チョコレートやクッキーなどの中に入っているアーモンドは、木になる植物で春にきれいな花を咲かせます。しかし、アーモンドと聞くとあたたかい場所にみのるイメージがあるため、日本でつくれるのかが疑問です。
実際、アーモンドの育て方によっては日本で栽培することも可能です。しかし、地方によっては防寒対策などをとる必要があるのです。当コラムを読んで、アーモンドを上手く育てでみてはいかがでしょうか。
日本は不向き?アーモンドの特徴
アーモンドにも真心の愛や永遠の優しさという花言葉があり、その由来はギリシャ神話に関係しています。神話内で、王女が失恋に悲しみアーモンド木を抱いたことから、花が咲いたため真実の愛という花言葉がつけられました。
アーモンドの原産地は、アジア西部であり暑さに強い木です。そのため、アーモンドを栽培するときには、水はけがよい土で日が当たる場所に植える必要があります。アーモンドはとても寒さに弱いため、冬場雪が降る地方では外で栽培することができません。寒さが厳しい場所で育てる際には、鉢植えにすることをおすすめします。鉢植えで育て、軒下などの寒さがしのげる場所にアーモンドを移動させてあげましょう。
アーモンドはバラやさくら、モモの仲間であり白もしくはピンクの花を咲かせます。開花時期は3月~4月で、日本でも育てることができます。秋になると実をつけて味覚でも楽しむことができるため、魅力的な植物ですがアーモンドの育て方でとくに大切になるのは、剪定です。
植え付け後の剪定が肝心!
アーモンドを庭植えにする場合、翌年の3月~4月には、根がしっかり張っていることを確認してから植え付けをおこないます。植える場所に腐葉土を敷いてから、土をかけましょう。鉢植えで育てる場合は、2月~3月に植え替えをおこないます。始めの鉢より1まわり大きいサイズのものにかえましょう。
アーモンドを種から育てた場合、3月~4月に種をまきます。種は、発芽しやすいように24時間水につけたものを使用するようにしましょう。
始めは、6号くらいの大きさの鉢に植えて育てましょう。しっかり根を育てるためには、最低でも6号程度の大きさが必要になります。
アーモンドが育ちやすくするには水はけのよい土をつくる必要があるため、鉢に赤玉土と鹿沼土を7:3の割合で入れます。次に種を植えて、2ヶ月ほどはこまめに水やりをしましょう。
アーモンドを種から育てる場合、とくに重要なのが始めの剪定です。植え付けや植え替えが終わり、木の高さが1mほどになったら、主枝を50cmくらいに切ります。主枝を切ることで、極端に高くなることがなく育てやすくなるのです。
主枝を切ったら次に、重なっていたり枯れていたりする枝を剪定してください。枝が重なったり枯れていたりしているのを放置すると病気を引き起こす可能性が高くなります。枝の剪定は毎年3月~4月に、全体に日光が当たるようアーモンドの状態をみておこないましょう。
普段の剪定は夏と冬の年2回
剪定を怠ると、実がならなかったり花が咲かなかったりすることがあります。こまめに剪定をおこなうのもアーモンドの育て方のポイントです。アーモンドの剪定は、夏と冬におこないましょう。
夏の剪定
枝によって日が当たらなくなっている箇所がある場合は、光が当たるように剪定をしましょう。日が当たるようになるだけで、成長しやすくなり枝を切り通気性がよくなるため、アーモンドが好む乾燥した環境をつくることができます。通気性が悪いとカビが生えてしまうなどの原因になるので、注意しましょう。夏の剪定では、枝との間隔があくようにすることがポイントです。
冬の剪定
1月ぐらいを目安に、冬の剪定をおこなうようにしましょう。冬の剪定は、3月の開花時期に向けて全体に栄養がいきわたるようにするためにおこないます。芽を5つほど残し、後は切ってしまいます。年明けに切ることで、芽が吹く欄できているため剪定しやすいのです。
アーモンドの育て方のポイント
剪定や植え付け以外にもアーモンドを育て方には、大切なことがあります。それは、水やりと肥料、アーモンドの実を収穫する時期です。
アーモンドは、根がしっかりするまでは土が乾燥したら水をあげるようにしてください。しかし、根がある程度張ってきたら、水やりは必要ありません。雨が続く時期などは、かえって根が腐ってしまうおそれがあるので、根元をぬらさないようにしましょう。
肥料は、12月~5月の間にあげるようにします。アーモンドには、大豆やゴマなどの植物からつくられる有機物性肥料か、リン酸などが多く入っている温効性肥料がおすすめです。有機物性肥料や温効性肥料にはアーモンドの成長に必要な栄養素が入っているので、実もおいしくなります。
アーモンドの実の収穫は、8月~9月におこないましょう。収穫したものを1週間程度干して、炒って食べたり、アーモンドバターやアーモンドミルクなどをつくったりすることもできます。
しかし、おいしい実を収穫するためには、害虫被害からアーモンドを守る必要があります。アーモンドに発生しやすい害虫のひとつが、アブラムシです。アブラムシは、アーモンドの栄養分を吸い取ってしまうため、成長の妨げになります。
また、縮葉病、黒点病にも注意が必要です。縮葉病とは、比較的新しい葉が赤くなり小さくなってしまう病気です。放置しておくと葉がカビで白くなり、落葉してしまうので注意しましょう。
黒点病は、葉っぱ部分に黒野斑点がついて全体的に黄色くなり、落葉してしまう病気です。黒点病になるとアーモンドが急激に弱ってしまいます。アブラムシや病気からアーモンドを守るためにも、剪定をしっかりしておくことをおすすめします。
とはいえ、剪定方法がいまいちわからないかたもいらっしゃるのではないでしょうか。そういったかたは、業者に依頼してアーモンドの剪定をしてもらうのがおすすめです。業者に依頼することで、害虫や成長不良から守ることができるのではないでしょうか。
まとめ
アーモンドは乾燥した場所であれば、日本でもつくることができます。しかし、水やりや剪定等を正しくおこなわないと花が咲かなかったり、実がならなかったりしてしまうのです。アーモンドの育て方を間違えないように注意しましょう。
もし、剪定方法等がわからない場合は業者に依頼してもいいかもしれません。業者に依頼するとことで、よりおいしくてきれいなアーモンドを育てることができるのではないでしょうか。
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