蛇口が固い原因って何？自分で直すかプロにまかせるかの判断基準

蛇口が固い……このトラブルは水道を毎日使う私たちにとって、厄介な問題です。たいしたことはないと思っても、使うたびに固さを感じるのはストレスになるのではないでしょうか？

このコラムでは蛇口の固さにお悩みの方に向けて、役立つ情報をまとめていきます。蛇口が固くなる原因はなにか、どのパーツに注目すべきかなどを確認していきましょう。

また、「修理や対処を自分でやってみようかな」「業者に依頼すべきか迷っている」という方のために、自分で直せるパターンとプロへ依頼が必要なケースを分けて紹介していきます。

蛇口の種類を確認！――蛇口が固い原因は？

蛇口の種類は、単水栓と混合栓があります。水栓というのは、水を出す・止めるといった動作のほかに、お湯と水量の調節をおこなう重要なパーツです。

まずは構造が簡単な単水栓についてご紹介していきます。

・単水栓
単水栓は、水の出し止めのみをおこなう水栓のことです。そのため構造も単純なものが多いでしょう。キュッとひねって水を出すことのできる単水栓は、学校や公衆トイレなど身近なところで見かける機会も多いですよね。

TOTO 単水栓(横水栓) T200SNR13 (吐水口回転式)

 

・混合栓
これに対して混合栓は、お湯と水が1つの蛇口から出るようになっているぶん、構造がやや複雑なものとなっています。それを利便性よく実現させるため、種類も豊富です。
　

KVK 2ハンドル混合栓 【KM17NE】

 

比較的単水栓と近いのが、ツーバルブ混合栓というものです。湯と水のハンドルが分かれているので、自分で水量と温度を調節する必要があります。
　

 

LIXIL(リクシル) INAX キッチン用 壁付 シングルレバー混合水栓 ソフトシングル 断熱キャップ 金属ハンドル RSF-861

 

最近の住居などでは、シングル混合栓がよく利用されているのではないでしょうか？このタイプは、ハンドルひとつで水量や湯量の調節ができます。カードリッジというパーツが、水と湯をひとつのハンドルで操ることを可能にしています。

▼蛇口（水栓）が固い原因は？

「蛇口が固い」「最近固くなってきた気がする」毎日使う蛇口は、ちょっとした不調でも気になるものです。蛇口が固くなるのは、おもに3つの原因が考えられます。

・バルブの故障
・経年劣化
・スパウトに水垢が溜まっている

最も多いのが、バルブの故障です。バルブとは、水栓の内部にあるパーツです。とくに次取り上げる経年劣化が大きな影響を与えますが、水栓を開け閉めに関係する部品であり、水圧の影響も受けるため水漏れなどを引き起こしやすい傾向にあります。

2つ目は経年劣化によるものです。時間とともに動きが悪くなるため、バルブをはじめとした各パーツにガタがきてしまうこともあるのです。

3つ目が、スパウトの水垢です。スパウトは水栓の中でも先端部分、水栓から出る水の方向を変えるパーツにあたります。ここには水垢がたまりやすく、たまった水垢によって動かなくなることがあります。使う用途が決まっている水栓は動かす機会も少なくなりますが、月に1回程度定期的にスパウトを動かして固着しないようにすることが大切です。

分解してみないとわからない…蛇口の構造とチェックポイント

蛇口が固いというトラブルは原因がさまざまですが、いずれにしても修理をするためには分解が必要になります。

分解に失敗しないためには、蛇口の構造を知っておくことが大切です。予備知識として確認しておきましょう。蛇口の種類はたくさんあるので、ここでは単水栓とシングル混合栓の構造を取り上げます。

単水栓の構造

単水栓は、ハンドル、スピンドル、こま、弁座というパーツを中心とした構造になっています。私たちが触れる部分はハンドルです。ここをひねることで、内部のスピンドルという部分が上に動きます。そうすると、触れ合っていたこまと弁座に隙間ができるので、水の通り道が生まれて水がでてくるという仕組みになっています。

シングル混合栓の構造

シングル混合栓は、レバーハンドル、カードリッジ、バルブが重要なパーツです。レバーハンドルとカードリッジを連動させてバルブを動かすことで、湯と水の割合 、水量などをひとつのハンドルで調節できるようになっています。調節された水はスパウトを通って流れる仕組みです。

これらのパーツのなかで水道が固いときに注目すべきは、単水栓であればスピンドル、シングル混合栓であればバルブとスパウトです。
　　　　　　

素人でも直せる「蛇口が固い」パターン

蛇口が固いときに、自分でも直しやすいといえるのが単水栓のトラブルです。単水栓が固くなってしまったときは、経年劣化が原因となっている場合があります。

この場合は、スピンドルの交換で対処することがひとつの方法になります。
修理をする前は水道の元栓を閉めましょう。通常は止水栓を止めるだけでいいですが、単水栓の場合は止水栓がないので、元から閉めてしまいます。元栓は水道メーターの近くにあります。

まずはドライバーの先を使ってキャップを外していきます。ハンドルの中心部分、丸いシールのようなものがついている部分で赤や青色になっているはずです。

キャップを外したら、ねじを外してハンドルを取り除いていきます。そうするとスピンドルがあらわれます。ウォーターポンププライヤーという工具を使って、スピンドルの根本を回します。あとは新しいスピンドルを取り付けて、逆手順を踏んでいけば完成です。

このように少ない手順で対処することができるので、自分で修理をしてみてもいいかもしれません。
　　　　　　　　　　

プロに依頼が安心の「蛇口が固い」ケースについて

シングル混合栓における蛇口が固いというトラブルは、水漏れ修理のプロにまかせたほうが安心です。というのも、混合栓は単水栓に比べて構造が複雑になっているからです。

シングル混合栓が固くなってしまった場合に注目すべきパーツは、バルブとスパウトです。このパーツの交換や修理をするためには分解が必要になります。しかし安易に手をだすと、大量の水が漏れてしまうなどのトラブルが起こることがあるのです。

シャワーヘッドがついているタイプはとくに分解が難しいといわれています。工具の扱いに慣れていない方、水栓の扱いに自信がない方は、無理のない範囲での対処にとどめましょう。

まとめ

蛇口が固いという症状は、劣化をはじめバルブやスパウトの故障が原因になっていることがわかりました。

単水栓ではスピンドル、シングル混合栓ではバルブやスパウトを交換・修理することで蛇口の固さが改善されることもあります。これらの対処は、比較的簡単にできるものとそうでないものがあります。自分の慣れや得意・不得意を考慮して作業にあたるようにしましょう。

自分で修理をおこなうことに少しでも不安を感じる場合は、水漏れ修理のプロにおまかせすることをおすすめします。安心・迅速な対処が望めるでしょう。

水漏れ修理・トイレつまり工事を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「水漏れ修理・トイレつまり工事」をご覧ください。