剪定に使う道具って?枝はどこを切ればいい?剪定について詳しく解説

2023.11.20

剪定に使う道具って?枝はどこを切ればいい?剪定について詳しく解説

庭木の楽しみ方のひとつに鑑賞があげられます。四季によって姿を変える落葉樹に、一年中青々とした葉が生い茂る常緑樹、どちらも魅力的な存在です。

樹木の綺麗な見た目を維持するためや花・果実を実らせるためには、剪定は欠かせない作業となります。しかし、「何からはじめてよいのかわからない」「自分でやってみたが上手くいかない」などの理由で頭を抱えている人も多いようです。

そこで、始めて剪定をするなら揃えておきたいおすすめの剪定道具やその使い方についてご紹介していきます。これを期にお手入れの楽しみ方も覚えてみてはいかがでしょうか?

※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。

剪定は自分でできること?

植物園にいくと、庭園で職員さんが枝芽を切っていたり、生垣のお手入れをしていたりする姿をよく見かけますよね。剪定は業者や植木屋に依頼しておこなわれている作業であり、自分ではできないだろうと考える人も多いのではないでしょうか。

実は剪定方法にはさまざまな種類が存在し、中には初心者でも簡単にできる剪定方法もあります。剪定道具もホームセンターやインターネットで手軽に購入することができますので、自分で剪定してみたいという方はぜひチャレンジしてみてください。

剪定に必要なおすすめの道具

剪定を自分でおこなうときに揃えておきたい道具についてご紹介します。剪定したい木にはどのような道具が必要なのか、順番に見ていきましょう。

ハサミ

剪定の際には、その作業に適したさまざまな道具があり、ハサミ1つとっても専用の道具が存在します。

剪定バサミ

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【アルス 剪定鋏ブイセブン VS-7Z】

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背丈の低い樹木や花を剪定するのに必要な剪定バサミです。刃が両側についているバイパスタイプと片側だけに刃が付いたアンビルタイプがあります。バイパスタイプは切り口がキレイなため細かい剪定向きで、アンビルタイプは太い枝でもしっかりと切り取ることができるため、剪定のあらゆるシーンで活躍します。

グリップにはバネが用いられることが多く、女性でも簡単に枝を切り落とすことができます。オイルや砥石を使ったお手入れも定期的にやっておきましょう。

使い方
普通のハサミと同じ持ち方をして、枝を切ります。太い枝を切るときは、刃の付いた切り刃を手前にして枝葉を挟んで奥へと押し込むように回して切ると、力を入れずに切ることができます。

植木バサミ

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【岡恒 植木鋏 NO.201-SN】

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細い枝の剪定や草花の剪定、盆栽などに使われるハサミのことをいいます。剪定バサミにようにバネがないため、長時間使用していても疲れにくいのが特徴的です。指を入れるところが大きく作られ、周りの枝を傷つけてしまうことのないように工夫されています。

使い方
直径5mm以下の細い枝の場合は刃先を使って切り、それ以上に太い枝は刃の奥で挟んで回すように切ると上手く切ることができます。

太枝切りバサミ

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【千吉 ラチェット式 太枝切鋏(カーブハンドル) 生木50mmまで SGFL-3R】

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太枝切りバサミにはテコ式ラチェット式があり、テコ式はテコの原理を利用して少ない力で太い枝を切ることができるハサミのことをいいます。一方ラチェット式は、歯車と歯止めを利用し、枝に食い込ませることで太い枝を切ることができるハサミのことをいいます。

使い方
右手と左手でそれぞれ持ち手をつかみ、太い枝を刃で挟むことで簡単に切ることができます。

刈り込みバサミ

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刈り込みバサミとは、植木を丸や四角に整えるために必要なハサミのことをいいます。枝を1本ずつ切っていくものではなく、葉を一気に切って揃えるときに使います。持ち手が長く、刃の部分も細長い形状をしていることが特徴です。

使い方
両手を同時に動かすのではなく、片手は柄を握って固定し、もう片方の手で刃を開閉するようなイメージで刈り込むと上手く使えます。

高枝切りバサミ

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高枝切りバサミは、手が届かないような高い場所にある枝を切るために使われるハサミのことをいいます。木の剪定だけでなく、果実の収穫などにも使うことができる優れものです。

使い方
作業がしやすい長さに調整し、枝のある場所に狙いを定め、ハンドルを握れば枝を切ることができます。

ノコギリ

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硬くて太い枝を切るときは、剪定用のノコギリを使用します。剪定でノコギリを使うときは、枝を傷つけることを防ぐため、片側だけに刃があるものを選ぶとよいでしょう。片手で持てるものが使いやすく、刃の先端部分が丸くなっている形状のものは、枝だけでなく使用者の身も守ってくれます。

45cm位の長さのものまでありますが、25~30cm程度の長さのものが一般的で使いやすいです。幹から切る伐採をする際にも使用できます。

使い方
剪定対象の枝を片手でしっかりと支えて動かないようにしてからノコギリを引くと、簡単に切ることができます。

ヘッジトリマー

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ヘッジトリマーとは、生垣のバリカンと呼ばれ、主に生垣作りをする際に使用する剪定道具です。チェンソーと似ていますが、チェンソーは主に太い木を伐採するために使われるもので、ヘッジトリマーは庭木の剪定に使われています。

ヘッジトリマーには混合ガソリンを燃料としたエンジン式、電動コード式、充電式の3種類に分けられます。どれも自動で刃が動くため、あると非常に便利ですが、とくに充電式は軽くて扱いやすいため、人気が高いです。

使い方
刃が生垣に対して平行になるように当てます。側面を刈るときは下から上へ刃を動かします。

脚立・はしご

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手が届きにくい高い場所にある枝を切り取るためには欠かせない道具で、軽くて持ち運びやすいアルミ製のものが一般的になっています。

軍手

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剪定中は手を保護するための軍手が欠かせません。剪定の最中はもちろん、枝を片付ける際なども軍手をしておきましょう。また、バラなどトゲのある枝を剪定するときは、トゲが刺さりにくいタイプの手袋をするとよいでしょう。

これらの道具はホームセンターなどで販売されているため、自分が使いやすそうだと思ったものを選んでみてください。

剪定道具入れ

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剪定バサミやその他の小物などを入れておける入れ物があると便利です。とくにはしごを登る際に腰に巻き付けるタイプの剪定道具入れがあると、手が自由に使えるため安心です。

掃除道具

剪定した後の枝や葉を片付けるために必要な道具をいくつかご紹介します。

熊手

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【松葉熊手 大 38004】

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剪定した枝や葉を一か所に集めるために必要な道具です。

竹ぼうき

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【竹箒 匠】

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熊手で集まり切らなかった細かな葉などを集めるために必要な道具です。

箕(み)

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集めた枝や葉をゴミ袋に入れるために必要な道具です。大きなサイズを用意すると、一気に多くの量をゴミ袋に移すことができます。

こんな枝を切っていこう!

いざ剪定をはじめようと思っても、「どの枝を切ってよいのかわからない」という人は多いと思います。そんな時にはこんな枝を切っていきましょう。

徒長枝 空へ向けて生えている枝。枝は基本横へ伸びていくので、縦に伸びた枝は目立ってしまい、木の印象を悪くしてします。
垂れ枝 地面に向かって生えている枝。徒長枝と同様に、放っておくと木の印象を悪くします。
絡み枝 他の枝に絡みついている枝。放っておくと絡まれた枝に圧力がかかり、栄養が上手く行き渡らなくなる恐れがあります。
重なり枝 他の枝に重なって生えている枝。この下にある枝には日当たりが悪くなり、弱々しくなっていきます。
ヒコバエ 木の根本から生える枝。本来枝のない場所のために見栄えが悪く、木の栄養が余分に消費されます。

DIYで剪定する方法

道具を揃え切る枝を覚えたら、いよいよ剪定作業に入っていきます。初心者でも失敗しないようなお手入れのコツをご紹介します。

1.上から切っていく

剪定は上の方からおこなっていくことが基本です。脚立やはしごに登ってみると、木の中に「徒長枝」や「絡み枝」が見つかるため、太い場合は剪定バサミ、細い場合は植木バサミと使い分けて切り取ってあげましょう。

2.木の形を作っていく

正常に生えている枝であっても、細いものや太いものが見られるために、初心者は気になってしまいがちですが、全体を見ながら剪定作業をするのが肝心です。初心者の場合、「重なり枝」や「垂れ枝」を切り取っていきつつ、樹形を整えていきましょう。

3.根本をすっきりさせる

木の枝だけを見て剪定をしていても、根本が汚ければ見た目はよくなりません。「ヒコバエ」が生えているときはしっかりと切り取り、すっきりとした外見を目指しましょう。

コウヤマキの剪定を業者に依頼する際にかかる料金の目安

DIYで剪定するときの注意点

自分で剪定をおこなうときに注意していただきたいことを4つご紹介します。

(1)安全には常に気を配る
刃物を使う作業は、取り扱い説明書に目を通し、正しい方法で使いましょう。脚立やはしごを使う場合は、転落しないように注意してください

(2)左右対称にしない
初心者がやりがちな 失敗例として、左右対称に剪定してしまうことが挙げられます。実は、左右対称に剪定してしまうことで、風通しが悪くなり、剪定をした意味がなくなってしまいますので、枝が互い違いになるように切り取っていきましょう。

(3)枝を切りすぎない
剪定の目的は、不用な枝を切り落とすことにあります。しかし、枝を切りすぎてしまうと本来残しておくべき枝まで切り落としていることもあります。初心者が剪定をおこなう場合、徒長枝や垂れ枝といった不用な枝だけを切り落とすだけにとどめておくのがおすすめです

(4)剪定の難しい木
木には剪定しやすい木と剪定の難しい木があります。剪定の難しい木は間違った方法を取ると枯らしてしまうことがあります。カエデ類、コウヤマキ、モッコクなどが剪定するのが難しいといわれています。これらに限らず、剪定に不安があるときには専門業者に相談してみましょう。

プロに剪定を依頼するといくらかかる?

「自分で剪定するために道具を選んでいたら、高くなってなってしまった……」と思われた方は、プロへの依頼も検討してみるとよいかもしれません。道具を揃えるより、プロに依頼したほうが安くすむ場合もあるのです。

プロに剪定を依頼した場合、料金は「日当制」と「単価制」で異なります。日当制の場合は職人を雇い、その日の作業にかかった料金を支払います。単価制の場合、1本あたりの剪定料金を支払います。

それぞれの料金相場を見てみましょう。

●日当制

職人1人あたり 22,583円

※6社の剪定業者を参考にしており、ホームページに記載されている金額を算出したものです。
※掲載料金は消費税を含んでおりません。(2020年8月時点)

●単価制
<庭木1本あたり>

~3m 2,988円
3~5m 6,860円
5~7m 15,624円

※9社の剪定業者を参考にしており、ホームページに記載されている金額を算出したものです。
※掲載料金は消費税を含んでおりません。(2020年8月時点)

<生垣>

生垣 2,166円

※6社の剪定業者を参考にしており、ホームページに記載されている金額を算出したものです。
※掲載料金は消費税を含んでおりません。(2020年8月時点)

プロに剪定を依頼すると、これらの料金のほか、枝や葉の処分にかかる料金や駐車料金などが追加でかかる場合があります。詳しい料金を知りたいという場合は、まず見積りから依頼してみるとよいでしょう。

まとめ

剪定は、知識を身に付けることで、素人でも簡単におこなえるものもあります。剪定には木の見た目を整えるだけでなく、健康を促進する効果もありますので、 楽しみながら剪定作業をおこなっていきましょう。自分で枝を切り取った庭木を観賞してみると、また違った視点で楽しむことができるかもしれません。

自分で剪定をおこない、納得のいく結果にならなかったときや松の剪定など難易度の高いものを剪定する場合はプロを頼るのもひとつの方法です。費用が高くならないか心配とのことでしたら、まずは見積りから依頼するとよいでしょう。

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