パソコンは「データの掃除」も必要?Cドライブのクリーンアップとは

2021.4.30

パソコンは「データの掃除」も必要?Cドライブのクリーンアップとは

最近なんだかパソコンの動きが重い。ファイル容量がすぐ一杯になってしまう。そんなときは、パソコンのデータを「大掃除」したほうがよいかもしれません。

長らく掃除をしていない家の中に埃やゴミが溜まるのと同じように、パソコンのシステムもまた長期の使用でデータのゴミが溜まります。データのゴミを放置していれば容量を圧迫するだけでなく、システムの動きが重くなってケースもあるのです。

本コラムでは、溜まったゴミを削除して、パソコンを軽くする「クリーンアップ」というテクニックをご紹介します。とくにCドライブはクリーンアップによって劇的に動作の重さが改善されるかもしれません。

パソコンを大掃除して、システムをスッキリさせてみましょう!

なぜ容量がたりなくなるのか

パソコンの動作が重くなる大きな原因のひとつに、ゴミデータの蓄積によるCドライブの容量圧迫が挙げられます。そこでまずは大掃除の前の基礎知識として、Cドライブとそこに溜まるゴミの関係について確認しておきましょう。

そもそも「Cドライブ」って?

「ドライブ」というのは、パソコン内のデータの保存場所のことです。「C」はドライブ名、つまりCドライブはCという名前の割り当てられたデータ保存場所のことをいいます。

Windowsの場合、スタートメニューから「コンピュータ」を開くと「ローカルディスクC」とか「ローカルディスクD」といった保存場所が表示されますが、このうちローカルディスクCがいわゆるCドライブです。

Cドライブにはパソコンの基本的なシステム(OS)が保存されているほか、ほとんどのパソコンは初期設定で画像や動画などすべてのファイルをCドライブに保存するようになっています。

ハードディスクタイプのパソコンは、つかっていると「キュルキュル」と何かの擦れ合うような音が聞こえてきますが、これはパソコンがデータを処理するためにCドライブを読み書きしている音なのです。

ちなみにドライブの名前がAやBを飛ばしていきなりCから始まるのって、なんだか変じゃありませんか?これは大昔、まだパソコンがフロッピーディスクにデータを保存していた時代の名残です。

ものすごく古いパソコンでは、フロッピーディスクにABドライブが、ハードディスクにCやDのドライブが割り当てられていました。その流れを汲んで、フロッピーを使わなくなった現代のパソコンも、最初からCドライブを割り当てているのです。

「データのゴミ」って?

意外に思われるかもしれませんが、データの世界にもゴミが発生します。ここでいうゴミとは、パソコンをつかっていくうちに発生する、不要になったデータのことです。

たとえばインターネットでWebページを閲覧するとき、パソコンはネット上からWebページの画像や文字、動画といったデータをダウンロードして、画面上に表示しています。このときダウンロードしたデータは、Webページの閲覧を終えたらもう不要になりますよね?

これが、データのゴミと呼ばれるものの正体です。Webページからダウンロードされるデータは「一時ファイル」や「キャッシュ」という名前で、不要になったあともCドライブ内には保存され続けています。

そのため、長年パソコンを使い続け、Webページの閲覧を繰り返していると、どんどんCドライブに不要な一時ファイルが溜まっていき、いずれはCドライブの容量を圧迫してしまうことになるわけです。

また、インターネット以外の使い方でも一時ファイルは発生します。たとえばWordやExcelといったオフィス系ソフト、PCゲーム、あるいはDVDやブルーレイをパソコンで見る際にも、データは一時的に保存されています。

つまり、パソコンをつかう以上、どんな使い方をするにせよ、データのゴミは溜まり続けていくのです。パソコンが長くつかえばつかうほど動作が重くなりやすいのは、溜まりすぎたゴミが原因になっているケースが非常に多いです。

Cドライブのクリーンアップとは、これら邪魔になるゴミをきれいに掃除して、快適な動作を取り戻すための作業なのです。

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クリーンアップをしないといけない?

Cドライブとゴミの関係については前項にてご説明したとおりです。本項では、実際にCドライブをクリーンアップした場合、どのような効果をもたらすかについて、ざっくりと解説します。

そもそもなぜ、Cドライブの容量が圧迫されるとパソコンの動作が重くなるのでしょうか。それは、データが多ければ多いほど、目当てのデータを探し当てるのに時間がかかるためです。

ハードディスクの原理を簡単に説明すると、ディスク(円盤)の表面に磁気をつかってデータを書き込み、同じように磁気をつかって書き込まれたデータを読み込んでいます。たとえるなら、ページのものすごく多いノートに都度情報をメモしていっているようなものです。

ノートの複数ページにびっしりと文字がかかれていたら、いざメモ書きの内容を読み返したいとき、どこのページのどの場所に必要な情報がかかれているのか迷ってしまいますよね?パソコンも同じように、大量のデータがある中から読み込みたいデータを探すのに時間がかかってしまうわけです。

そのため、Cドライブをクリーンアップし、邪魔なゴミデータを削除してしまえば、ノートの中身がすっきりして必要な情報をすぐに見つけ出せるようになります。具体的にいえば、パソコンの動作がスムーズになる(パソコンが軽くなる)のです。

また、パソコンが軽くなることだけがクリーンアップの恩恵ではありません。ドライブの空き容量が増えることで、より多くのデータを保存できるようになります。

大容量のハードディスクが普及している昨今、あまり容量問題は気にされることがなくなってきました。とはいえ、ハードディスクの容量がギリギリでこれ以上ファイルを保存できない!といった場合には、Cドライブのクリーンアップを試してみるとよいかもしれません。

      

クリーンアップをやってみよう

Cドライブのクリーンアップがもたらす効果について確認したら、早速ドライブの大掃除をおこなってみましょう。

クリーンアップの手順は、おつかいのOS(基本ソフトのバージョン)によって変わります。ここでは、現在とくに普及している「Windows7」と「Windows10」のそれぞれのOSごとの手順をご紹介します。

<Windows7の場合>

①デスクトップ左下のWindowsロゴをクリックして「スタートメニュー」をひらき、「コンピューター」を選択する。

②「ハードディスクドライブ」のうち、名前に「C」のついたドライブ(Cドライブ)を右クリックし、「プロパティ」を選択する。

③ひらいたプロパティのなかから「全般」タブをクリックすると、Cドライブの容量がどの程度つかわれているかが表示される。

④容量表示の下にある「ディスクのクリーンアップ」をクリックすると、クリーンアップのメニューが起動。クリーンアップでどのくらいの容量が空くのかがわかる。

⑤「削除するファイル」のなかから削除したい項目(インターネット一時ファイルなど)にチェックを入れて、「OK」をクリックすればクリーンアップが開始される。

<Windows10の場合>

①デスクトップ下側にある、アイコンがいくつも表示された「タスクバー」から、フォルダのアイコンをクリックすると、「エクスプローラー」が起動する。

②画面左側のメニューから「PC」を選択し、「デバイスとドライブ」の項目からクリーンアップしたいドライブを選択する。(この場合は名前に「C」のついたドライブ)

③ドライブを選択した状態で画面上側の「管理」タブをクリックすると、すぐ下にドライブ管理のメニューが表示される。そのなかから「クリーンアップ」を選択する。

④クリーンアップメニューが起動。表示された削除可能なファイルのうち、インターネット一時ファイルなどの不要なものにチェックを入れて、「OK」をクリックする。

以上が、各OSでのCドライブのクリーンアップ手順になります。クリーンアップで重要なデータが削除されることはまずないので、思い立ったらお気軽に試してみてください。

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他にも方法はある!

不要なファイルを削除してパソコンを軽くするには、Cドライブのクリーンアップを活用するのが便利です。また、クリーンアップのほかにもドライブの掃除をおこなう方法はいくつか存在します。

クリーンアップは、たとえるなら散らかった部屋をすみずみまでチェックしてゴミを残らず取り除く作業です。部屋が散らかっているほど掃除の効果は高くなりますが、しっかりきれいにするのには手間がかかります。

同様に、長年掃除せずに使い続けていたパソコンは、クリーンアップを実行するのに時間がかかってしまうかもしれません。そこで、クリーンアップによる大掃除とは別に、すぐにできる個別の掃除方法も覚えておきましょう。

クリーナーソフトを利用する

Windowsのパソコンに標準搭載されているクリーンアップソフトとは別に、データの掃除をおこなってくれる「クリーナーソフト」をいうものが存在しています。

なかには無料でありながら、クリーンアップでは掃除しきれないところまできれいにしてくれる高機能を備えたものもあるため、クリーンアップで思うような効果が出なかった場合は、フリーソフトを試してみるのもよいかもしれません。

Tempフォルダの中身を削除する

「Temp(テンプ)」とは「Temporary(テンポラリー・一時的な)」の略称であり、パソコン上で作業をおこなった際に一時的に発生するデータは「Tempフォルダ」という場所に保存されます。

Tempフォルダはキャッシュや一時ファイルと意味合い的にはほとんど同じ、不要になったファイルの保存される場所です。不要なので削除してしまっても構わないのですが、クリーンアップではTempフォルダの中身までは掃除してくれないことが多々あります。

自動で消えてくれないTempフォルダの中身はドライブの容量を圧迫してしまいがちなので、手動での削除を実行してみましょう。

「コンピュータ」からCドライブを開いて、検索欄に「Temp」と打ち込めば、Tempフォルダを見つけられるはずです。フォルダの中身はもうつかわないファイルだけなので、中身は全て削除してしまって構いません。

「Dドライブ」を活用する

不要データの削除とは少し異なりますが、Cドライブの容量を確保してパソコンの動作をスムーズにするコツにも触れておきます。

パソコンのデータ保存場所である「ドライブ」には、ほとんどの場合「Cドライブ」と「Dドライブ」のふたつがあります。大抵のパソコンではデータの保存先にCドライブを指定しているため、Cドライブにどんどんデータが溜まっていって容量が圧迫されてしまっているのですね。

せっかくもうひとつドライブがあるのなら、そちらもつかわなければ損です。動画や写真などのデータはDドライブに保存して、Cドライブに余裕をもたせましょう。

データの読み込みはドライブごとにおこなわれるため、パソコン全体でのデータの数は同じでも、Cドライブにデータが集中している場合より、Dドライブにもデータを分散させている場合のほうが、基本的にデータの読み込みは素早くなります。

Dドライブをつかう方法は簡単です。普段、ダウンロードした写真や動画などのデータを保存する際には保存先を選択して実行していますが、その際に保存先をいつもの場所からDドライブに変えるだけです。

これで新しく保存したデータはDドライブのほうへ収納されることになります。また、すでにCドライブに保存されているデータをDドライブに引越しさせておくのもよいでしょう。ドラッグアンドドロップで簡単にデータを移動させることができます。

このように、Cドライブのクリーンアップのほかにも、パソコン内を掃除して空き容量を確保する手段はいくつもあります。もっともお手軽なのはクリーンアップをつかうことですが、普段から不要ファイルの削除やデータの保存先に気をつけることも大切です。

ドライブとデータの関係性を確認して、パソコン環境をよりよいものへと変えてみましょう。

まとめ

パソコンには写真や動画といった必要なデータのほかに、インターネットの閲覧やオフィスソフトの使用によって発生する「不要なデータ」があります。

不要なデータが溜まっていくと、パソコンの読み込みに時間がかかり、動作が重くなってしまう原因にもなるため、定期的にデータを掃除することが重要です。

データの大掃除には、Cドライブのクリーンアップを活用する方法があります。お手軽に不要なデータを一括削除できるため、パソコンが重くなってきたなと感じたときは、まずクリーンアップを試してみるのがおすすめです。

ゴミが溜まれば邪魔になるというのはお部屋もパソコンの中身も一緒だということに気をつけて、快適なパソコンライフを取り戻しましょう。

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