
ハツカネズミを家の中で見かけることがあったら、早めに対策をおこなうようにしましょう。ハツカネズミが家の中に侵入することで、食品を荒らしたり、健康被害に影響を及ぼしたりすることがあるためです。
またハツカネズミは繁殖力が高く、住み着くと被害がさらに広がるおそれがあります。そのため、家の中でハツカネズミを発見したら繁殖してしまう前に駆除や対策をおこなう必要があるのです。
ハツカネズミの生態を知り、効果的に駆除をおこなうようにしましょう。ハツカネズミを寄せ付けない対策方法についてもご紹介しますので、ぜひ試してみてください。
ハツカネズミの特徴
ハツカネズミはどのような特徴を持つネズミなのでしょうか。まずは見た目の特徴や生態について詳しく見ていきましょう。
見た目
家の中に発生するネズミの種類には、ハツカネズミのほかにクマネズミやドブネズミがいます。もし、以下のような特徴を持つネズミを発見したら、ハツカネズミである可能性が高いでしょう。
体長 | 6~10cm |
体重 | 10~25g |
体の色 | 背中:白色、灰色、褐色、黒色など 腹部:淡い色 |
尻尾の長さ | 体より短い(5~10cm) |
生態
ハツカネズミの生態には以下のような特徴があります。
寿命 | 約1~2年 |
繁殖時期 | 1年に6~10回出産する |
生息場所 | 物置、倉庫、農作地など |
知能 | 知能が高く、適応力に優れている |
寿命
名前に「ハツカ」とつくことから、ハツカネズミの寿命は「20日」であると勘違いされやすいですが、ハツカネズミの名前の由来は寿命からきているのではありません。同じハツカネズミでも、住宅に棲みついている家ネズミか、野生に生息している野ネズミかで寿命に違いが出てきます。
家ネズミとしてのハツカネズミの寿命は1年~2年で、長くて2年半は生きるといわれています。対して、野ネズミは4か月ほどしか生きられません。なぜ家ネズミと野ネズミに寿命の差があるのかといいますと、ハツカネズミにとっての生きやすさが影響してきます。寿命に違いがあるのは、野ネズミに比べて家ネズミのほうが安全で快適な環境にいるからです。
家ネズミとしてのハツカネズミのすみかは人が住む家の中。たとえば、屋根裏などが挙げられます。家の中は外敵が少なくエサが豊富で、外と比べると気温が安定しているため、家ネズミが繁殖しやすい環境となります。
対して野ネズミは外に生息しているため、外敵に襲われることも多く、寿命が短くなる傾向にあるのです。
繁殖時期
ハツカネズミは寒さに弱いため、冬は外で活動することが難しくなります。そのため、寒い時期になると暖かい家の中に侵入するケースも多くなるでしょう。春と秋に繁殖期を迎える野ネズミとは異なり、家に住みついたハツカネズミは環境が整っていれば1年中繁殖をすることができるのです。
ハツカネズミの妊娠期間はわずか20日ほど。一説によれば、ハツカネズミの「ハツカ」は妊娠期間の20日を指しているといわれています。1回で生まれる子供の数は4匹~7匹ほどで、妊娠期間が短いため1年のあいだに6~10回も出産することができるのです。
ほかのネズミと比べても妊娠期間が短く、生後1か月ほどで繁殖可能になります。ハツカネズミはどんどん繁殖していき、気づけば手が付けられなくなるほどの数が家の中にいたなんてこともあるようです。
生息場所
ハツカネズミは乾きに対する耐性があり、水がない密閉空間でも長時間耐え切ることができます。コンテナなどに侵入して水分をとらずに長距離を移動していることもあるほどです。物置や倉庫の中など乾燥していて雨風がしのげる場所を好みます。
知能
ハツカネズミは知能が高く、適応力に優れているともいわれています。中には迷路の道のりを覚えるハツカネズミがいるほどなのです。その知能の高さからさまざまな実験体としても活躍しています。
一方で、優れた適応力から駆除が難しいという側面もあります。ネズミ駆除にはさまざまな方法がありますが、罠にかかって危険を感じたら、同じ罠にはかからなくなってしまうケースもあるのです。
ハツカネズミはペットとして飼うことも可能
穏やかで好奇心旺盛なこともハツカネズミの特徴です。人懐っこく愛らしい見た目から、ペットショップでも売られているほど。
カラーバリエーションも豊富で、グレーをはじめ、白色や褐色の個体もいます。白色、赤目の見た目をしたアルビノ個体のハツカネズミは、テレビやインターネットなどで見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。
ハツカネズミによる被害
ペットや実験体としての一面もあるハツカネズミですが、愛らしい姿をしていても家の中に住みついてしまえば害獣となり、私たちの生活でさまざまな悪影響や被害を及ぼします。ハツカネズミによる被害には以下のようなものがあります。
・騒音
・経済的被害
・糞害
・ケガのもとにもなる
【被害1】衛生的な問題
ハツカネズミは、ゴミ置き場や天井裏などの汚れた場所を行き来します。そのため、体にはダニや病原菌が付着しています。ネズミに直接触れるだけでなく、ネズミの通り道に付着した汚れに触れることで病気になる危険もあるのです。
ネズミが保有しているサルモネラ菌が食品などに触れ、そこから感染することで食中毒を起こし、下痢や嘔吐などを引き起こしてしまう感染症のことをいいます。腎症候性出血熱
ネズミが保有しているハンタウイルスによってネズミの排泄物から感染する病気です。発熱や頭痛、肝不全などの症状を引き起こします。
鼠咬症
ネズミに咬まれることで鼠咬症スピリルムまたはストレプトバチルスが感染し、悪寒や発熱、嘔吐などの症状を引き起こします。
【被害2】騒音
ネズミは夜行性なため、人が寝静まる夜に活動することが多いです。とくに天井裏に住み着いている場合、「ドタドタ」「バタバタ」とネズミが走り回る音が部屋中に響くことでしょう。
ネズミが走り回る音がうるさいせいで寝られなくなってしまい、寝不足やストレスの原因になる可能性もあります。
【被害3】経済的被害
ネズミは前歯が伸び続ける生き物なので、ハムスターなどと同じように固いものをかじって前歯のメンテナンスをします。家にある固いものといえば、家具や家の柱などに使われる木材、屋根材や断熱材に使われているプラスチックなどがあるでしょう。
これらがかじられてボロボロになってしまうこともあるのです。また、農作物を食い荒らされるといった被害もあります。
【被害4】糞害
糞害もネズミ被害の代表的なもののひとつです。たとえば、屋根裏に潜むネズミは寝床を中心に糞をまき散らします。悪臭のほか、その糞を餌にゴキブリなどの害虫が集まることもあるのです。
【被害5】けがのもとにもなる
ハツカネズミは、ほかのネズミと比べると穏やかな性格です。しかし、本来は臆病で警戒心が強い動物でもあるので、道行く先に人間がいたり、人間がネズミに近寄ってきたりすれば、自己防衛のため噛みつくことも考えられるでしょう。
また前述したように、ネズミは不衛生なので、その傷口から病原菌などが侵入してしまうおそれがあります。
ハツカネズミを駆除する効果的な方法
人の住む家に棲みつくハツカネズミは「家ネズミ」に分類される害獣です。人間と比べると寿命は短いものの、繁殖力は日本に分布する家ネズミの中でもトップクラスです。ハツカネズミの寿命を終えるまで被害を放置していれば、個体数はどんどん増えていきます。
被害にあわないためには、ハツカネズミが家に侵入しないよう、日頃から対策をしておくことが重要です。しかし、小さい体ゆえにわずかな隙間から侵入してしまうので、対策をおこなったとしても、絶対にネズミの侵入を阻止できるかといわれると首を縦にふれません。
ネズミが家に侵入している場合、対策をおこなっても原因を解決することができないでしょう。すでに発生してしまったハツカネズミは駆除して根源を断つことが、被害を解決する道のひとつです。
オススメのネズミ駆除グッズ
ハツカネズミは数が多いからこそ駆除が必要です。効果的な駆除方法を以下にまとめたので、注意点を考慮して実践してみてください。
【駆除1】殺鼠剤
殺鼠剤(さっそざい)とは、ネズミを駆除するための薬剤です。毒餌タイプのものが多いですが、粉剤を巣に吹き込んで使うタイプのものなど、さまざまな種類があります。
殺鼠剤を使ううえで注意しておきたいことは、小さなお子さんやペットの手に触れさせないことです。誤飲などのトラブルになるおそれもありますので、手の届かない場所に設置するようにしましょう。
【アース製薬 デスモアプロ 投げ込みタイプ ネズミ駆除剤】
天井や隙間に投げ込む毒エサタイプです。設置したあとは、ハツカネズミが毒エサを持ち帰るのを待つだけなので、簡単に駆除することができます。
【駆除2】粘着シート
ネズミの通り道などに粘着シートを設置しておくとよいでしょう。とくにラットサインがでている場所やえさ場となる場所に設置すると効果的です。粘着シートには以下のようなものがあります。
【アース製薬 アースガーデン ハイパーネズミホイホイ】
警戒されないように罠を設置しよう!
ネズミは警戒心が強い動物なので毒餌を最初は食べてくれないかもしれません。粘着シートのうえもなかなか通ってくれない日も続くでしょう。
警戒心を解くために罠の置き場所を工夫して、それでも罠に引っかからないのであれば、置き場所を変えてみるのも手段です。また、罠は複数あったほうが効果的にハツカネズミを駆除できます。殺鼠剤や粘着シートなど同時にうまく使うとよいでしょう。
ラットサインを見逃さない
「屋根からの音がするけど、本当にハツカネズミかわからない……」そんな場合はラットサインが家の中にあるかどうかを確かめましょう。ラットサインとは、ネズミの通り道や侵入した痕跡のことをいいます。
ネズミは壁に沿って走る習性があるため、部屋の壁や柱に糞尿が残っていたり、汚れが付着したりすることが多いのです。また、天井などにもラットサインが現れることがあります。家の中に残されたラットサインを見つけて、駆除に役立てましょう。
ハツカネズミを寄せ付けない対策方法
ネズミが家に住み着くということは、そこがネズミにとって居心地の良い環境と認識されてしまっているのかもしれません。ネズミの対策は寄せ付けない・侵入させないことが大切ですので、ご紹介する3つの対策方法をぜひ試してみてください。
対策(1)侵入口を塞ぐ
ラットサインを見つけたら、近くに侵入口となる場所があるかもしれません。もし隙間があるようでしたら、ご紹介するアイテムを使って埋めていきましょう。
スチールたわし
小さな穴や隙間に詰めて塞ぐのに適しています。雨戸の戸袋もこれで塞ぐことができます。
パンチングパネル(小さな穴の開いた金属の板)
換気扇などの表面に貼ると効果が期待できます。
不燃性のパテやモルタル
エアコンの排水ホースの導入や配管の貫通部分、壁のひび割れ部分などを埋めると効果が期待できます。
対策(2)餌となるものを置かない
家の中に食品を置きっぱなしにしていると、ネズミが寄ってきてしまいます。使わないときは、必ず容器の中に入れて保管するようにしましょう。また、ネズミは食品だけでなく、ペットフードや草花も食べることがあります。家の中は常に片付けるように心がけ、清潔な状態にしておくとよいでしょう。
対策(3)忌避剤を使って侵入を防止する
忌避剤とは、ネズミが嫌がる成分を出すことによって家から追い出すことができるアイテムのことをいいます。忌避剤の種類にはスプレータイプ・くん煙タイプ、設置タイプに分けられているため、商品を選ぶときは家の状態に適したものを選ぶようにしましょう。
あまり費用をかけたくないという場合は、ネズミが嫌がるハッカの匂いを利用した手作りの忌避剤もオススメです。ハッカ油の忌避剤はラットサインがある場所に吹きかけることで効果を発揮します。作り方はとても簡単ですので、ぜひ試してみてください。
2.水(10ml)を加える
3.完成
ハツカネズミの駆除費用はいくら?
ネズミ駆除の費用は業者によって違いがあるので一概にはいえませんが、一戸建てやマンションなど、個人宅でのネズミ駆除は安くておおよそ8,000円からです。飲食店などの店舗では2万円ほどが相場になるようです。
正確な費用を知りたい方は、一度業者に見積りを出してもらうとよいでしょう。無料で見積りをおこなってくれるところもあるので、利用してみてください。
生活110番では、見積りを無料でおこなっている業者をご紹介しています。無料電話窓口も24時間受け付けておりますので、いつでもお気軽にご相談ください。
まとめ
ハツカネズミの繁殖力は高く、1年のあいだで6~10回出産することもあるといわれています。家に住み着かれてしまいますと、ハツカネズミの体に付着する病原菌により感染症の病気を発症してしまうおそれもありますので早めに対策をおこなうようにしましょう。
ネズミの駆除は殺鼠剤や粘着シートでおこなうことができます。複数設置し、ネズミを徹底的に排除しましょう。どうしてもハツカネズミが家からいなくならないという場合はプロに相談することをオススメします。
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ねずみとの接触は健康被害などのリスクがあります。ねずみを見かけたらすぐにプロへ相談しましょう!また、ねずみは被害の再発が多い為、徹底的な駆除と対策をする必要があります。
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