フロントガラスのヒビ割れは放置NG!ガラスリペアor交換をしよう

2021.4.30

フロントガラスのヒビは放置せず早く補修しましょう。

フロントガラスにヒビがあると「整備不良」とみなされ、そのまま走行すると警察の摘発対象になるおそれがあります。ヒビがあることで視界が悪くなり、大きな事故につながるからです。

大きなヒビは補修が難しく、ガラス交換が必要になる場合があります。まずはヒビの大きさを調べて補修できるかどうか確かめましょう。当記事では車のフロントガラスが割れてしまった人向けに、応急処置の手順から、業者の料金までご紹介しますので、ぜひお役立てください。

フロントガラスが割れたまま走行するのは違反!

フロントガラスが割れたまま走行することは、「道路交通法第62条」に違反する行為です。フロントガラスが割れたまま走行していると、パトカーに停められて違反切符を切られてしまうおそれがあります。自動車が公道を走る際に遵守すべきルールを定めた法律である「道路交通法第62条」を少しのぞいてみましょう。

道路交通法第62条――整備不良車両の運転の禁止

車両等の使用者その他車両等の装置の整備について責任を有する者又は運転者は、その装置が道路運送車両の保安基準に適合しないため交通の危険を生じさせ、又は他人に迷惑を及ぼすおそれがある車両等を運転させ、又は運転してはなりません。これに違反した場合には、3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金が科せられます

引用:国土交通省 自動車点検整備推進協議会

つまり「交通の危険を生じさせるような整備状況の車に乗ってはいけない」ということです。フロントガラスのヒビを放置していると、フロントガラスの整備不良とみなされてしまうので、早めに補修しておきましょう。

フロントガラスのヒビ割れは広がる

フロントガラスが割れたままの走行は、前方の視界を著しく損なうおそれがあります。「ちょっと傷が入ってるだけで前はちゃんと見えてるから大丈夫」という方もいるかもしれませんが、走行中の振動などによって、小さな傷がガラス全体に広がってしまう可能性はゼロではありません。

自動車のフロントガラスは、車が走行するときにかかる風圧などの衝撃に耐えられる強度を確保できるように、ものすごい力で圧縮されて作られています。傷が付くまではとても頑丈なフロントガラスですが、ヒビが少しでも入ってしまうと途端にもろいものとなってしまうのです。

もし走行中にヒビが広がって前が見えなくなってしまったら、安全に停車できるでしょうか。追い越し車線を走っているときや、高速道路を走っているときに前が見えなくなったら、ほかの車両を巻き込む大事故につながるおそれもあります。

交通の世界に絶対の安全はありません。危険につながるような運転は避けるべきというのが交通法規の考え方です。警察はその考え方にのっとって摘発をおこなうため、フロントガラスの小さなヒビ割れを「整備不良」として扱うことは十分に考えられるわけです。

車の運転はなによりも運転者自身の安全が最優先事項です。なんのきっかけでキズが広がるかわからない以上、早め早めに修理をしておくべきと言えます。

万全を期するなら、フロントガラスが割れた車は自分で運転して修理業者に持っていくのではなく、レッカー移動をさせたいところです。JAFを利用するか、レッカー移動から依頼できる業者を利用しましょう。

ひび割れたフロントガラス

ヒビが原因で車検にとおらないことも……

フロントガラスのヒビが原因で車検にとおらないことがあります。車検は国土交通省が定めている保安基準に基づいておこなわれるので、たとえ小さなヒビでも保安基準を満たしていないとなれば、車検を通らず公道を走ることはできません。ご自身の安全のためにも、早めに補修をおこないましょう。

補修できるフロントガラスのヒビの大きさ

フロントガラスのヒビは、ヒビのサイズや位置によって補修(リペア)できるかどうかが決まります。一般的に直径約1.5cm~2cm以内であればリペア可能とされていますが、ヒビが深い場合はこのサイズ内であってもリペアが難しくなります。さらに、ヒビの位置によってもリペアをおすすめしないケースがあります。例えば以下のようなケースです。

リペアをおすすめしないケース

・運転席の近くのヒビ
リペア跡が視界の妨げになるおそれがあるため。

・ドライブレコーダーや各種センサーのすぐ近くのヒビ
機械の動作に影響するおそれがあるため。

・エアコン吹き出し口近くのヒビ
リペアをしても温度差によって再びヒビが発生するおそれがあるため。

・フロントガラスの端から10cm以内
走行中の振動がフロントガラスに伝わりやすく、リペアをしても再びヒビが発生しやすい場所であるため。

このようなヒビは、自分で対処しようとするとかえって悪化するおそれが高いため、いちど専門業者もしくはディーラーにみてもらうことをおすすめします。修理交換料金の目安は「フロントガラスの修理交換にかかる費用」をご参照ください。

ドライブレコーダー

フロントガラスのヒビの応急処置方法

フロントガラスにヒビが入っているのに気付いたら、まずは応急処置をおこないましょう。

最も簡易的な方法は、「セロハンテープ」をヒビの上に貼り付ける方法です。ヒビをセロハンテープで保護して、走行時に吹き付ける風から守ることで、風圧によるヒビの拡大を防ぐ効果が期待できます。ただし、これだけで走行中の振動がヒビに伝わるのを防ぐことは難しいため、セロハンテープでの応急処置は一時的なものだと考えてください。

できれば「ガラス用の補修テープ」や、「リペアキット」を利用するのがよいです。いずれもホームセンターなどで購入できます。補修テープは「より頑丈なセロハンテープ」として利用できるので、ヒビの上から貼っておきましょう。

2cm未満の小さなヒビに対しては、リペアキットで特殊な樹脂を注入することで、ヒビをふさぐことが可能です。詳しい使い方は以下をご覧ください。

【リペアキットを使用する手順】

・傷口をきれいに洗浄する
(フロントガラスは2枚構造なので、わずかな水分も逃さないようにふき取り、乾燥させる必要があります。少しでも水分が残っていると修理は失敗してしまうので非常に神経を使う工程です。また、針を使ってひびの表面のゴミをきれいに落とし、樹脂が浸透するようにします。)

・樹脂が余分なところに垂れないように、傷の周りをマスキングテープで養生する。

・樹脂を注入して規定の時間放置する

・固まった余分な樹脂を削り取る
(削るにはカミソリの刃を使用します。角は使わず、盛り上がった部分を平らになるようにこそぎ落とすことが必要です。)

直径2cm未満のヒビであったとしても、やはりフロントガラスに入った傷の状態の判断やそれをふさぐ技術は、プロにはかないません。判断に迷ったらフロントガラスを修理できる業者へ依頼しましょう

フロントガラスの修理交換にかかる費用

この章では、フロントガラスの修理交換にかかる費用をご紹介します。リペアキットでの修理が難しいヒビがあり、自分での補修に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。

フロントガラスの修理費用

ガラス修理専門店6社のホームページに記載されている料金から平均値を算出してみたところ、1ヶ所あたり14,783円~という結果がでました。ヒビの状態や作業の難易度によって料金が変動するので、参考としてご覧いただければ幸いです。

フロントガラスの交換費用

フロントガラスの交換費用に関しては、具体的な費用を掲載している業者が少なく、一概にいくらということはできません。これはどのガラスを選ぶかによって、費用が大きく変わるためだと考えられます。

フロントガラスはおもに3種類あります。ここではそれぞれの特徴をご紹介しますので、交換を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

純正品

新車のときに使用していたガラスとまったく同じ品質・規格で、各車メーカーが製造しています。値段は高くなりますが、「やっぱり信用のおけるものがいい!」という方はこちらをおすすめします。ただし純正品は販売開始から10〜15年ほど経つと生産が終了してしまうことが多いので、手に入れられない場合は以下の社外品などもご検討ください。

社外品/国産品

国内のガラスメーカーが製造しています。純正品と質は変わりませんが、純正品よりも値段が安価です。純正品にこだわりがない方や、費用を抑えたいけど質は落としたくない方におすすめです。

海外品

海外品は、各車メーカーの海外工場で製造・輸入された純正の海外品と、まったく別のメーカーが製造した海外品があります。どちらも国内純正品や社外品に比べるとより安価に購入できる点が魅力です。純正品がいいけど国内の純正品が購入できなかった……という場合も、純正の海外品という選択肢があるので、検討してみてはいかがでしょうか。

フロントガラスの修理交換に自動車保険が使えることも!

フロントガラスの交換費用を抑えたい方は、自動車保険を利用するのも方法のひとつです。自動車保険の「車両保険」に加入していれば、交換費用に保険を適用させることができます

飛び石などの飛来物によるヒビやキズは「飛来中や落下中の他物との衝突」という項目に該当することが多いです。ご自身が加入している車両保険にこの補償があるかどうか確かめてみてください。ただし名称は各自動車保険会社によって異なります。

車両保険を使うと等級が下がる点に注意!

自動車保険には事故歴の有無に応じた、1等級から20等級までの等級制度があります。原則6等級からスタートし、1年間無事故の場合は、翌年の等級が1つ上がる仕組みです。等級が上がるほど保険料の割引率も上がるので、毎年の保険料が安くなります

しかし事故で自動車保険を使った場合は翌年の等級が下がり、割引率が下がるので、保険料が高くなります。下がる等級の数は事故の内容によって変わり、飛び石などによるヒビや傷は1等級ダウン事故という扱いになります。この扱いは翌年度の契約から1年間続き、たとえば現在6等級の場合、翌年1年間は5等級の扱いになります。

1等級ダウン事故とは

保険を使った場合に、翌年の契約の等級が1等級下がる事故です。契約車両の盗難・落書き、台風による損害などで車両保険等を使った場合が1等級ダウン事故になります。

引用:ソニー損保

このようなことから、安易な自動車保険の利用はあまりおすすめしません。あくまでも、交換費用が高額になった場合にご自身の負担を軽減する手段のひとつとして、とらえておくのがよいですね。

フロントガラスにヒビが入る原因と対策方法

最後に、フロントガラスにヒビが入る原因と対策方法を解説します。今後にお役立ていただければ幸いです。

原因①飛び石

フロントガラスにヒビが入る原因として最も多いのが飛び石です。前方の車が走行中に跳ねあげた石が飛んできて、フロントガラスにぶつかりヒビが入ったというケースがよくあります。このような場合、自分で気をつけることは難しく、防ぎようがないので厄介です。

走行中に「ピシッ!」という音と一緒にガラスに亀裂が入ったら、まずは安全な場所に車を停めてガラスの状態を確認しましょう。そのまま走行すると道路交通法上の問題もありますので、できればJAFやレッカー業者に連絡して対処してもらうことをおすすめします。

原因②温度差

特に真冬の早朝など、ガラスが凍結しているときに溶かそうとして熱湯をかけてしまうと、激しい温度差でヒビが入ることがあります。まずは車内のエアコンをかける、氷を解かすスプレーを使うなどの方法を試してみましょう。

原因③小さなキズの拡大

ほんのわずかなキズを放置していたら、いつの間にか拡大してヒビ割れしてしまったということがあります。特に春や秋など、昼夜の温度差が激しい時期に起こりやすいです。普段車を使用するときに、フロントガラスにキズがないか気にかけておくとよいですね。

まとめ

フロントガラスが割れたまま走行していると、「整備不良」として道路交通法違反になったり、車検に通らなくなったりと、さまざまなデメリットがあります。始めは小さなキズであっても、走っているうちに視界を損なうような大きな傷に広がってしまうこともあるのです。

自動車を運転するにあたって、「安全」は何に代えても優先されるべきものです。交通トラブルを回避し、なにより自分自身の安全を確保するためにも、ヒビやキズは放置せずできるだけ早く補修をおこなうようにしましょう。

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