
バランス釜とは、バランス型風呂釜の通称で、自然給排気を採用したガス風呂釜です。1965年にガスターが先駆けて開発したことから、公団住宅を中心に全国的に普及してきました。
ひと昔前までは一般的に普及されてきたバランス釜ですが、1990年代以降に建築された住宅ではバランス釜はほとんど見ることはなくなっています。
この記事ではそんなひと昔前に流行ったバランス釜や故障したときの対処方法などについてご紹介します。もし、バランス釜を使っている人がいればぜひ、本記事を見てみてくださいね。

目次
バランス釜は珍しい!バランス釜の種類
バランス釜と一口にいっても実にさまざまな種類があります。この章ではそんなひと昔前に普及したバランス釜の種類と特徴をご紹介します。
そもそもバランス釜ってどういうものだっけ?
バランス釜とはバランス型風呂釜の通称を指します。風呂釜とは給湯器のことで、簡単にいえば風呂の水をお湯に変えて供給する器具のことです。
バランス釜の多くは、住宅の浴室にある浴槽の隣に設置されます。浴槽の横にある大きな機械は見たことがある人もいるのではないでしょうか。
バランス釜は給湯器内部でお湯を沸かしています
ひと昔前のバランス釜は最新式の物と比べると非常に大きく、コンパクトな浴槽しか設置できませんでした。そんな大きなバランス釜は一体どのような仕組みでお湯を沸かしているのか見ていきましょう。
・浴槽と2本の管でつながっている風呂釜内部に冷水が運ばれます
・内部に組み込まれているバーナーの燃焼で温められてお湯になります
・水がお湯になった後は自然対流によって上方の管から浴槽に送り出されます
・浴槽にお湯が送り出されると同時にその分だけ、浴槽下部の冷水が下方の管から風呂釜内部に行きます
この工程を風呂釜が繰り返すことで、いつも使う暖かいお風呂のお湯になります。
バランス釜の種類
では、バランス釜にはどういった種類があるのか見ていきましょう。
追いだき専用タイプ
追いだき専用のバランス釜です。
商品名
シャワー付属タイプ
シャワーのみ使えるバランス釜です。このシャワーを使って浴槽にお湯をためればお風呂に入れます。
リンナイガスバランス型ふろ釜
追いだき・給湯同時使用可能、シャワー付属タイプ
浴槽のお湯を沸かしながら、シャワーが同時に使えます。浴室外では給湯できません。
リリンナイ ガスふろがま RBF-B60S2N*+68S W WS200
追い炊き・給湯同時使用可能・シャワー付属・浴室外給湯可能
浴槽のお湯を沸かしながら、シャワーが同時に使えるほか、浴槽外でもお湯が使えます。
リンナイ ガスふろがま RBF-B80SN-RR-R-TTJK T型(ストレート) Rタイプ゚
最新式のバランス釜ってあるの?
では、次に最新式のバランス釜について見ていきましょう。最新式のバランス釜とはいったいどんな種類があるのでしょうか。
ホールインワン
ホールインワンタイプとは壁貫通型風呂釜のことをいいます。このホールインワンが開発される前のバランス釜は浴槽の横に設置して使うものが主流でしたが、これは浴槽の壁の内部に埋め込み使います。
バランス釜設置用に作られた建物の給排気口用の穴を生かして埋め込むので、大規模なリフォームを必要とせずにこの給湯器を設置できるのです。
壁貫通型風呂釜の中には、リモコン制御で自動でお湯張りやお湯の温度調節などをしてくれる製品もあります。
ガスふろ給湯器
給湯器を屋外へ設置する必要がある種類が、ガスふろ給湯器です。浴室の給排気口を利用して設置しますので、大がかりなリフォームがいらないのが魅力です。
屋外設置なので、こちらも浴室の場所をとりません。
壊れたかも。バランス釜の故障チェック
さまざまな種類があり、手軽に購入できる旧式のバランス釜。バランス釜にも寿命があり、最初は気にならない症状でも、放置しておくと故障してしまうことがあるのです。
もし、バランス釜の調子が悪い、調子が悪くなりつつある場合は一度、故障チェックをおこなってみてください。
【チェック①】点火の操作不良。異音
バランス釜を使うとき、点火操作は必要ですが、この点火操作がうまくいかないときがあります。うまくいかないときとは、操作つまみがかたくなったり、口火が1回でつかないなどです。こういった場合はバランス釜が故障しているかもしれません。
また、点火をしたとしても、爆発音のような大きな音がバランス釜から聞こえれば、故障しているサインです。早めの修理・交換をおすすめします。
【チェック②】お湯の温度が一定ではない
お湯が急にぬるくなったり、熱くなったりするときも故障の恐れがあります。急にお湯が熱くなるとやけどをしてしまうかもしれません。こういった症状が長く続くときはバランス釜を修理してもらいましょう。
【チェック③】バランス釜の異臭
長い年月をかけてバランス釜を使っていると、周辺からガス臭いなどの異臭に悩まされるときはありませんか。この場合はバランス釜の劣化が原因だと考えられます。バランス釜は使い方にもよりますが、寿命はおおよそ10年ほどといわれています。10年以上使っているバランス釜は新しいものに交換したほうがよいといえるのです。
修理するとかかる日数。交換と修理どっちがいい?
日常生活を送るうえで風呂に入るという行為は欠かせません。バランス釜の調子がおかしい……。こんなときは不調のバランス釜を交換するか、修理するかの対策を取られる人も多いでしょう。
しかし、どうせバランス釜を修理、交換を依頼するのであれば、迅速に丁寧にしてほしいところ。実際、バランス釜の修理する日数はどれだけかかるのか。そもそも、交換と修理はどっちがおすすめなのか見ていきます。
バランス釜の施工日数
バランス釜は浴槽の隣に設置するタイプであれば、単体だと約2~3時間で終わることが多いようです。これに浴槽を変えたりなどの作業をおこなうとしても1日あれば終わる内容でしょう。
給湯器の施工
バランス釜だけではなく、給湯器の施工時間についても知っていきましょう。給湯器とは壁に掛けるタイプのものや、外に置くタイプのものなどです。
・壁貫通型給湯器:約5時間
・屋外設置タイプ:約3時間
・屋外壁掛けタイプ:約3時間
など……。
バランス釜が壊れたら……。修理?交換?
軽度の故障であれば、修理してもいいかもしれませんが、修理してもまた故障してしまうほどの重度の故障であれば取り替えるほかありません。
もし、バランス釜が壊れてしまった場合、修理と交換どっちがお得なのでしょうか。
先のことを考えると交換の方がお得
修理すればまだ使えるのにも関わらず、交換なんて……。そういった考えをする人もなかにはいらっしゃいます。たしかに、まだ使えるものを交換して破棄してしまうのは少しもったいない気がしますよね。
燃焼系:約2万円~
電装系:約6,000円~
安全装置系:約7,000円~
制御系:約1万円~
と、後の章で紹介する交換費用よりも費用は安いです。しかし、何回かにわけて壊れてしまうと、修理費用がかさみ、いつの間にか、交換費用より、修理費用の方が上回っていた。ということもあり得ます。
もし交換時のバランス釜を使っている人は修理するより、交換してしまう方がおすすめです。
取り替えるなら?バランス釜や給湯器の費用
バランス釜が壊れてしまうとお風呂も沸かせませんし、シャワーも使えませんよね。軽度の故障であればちょっとした修理で直るかもしれません。
しかし、劣化による故障などの場合は修理するより、新しいバランス釜を買って施工したほうが安いといえるでしょう。ですが、新しいバランス釜に変えるといっても交換費用はいくらほどかかってくるのか気になりますよね。
この章ではバランス釜や給湯器などの交換費用をご説明します。
【費用①】バランス釜
バランス釜の交換費用はメーカーや機械自体の値段にもよりますが、施工費と材料費を合わせて大体13万円前後といわれています。これに出張費やオプションなどがつくと高くなりやすいでしょう。
【費用②】その他給湯器の費用
業者や機械によって金額の違いはありますが、給湯器別の費用目安は以下の通りです。
・屋内壁掛設置給湯器:約15万円
・追い炊き付きふろ給湯器(屋外据置):約16万円
・屋外壁掛け設置給湯器:約23万円
・風呂釜タイプ:約8万円
賃貸でバランス釜を修理・交換する場合、必ず管理者に連絡
賃貸マンション、アパートに住んでいる人で、バランス釜を新しいものへ取り替えたい、修理したいときは必ず大家さん、または管理会社にその旨を伝えましょう。勝手に交換をしてしまうと、管理者側とのトラブルに発展してしまう恐れがあります。
また、賃貸契約書の多くは「退去する際に入居したときの状態へ回復しなければいけない」という内容が記載されています。つまり、この契約に抵触してしまえば実質2回分の交換費用を、部屋を借りている本人が負担しなければいけなくなるのです。
まずは、管理者側にバランス釜は交換できるかなどの相談をしてみましょう。
持ち家の場合は思い切ってリフォームもアリ!
持ち家の浴室のバランス釜の場合は専有部分にあたりますので、基本的にはリフォームは自由となります。もし、バランス釜を設置している人で新しいものに取り替えたいと考えている人は、浴室のリフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
たとえば、バランス釜は浴槽の隣に設置するため、その分の浴槽の幅は小さくなりがちですよね。壁貫通型の給湯器に交換してしまえば、その分浴室のスペースが作れるので、より大きな浴槽を設置することができるのです。
給湯器のタイプによって使いやすい浴室へリフォームすることいいでしょう。
NG行為!バランス釜のDIYは絶対ダメ!!
「業者にバランス釜の修理を依頼するくらいなら、自分でやってしまえばいい」と考える方もいるかもしれません。しかし、バランス釜の修理をDIYで行おうとするのは大変危険です。
バランス釜の修理はガス工事をともないます。仮にDIYで修理をした際に修理が不完全で、ガス漏れを起こしていたら爆発事故につながりかねません。修理を安く済まそうとしたばかりにこうした事態を引き起こしてしまうおそれがあるのです。
また、こうした事故が起きると自分の身が危険なだけではなく近所の方に迷惑をかけてしまう可能性もあります。バランス釜の調子が悪いと思ったら自分で直そうとはせず、業者に依頼しましょう。
まとめ
お風呂に入るという行為は私たちの生活の中でも欠かせない行為となります。もし、今使っているバランス釜が不調だったり、故障したりしてしまうと困ってしまいますよね。
バランス釜を長年使ったうえでの故障の場合は、修理より交換してしまった方が安くすむ場合があります。こういった人はバランス釜の交換も視野に入れて考えてみてください。
自分の持ち家で設置しているバランス釜を交換する場合は、せっかくなので新しいバランス釜へ変えてみるのもいいかもしれません。どんな種類のバランス釜を設置するか迷ったときはぜひ、業者に一度相談してみてくださいね。
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