キャストのエンジンが突然かからなくなってしまったら、バッテリー上がりを疑ってみましょう。バッテリー上がりとは、バッテリー内の電気が不足して起こるトラブルのことです。このバッテリー上がりは、方法を知っていれば自分で復旧することができます。復旧後は充電をおこない、再発防止に努めましょう。
この記事では、キャストのバッテリー上がりの復旧方法や充電方法を紹介します。また、今後バッテリー上がりを予防するためにも、バッテリー上がりの原因も把握しておきましょう。自分で直すのが難しいと感じた場合は無理をせず、弊社にご連絡ください。
目次
エンジンがかからない!バッテリー上がりはジャンピングスタートで復旧できる
キャストのエンジンがかからなくなってしまったら、ジャンピングスタートで復旧しましょう。ジャンピングスタートとは、外部から電気をわけてもらってエンジンを始動させる方法です。ジャンピングスタートは道具を用意して正しい手順でおこなえば、自分でおこなうことができるでしょう。
ここでは、2つのジャンピングスタートの方法を紹介します。自分でおこなうのは不安、道具を準備できないという方は、「3:JAFやバッテリー復旧業者に依頼して復旧させる」を参考にしてみてください。
1:救援車(助けにきた車)を使ってジャンピングスタートさせる
ジャンピングスタートの方法のひとつとして、救援車とブースターケーブルを使ったものがあります。救援車とは、バッテリー上がりの車に電気をわけて助けてくれる車のことです。この救援車は、キャストと同じ12Vのバッテリーを持った車を用意しましょう。ブースターケーブルとは、赤と黒の2本のケーブルが一対になっているものになります。
道具を準備したら、バッテリーの状態を確認しましょう。バッテリー液が「LOW」の目盛りより少なくなっていたり、凍結していたりするようならジャンピングスタートをおこなうことはできないので注意してください。
バッテリーの状態に問題がないようであれば、ジャンピングスタートをおこないましょう。救援車とブースターケーブルを使ったジャンピングスタートの手順は次のようになります。
【救援車・ブースターケーブルを使ったジャンピングスタートの手順】
(1)バッテリー上がりのキャストのエンジンがOFFになっているか確認する。
(2)ボンネットを開け、バッテリーのプラス端子についているカバーを外す。
(3)ブースターケーブルを赤、黒の順で接続する。それぞれ接続する順番は次のとおり。
(赤のブースターケーブル)
1.キャストのバッテリーのプラス端子
2.救援車のバッテリーのプラス端子
(黒のブースターケーブル)
1.救援車のマイナス端子
2.キャストのエンジンルーム内のボルトなど(塗装がされていない金属の部分)
(4)救援車のエンジンをかける。
(5)キャストのエンジンを始動してみる。
(6)キャストのエンジンがかかったら、ブースターケーブルをつけた順とは反対の順番で取り外す。
2:ジャンプスターターを使って復旧させる
ジャンピングスタートはジャンプスターターという機器を使っておこなうこともできます。ジャンプスターターとは、救援車と同じように電気を分け与えてくれる小型のバッテリーです。赤と黒のケーブルも一緒についているので、1台あれば1人でジャンピングスタートすることができます。
カー用品店などでも販売されているので、いざというときのために準備して車に積んでおくとよいでしょう。ジャンプスターターの使い方は、以下のとおりになります。
【ジャンプスターターの使い方】
(1)キャストのエンジンがOFFになっているか確認する。
(2)キャストのボンネットを開け、バッテリーのプラス端子のカバーを外す。
(3)ジャンプスターターに赤と黒のケーブルを接続する。
(4)まずは赤色のケーブルをプラス端子、次に黒色のケーブルをマイナス端子にそれぞれつなぐ。
(5)ジャンプスターターの電源を入れる。
(6)キャストのエンジンをかけてみる。
(7)エンジンが正常にかかったらジャンプスターターの電源を切り、黒、赤の順番でケーブルを外す。
3:JAFやバッテリー復旧業者に依頼して復旧させる
救援車やブースターケーブル、ジャンプスターターが準備できない場合や自分で作業する自信がない方は、ロードサービスやバッテリー復旧業者に依頼しましょう。ロードサービスであれば、JAFや自動車保険についているものを利用することになります。
JAFとは、会費を支払うことで車の修理などを無料でおこなってくれる連盟のことです。JAFのロードサービスは、加入している方に対してのサービスになるので、他人の車やレンタカーなどの修理も請け負ってくれます。
会員でなくとも利用することはできますが、その都度料金がかかってしまうでしょう。また、依頼が殺到するときは長い時間待たされてしまうこともあるようです。
保険会社のロードサービスも無料で車の修理などをおこなってくれます。さらに車がレッカーされたときに必要な宿泊費や交通費まで保証してくれることもあるようです。
しかし、契約内容によっては利用回数に制限がある場合があるので注意しましょう。また、自動車保険のロードサービスは契約車に対してサービスを提供するものであるため、レンタカーや他人の車は対象外になります。
JAFに未加入、回数制限で保険会社のロードサービスが利用できないという方は、バッテリー復旧業者に依頼してみるのがおすすめです。バッテリー復旧業者に依頼すると費用はかかってしまいますが、現地に駆け付けプロの手でジャンピングスタートをしてくれます。そのため、危険な作業をしなくて済むので安心です。
弊社では、バッテリー復旧業者を紹介しています。全国各地に加盟店がありますので、現場から近い業者がいち早く駆け付けることが可能なため、すぐに車を動かしたいという方にもおすすめです。24時間365日電話受け付けしているので、時間を問わずご連絡ください。
バッテリーを復旧させたら充電も忘れずに!
バッテリー上がりは、エンジンをかけることができれば解決というわけでありません。安心してすぐエンジンを止めてしまうと、再びバッテリー上がりを起こしてしまうおそれがあるのです。
そのため、エンジンがかかったら自車のバッテリーを充電するようにしましょう。ここではバッテリーを充電する方法を紹介するので、復旧後の対処としてお役立てください。
車を走らせて充電させる
バッテリーを効率的に充電するには、車を走らせるのが有効です。車はエンジンをかけることで発電をおこない、バッテリーへの充電がおこなわれます。そして、エンジンの回転数が上がれば、発電量も増える仕組みになっているのです。
そのため、エンジンの回転数を高く保った状態にできる車の走行がもっとも効率的といえます。理想としては、時速50kmをキープしながら20分ほど走らせるとよいでしょう。
バッテリーが上がる原因と予防方法
キャストがバッテリー上がりを起こしたとき、なにかが原因になっているはずです。その原因は、普段の車の使い方にあるかもしれません。バッテリー上がりの原因をしっかり把握しておけば、今後のトラブルを防ぐことができるはずです。ここでは、バッテリー上がりの原因を紹介していくので、今後の予防をしておきましょう。
1:ライトや室内灯を消し忘れていた
バッテリー上がりの原因としてもっとも多いのが、ライトなどの電装品の消し忘れです。たとえば、車のエンジンを切って駐車した状態でヘッドライトやハザードランプを消し忘れてしまうというのもよくある話です。とくに昼間は明るいため、ライトがついていることに気づきにくいかもしれません。
また、ドアが完全に閉まっていない半ドア状態だと、室内灯が点灯したままになってしまいます。そのまま長時間車を離れれば、バッテリー上がりを起こしてしまうでしょう。ライトの消し忘れなどでのバッテリー上がりを防ぐには、普段からライトがきちんと消えているか確認する習慣をつけるようにしてください。
2:車を走行する頻度が低かった
車をあまり使わない方や近距離ばかり運転している方も、バッテリー上がりを起こしやすくなります。車はエンジンを始動させることによって発電機を動かしていますが、走る頻度が少ない、または短い距離の走行では、充電を十分におこなうことはできません。
そのうえ、車のエンジンを切った状態でも時計やカーナビなどメモリー機能は動いているため、電気が使われている状態になります。つまり、充電がままならない状態でどんどん電気が消費されていくので、バッテリー上がりを起こしてしまうのです。
このようなバッテリー上がりを防ぐには、1~2週間に1回は30分以上継続して車を走らせることをおすすめします。
3:バッテリーの寿命がきていた
バッテリーの寿命が原因で、バッテリー上がりが起こりやすくなります。バッテリーの寿命はおよそ2~3年といわれており、寿命間近になると性能が落ちて、バッテリーに蓄電する力が弱くなってしまうのです。
バッテリーの寿命が近いと、パワーウインドウの動きが鈍くなったり、エンジンがなかなかかからなかったりといった症状が見られるようになります。さらに、ヘッドライトなどがいつもより暗く感じるというのも寿命のサインのひとつです。
このような症状が見られる場合は、バッテリーの交換をおすすめします。キャストのバッテリー交換については、次章をご覧ください。
バッテリー上がりが頻発するなら!バッテリーの交換も検討してみよう
短期間に何度もバッテリー上がりを起こすようであれば、バッテリーの寿命が近い可能性があるので交換を検討しましょう。バッテリー交換も適したバッテリーを選んで、手順を守って交換すれば自分でおこなうことが可能です。この章では、バッテリーの選び方から交換方法、注意点まで一緒に紹介していきます。
1:まずは自分のバッテリーを確認
バッテリー交換は、適合する型番のバッテリーしか使用することができません。そのため、どのバッテリーが合うのかきちんと調べて購入する必要があります。適合バッテリーを調べるには、車検証や既存のバッテリーを確認しましょう。
車検証には、車名と型式が記載されています。この2つの情報をもとにインターネットなどで検索すれば、適合するバッテリーを見つけることができるでしょう。また、既存のバッテリーの上部に記載されている型番を確認してみるのもおすすめです。
型番はアルファベットと数字で構成されており、バッテリーの性能やサイズ、端子の位置などを表しています。現在の容量で満足している方は、同じ型番のものを選ぶとよいでしょう。より大容量のものに交換したいという方は、既存のバッテリーの型番をメモして、カー用品店のスタッフに相談してみるのがおすすめです。
2:バッテリーの購入方法
バッテリーは、カー用品店やディーラー、ガソリンスタンド、インターネットなどで購入することができます。バッテリーの安全性や実物を見られる安心感を重要視するのであれば、カー用品店やディーラー、ガソリンスタンドなどがおすすめです。
少しでも費用を安く抑えたいという方は、インターネットで購入するとよいでしょう。インターネット上のサイトは無駄な在庫を抱えることも少ないため、通常より安く販売されている可能性があります。また、店舗に置いてないようなバッテリーも検索して、注文することができるので、選択肢も広がるでしょう。
実物を確認できないという不安もありますが、ほとんどのお店が期間内の返品は可能となっているので、インターネットでバッテリーを購入することも視野に入れてみましょう。
3:バッテリーの交換方法
バッテリーは、軍手、保護メガネ、10mmのスパナがあれば自分で交換することが可能です。ただし、バッテリー交換は、スパナがプラス端子とマイナス端子に同時に触れてしまうと火花が散って発火(ショート)してしまうおそれがある危険な作業になります。端子同士が触れないように、慎重に作業しましょう。
バッテリーの交換方法は以下のとおりです。
【バッテリーの交換方法】
(1)キャストのエンジンをOFFにする。
(2)ボンネットを開け、バッテリーのマイナス端子の金具をスパナで取り外す。
(3)バッテリーの端子カバーを外し、プラス端子の金具を外す。
(4)バッテリーを固定している金具をすべて取り外す。
(5)既存のバッテリーを外し、設置台をきれいに清掃する。
(6)新品のバッテリーを設置台に乗せ、金具でしっかりと固定する。
(7)プラス端子、マイナス端子の順で金具を取り付ける。
4:アイドリング車はバッテリー交換後にリセットが必要
アイドリングストップ車はバッテリー交換をした後、バッテリー電流積算値をリセットしなくてはなりません。バッテリー電流積算値とは、バッテリーがどれくらい電流を使用しているか管理しているものです。
このバッテリー積算値をリセットしないまま使い続けると、既存のバッテリーで使用した電流の数値に加算されていくことになります。そうするとバッテリーの問題がないのに一定の電気を使ったと誤認識され、アイドリングストップ機能が停止するといったトラブルに発展してしまうのです。
このようなトラブルを防ぐために、バッテリー電流積算値のリセットが必要なのですが、キャストは基本的におこなわなくても問題ありません。しかし、「始動時電源電圧低下異常」や「レーザー停止」などの不具合が出ている場合は、エラーに応じた対応が必要です。それぞれの対処法は以下のとおりになります。
【始動時電源電圧低下異常(故障コードP1602)が表示された場合の対処法】
(1)ヒューズボックスを開ける。
(2)ヒューズボックス内の「ECU-B」と「BACK UP」のヒューズを外す。
(3)1分以上外したら再び取り付ける。
(4)エコアイドル警告灯が消えたか確認する。
【レーザー停止 14Eが表示されたときの対処法】
(1)「IG ON」に切り替えてエンジンをかける。
(2)ハンドルを10度ほど左右どちらかに切り、再度まっすぐに戻す。
(3)ギアをドライブに入れ、時速10kmほどで走らせる。
(4)ブレーキで車を止める。
(5)ハンドルをまっすぐにした状態で、時速40kmほどまで加速する。
(6)メーターで時速40km以上出ていることが確認できたら、そのまま5秒以上その状態をキープする。
まとめ
キャストがバッテリー上がりを起こしたら、ジャンピングスタートで復旧させましょう。救援車やブースターケーブル、ジャンプスターターがあれば、自分で復旧させることも可能です。自分で作業するのは不安、道具がそろえられないという方は、ロードサービスやバッテリー復旧業者を利用しましょう。
生活110番では、現地にすばやく駆け付けることができる復旧業者を紹介しています。すぐにでも車を動かしたいという方は、ぜひご依頼ください。キャストのエンジンが始動した後も、すぐにエンジンを切るのではなく、20分ほど走らせてバッテリーの充電をおこないましょう。
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