【蜂の巣】スズメバチの巣はマーブル模様!形は時期によって変わる?

2022.7.6

【蜂の巣】スズメバチの巣はマーブル模様!形は時期によって変わる?

ご自宅に作られた蜂の巣がスズメバチの巣かどうかは、蜂の巣の模様を見ればわかります。

スズメバチの巣は特徴的なマーブル模様をしており、アシナガバチやミツバチの巣とはあきらかに見た目が異なるのです。また、蜂の巣の形や大きさに注目すれば、どの種類のスズメバチかを特定することもできるかもしれません。

当記事では、住宅街での被害が多いスズメバチの巣の特徴を解説しています。写真とも見比べて、蜂の巣の種類を見分けてみてください。

もしも見つけた蜂の巣が危険なスズメバチの巣だったら、できるだけ早くプロに駆除してもらいましょう。

マーブル模様の蜂の巣はスズメバチの巣

スズメバチの巣の見た目で特徴的なのは、なんといってもマーブル模様の外被です。スズメバチの巣の多くは、作り始めは外被の下側が大きく開いた電灯の傘のような形をしています。巣が成長するにつれ、外被が巣穴を包み込んで球体になるのです。

作り始めのスズメバチの巣

では、この美しい模様はどのようにして作られるのでしょうか。スズメバチの巣作りの方法と、巣作りの時期についてもご説明します。

特徴的な模様の秘密は巣の作り方にあった!

スズメバチの巣のマーブル模様は、材料自体の色の違いによって生み出されています。

スズメバチの巣の材料は、おもに木の皮です。スズメバチは強靭な顎で木の皮をかじりとり、かみ砕いてだ液と混ぜたものを使って巣を作ります。さまざまな場所のさまざまな種類の木を集めてくるため、色の濃淡が生まれて特徴的な模様ができあがるのです。

夏の終わり~秋がとくに危険!スズメバチの営巣時期

スズメバチの活動サイクル

スズメバチの活動時期は春から秋です。春先に女王蜂が単独で巣作りを開始し、初夏に働き蜂が産まれるとみるみる巣の規模は大きくなっていきます。そして、夏の終わりから秋に最盛期を迎えるのです。

夏から秋のスズメバチは凶暴で攻撃性が高いので、決して刺激しないでください。

どの種類のスズメバチの巣か見分けよう

攻撃性や毒性が強いことで知られるスズメバチですが、スズメバチのなかでも種類によって危険度に違いがあります。住宅地で発見されることの多い「キイロスズメバチ」「コガタスズメバチ」と、最強の種である「オオスズメバチ」の巣の特徴を確認してみましょう。

住宅地での発生率No.1!好戦的な「キイロスズメバチ」の巣

キイロスズメバチの巣
主な営巣場所 屋根裏や壁の中、床下などの閉鎖的な空間。引越し後は軒下や樹木の開放的な空間。
巣の大きさ 最大で直径80cm程度
女王蜂の大きさ 25~30mm程度
働き蜂の大きさ 17~25mm程度
危険性 攻撃性も毒性も非常に強い

住宅地での被害件数がもっとも多いのは、キイロスズメバチです。都市部の環境にも柔軟に適応して民家やビル、橋の下などさまざまな場所に巣を作ります。

春先のキイロスズメバチは遮蔽空間を好んで営巣しますが、夏ごろに巣が成長して手狭になると開放空間へと引越しをする習性があります。引越し作業は大勢の働き蜂が一斉におこなうため、数日前まで何もなかった場所に突然大きな蜂の巣が現れるということも珍しくありません。

直径20cmほどの巣でもおよそ100匹もの蜂が生息しており、最大級の巣には1,000匹をゆうに超える働き蜂がいることもあります。

都市部の環境にも順応する「コガタスズメバチ」の巣

コガタスズメバチの巣
主な営巣場所 開放的な空間。とくに樹木に作られることが多く、建物では軒下への営巣が多い。
巣の大きさ 最大で直径30cm程度
女王蜂の大きさ 25~30mm程度
働き蜂の大きさ 22~28mm程度
危険性 毒性は強い。あまり好戦的ではないが、防衛力は非常に強い。

コガタスズメバチの巣は、営巣初期と完成間近では形が違うというのが大きな特徴です。初期の巣は出入り口が長く伸び、フラスコを逆さにしたような形をしています。

このような形の巣を作るスズメバチは、日本ではコガタスズメバチと「ツマグロスズメバチ」(沖縄地方にのみ生息)の2種だけです。本州でフラスコ型のスズメバチの巣を見つけたなら、コガタスズメバチの巣で間違いないでしょう。

ほかに「トックリバチ」という種類の蜂は、まさに徳利(とっくり)をひっくり返したような形の巣を作ります。ただし、マーブル模様のスズメバチの巣とは違い、泥を固めたような見た目をしているので見分けはつきやすいはずです。

コガタスズメバチは比較的小さな巣を作る種です。球形になった最盛期でも直径はキイロスズメバチの半分以下、働き蜂の数も50~100匹ほどでしょう。

攻撃性も毒性も最強!「オオスズメバチ」の巣

オオスズメバチの巣
主な営巣場所 閉鎖的な空間を好み、土中への営巣がもっとも多い。樹木の洞や、まれに床下などにも巣を作ることがある。
巣の大きさ 最大で直径70cm程度
女王蜂の大きさ 40~50mm程度
働き蜂の大きさ 25~40mm程度
危険性 縄張り意識が強く、近くを通っただけで攻撃してくるほど好戦的。毒性が非常に強く、毒量も多い。大きな顎でかみつくこともある。

オオスズメバチは、名前のとおり蜂類で最大級の体をもっています。攻撃性・毒性ともに非常に強く、重篤な刺傷事故を引き起こすこともある危険なスズメバチです。

キイロスズメバチやコガタスズメバチとは違い、軒下などの高所の開放的な空間に巣を作ることはありません。もともとは山や森林の地中に営巣することがほとんどでした。しかし、近年は住宅地にまで生息地を拡大しつつあり、民家の床下や庭の土中などに巣を作られる例もあります。

オオスズメバチの巣は全容が見えない状態で発見されることが多く、薄くもろい外被は取り出す際に崩れてしまいがちです。

最盛期の巣には凶暴な働き蜂が500匹近くも生息している場合もあり、一斉に襲われたらひとたまりもありません。

アシナガバチやミツバチの巣と比べてみよう

住宅地にはスズメバチのほかに、アシナガバチやミツバチが巣を作ることもあります。それぞれどのような特徴があるかを知って、蜂の種類を見分けましょう。

アシナガバチの巣の特徴

アシナガバチの巣
主な営巣場所 軒下や樹木への営巣が多い。屋根裏、ベランダ、外壁、雨戸の戸袋、エアコンの室外機など、さまざまな環境に順応して巣を作る。
巣の大きさ 最大で15cm程度
蜂の大きさ 最大で26mm程度
危険性 基本的には刺激しないかぎり襲ってこないが、巣を守るために高い攻撃性をしめすこともある。種類によっては、刺されたときの痛みがスズメバチに匹敵するほど強力な毒をもっている。

アシナガバチの巣には外被がなく、巣穴が丸見えのシャワーヘッドのような形をしています。スズメバチの巣との違いは一目瞭然ですね。

アシナガバチはスズメバチと比べれば穏やかな性格だとされています。巣の規模も小さいため、刺激するおそれのない場所に作られた巣であれば様子を見てもよいかもしれません。

ただし、スズメバチほどではないにしても毒性が強い種もおり、危険な刺傷事故を引き起こすことがあるのも事実です。繁殖期である夏には攻撃的になるため、見かけた際は十分に注意してください。

ミツバチの巣の特徴

ミツバチの巣
主な営巣場所 樹木の洞や床下、屋根裏などの閉鎖的な空間。
巣の大きさ 最大で1mほどになることもある
蜂の大きさ 13mm程度
危険性 とてもおとなしい性格で、毒性も弱いため危険度は低い。

日本には、「ニホンミツバチ」と「セイヨウミツバチ」の2種のミツバチが生息しています。そのほとんどは「養蜂」といって、はちみつを採取するために巣箱の中で人工的に飼育されている蜂です。

ニホンミツバチはその名のとおり在来種ですが、外来種であるセイヨウミツバチは日本の環境下では自生できないともいわれています。しかし、養蜂中に数が増え、巣箱の増設が間に合わなかった場合などに養蜂場を飛び出してしまうことがあります。これは「分蜂」といい、飽和状態になった巣から一部の蜂が引越すことで群れを拡大していくのです。

野生化したミツバチは天敵であるオオスズメバチが生息する森林や山間部を避け、都市部に営巣することが多くなってきたようです。
<参考>珍景!? マンション高層階にミツバチの巣(2020年7月21日岐阜新聞Webより)

「巣のないところにたくさんのミツバチがとまっている」という場合には、分蜂の途中である可能性が高いです。新たな場所への移動途中に羽を休めているだけなので、じきに居なくなるでしょう。

スズメバチの巣は早めに駆除しよう

もしもご自宅に作られた蜂の巣がスズメバチのものだったら、できるだけ早く駆除する必要があります。

比較的おとなしいとされるミツバチやアシナガバチの巣であれば、場所によっては刺激せずそっと見守ることで共生できる場合もあります。しかし、好戦的で強力な毒をもつスズメバチは、近くを通っただけで威嚇や攻撃を仕掛けてくることもあるのです。重大な刺傷事故を防ぐためにも、放置することはやめましょう。

駆除作業にも危険がともなうため、ご自分で処理しようとせずプロの駆除業者に依頼してください。

スズメバチに巣を作られないように予防対策をしよう

2章でご紹介した「おもな営巣場所」に当てはまる環境が身近にあるという方は、しっかりと予防をおこなっておきましょう。危険なスズメバチの巣は、作られてから駆除するよりも作らせないための対策をしたほうが安全です。

蜂の巣予防は、スズメバチが活動しはじめる前の3月からおこなうのがおすすめです。代表的な予防方法には、以下のようなものがあります。

・蜂用殺虫剤をまく
・木酢液をまく
・庭木の剪定をする
・捕獲器で女王蜂を捕まえる

蜂が寄ってきそうな場所に、殺虫スプレーや木酢液をまいておきましょう。殺虫剤に含まれる「ピレスロイド」という成分が蜂を遠ざけます。蜂は匂いに敏感なので、木酢液のきつい香りも蜂よけになります。

樹木の剪定をおこなって風通しをよくしておくことも大切です。生い茂った木々は、雨風をしのいで天敵から身を隠せる絶好の営巣場所になってしまいます。

春先であれば、蜂トラップを仕掛けるというのも有効な対策方法です。単独で活動している女王蜂を捕まえてしまえば、巣作りを防止できるでしょう。

このほかにユニークな方法としては、「ダミーの巣」が効果を発揮することもあるようです。新聞紙やボール紙をくしゃくしゃに丸めて、軒下などの蜂の巣ができやすい場所に吊るしておきます。先客がいると思わせることで、営巣を阻止できるかもしれません。

ただし、一軒の住宅から複数のスズメバチの巣が見つかるケースもまれではないため、殺虫剤などでの予防も並行しておこなうことをおすすめします。

天井にできたスズメバチの巣

まとめ

スズメバチの巣の特徴
・マーブル模様の外被に包まれている
・作り始めの巣は電灯の傘のような形
・作りかけの巣がフラスコを逆さにしたような形になる種類もいる
・完成形の巣は球体

スズメバチは強力な毒性と攻撃性をもっている大変危険な蜂です。ご自宅やその周りに、あらかじめ蜂の巣を作らせない対策をおこなっておくことをおすすめします。

もしもスズメバチに巣を作られてしまったら、自力で対処しようとせずに専門業者に駆除してもらいましょう。

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