電気代だけを見てはダメ!LED蛍光灯への交換で気をつけたいポイント

2021.4.30

電気代だけを見てはダメ!LED蛍光灯への交換で気をつけたいポイント

LEDは発光ダイオード(Light Emitting Diode)のことで、電気を流すと光を放つ半導体素子というものです。
近年は照明機器への採用も増えて、LEDを蛍光灯の形状と同じようにしたLED蛍光灯も登場しています。
そのセールスポイントというと、ずばり「電気代節約」です。
でも、本当にLED蛍光灯にするだけで通常の蛍光灯よりも電気代が安くなるのでしょうか?
ここではLED蛍光灯にすることで電気代が本当に安くなるのか、詳しく見ていきます。

LEDと蛍光灯で電気代は本当に節約になる?

LED蛍光灯は、通常の蛍光灯に比べて電気代が安い、とよく聞くと思います。
実際のところはどうなのでしょうか?本当に節電に効果があるのでしょうか?

比較をするためには、照明の消費電力をチェックする必要があります。
蛍光灯にも様々なタイプのものがありますが、おおむね20ワットから100ワット程度の消費電力を持つものが多いようです。
それに対してLED蛍光灯は7ワットから40ワット弱。
つまり、LED蛍光灯は通常の蛍光灯に比べると半分程度の電気しか使わないことになります。
単純に考えて同じ時間点灯しているなら、LED蛍光灯のほうが安くなる理屈です。
しかし、LED蛍光灯のメリットは電気代が安いだけに限りません。

『今更聞けない基礎知識』LEDの特徴と有効な使い方を紹介します!

LEDの寿命はどれぐらい?

LED蛍光灯と通常の蛍光灯の大きな違い、それは寿命にあります。
ここで通常の蛍光灯とLED蛍光灯の構造について見てみましょう。

通常の蛍光灯

蛍光灯はただのガラス管ではありません。ガラス管の内部には電極、蛍光物質、封入ガスが入っています。
スイッチを入れて電極に電気が通ると、電極から放電が起きて、封入ガスにぶつかります。
この時に紫外線が発生して、ガラス管の内側に塗られた蛍光物質にぶつかり、光が放たれる仕組みです。


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見た目はあまり変わりませんが、中身は別物といってよいでしょう。ただし、LED蛍光灯の内部構造は、通常の蛍光灯よりも単純です。
LED蛍光灯はスイッチを入れると、並べられたLEDが1つ1つ光を放ちます。LED懐中電灯などは1つのLEDのものが多いですが、それらが何十個も並んでいると考えても大丈夫です。


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構造が寿命に関係している

LED蛍光灯は通常の蛍光灯よりも寿命が長いです。これには先述した構造が関係しています。通常の蛍光灯は使っている間、ずっと電極に電気が流れています。つまり、電極が使いすぎて劣化すると、放電が発生せず、蛍光灯が点灯しなくなってしまうのです。

LEDは放電により点灯しているわけでは無いので、その分寿命が長くなっています。
また、通常の蛍光灯には点灯管という小さな部品があります。蛍光灯の始動時には高い電圧が必要になるので、そのために用いられています。これも使いすぎると劣化して作動しなくなってしまうので、蛍光灯はLED蛍光灯に比べると頻繁な交換を必要とします。

実際の寿命は?

蛍光灯の寿命は6,000時間から12,000時間と言われています。1日に8時間点灯したら、大体2年から4年程度で切れてしまいます。
一方のLED蛍光灯は、40,000時間程度。通常の蛍光灯の4倍くらい長持ちすることになります。同じ環境なら、LED蛍光灯は10年近い寿命ということです。

LED蛍光灯には工事が必要?

実はLED蛍光灯にも色々なタイプがあり、中には最初に工事が必要なものもあります。
LED蛍光灯に対応した照明機器は、今までの照明設備と構造が違うので、機器をまるごと交換しなければいけないだけでなく、電気配線そのもののやり直しが必要な場合もあります。
電気代は安くても、初期費用がかかる場合があるということを忘れてはいけません。

工事不要のLEDは危険?

近年より手軽にLED蛍光灯を導入できるようにと、特別な工事なしにLED蛍光灯を取り付けられるLED蛍光灯も登場しています。
多くの方は工事なしで電気代の安い蛍光灯をお求めでしょうから、こちらのタイプを選ばれる方が多いかもしれません。
しかし、ちょっと待ってください。工事が不要だからと安易にそのタイプを導入するのは危険かもしれません。

省エネにならない恐れ

蛍光灯が安定して光らず、チラチラと光が点滅しているのを見たことはありませんか?これは蛍光灯の寿命ではなく、照明機器の安定器という部品が寿命を迎えている場合に起こります。

実は蛍光灯に電気を流しただけだと、この現象が起こります。そうならないように安定して点灯させるから安定器というわけです。LED蛍光灯に交換するだけだと、蛍光灯用の安定器を使用することになり、余分な電力を消費する場合があります。

せっかくLED蛍光灯にしたのに電気代が安くならないのでは意味がありません。
おまけに蛍光灯用の安定器が破損して作動しなくなると、LED蛍光灯も点灯しなくなってしまうのです。

照明機器の劣化で大惨事

すでに設置済みの照明機器は、何年程度使われていますか?実は照明機器の多くは、蛍光灯の寿命とは別に寿命が設定されていて、大体10年程度が目安とされています。
これを超えると機器内の安定器や配線などが劣化するだけでなく、火災などの原因になることもあるのです。
古い設備を使いまわしたために、結局その後始末でお金が必要になっては意味がありません。思い切って照明機器もLED対応のものに交換されることをおすすめします。

まとめ

LED蛍光灯は通常の蛍光灯よりも消費電力が低いだけでなく、長寿命です。
これには通常の蛍光灯とLED蛍光灯の構造の違いが大きく関係していて、その差は数倍にもなります。
電気代を安くする上で、LED蛍光灯への交換は効果的です。
しかし、それはきちんとした工事をした上で初めて実現できることです。
LED蛍光灯には工事が必要なタイプと、工事が不要なタイプの2種類に大きく分けられます。

工事不要のタイプは初期費用こそ安くできます。しかしLEDに対応していない照明機器で使うと、その性能をフルに発揮できず、電気代が想定よりも安くならないことも考えられます。
また、通常の蛍光灯時代の照明機器は寿命を超えていることも珍しくありません。
それらが劣化して故障、発火すると大変なことになります。
LED蛍光灯で節電をするのであれば、きちんと工事をして、万全の体制を整えてから導入されるのがおすすめです。LED工事業者を探して、きちんと要望を伝えてから工事してもらうようにしましょう。

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