びわの剪定の時期と方法について!丁寧に栽培して実を収穫しよう

2023.11.20

びわの剪定の時期と方法について!丁寧に栽培して実を収穫しよう

びわは果肉が甘く生でもおいしく食べれるほかに、缶詰やジャムにも加工され、果実酒の材料などになることから、家の敷地内でびわを育てる人も多いでしょう。
また、種をまくと簡単に発芽するので、観葉植物としても楽しむことができます。そんな手軽に育てることができるびわの木も、育てている一方でびわの木だけどんどん成長していくのに、実はまったくならないなんて悩みを持たれる人もいらっしゃいます。
このコラムではそんなびわの木に関することやびわの木の剪定、きれいに収穫するコツなどをご紹介します。

※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。

びわの剪定をおこなうチャンスは年に2回!

甘くておいしい実をつけるびわですが、実は剪定時期がいつ頃なのか判断しにくい植物でもあります。その理由は、びわが1年を通して成長できる植物だからです。

びわの1年って?

びわは1年を通して成長しつづけ、こうして実をつけていきます。

9月~10月:つぼみができ始める
11月~2月:花を咲かせる
3月~4月 :実ができ始める
5月~8月 :実が収穫できる

季節性がある植物ならともかく、びわの木は葉が落ちることはありません。

びわを剪定するチャンスは年に2回!

びわは1年中活動していることにより、剪定をするチャンスは年に2回あります。
そのチャンスとは、花が咲く2月頃と実を収穫して剪定しやすくなった9月頃です。

どちらの季節に剪定をした方がいいのかは、そのびわの木の状態を見て決めなくてはいけません。
2月の剪定か、9月の剪定か、ざっとした判断基準をお教えしましょう。

びわの実をつけたことがない木であれば、2月に剪定がおすすめです。
もし、1度でもびわの実をつけたことがあるのであれば、剪定は9月におこなうとよいといえます。
この時期は絶対ではなく、あくまでもびわの木剪定の目安です。

そのため、実を間引くだけの剪定なら2月頃におこなうこともあります。
実を間引くときには、残したい実を傷つけてしまわないように気をつけて行うことが大切です。
びわの実を豊かに育てるためには、正しい剪定の知識やタイミングの見極めが欠かせません。

もし、迷いがあるようであればお庭のプロにお任せください。

びわの品種の特徴

びわの木は樹高が高くて実がつきにくい?

実際にびわを育ててみると、成長スピードが速く思ったよりも木が大きく育つことでしょう。
しかし、あまり木が育ちすぎてしまうと収穫や剪定が大変になってしまいます。
また、そもそも実がつかなかったり、できなかったりすることもあるようです。

びわの木には実がつきにくい?

びわの木を育てている方の中には、びわの実がいつまで経ってもつかないと悩んでらっしゃる方が少なくありません。

びわの木は、とても大きく成長が早いので実がつきやすいと思われがちですが、その成長による葉の茂り方ゆえ、木の内部に日光が当たりにくいです。
そのため、木全体に養分が行き渡らないという事態が起きるので、その場合いつまで経っても実がなることはありません。

この事態を避けるためには、びわを剪定して枝を間引く必要があります。
ちなみに一般的には、びわの実は苗を植えてから7~8年、苗木を植えてから2~3年経ってはじめてできます。

びわの実ができる年とできない年がある?

実はびわの木は、隔年結果性といってその年ごとにできる実の量が変わります。
そのため、ある年には実が大量にできたのに、次の年にはほとんど実ができないということが起こりえるのです。
この事態が起きたときも、びわの剪定作業をおこなえば毎年できるだけ同じ量の実を実らせることができます。

びわの剪定は木のタイプによって剪定の方法が違います

では、ここから実際にびわを剪定する方法をご紹介していきます。

はじめに注意点があります。
それは、びわの木のタイプによって剪定方法が若干違うということです。

びわにはたくさんの品種がありますが、剪定に関わることでいえば、次の2つのタイプがあります。

【1】まっすぐに上に枝が伸びるタイプ
【2】横に枝が広がっていくタイプ

ちなみに、品種の中でも代表的な「田中びわ」は横に枝が広がるタイプで、同じく代表的な「茂木びわ」はまっすぐ上に枝が伸びるタイプです。

剪定方法【1】まっすぐに上に枝が伸びるタイプ

このタイプはまず、上方向に木が成長していくのを止める必要があります。

剪定の手順

(1)好みの高さで主幹を切り落とす
この作業は、まっすぐに枝が伸びるタイプ特有の作業です。
主幹とは、木の幹が伸びた部分で木の中心にあたります。

好みの高さまで木が成長したら、主幹を切り落とすことで木が高く成長するのを抑えることができます。

(2)主枝を3~4本残す
主枝とは、主幹から枝分かれした枝のことです。
主枝は3~4本残して、それ以外は切り落としていきます。

そして主枝が伸びていったとき互いに重なり合わないように、バラバラの場所から主枝が生えるように調整します。

(3)主枝の上下の間隔は30cm~45cm空ける
主枝が重なり合わないようにするために、上下の間隔は30cm~45cmほど空けるようにします。

剪定方法【2】横に枝が広がっていくタイプ

このタイプは、元から横に広がる理想形に成長していくので、主幹を切るなどの大きな作業は必要ありません。

剪定の手順

(1)主枝を3本残す
上に伸びるタイプより残す主枝の数が1本少ないのは、横に広がるタイプでは主枝の高さに差をつけづらいので、主枝をバラバラに生やすためには3本程度が適しているからです。
そのため、3本の主枝を盃の形になるように生えさせるとよいです。

(2)好みの高さに合わせて枝を切る
好みの高さに合わせて枝を切って高さを揃えましょう。

びわの剪定方法

知っておいて損はない!びわの木の剪定のコツ

では、びわの木のタイプによって大まかな剪定方法がわかったところで、細かい剪定作業のコツをご紹介していきます。

びわの剪定は控えめにおこなう

実は、びわは強い剪定に弱いです。
強い剪定によって枝を間引きすぎると、木が弱ってしまい実がつかなくなります。
また、日光が直接主幹に当たってしまうと主幹が幹焼けを起こしてしまいます。幹焼けを起こすと樹皮の下の組織が死滅してしまいます。

そのため、びわの剪定では枝を間引きすぎず、風通しをよくする程度に留めます。

予備枝を生やして育てる

びわの剪定では1度実をつけた枝はその後切り落とし、近くの新しい枝を次に実をつける枝として育てます。
こうすることで、剪定対象になる余分な枝を増やさずに効率よく毎年実を収穫することができます。

このとき事前に予備枝として別の枝を育てておくと、新しい主枝の成長を待たなくて済みます。そのため剪定するときは、予備枝を残すように意識することが大切です。

実をつけた枝を切り落とすときは、新しい枝の手前で少し間隔を空けて切ります。
そして予備枝が150cmほどの十分な大きさになったときに、実を付けた主枝を根元から切り落とします。

摘蕾(てきらい)をおこなう

びわは年によって多くの花をつけるときがあります。
しかし、すべての花に実をつけさせてしまうと、同じ枝の中で養分が分散して1つ1つの実が小さくなってしまいます。

そのため、つぼみの段階でいくつか摘み取る摘蕾という作業が必要になります。

摘蕾作業のときも、びわの木のタイプによっておすすめの方法が違います。
まっすぐ上に枝が伸びるタイプでは、枝の根元側の2~3個のつぼみを残してその他は切り落とします。
横に枝が広がるタイプでは、根元1~2個のつぼみを切り落とし先端も切り落とします。そして4~5個のつぼみを残します。

この摘蕾作業は、毎年同じ量のびわの実を収穫するためにも必要な作業です。
びわは、大量に実ができた次の年では実の量が少なくなってしまいます。しかし摘蕾することで、実が大量にできるのを防ぐことができ、毎年の実の収穫量の差を減らすことができます。

癒合剤を活用する

びわの木は切り口がふさがりにくく、病原菌が侵入しやすい傾向があります。
木が枯れてしまわないよう専用の癒合剤を使用し、早くふさがるように保護しましょう。癒合剤は市販されているので、ホームセンターなどで簡単に購入することができますよ。

びわの剪定は業者におこなってもらうこともできる

びわの剪定を自分でおこなえない場合は、業者に依頼して代わりに剪定作業をしてもらうことができます。

びわの剪定は剪定時期が限られていたり、品種によって方法を変えなければならなかったり、簡単にはおこなえない作業です。
もし自分でびわを剪定するのに不安があるという場合はプロの業者に剪定してもらうこともおすすめです。

びわの剪定を業者に頼むと費用はいくら?

ここまではびわの剪定のやり方をご紹介してきましたが、「やはり自分でやるのは難しい……」と思われる人もなかにはいらっしゃるでしょう。お金と引き換えに時間を無駄にせず、なおかつ丁寧な剪定をおこなってくれる業者に任せた方が安心といえます。

しかし、自分でやらない代わりに費用を払わなければいけなくなるのは剪定業者を頼む際のデメリットといえます。この費用が高ければ高いほど、ますます業者に剪定作業を頼むことにためらいをもってしまうことでしょう。
では、そもそも、びわの剪定は一体いくらほどかかってくるのでしょうか。

業者に頼む場合の剪定費用

びわの剪定費用は業者にもよりますが、1本あたり6,000円~対応してくれるところがあります。また、これは基本料金となりますので、剪定する本数が増えてしまったりするとその分費用がかさんでしまうのです。
さらに正確な費用を知りたい人は業者に見積もりをしてもらうといいでしょう。

びわをきれいに収穫・保存をするには?

記事をご覧の方の中には、びわをきれいな状態で収穫・保存したいという方がいると思います。
びわを出荷したり、だれかにあげたりするためには傷ついたびわは使いづらいですよね。
実はびわは実が柔らかいこともあって風雨などの天候で傷つきやすく、害虫にも狙われることがあります。
びわをきれいに収穫・保存するには、主に以下の2つの方法があります。

ネットを張る

実ができ始める3月から収穫をするときまでの間、ネットを張っておくとよいです。
注意点として、ネットの網目の大きさは適度に通気性があり細かいものを選びましょう。びわの実が鳥などに狙われたとき、網目が大きいと鳥が絡まってしまうこともあります。
果実専用のネットもあり、市販されているのでホームセンターで購入することもできます。

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実に袋かけをする

袋かけとは、実を袋で覆って守ることです。
この袋かけという作業はとても難しいので、初めておこなう場合は、すべての実に袋かけをするのではなく半分くらいはそのままの状態にしておくとよいです。

袋かけに成功した次の年から、徐々に袋かけする実を増やしていくことをおすすめします。
難しい理由は、袋かけするときにしっかりと袋を閉じると逆に果実が傷んでしまったり、反対に果実が傷まないようにゆるやかに閉じると風などで飛ばされたりするので、加減が難しいからです。
袋かけに使う袋も、専用のものが市販されています。

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収穫したびわはジャムやお酒に使える!

収穫したびわは、自宅でジャムやお酒に使うこともできます。
びわは常温保存で3日くらいしか持ちませんが、ジャムやお酒にすることで長期保存が可能になり長く楽しむことができるようになります。

出荷したり だれかにあげたりするものとは別に実をとっておいて、これらに使うこともおすすめですよ。
びわのジャムは、砂糖とレモンを使って煮詰めるだけで簡単に作ることができます。
またびわのお酒は、果実酒に使うことが多いホワイトリカーなどのお酒に果実だけ漬け込むとおいしいびわ酒が作れますよ。

びわの木がお庭にあるなら、ぜひ正しい管理をして豊かに実らせましょう。
うまくいかない時は、お庭のプロにご相談ください。

びわが傷んで収穫できなかったときは……

せっかく実がなっても、実が傷んでしまい食べられないこともあるでしょう。そんなときは、びわの葉からお茶を作ってみることがおすすめです。
びわの葉から作ったお茶は、ウーロン茶やほうじ茶の似た味がして飲みやすいですよ。

びわ葉茶の作り方はそれほど難しくありません。洗ったびわの葉をよく乾かして細かく切って、水と一緒に火をかけて10分ほど煮出すだけです。
実がなった、ならなかったにか変わらず、びわを育てている方は1度試してみてはどうでしょうか?

まとめ

びわは樹高が高く育ちやすい反面、育ちすぎてしまった木は通常より剪定がしにくいことでしょう。
また、まったく剪定をしていなく、すべての枝に日光が当たらずびわの木全体に栄養が行き届かなかったために、実がならないといったトラブルも少なくなりません。
また、びわの剪定は実が傷みやすいなど難しいこともあります。自分でおこなうのに不安がある場合は、プロの業者によって剪定作業をしてもらうこともおすすめです。

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