屋根の勾配の角度は急な方がいい?雨漏りのリスクを減らせる可能性も

2021.4.30

屋根の勾配の角度は急な方がいい?雨漏りのリスクを減らせる可能性も

突然ですが、みなさんは屋根の勾配(こうばい)とは何なのかご存じですか?勾配は住宅の屋根の角度を計算し、勾配数で表されます。じつは、この勾配数によっては屋根が雨漏りしやすい場合があるのです。

そこで今回のコラムでは、「屋根の勾配とは?角度はどれくらいあればいいのか」などをまとめています。是非最後まで読んでみてください。

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屋根はどんな角度でも大丈夫?

屋根には角度がついていますが、なぜ角度がついているのでしょうか。屋根の角度のことを「勾配」といい、この勾配がなければ雨が降ったときに雨水が下に流れることができなくなってしまいます。雨水が流れないとそのまま雨がたまり、屋根の雨漏りや腐敗してしまう原因になるのです。

そのため、屋根は勾配により角度がつけられています。勾配は住宅の立地している環境によってさまざまな角度がついていて、形によって家の景観や機能が異なる特徴をもっているそうです。屋根の勾配にはいったいどんな種類があるのでしょうか。

屋根はどんな角度でも大丈夫?

勾配は結局どれがいいのか

屋根の勾配には大きく3つに分けられます。それぞれの性能のメリットとデメリットについてみていきましょう。

【急勾配】

急勾配は6寸以上の勾配のことを指します。3種類でもっとも屋根勾配の角度が急な勾配です。
 

メリット

・雨漏りがしにくい
角度がついているので雨水が屋根に溜まりにくいです。そのため、3種類のうちもっとも雨漏りがしにくい屋根の形といえます。

・屋根裏が広い
屋根裏が広いと収納のスペースが増えるというメリットがあることに加え、断熱効果を得ることができます。

 

デメリット

・維持費が高くなる
屋根の大きさが大きいため、メンテナンスや修理などの費用が高くなるようです。

・台風や強風に対して耐性が弱い
角度が急になっているため、風に対しての耐性が他の種類に比べて劣ってしまうというデメリットがあります。

【並勾配】

3寸から5寸の勾配がある屋根のことをいいます。多くの住宅の屋根に採用されている一般的な屋根の種類です。
 

メリット

・雨漏りがしにくい
3寸から5寸くらいの勾配があれば雨水が屋根に溜まることはほとんどないようです。

・使用できる屋根材が多い
さまざまな屋根材を使用できるため、メンテナンスやリフォームの際にコストを抑えることができます。

 

デメリット

・特になし

【緩勾配】

3寸以下の勾配の屋根です。角度がゆるい屋根ですが、雪の多いところでは落雪の危険を回避するために多く使われているようです。
 

メリット

・台風などの風に耐性がある
角度がゆるいため、風による影響を受けにくい形です。

・コストを抑制できる
屋根の面積が小さくメンテナンスや修理が比較的簡単なため、コストがかかりにくいというメリットがあります。

 

デメリット

・雨漏りがしやすい
角度がゆるいため雨が屋根にたまりやすく、3種類のうちもっとも雨漏りが発生しやすい屋根の形です。

・耐久性が弱い
屋根にほこりなどがつきやすく劣化が進みやすいデメリットがあります。

・使用できる屋根材が少ない
使える屋根材が少なく、金属系の屋根材に限られてしまうことが多いようです。

屋根勾配の角度は3種類それぞれにメリット・デメリットがあることがわかりました。一般的には、一番リスクが低い並勾配が多く使われるようですね。

勾配は結局どれがいいのか

勾配によって屋根材も変わる!

屋根勾配の角度によって使われる屋根材も変わります。

・瓦屋根
瓦の屋根を設置する際には、最低でも4寸の勾配が必要になるそうです。急勾配と4寸以上の並勾配の屋根には使用することができますが、緩勾配は3寸以下の屋根なので瓦屋根の設置はできません。

・スレート屋根
スレート屋根の設置には2.5寸から3寸の勾配が必要です。急勾配と並勾配は使用可能ですが、こちらも緩勾配は使用することが難しいでしょう。

・金属屋根
金属屋根は1寸の勾配であれば使用できます。この屋根材は3種類ともに適用する屋根材です。

このようにみていくと、急勾配の屋根にはほとんどすべての種類の屋根材が使用できるのに対し、緩勾配の屋根には金属の屋根材しか使うことができないことがわかります。また、4寸以上の勾配があればどの屋根材でも使用できますので、屋根勾配の選択に困っている方は4寸以上にしておくことがおすすめです。

勾配によって屋根材も変わる!

屋根面積はどうなる?

屋根勾配の角度が急になればなるほど、屋根の面積が大きくなります。そのため、勾配がもっとも急である急勾配の屋根は面積が大きく、次に並勾配、緩勾配という順に面積が小さくなっていきます。

基本的に屋根のメンテナンスや塗装をおこなうときは、6寸ぐらいの勾配であれば足場を組まなくても問題なく施工ができます。しかし、急勾配の屋根の塗装やメンテナンスをおこなう場合は、足場が必要になることに加え屋根の面積が広くなるためその分コストがかかってしまいます。
メンテナンスをするごとにコストがかかることを心配する場合は、5から6寸までの並勾配の屋根にすることをおすすめします。

また、屋根の勾配についてわからないことや不安な点があれば、屋根のプロである業者に相談することも有効な手段です。

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まとめ

屋根の勾配は、角度を表しています。屋根の勾配は、急勾配・並勾配・緩勾配の3種類に分けることができます。

急勾配は6寸以上の角度があるものを指し、もっとも雨漏りが発生しにくく使える屋根材が多いです。並勾配は一般的に使われる勾配で、大きなデメリットがないのが特徴です。緩勾配はもっとも角度がゆるく、雨漏りのリスクが高いというデメリットがあります。また、使用できる屋根材が少ないのもデメリットです。

屋根材によっては使用できる勾配数が異なります。多くの種類の中から選びたいという方は、4寸以上の勾配数の屋根を設置するようにしましょう。

住宅の屋根勾配がどれくらいなのかなど、気になることがある場合は、屋根のプロである業者に依頼して計算をお願いしたり相談に乗ってもらったりするのをおすすめします。

屋根工事を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「屋根工事」をご覧ください。

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