |
東芝 | クイックメニュー→その他の操作→アンテナレベル表示 | 推奨値が画面に表示 30~65程度を推奨 |
日立 | 設定メニュー→受信設定→放送を選択→CH合わせ(地域名)→受信レベル | BS60以上、地デジ70以上 |
三菱 | 確認したい放送を選び、メニュー→設定→初期設定→放送設置設定→受信設定 | 22以上が目安 |
LG | 設定→初期設定→チャンネル→チャンネルスキャン→アンテナ設定→確認したい放送のレベル | 最大になるように |
(参考:https://www.seikatsu110.jp/electrical/et_antenna/14865/)
ブースターの電源は入っているか
多くの場合、アンテナで受信した電波はアンテナ直下、もしくは屋根裏に設置されたブースターで一度増幅されてから各部屋に届けられます。そのためブースターの電源ケーブルが断線すると、受信に十分な信号強度を得られない場合もあるでしょう。
通過後にアンテナの点検を!
台風の大雨や強風の中、外のアンテナを見に行くのは危険です。また強い雨によってかすみがかってしまい、結局確認できないことも多いでしょう。一度冷静になって、台風が通過した後確認するのがベストといえます。
台風情報はラジオやワンセグ(携帯端末向けの地上デジタル放送)などでも手に入りますし、電波の強い地域では室内アンテナを用意しておく手もあるでしょう。とくに災害時にはNHKがインターネットでテレビニュースの同時配信をおこなっていますし、台風情報を見られるスマホ向けアプリなども豊富です。アンテナの確認は安全が確保されてからでも遅くはありません。
なお屋根上など高所に設置されているアンテナの点検・調整はアンテナ工事のプロに依頼しましょう。
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エアコンの調子が悪いとき
エアコンの室外機は多少の雨が入っても問題なく稼働するよう設計されていますが、台風で雨が強く吹き付けた場合、故障の原因になることもあります。また風にあおられ、転倒することも少なくありません。
室外機が風で転倒すると接続されている配管などが引っ張られ、最悪の場合破断するおそれがあります。エアコンは配管で室外機と本体の間に冷媒を循環させることで稼働しているため、配管の破断や折れ曲がりは即故障の原因につながってくるでしょう。一番の対策は強風に耐えられるようしっかりと固定することですが、倒れた際はエアコン修理業者に相談するようにしてください。また台風が通過した後も物が飛んできて室外機の前をふさいでいないか、チェックするようにしましょう。
なお24時間換気を導入しているなど気密性の高い住宅では、台風で換気扇を止めるとエアコンでポコポコと音がし始めることがあります。ドレン管から空気が入り込む音のため故障ではないものの、気になる場合は換気扇などを回すか、使用を控えてください。
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インターネットにつながらないとき
テレビに次ぐ有力な台風情報の入手手段が「インターネット」。近年は自治体なども災害対応メールを配信しており、むしろテレビよりも見ている方は多いでしょう。また災害報道ばかり見るのにも飽き、動画サイトやVODサービスなどを視聴したい場面もあるかもしれません。そのようなときインターネットがつながらないというのは不便です。
台風時にインターネットがつながらない場合、以下のような原因が考えられます。
・ルーターが異常を起こしている(LAN接続・無線LAN【Wi-Fi】)
瞬間的な停電や電圧低下により、家のインターネットの玄関口である「ルーター」が異常を起こすことがあります。一度ルーターの電源を切り、30秒ほど経ってから再度切ることで直る場合が多いでしょう。ただし内部の設定データが消えてしまった場合は、再度設定し直す必要が出てきます。
・引込線が切れた(LAN接続・無線LAN【Wi-Fi】)
ルーターから最寄りの回線局までは光ファイバー線や銅線(メタルケーブル)でつながっています。この場合、台風が通過した後復旧工事が進むのを待つしかありません。
・電波が届きにくい状態にある(無線LAN【Wi-Fi】・モバイル回線)
雨戸や窓シャッターは金属製が多いため、外から室内への電波を通しにくくなることがあります。とくに鉄筋コンクリート造の建物の場合は、家の構造からして電波を通しにくいため、部屋の真ん中などではインターネットが使えなくなることもあるでしょう。
この場合は窓の近くなど、電波環境のよいところを探してみてください。
・最寄りの基地局が停止した(モバイル回線)
モバイル回線は近くの高台や高層ビルの屋上などに設置された基地局とのアンテナと通信することで、インターネットに接続できます。しかし台風のときはアンテナ倒壊や停電などで基地局が停止し、インターネットにつながらなくなることもあるでしょう。
近年では携帯電話各社もバッテリーによる停電対策や近くの基地局のアンテナ調整などで対応できる体制を整えていますが、この場合は基地局の復旧や携帯電話会社によるバックアップ体制の展開を待つことが大切です。
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第4節・屋外の応急処置編
台風の雨風から私たちを守る屋根やシャッターは、同時に被害を受けやすい箇所でもあります。そのほかの屋外にあるものも例外ではなく、庭木が倒れて傾いたり、インターホンが鳴り続けてしまうなどの被害も考えられます。
屋根が吹き飛ばされたとき
屋根が吹き飛ばされたり瓦がずれたりした場合、一番怖いのが「雨」の浸入です。直接天井に雨が吹き付けることになるため家の劣化が大きく進み、場合によっては倒壊のおそれも出てきます。まずは雨が浸入しないよう、ブルーシートを使って屋根全体を覆うようにしてください。
・必要なもの
ブルーシート
土のう袋に入った砂利など、重しになるもの
防水テープ
・手順
晴れの日を選び、2人以上で作業をおこなうことが重要です。またヘルメットの着用など、安全対策は万全にしてください。
ブルーシートを広げ、屋根全体を覆ってください。その後土のう袋に大きめの粒の砂利を入れ、風に飛ばされないようおもしとして置くようにしましょう。なおブルーシートで覆ったままにすると内部が蒸れたり、ブルーシートのすき間や劣化して破れた箇所から雨水が浸入するおそれがあります。可能な限り早めに、業者に屋根修理を依頼することが大切です。
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庭木が倒れたとき
大雨で地盤が緩んだり、強風にあおられたりすると庭木が倒れることは少なくありません。また倒れるとまではいかなくても、傾くことは充分に考えられるでしょう。放置すると電線に引っかかる、建物に倒れ掛かるなど危険性が大きいことから、支柱で支えたり、伐採して除去するなど業者に依頼するようにしてください。枝が折れてしまった場合でも早めに対応すれば修復できる可能性があります。
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シャッターの調子が悪いとき
シャッターは細長い金属板の組み合わせでできているため、強風にあおられたり物が当たったりして歪むと開閉が上手くいかなくなります。自分でゆがみを直そうとするとかえって悪化することも考え、修理を依頼することをおすすめします。
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インターホンが勝手に鳴るとき
インターホンは防水構造になっているものの、雨が吹き付けることで回路がショートし誤作動を起こす可能性は否定できません。室内側のモニターがコンセント式の場合なら、内部が乾燥するまで電源を切っておくことも検討してください。その際はインターホンが使用できないことを張り紙しておけば、来客対応のトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
インターホン交換自体は比較的簡単な作業で、特殊なものでなければ自分でおこなうのも不可能ではありません。ただし不安な場合は確実性を考え、業者に依頼することをおすすめします。
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まとめ
台風は地震などと異なり時期が決まっており、かつ対策が必要な時間帯の予報ができる災害です。台風の前には家に大きな被害が出ないようしっかり対策し、被害が発生したときも最小限に抑えることが大切になってくるでしょう。とくに一度大きな台風が来た後は気づかないところで家の傷みが進んでいることもあるので、一度家全体を点検することが必要です。
また被害が出た箇所の処置には「確実性」が求められます。自分でできるのは応急処置までと割り切り、本格的な修理は業者の手にゆだねることを検討した方がいいかもしれません。「生活110番」でも台風対策や修理に関する各ジャンルのプロをご紹介していますので、一度利用してみてください。
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