ムカデは、たくさんの足が特徴的な虫です。その姿は非常にインパクトが強く、見かけると悲鳴を上げてしまう方も多いでしょう。とくに家の中で見かけてしまうと、「まさかムカデの巣が家の中にあるの?」と怯える方もいるかもしれません。これまでムカデの生態についてご存じなかった方もいらっしゃるかもしれませんが、今回はムカデの生態について触れてみますので、今後のムカデ対策の参考にしてみてはいかがでしょうか。
目次
ムカデの生態
私たちが普段目にすることのあるムカデは、基本的にトビズムカデやアオズムカデ、ナメムシムカデなどになります。ほかの種類のムカデたちは、石の中などで人目に付くことなく生活しているから、目にする機会はほとんどないでしょう。
ムカデたちは脱皮をしながら成長します。トビズムカデの場合、4~5年かけて10回程度の脱皮を繰り返すことで成長します。大人になっても年に1~数回脱皮をするので、命ある限り脱皮を繰り返します。
ムカデの寿命は種類によって差はありますが、だいたい6~10年とされています。さらにそれ以上に長生きするムカデも存在すると言われているので、ムカデの寿命は想像している以上に長いのかもしれません。
ムカデは足が多いことで知られていますが、15~100以上の体節があり、1つの体節から1対の足が生えています。そのため、体節の2倍の数の足があるので、まさに「百足(むかで)」という名前通りです。
またムカデの大あごは鋭い牙になっていて、獲物に噛みついて毒を注入します。そのため、ムカデに噛まれると非常に強い痛みがあります。ムカデの毒は種類により異なりますが、蜂の毒と似ている成分が含まれていると言われています。アナフィラキシーショックが引き起こされる危険性もあり、日本国内でもムカデに噛まれて死に至った事例が報告されています。
ムカデを家の中で見かけることも多いですが、ムカデの巣は家の中に作られているのでしょうか。
ムカデが家の中に巣を作ることはあるの?
ムカデは、暗くて狭い場所や湿気のある場所、餌がある場所を好んで潜伏します。ムカデが餌にするのはゴキブリやクモなので、餌を求めて家の中に侵入してくることがあります。基本的に天井や壁などに張り付いていることが多いですが、靴の中や布団の中、洗濯物などに潜むケースも報告されています。
家の中がムカデにとって居心地がよい環境なら、ムカデが潜んでいる場所に巣を作られていないか、気になる方もいるでしょう。
しかしムカデは基本的に屋外で生息するため、古い小屋や廃墟のようなところでなければ、家の中に巣を作ることはありません。家の中にいるムカデは、餌を求めて侵入してきたケースが多いでしょう。ムカデが巣を家の中には作らないと言っても、ムカデが出て、気持ち悪いことに変わりはないので対策が必要です。ではどうしてムカデは大量発生するのでしょうか。
ムカデが大量発生する理由
いくらムカデの巣が家の中にないとしても、ムカデを見かけてしまうとびっくりしてしまうでしょう。とくに大量発生すると想像を絶する恐怖感を感じるかもしれませんが、大量発生する理由って何かあるのでしょうか。
・発生時期のため
とくに5~6月はムカデの産卵期になるので、大量に発生すると言われています。そして9~10月ころになると子ムカデが大きくなり、活発に活動をするため、この時期もよく見かけるでしょう。
・環境変化のため
環境が変化したことにより発生するケースもあります。そのため庭のリフォームや道路工事、駐車場整備をしたあとにムカデが大量発生するケースも珍しくないと言われています。
・梅雨時期や大雨のあと
普段、ムカデは湿気の多い場所を好んで生活しています。しかしあまりに水が増えすぎると、溺れてしまうことがあるそうです。そのため、これまでいた場所から出てきて、室内などにやってくるという説があります。
・植え込みや鉢植えがある
ムカデは餌として、トカゲやカエル、コオロギなども好みます。そのため、そういった生物が多くいる、植え込みや鉢植えのある場所にも発生すると言われています。
こういった理由によって、ムカデは大量発生します。こうならないためにも、ムカデ対策を取り入れてみてはいかがでしょうか。
ムカデが来ないようにするには
ムカデは巣を家の中に作りませんが、家の中に簡単に侵入してしまいます。ではどうすれば、ムカデが来ないようにできるのでしょうか。
侵入経路をふさぐ
ムカデの侵入経路をふさぐというシンプルな方法です。通気口はもちろんですが、床や壁にひび割れなどがあれば、すぐにふさぎましょう。
ムカデは湿り気味な場所を好むので、そのような場所から侵入することが多いと言われています。家の北側や縁の下、植物や草が伸びて陰っている場所などに、家の中に通じる穴やすき間があると入ってきてしまうため、そのような場所に侵入経路があればすぐふさぐことが大切です。
ゴキブリを駆除する
ムカデが好んで食べる餌の1つが、ゴキブリです。そのためムカデの餌になるゴキブリを駆除してしまえば、ムカデの侵入防止にもつながるでしょう。いずれにしても、ゴキブリが家の中にいると悪い影響しかないので、ゴキブリが家の中にいれば駆除をするために対策をしましょう。
家に近寄れない状態にする
また、ムカデ専用の忌避効果のある粉剤を、家の周りにまく方法があります。ほかにも、ムカデ専用の防虫スプレーを、ムカデの通り道になりそうな場所にスプレーしておいてもよいかもしれません。
またムカデは樟脳(しょうのう:クスノキから採れたもので、防虫剤にも使われている)の臭いを嫌う傾向が強いと言われているので、樟脳を家の中に置いてみてもよいかもしれません。
殺虫剤をかける
しかし何らかの対策を取っても、家の中にムカデが侵入してしまう場合もあります。不安な場合は、ムカデが出やすそうな場所に殺虫剤を置いておけば、すぐに対応することができるかもしれません。
家の中でムカデを見かけないためには、しっかり対策を取ることが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ムカデは巣を家の中に作るわけではありませんが、いつの間にか家の中に侵入していて、気が付いたら壁にくっついていることもあります。突然見かけて驚かないためにも、普段からできる対策を取るようにすることが、ムカデを家の中に寄せ付けないための第一歩と言えるでしょう。
もし自分だけでムカデの駆除することが不安な場合は、ムカデ駆除の業者に依頼をしてみてはいかがでしょうか。
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