今年は危険な外来種が日本に侵入してきたとして「ヒアリ」がニュースになりました。毒を持ち、殺人アリとしても名高いヒアリは大変な騒ぎとなりましたが、すでに日本に定着してしまっている同じ在来種のアリがいることをご存知でしょうか。
そのアリの名は「アルゼンチンアリ」。
すっかり日本に定着してしまったこのアリですがいったいどのような生き物なのでしょうか。危険性はあるのでしょうか。
この記事では、このアルゼンチンアリの駆除について生態を明らかにするとともに書いていきます。
目次
アルゼンチンアリとは
アルゼンチンアリはブラジル南部からウルグアイ、パラグアイ、アルゼンチン北部にわたる地域を原産地とするアリです。
決してアルゼンチンだけが原産というわけではなく、むしろ当のアルゼンチンでは「ブラジルアリ」と呼ばれています。アリのアイデンティティが崩壊してしまいそうですね。
日本での確認は?
日本では1993年に広島県廿日市市(はるかいちし)で確認されました。港のそばで発見されたことから、コンテナや木材などの交易物資に入り込んだものが偶然に持ち込まれたものと推測されています。
以降、驚異的な増殖を見せ、現在では特定外来生物に認定されています。
特徴
雑食性で何でも食べますが、中でも甘いものが大好物です。特に好きなものがアブラムシやカイガラムシが分泌する甘露で、これらの虫とは甘露をもらう代わりに外敵から守ってあげる共生関係にあります。
在来種のように地中深くに巣穴を掘ることはなく、プランターや空き缶の中、ブロックの隙間など人手の入った環境に営巣する傾向があります。
活動時期と繁殖
ほぼ一年中活動しており、雪の上を歩行する姿が目撃されているほどです。
繁殖活動は3月下旬より活発になり、9月から10月初旬にかけて個体密度が最大になります。
一般的なアリと異なり、一つの巣の中にも多数の女王アリが存在します。大きな巣ともなると何百から時には千頭をも超す場合もあるといわれています。
この女王アリがそれぞれ1日に60個もの卵を産むとされ、在来種をはるかに上回るスピードで繁殖していきます。
アルゼンチンアリの駆除にはこの生態をしっかりと理解することが大切です。
アルゼンチンアリの被害
では、このアルゼンチンアリは私たちにどのような被害をもたらすのでしょうか。
被害の種類は2種類あります。
まずは、不快害虫としての被害
アルゼンチンアリは、しばしば集団となって家屋内に侵入し、食べ物にたかったり部屋中を徘徊することによったりして、住人に不快感を与えます。
また、甘いものが好きな習性から、付着したミルクを求めて赤ちゃんの口元にたかったというケースもあったようです。
針や毒があるわけではありませんが、攻撃的な性質を持っていて、盛んに噛みついてきます。チクリと軽い痛みを覚えるくらいですが、肌の弱い方は赤くなったり、痒みが残ったりすることもあるようです。
農業害虫としての被害
前述もしましたが、アルゼンチンアリはアブラムシやカイガラムシと共生関係にあります。これらの虫たちは農作物に食害を与えたり病気にしたりするのですが、アルゼンチンアリがいると天敵から守られ農作物の被害をより大きなものにしてしまいます。
アルゼンチンアリが定着してしまっている地域では、家庭菜園や畑でのアブラムシ・カイガラムシによる被害が急増しているといわれます。
農業害虫としてのアルゼンチンアリ
また、アルゼンチンアリ自身が果物、柑橘類、イチジク、コーヒー、サトウキビ、トウモロコシ、綿などを直接的に加害する農業害虫としても知られています。
アルゼンチンアリの駆除の必要性
また、アルゼンチンアリの駆除が間に合わず定着を許してしまった地域では、在来種が駆逐されてしまったことも報告されています。
高い攻撃性から、その地域の生態系に悪影響を及ぼしています。
アルゼンチンアリの侵入を防ぐ方法
このように厄介なアルゼンチンアリですが、定着してしまった地域だとしても、少なくとも家の中への侵入は防ぎたいですよね。
どのようにしたら侵入は防げるのでしょうか。
巣を作らせないことが大切
そもそもの手段として、巣を作らせないことが大切です。
鉢植えやプランターは台の上に置くなどして地面との隙間を作り、巣を作りにくくする。
壁の割れ目や隙間にはコンクリートやシーリング材などで防いで侵入されないようにすると効果的でしょう。
食べ物の管理は慎重に
また、食べ物は密閉できる容器や袋に入れて可能ならば冷蔵庫に保管する。
生ごみは必ず密封して捨てる。
ペットボトルや牛乳パック、トレーはきれいに洗ってから捨てるなど、洗い残しのないようにして、餌を与えないことも大切です。
これらのような対策がありますが、そもそも見つけたらアルゼンチンアリは駆除してしまうのが一番の方法といえるでしょう。
アルゼンチンアリを駆除する方法
では、アルゼンチンアリの駆除はどのように行えばよいのでしょうか。
市販の駆除剤と忌避剤を上手く合わせて使うと効果が高いでしょう。
まずはアリの侵入経路を見つけること
侵入経路を見つけたら、とにかく塞ぐことです。パテやシーリング材、テープなど方法は何でも良いでしょう。
駆除剤を使用するタイミングは?
侵入経路の対応が終わったら、駆除剤を使用しましょう。
駆除剤によって壊滅させた後は、忌避剤を使って次のアルゼンチンアリが寄り付かないようにすることで、家を守ることができます。
この忌避剤は定期的に交換しましょう。
しかし、これだけやってもアルゼンチンアリは侵入してくることが多々あります。
完全に駆除するにはプロの業者に依頼することが確実といえるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。実はヒアリ以前にも厄介なアリが日本に侵入、定着していたのです。
そして、このアルゼンチンアリの駆除は本当に一筋縄ではいきません。
外来種とは、それほどまでに厄介な生き物なのです。
また、こちらの記事でも外来種の紹介をしています。興味のある方はぜひ一度お読みください。「アメリカカンザイシロアリとは?生態や被害、発見から駆除方法をご紹介」
このような害虫たちを見つけた場合はすぐに駆除をすることをおすすめします。
その際にはぜひ、プロの業者にご依頼ください。
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