
サトウカエデはカエデの仲間で、英語圏ではシュガーメープルとも呼ばれています。メープルと聞いて気づいた方がいるかもしれませんが、サトウカエデは栄養価の高いメープルシロップの採取ができることで有名な木なのです。
またサトウカエデは、メープルシロップの採取以外に、葉の色の変化を観賞して楽しむことができます。そしてサトウカエデの葉は人間の手のように5つにわかれており、秋の終わりごろになると見事な紅葉を見せるのです。
そんなサトウカエデを元気に育てるためには、正しい育て方・正しい剪定方法などを知る必要があります。では、サトウカエデの育て方やサトウカエデの剪定方法とはどのようなものか見ていきましょう!
目次
庭でサトウカエデを育ててみよう!育て方をご紹介
サトウカエデを庭木として育てれば、春にメープルシロップの元となるメープルウォーターを採取することができます。メープルウォーターをたくさん採取するためには、サトウカエデが元気よく成長することが必要ですが、どのようなことに気をつけて育てるとよいのでしょうか。
日当たり
サトウカエデは日当たりのよい場所を好みます。ただし、サトウカエデは強い日差しを浴び続けると、葉が傷つき秋に美しく色づかなくなるおそれがあります。そのため、できるだけ西日を避けることができる場所に植えてあげるとよいかもしれません。
水やり
庭に植える場合、根が地中深く伸びて水を吸収しますので、水やりはほとんどしなくても大丈夫です。しかし気温が高い夏は、土が乾燥しすぎる前に水やりが必要です。鉢植えの場合、根が長く伸びませんので、十分な水を吸収することができません。そのため夏は1日2回、土の表面が乾いたら水やりをするようにしましょう。
土
保水性が高く土壌を酸性にする赤玉土に、有機物を多く含んだ土をまぜたものを使います。ただし、赤玉土の量は土全体の7割くらいに抑えないと、土の水はけが悪くなり、根は水につかってしまいます。根が水につかった状態が続くと、酸欠を起こした根は腐り、木が枯れるおそれがあるので、土の配合割合は要注意です。
初心者向き!サトウカエデを育てやすい理由
先ほども述べたように、サトウカエデの育て方には、日当たり・水やり・土の配合などいくつか気をつけなければならない点があります。それらの点に気をつければ、サトウカエデは庭木として初心者が育てやすい木です。サトウカエデが初心者にとって育てやすい木である理由は次の2点です。
寒さ・暑さに比較的強い
寒さに強いサトウカエデは、北海道とほぼ同じ緯度にあるカナダで多く栽培されており、日本では北海道南部でも栽培されています。また、サトウカエデは暑さにも強いので、1年中平均気温が高い九州南部や沖縄でも栽培されています。そのため、サトウカエデを育てるときは、温度管理のために屋内に移すなどの措置は特に必要ありません。
病気や害虫に強い
サトウカエデは比較的丈夫な木であるため、病気にかかりにくく、害虫にもとりつかれにくいです。ただし、テッポウムシとアブラムシに注意です。カミキリムシの幼虫であるテッポウムシは、幹をかじってサトウカエデを弱らせてしまいます。春の終わりごろから秋のはじめごろまでは、テッポウムシの発生を警戒しましょう。
アブラムシは春のなかごろに発生して、サトウカエデの新芽に寄生すると、養分を新芽から吸い取って木を弱らせます。またアブラムシのフンは、すす病の原因になります。すす病になると、サトウカエデの葉は黒く変色し、光合成ができなくなってしまうのです。
テッポウムシ・アブラムシはどちらも殺虫剤に弱いので、サトウカエデの被害を拡大させないためにも、両者を見つけたらすぐに駆除しましょう。
育ったサトウカエデは季節にあった剪定をしよう!そのやりかたを紹介
サトウカエデは育て方次第で、秋になると美しい紅葉を見せます。紅葉を美しく色づかせるためには、春と冬で剪定の仕方を変える必要があります。どのようにサトウカエデを剪定すればよいか、春と冬にわけて見ていきましょう。
春の剪定の仕方
剪定をする時期は5月のなかごろです。そのころになると、新しくやわらかい枝の表面は、時間の経過とともに堅くなっていきます。しかし、枝はまだやわらかいので、枝は手で折ることができます。手で若い枝を折って、サトウカエデの姿を整った形にしてあげましょう。
冬の剪定の仕方
秋の終わりごろから2月ごろまで、サトウカエデは葉が落ちて、枝だけの状態になります。この状態になったら、風通しをよくし病気にかかるのを防ぐために、枯れた枝や混みいった枝を中心にサトウカエデを剪定します。
美しいサトウカエデの紅葉を楽しむためのポイント
サトウカエデを庭木にすると紅葉を鑑賞して楽しむことができます。その紅葉が美しく色づくためには、サトウカエデの育て方に気をつけることに加えて、次の4つの条件が必要です。
① 大きな気温差
昼の気温と夜の気温との差が大きいと、葉を赤くする色素であるアントシアニンがたくさん作られます。アントシアニンの量が多いとサトウカエデの葉は、より赤色が濃くなります。紅葉が美しく色づく気温差は、15℃くらいが目安です。
② 適度な日光を浴びる
サトウカエデは日光を浴びるとアントシアニンを作るので、日当たりのいい場所に植えるのがオススメです。ただし冒頭でも述べましたように、強い日差しを浴びすぎると、葉が傷ついて色づかなくなるおそれがあります。そのため、サトウカエデは西日があたらない場所で育てるとよいでしょう。
③ 排気ガスなどで空気が汚染されていない
空気中に漂うチリの量が少ないと、紅葉はよりはっきり見えます。そのため、空気が汚れている都会よりも、山や湖など空気がきれいなところに植えたほうが、サトウカエデの紅葉はより美しく見えるのです。
④ 一定の水分量が保たれるように水やりをする
乾燥しすぎるとサトウカエデは弱り、葉はしおれてしまいます。葉がしおれると、紅葉はきれいに色づきません。そのため、サトウカエデを育てるときは、水分量の管理を怠ってはいけません。
まとめ
気温が下がってくる11月の終わりごろになると、サトウカエデは見事な紅葉を見せてくれます。そしてサトウカエデは、幹から採取したメープルウォーターを煮詰めて、メープルシロップを作ることができるので、目と舌の両方で楽しむことができます。
また、害虫がつきにくく病気にもなりにくいサトウカエデは、簡単に栽培することができますので、園芸初心者にオススメです。ただし、サトウカエデの剪定の仕方は春と冬で異なるので注意です。
サトウカエデの育て方や剪定などで悩むことがありましたら、専門の業者に一度相談してみるとよいでしょう。
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