
林業の生産現場でも省力化の流れが加速しています。これまで人力に頼る面が大きかった機械に代わって作業をトータルで行うことができる機械が登場しています。現場で保有されている高性能林業機械の台数は、10年前と比べると約2.6倍に達しています。ここでは、高性能林業機械の種類と役割についてご紹介します。
伐倒作業ができる機械
木を切り倒す「伐倒」は木材生産の過程の中で最も危険を伴う作業の一つです。これまで伐倒にはチェーンソーのような機械が用いられてきましたが、「フェラーバンチャ」や「ハーベスタ」などが導入されるようになりました。フェラーバンチャは立木を伐倒し、伐倒した木をつかんで運ぶことができる自走式の機械です。ハーベスタは立木の伐倒を行い、枝払いや玉切り、運搬作業までをトータルで行うことができるのが魅力。伐倒から運搬までの作業を1台で行うことができるハーベスタは年々導入数が増加しており、林野庁の資料によると平成26年度実績では全国で1,357台に上るとされています。
枝切り・玉切りができる機械
伐採した木材を1本ずつ枝切りしてきれいにし、長さを測って一定の長さに玉切りしていく作業も人力で行うと大変負担が重いものです。これらの作業を効率よく行うことができるのが「プロセッサ」。自走式のため木材が集積された現場までスムーズに向かうことができます。プロセッサでは伐倒された木材の枝切り・測尺・玉切りまでの作業を連続して行うことができるため、効率よく作業が進むのが魅力といえるでしょう。林野庁の資料では平成26年度実績で1,671台が活躍しています。
集材で活躍するスキッダとフォワーダ
伐倒した木材を1か所に集めるのは大変な作業です。それに加えて山間部は運搬用の林道が整っていないことも多いので、山林の特性に合った機械を導入する必要があるといえるでしょう。これまでトラクタや小型運材車が行ってきた作業も高性能機械を用いることで、作業がスムーズに進むようになりました。集材に活躍する高性能機械として「スキッダ」があげられます。スキッダは丸太の端を引き上げて引きずりながら運ぶ機械。枝がついたままの状態で運ぶことができるので、すでに草木を取り払った状態の土地で作業するのに便利です。大型で幅広のタイヤを備えた四輪駆動車のため、軟弱地での走行も問題ありません。また、「フォワーダ」は玉切りが済んだ木材を荷台に積み込み、運搬まで行うことができる機械です。伸縮可能なクレーンを備えているため、移動しなくても広範囲の木材を積み込むことができ、ゴムクローラにより軟弱地での走行も安心です。
広く浸透するタワーヤーダとスイングヤーダ
「タワーヤーダ」と「スイングヤーダ」も集材で広く浸透している高性能機械です。タワーヤーダは人工支柱を装備しており、移動ができるので運搬が難しい急傾斜地での作業に威力を発揮します。ベースになる機械としてフォワーダを利用しますので、軟弱地や不整地でも作業がスムーズ。また、スイングヤーダは急傾斜地の作業であっても架線の設置・撤去が簡単なのが特色です。短時間で効率よく作業することができ、伐倒と集材を同時に行うことで効率が大幅に高まります。取り扱いが比較的手軽なスイングヤーダは導入数が伸びてきていて、林野庁の資料では平成26年度実績で950台が稼働しています。
まとめ
高性能林業機械の導入により、木材の生産現場での安全性が高まるとともに、作業効率もよくなってきています。林地の状態に応じた機械を取り入れることで適切な森林管理を行うことができ、減災と生産性の向上を両立できるといえるでしょう。
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