みなさんは、天井に穴があいているのを見たことはありますか?その原因は雨漏りかもしれません。でも急に天井に穴があいてしまっても、どうやって対処すればいいかわからない方もいるかと思います。
雨漏りは、いかに早く対処できるかが鍵となってきます。自分でも天井の穴を修理する方法が知りたい、とりあえず今すぐ応急処置したいという方は必見です。
目次
天井に穴があいてしまう原因
天井に穴があいてしまったけれど、原因がわからない……なんてことありませんか?それは雨漏りが原因の可能性があります。
屋根は、雨漏りがもっとも起こりやすい場所といわれています。屋根瓦の割れやずれ、コーティングのはがれや劣化、雨どいなどのつまりなど、ほんの少しのすきまからでも雨水が侵入し、雨漏りを起こします。少しでも雨漏りしてしまうと、そこから腐食が進みやすくなり、天井に穴があいてしまう原因となります。
では、もし天井に穴があいてしまったらどうすればよいのでしょうか。雨漏りしていると家の中が濡れてしまうし、すぐに応急処置できる方法を知りたいという方もいると思います。
次の項目からは、天井の穴の修理方法について紹介したいと思います。
原因に合わせた天井の穴の修理方法
では、天井の穴の修理は自分で行えるのでしょうか。天井に穴があいてしまう原因は、雨漏りだけではなく、雨漏りによる二次被害が原因となっていることもあります。一体どんな被害があるのかを紹介していきます。原因に合わせた方法を試してみてください。
カビが発生した場合
雨漏りの湿気で「カビ」が発生することにより、天井の素材が劣化し、穴があくことがあります。カビは高温多湿の環境を好みます。空気中の汚れや、木材、塗料、接着剤などもえさにして増殖するのです。
カビは建物の材質を劣化させる力を持っています。塗料に含まれる材料をえさとして増殖するため、天井を張り替えるなどの専門的な防カビ対策を行わなければ効果はありません。
木材が腐食した場合
高温多湿の環境で発生しやすいのが、「木材腐朽菌」です。これは、その名の通り、木材を腐らせてしまう菌です。木の成分を栄養として育つキノコ(エノキダケやシイタケ)も木材腐朽菌の仲間にあたります。
代表的なものが「褐色腐朽菌」と「白色腐朽菌」の2種類で、住まいに害をおよぼします。「褐色腐朽菌」は、主にスギ、ヒノキ、松などの針葉樹で、木材の内部への浸食で亀裂が生じます。「白色腐朽菌」は主にケヤキや栗、クワなどの広葉樹で、木材に豆粒大の穴をあけられてしまいます。
住まいに使われるのは主に針葉樹です。柱や桁などの土台部分を侵食されてしまうと、建物全体が危険にさらされることになりかねません。
その「木材腐朽菌」は、水分がないと繁殖できません。木材を湿らせないようにすることが一番の対策といえます。
シロアリが発生した場合
雨漏りなどで木材が腐食し始めるとやってくるのが、シロアリです。傷んでやわらかくなった木材は、シロアリの大好物なのです。通し柱などの重要な部分の木材をぼろぼろに食べつくしてしまいます。また、木材だけでなく、断熱材や電線、ビニール、コンクリートなども食べられてしまうこともあります。
シロアリが木材を食べているときは、カリカリ音がするようなことはほとんどなく、気づきにくいです。雨漏りがおきたときはシロアリがいないか確認してみましょう。もしシロアリがいた場合は駆除が必要となります。
とりあえず、の天井の穴の応急処置方法
天井の穴の修理にはさまざまな方法がありますが、ここでは主に使われている2つの方法について紹介していきます。
天井の穴の修理方法
同じ壁紙で部分修理する
同じ型番の壁紙があれば、部分的に修理が可能となります。同じ壁紙がない場合や、穴が多い場合は全面張り替えとなり、費用がかさむこともあります。
①まずは穴の周りを四角く切り取り、ビスで固定します。
②穴の大きさにカットした石膏ボードをはめ込み、ビスで固定します。
③下地用のパテですきまを埋めていき、サンドペーパーをかけます。
④目の細かい下地用のパテで整えたら、新しい壁紙を貼って完了です。
はがれた壁紙を再利用する
年数がたっている家だと、壁紙が廃番になっていることもあります。壁紙の破損状態にもよりますが、小さな穴ならそのまま再利用できる可能性もあります。
①穴の周辺の壁紙を、作業しやすいくらいにめくります。
②石膏ボードの補修をして、下地用パテですきまを埋め、サンドペーパーをかけます。
③仕上げのパテ処理を行い、めくった壁紙をはれば完了です。
なかには「天井の穴の修理はできないけれど、雨漏りだけでもどうにかしたい!」という方もいると思いますので、雨漏りの応急処置の方法も紹介していきます。
雨漏りの応急処置
ブルーシートをかける
屋根が雨漏りしていると思われる場所にブルーシートをかける方法です。シートが飛ばされないよう、砂利を詰めた土のう袋などを隅に置き、おもりにします。雨水の侵入箇所を特定することは簡単ではないため、広範囲をカバーできるブルーシートは大変便利といえます。
防水テープを貼る
トタン屋根や陸屋根の場合は、防水テープで応急処置が可能です。雨漏りしている場所を雑巾などできれいに拭いたあと、テープに空気が入らないようていねいに貼っていきます。広範囲に貼ってしまうと水流が変わり、新たな雨漏りの原因を作ってしまいかねないので、原因箇所だけに貼るようにしましょう。
コーキングですきまを埋める
コーキング材を使い、原因箇所のすきまを埋めていきます。雑巾などで、雨漏りしている場所をきれいに拭いたあと、コーキング材を塗っていきます。コーキング材がはみ出ても大丈夫なように、マスキングテープを周りに貼るとよいでしょう。コーキングをする前に「プライマー」という接着力を高める液体を使うとより効果が上がります。
こんな天井の穴の自己修理は危険
天井に穴があいてしまったから修理したい……しかしその修理をする前や修理中に注意しなければならないことがあります。
自分で天井の穴を修理するには、高い場所に上る必要がありますよね。でもそれは、イスや脚立などが倒れ、転倒してしまうリスクがともないます。
修理する際、天井をよく見るために脚立やイスを使うことになるかと思いますが、足にぐっと力を入れたり、背伸びしようとしたりすると、足もとがぐらついてひっくり返ってしまうということがあります。たとえ低い足場でも、打ちどころが悪かったら大けがにつながってしまいます。
高い場所での作業は慣れているから大丈夫という人でも油断は禁物です。たとえプロでも、そういったけがをすることはあるのです。無理に修理をしないようにしてください。
また、天井の仕組みを理解していないのに修理を行ってしまうと、さらに状態が悪化することもあります。本当に自分で修理できるのかをしっかり考えてから行動しましょう。
まとめ
雨漏りや天井の穴の修理について紹介しましたがいかがだったでしょうか。天井裏の異変は、なかなか気づきにくく、気づいた時には手遅れになっていることもあります。
天井にシミを見つけたり、天井に穴があいていたりした場合は、すぐに対処するようにしましょう。自分ではどうにもできないと思った場合は、すぐに雨漏り修理のプロに相談しましょう。
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