
「特に何も保存をしていないのに、なぜかパソコンが重い……」「写真をたくさん保存したいけど、ハードディスクの容量がもうない……」こんな経験はないでしょうか?
パソコンは使用しているだけで、アプリケーションで作成される「一時ファイル」という色々なプログラムが動作するときに一時的に作られるファイルや、WEBのページを閲覧した際に保存される「インターネット一時ファイル」が溜まっていきます。このようなファイルは不要なため、ハードディスクの空き容量を増やすことができるのがクリーンアップです。
「でも、クリーンアップでどうすればできるの?」という方のためにも、今回はCドライブのクリーンアップ方法を紹介します。
目次
ハードディスクのCドライブとは
Cドライブのクリーンアップを紹介する前に、まずはCドライブのご説明をします。
Cドライブとは
『Cドライブ』とはハードディスクの中にある「ローカルディスク」のことで、データを保存したり読み取ったりする際にDドライブとともに指定できる場所のことです。
なぜ「Aドライブ」ではないかというと、昔パソコンのデータを保存する際に使われていたフロッピーディスクのドライブの名称が「Aドライブ」「Bドライブ」であったため、その後ハードディスクが一般的になった際に「Cドライブ」が名称として当てられるようになったと言われています。
Cドライブの容量が足りなくなったときの症状
Cドライブの中には「ドキュメント」「ピクチャ」「ビデオ」などのフォルダがあります。文章や写真などのフォルダをどんどんパソコンに保存していくと、Cドライブの容量は足りなくなっていきます。
Cドライブの空き容量が少ないと、「仮想メモリ」と呼ばれるハードディスクの一部領域をメモリの一部として利用する際に作成される空きファイルが使えなくなります。パソコンの動作が重くなるため、Cドライブには常に一定の空き容量が必要となります。
そのため、ファイルサイズの大きいものはDドライブに移動をさせるとよいです。ですが、最初からパソコンにあったフォルダ(ドキュメントなど)をDドライブに移すとパソコンが正常に動かなくなるおそれがあります。
Cドライブの容量が足りなくなる理由
Cドライブのクリーンアップをする前に、なぜCドライブの容量が足りなくなるのかを考えてみましょう。例としては以下のようなものが挙げられます。
不要なプログラムが多い
Windowsに最初からインストールされているプログラムでも「これは使わないな」というものは削除してしまってもよいでしょう。その分容量が空きます。
インターネットでダウンロードしたファイルは「ダウンロードフォルダ」というところにあるため、ダウンロードしたデータが溜まっていないか確認しましょう。
データは移動する
データを削除したくないという場合は、データをDドライブに移動させるほかに外付けハードディスクドライブやUSBフラッシュメモリなどに移動させましょう。基本的にはプログラムの移動はできないため、マイドキュメントやデストップ上のデータを移動させましょう。
仮想メモリをDドライブに変更する
仮想メモリは通常はCドライブに設定されていますが、Dドライブがあるのであれば変更することが可能です。仮想メモリをDドライブに変更すると少しではありますがCドライブの容量を広げることができます。
変更する手順
①残り容量が100MBなどごく僅かの場合はCドライブの仮想メモリを「ぺーシングファイルなし」にしてパソコンを再起動させましょう。ぺーシングファイル=仮想メモリなので「ぺーシングファイルなし」とは仮想メモリを使わないということです。
②システムの詳細設定の中にある「システムのプロパティ」内の「詳細設定」のタブから「設定」をクリックします。
③「パフォーマンスオプション」のダイアログにある「詳細設定」タブから「仮想メモリ」をクリックし「変更」ボタンをクリックします。
④その後「すべてのドライブのペーシングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外し、「ぺーシングファイルなし」にチェックを入れて「設定」を押します。
⑤現れるダイアログを「はい」にして再起動して完了になります。
パーティションの割合を変更しておく
Cドライブは容量がいっぱいだけれどDドライブはまだ空きが多い場合に有効な方法が、パーティションの割合を変更するという操作です。この操作はWindowsVista以降のOSで行うことができます。
「ディスクの管理」という項目からパーティションの操作ができるほか、フリーソフトを利用することでもパーティションは操作することができます。しかし、操作を間違えるとデータが消えることもあるため注意が必要になります。
ハードディスクの交換を行う
ハードディスクを交換することで容量が増え、パソコンの動作が軽くなります。今は1TBなどの大容量のハードディスクも売っているため、パソコンショップやインターネットで大容量のハードディスクを売っているお店を探して購入するという手段もあります。
Cドライブをクリーンアップするメリット
Cドライブをクリーンアップするとハードディスクの空き容量が増え、パソコンのパフォーマンスが向上します。
また、こまめにクリーンアップをすることで、いざCドライブをクリーンアップする際に長い時間がかからなくて済みます。クリーンアップはパソコンを購入してから一度もしていないという場合、5時間以上かかることもあるのです。
Cドライブの空き容量が少なくなると、Windowsが起動するのにも長い時間がかかるため注意が必要です。2ヶ月から3ヶ月に1回はクリーンアップをするようにしましょう。
クリーンアップをすることで、自分でうっかり必要なファイルまで削除してしまうということがなくなります。クリーンアップで消去されるのはゴミ箱の中身や一時ファイルのみです。それらも膨大な数になると自分の手で消去できなくなってくるため、クリーンアップを活用することで効率的に消去することができます。
手動でCドライブをクリーンアップする方法
手動でCドライブをクリーンアップする方法は以下になります。
削除できるファイルの種類
・一時ファイル
使用しているアプリが特定のフォルダに保存している一時的な情報ファイルを削除します。
・ダウンロードフォルダ
インターネットからダウンロードしたファイルを削除します。
・ごみ箱
削除したファイルを完全に削除します。
・Windowsの以前のバージョン
Windowsをアップデートした際に前のバージョンに戻すためのファイルを削除します。
手順
①タスクバーの「スタート」ボタンをクリックした後に表示される「スタート」メニューの「設定」をクリックします。
②「設定」の中の「システム」をクリックしたら「ストレージ」が表示されるので「ローカルストレージ」の中から削除したい項目をクリックします。
③ドライブのストレージ(データの保管場所。ストレージ容量というときは、保管できる容量を指す)使用画面が表示されるので「一時ファイル」をクリックします。
④「一時ファイル」の画面が表示されると「一時ファイル・ダウンロードフォルダ・ごみ箱を空にする・Windowsの以前のバージョン」の項目があり、それぞれに使用量が表示されています。
ここでチェックをすると削除されますが、削除したファイルは完全に削除されるため、必要なファイルがある場合は注意が必要です。
⑤もし「ごみ箱」の中で一部のファイルだけ削除したいという場合は、デスクトップ上の「ごみ箱」アイコンをダブルクリックして削除したいファイルをクリックして選択した後「ホーム」の中の「削除」をクリックすることで削除されます。
この際も「このファイルを完全に削除しますか?」という画面が表示されるため、本当に削除してよいファイルであれば「はい」を選んで削除をしましょう。
これらの一時ファイルを削除することで、パソコンの動作が軽くなることがあります。ただし、自分で削除をすることでうっかり重要なファイルまで削除してしまったということもあり得ます。
どうしても自分でファイルの削除を行いたいという場合以外は、クリーンアップを積極的に使わないほうがいいかもしれません。
Cドライブをクリーンアップする方法
Cドライブをクリーンアップする方法には以下の2つの方法もあります。
ディスククリーンアップ
手順
①コンピューターを開き、Cドライブを選択しながら右クリックをするとプロパティが表示されます。
②ローカルディスクのプロパティという項目の中に「ディスクのクリーンアップ」という項目があるので、そこを選択します。
③ディスクのクリーンアップを選択すると不要なファイルが出てきます。それらにチェックを入れてOKをクリックすると「これらのファイルを完全に削除しますか?」というウィンドウが出てくるため「ファイルの削除」をクリックします。
④クリーンアップが開始するため、完了するまで待つことになります。長い間Cドライブのクリーンアップを行っていないと膨大な時間がかかることもあるため注意が必要です。
注意点
WindowsXPでディスクのクリーンアップを行うと「古いファイルの圧縮」という一定期間アクセスのないファイルを圧縮してディスク領域を広げるということもできます。ただし、古いファイルを圧縮すると次回起動した際にデータのアクセスに若干時間がかかるというデメリットもあるため「古いファイルの圧縮」はやらなくてもよいとされています。
この機能はWindowsXPのみのため、Vista・7・8には付いていない機能になります。
また、Cドライブのクリーンアップ時はCPU(コンピューターの中枢部分)に負荷がかかるため、ファンが回転して音が大きくすることがあります。それだけパソコン本体の熱が上がっているということなので、クリーンアップ時の動作を軽くするためにもクリーンアップ中はインターネットを見たり、ソフトを起動したりするのは控えるようにしましょう。
CCleaner
『CCleaner』とは、Windowsのパソコン内の不要なファイルやレジストリを削除できる無料のソフトで、安定性の高さに評判があります。使い方は以下の通りになります。
①ダウンロード
CCleanerのサイトを開いてダウンロードとインストールをします。
②起動させる
CCleanerを起動させるとメインメニューが表示されるため、ホウキのアイコンの下に「クリーナー」と表記されているものをクリックします。クリックすると「Windows」「アプリケーション」の選択画面が出るため「Windows」を選択します。
③ファイルの選択
上から「インターネット一時ファイル」「履歴」「クッキー」など、削除する対象のファイルが並んでいるためこの時点で残しておきたいものがあればチェックを外しておきましょう。
④解析と削除
次に「アプリケーション」をクリックし、必要なものにチェックを入れ「解析」をクリックします。CCleanerが解析を行ってくれるため、解析が終了したら「クリーンアップ開始」をクリックします。これで不要なファイルが全て削除されるため、クリーンアップが終了となります。
CCleanerを使うと、インターネットのクッキー(ブラウザに蓄積されていく来歴情報、自動的にユーザーに関する情報やサイトの訪問回数が記録されていく)や一時ファイルが一気に削除できます。ダウンロードも無料で、不具合もほぼないとのことなので一度使用してみるのもよいでしょう。
まとめ
Cドライブのクリーンアップは、家の掃除と同じです。家の掃除をしないとどんどんゴミが溜まって住みにくくなるように、パソコンも掃除をしないとどんどんゴミが溜まっていき、操作がしにくくなります。家の掃除のように毎日とまではいかないものの、2ヶ月や3ヶ月に1回はCドライブのクリーンアップをしてあげるようにしましょう。
今はCCleanerのように自動でクリーンアップを行ってくれる無料ソフトもあるため、それを使うという手もありますし、削除していいかわからないファイルが大量にあるという場合は手動でクリーンアップを行う方法もあります。
クリーンアップをまったくせずパソコンの動作を重くしてしまうと、いざクリーンアップするときに膨大な時間がかかるため注意が必要です。パソコンを快適に使うためにも不要なファイルはどんどん削除していきましょう。
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