違法伐採とは?環境への悪影響とわたしたちにできること

2021.4.30

違法伐採とは?環境への悪影響とわたしたちにできること

『違法伐採』というものを、あまり聞いたことがないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。違法伐採はその名のとおり、公の場でおこなわれることではありません。現在、違法伐採は都会ではあまり見かけませんが、日本でもおこなわれているといわれています。

今回は違法伐採の概要と対策について、国際的な取り組みもあわせてご紹介します。

違法伐採について

違法伐採とは法令に反しておこなわれる伐採のことで、基準を超えた量の伐採や、国際条約で禁止されている種の樹木を伐採したりする行為を指します。また、森林保護区域などの伐採が禁止されている区域での伐採行為も違法伐採です。書類を偽造しての取引も違法伐採のひとつとされています。

日本でも正式に伐採されたものを見分けるための確認システムづくりや、ガイドラインの作成などに取り組んでいるようです。

違法伐採された樹木の多くは海外に輸出されており、正当な樹木よりも安価なため、その需要は高まっているようです。また、違法伐採された木材が市場価格を7~16%も下げているともいわれており、その影響力は大きいといえるでしょう。

違法伐採が環境に及ぼす影響

違法伐採は環境にも大きく影響を与えています。違法伐採したあとの土地は農地転用されることもあるほか、乾燥が進むため森林火災が起こる危険性が高まります。

また森林減少を引き起こしてしまい、それによって生物環境が悪化してしまうということも起こっています。森林が減ってしまったら栄養分もなくなり、土の中の虫や鳥なども減ってしまいます。

また、樹木には水分を蓄えるというはたらきがあります。森林が減ってしまったらその地域の水が不足してしまうことになります。実際に熱帯雨林では、違法伐採によって水が枯れてしまうということが発生しています。

そのような事態になると周辺にも影響が出てしまうので、たとえその面積が小さいとしても無計画な伐採は防ぐ必要があります。
        違法伐採が環境に及ぼす影響

違法伐採への国際的な対策

違法伐採は海外でもおこなわれており、その実情は深刻となっています。中国やロシア、熱帯地方の諸国では生産されている木材の20~90%は違法伐採によるものという報告もあります。また、日本と木材の取引の多いインドネシアは73%の木材が違法伐採のよるものとされており、家具や紙製品となって輸入されることも多いようです。

そのほか違法伐採が多いとされる地域は以下の通りです。
・東南アジア(マレーシアなど)
・アフリカ(カメルーンなど)
・ブラジル(アマゾン川周辺など)

違法伐採は国の経済状況や政治状況と密接に関係があるとされていて、国際的にも対策措置がとられるようになりました。違法伐採された木材は輸出されることが多いことから、生産国と輸入国の2国間、また多国間で協力が強まっています。

国際的には日本も含めて森林管理協議会(FSC)とPEFC協議会の2つの制度が主体となっているようです。またインドネシアやマレーシアではそれぞれで新たな制度も作られています。

木材を購入する際は「森林認証」を確認

違法伐採の木材が市場に浸透しないように『森林認証』というものが取り入れられています。森林認証は環境、経済、社会の面から一定以上の基準を超えたものにラベルを貼り、違法なものと区別できるようになっています。持続可能な森林経営を支援するためにおこなわれている取り組みでもあり、民間が主体となっています。

ラベルが貼られたものは貼られていないものとは別のルートで市場に出回るので混合する心配はありません。

森林に関わる認証にはFM認証、COC認証、プロジェクト認証の3つがあります。

FM認証
社会、環境、経済の面から一定以上の基準をクリアした森林にあたえられるもの

COC認証
認証された森林で生産された木材の管理や加工工程にあたえられるもの
  
プロジェクト認証
新規でつくられた建築物や土木構造物にあたえるもの
  
国内ではFM認証を取得しているところはFSCでは33件いるようです。またCOC認証を取得している人はFSC(世界基準)では1,061件、PEFC(国ごとの基準)では145件あり、世界ではCOC認証を取得している人はとても多くFSCでは30,982件、PEFCでは10,374件となっています。

できるだけ木材を購入するときは『森林認証』のロゴマークのついたものを買うようにしましょう。
        木材を購入する際は「森林認証」を確認

まとめ

違法伐採は地域によっては把握がむずかしく、取り締まることが困難な面もあります。しかし現在はさまざまな取り組みがおこなわれており、消費者であるわたしたちもひと目で見分けられるような仕組みができています。

また、公の場所や民家の近くでも勝手に伐採をしたら違法になってしまうという場合があります。伐採をお願いしたいというときは業者に相談すると安心です。

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依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「伐採」をご覧ください。

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