
ブレーカーが突然落ちて真っ暗になってしまったら、まず分電盤がある場所に向かい、どのブレーカーが落ちているのか確認してみましょう。
ブレーカーには「アンペアブレーカー」「安全ブレーカー」「漏電ブレーカー」の3種類が存在します。それぞれの落ちる原因と対処法は異なるため、落ちているブレーカーの種類を特定する必要があるのです。
ブレーカーの見方やそれぞれの落ちたときの操作方法についてご紹介しますので、どのブレーカーが落ちたのかわかったら、自分で復旧してみましょう。
目次
ブレーカーの種類と役割
分電盤がある場所にたどり着いたら、どのブレーカーが落ちているのか確認してみましょう。ブレーカーは基本的に、次のような配置となっていることが多いです。
※アンペアブレーカーがない場合もあります。
アンペアブレーカー
アンペアブレーカーとは、電力会社と契約した電気の量を管理するブレーカーのことをいいます。契約しているアンペア数以上の電気を使用しようとすると、契約容量オーバーで電気が遮断される仕組みになっています。
ただし近年では漏電ブレーカーがその役割を担うほか、電気メーターにその機能が移行(スマートメーター)されることで設置されない家庭も増えていることが特徴です。
安全ブレーカー
安全ブレーカーとは、各部屋の回路ごとに電気を管理しているブレーカーのことをいいます。つまみの部分に「20A」などと書かれており、比較的小さいのが特徴です。安全ブレーカーはアンペアブレーカー同様、電気の使い過ぎによって電気が遮断されるようになっています。
また、使用中の電化製品がショートしてしまった場合も安全ブレーカーが落ちて電気が遮断されます。
なお、分電盤内の設置スペースが足りない場合、周辺に増設されていることも多いです。そちらの確認も忘れないようにしましょう。
漏電ブレーカー
漏電ブレーカーとは、漏電による感電や火災を防ぐためのブレーカーです。行きと帰りの電流に差がないか確認し、一定以上の差が出たら電気を遮断する仕組みになっています。
漏電ブレーカーが落ちているということは、部屋のどこかで漏電が発生しているということになります。早めに漏電回路を特定し修理をおこなうようにしましょう。
アンペアブレーカーが落ちたときの操作方法
アンペアブレーカーが作動していたら、以下の手順で復旧してみましょう。
- 使用している一部の電化製品の電源を切る
- アンペアブレーカーを上げる
アンペアブレーカーがない場合
冒頭でも触れたように、近年ではアンペアブレーカーがない家庭も増えています。その場合「電気メーター(スマートメーター)」が使用電流量の監視をおこなっており、設定された契約容量を超えると自動的に停電します。その後10~15秒ほどの間隔を空けて電気が復旧するため、ブレーカー自体の操作は不要です。
ただし、短時間にスマートメーター作動が繰り返される場合、異常状態と判断し電気が復旧しなくなります。その場合は電力会社に連絡をするようにしましょう。ほかにも、安全ブレーカーや漏電ブレーカーが作動した場合はスマートメーターが自動的に復旧しないので、手動で復旧するようにしてください。
安全ブレーカーが落ちたときの操作方法
安全ブレーカーが作動していたら、以下の手順で復旧してみましょう。
- 使用している一部の電化製品の電源を切る
- 下りている安全ブレーカーを上げる
なおプラグ部分のホコリでショートする「トラッキング現象」が起こっているおそれも考えられるため、プラグ周りにこげなどがないか、必ず確認しましょう。
漏電ブレーカーが落ちたときの操作方法
漏電ブレーカーが作動していたら、どこかで漏電が起きている可能性があります。まずは漏電している部屋を探し出し、残りの部屋の電気を復旧させましょう。
- 安全ブレーカーをすべて下げる
- 漏電ブレーカーを上げる。作動表示がボタン式の場合は押し込む(テストボタンは押さない)
- 安全ブレーカーを1つずつ上げる。1つ上げて正常ならば間隔を空けて次のブレーカーを上げていく。
- 漏電ブレーカーが再び落ちたら、該当する安全ブレーカーをメモし、そのブレーカー以外を再びゆっくり上げていく
漏電している部屋の回路がわかったら、漏電の調査と修理を電気工事業者に依頼するようにしましょう。漏電の原因が家電だった場合は新しく交換することで解決することができますが、配線からの漏電だった場合、修理をするには電工工事士の資格が必要になります。また、部屋のどこから漏電しているのかを探すのは難しいため、プロに任せることをおすすめします。
漏電したらどうなるの?
そもそも漏電とは、本来通るべきはずの回路から外に電気が流れてしまう現象のことをいいます。電気は普段絶縁物によって覆われているのですが、経年劣化や外傷などによって破れてしまうと外に電気が漏れ出し、感電や火災の原因になることがあるのです。
そのため、漏電ブレーカーが落ちていてどこかで漏電していることがわかったら、放置せずに早めに修理を依頼するようにしましょう。
弊社では、全国の加盟店のなかから漏電調査や修理がおこなえる電気工事業者をご紹介させていただいております。24時間電話でのご相談を受け付けておりますので、早めに修理をしてほしいという方はぜひお電話ください。
ブレーカーが何度も落ちるときの対策
ブレーカーが何度も落ちてしまうという場合は、以下のような対策をおこなってみてください。
電気を使用する時間帯を分ける
電気の使い過ぎによって何度もブレーカーが落ちてしまう場合は、使用する電化製品の時間帯を決め、限られた時間内に使用するようにしましょう。
とくに電力の消費が大きい電化製品を使用するときはブレーカーが落ちないように気をつけましょう。
<消費電力の大きい電化製品と消費電力の目安>
電子レンジ | 15A |
ドライヤー | 12A |
エアコン | 10A |
掃除機 | 10A |
洗濯機 | 5A |
契約しているアンペア数を見直す
どうしても使う家電製品が多くなってしまい、すぐにブレーカーが落ちてしまうとのことでしたら、契約しているアンペア数を上げてみてはいかがでしょうか。アンペア数を上げるには、電力会社に連絡をする必要があります。アンペア数によって料金も異なりますので、よく検討してから変更をしてみてください。
ブレーカーを交換する
原因がわからず何度もブレーカーが落ちてしまっていたら、ブレーカー側に何か問題が起きているのかもしれません。ブレーカーの寿命は10年前後といわれています。もし寿命が過ぎていて劣化しているのでしたら、交換が必要です。
まずはブレーカーの点検を依頼し、状態を見てもらうことをおすすめします。
まとめ
アンペアブレーカーが落ちたら、電気の使い過ぎが原因ですので、使用している家電製品の使用を控えれば復旧が可能です。安全ブレーカーの場合は電気の使い過ぎやショートが原因ですので、電気の使用を控えたり、対象の回路でショートが起きていないか確認したりするといった対処が必要です。
漏電ブレーカーが落ちたら、どこかの部屋で漏電しているおそれがあります。漏電している部屋を特定し、早めに漏電箇所の調査と修理を依頼するようにしましょう。
弊社では、ご相談内容に合った電気工事業者をご紹介させていただいております。「どこに調査や修理を依頼したらよいのかわからない」といった方は、ぜひ弊社にご相談ください。最適な業者をお探しいたします。
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