洗面台の蛇口をきちんと締めているのに、水漏れしてきて困ったことはありませんか?水漏れしていると蛇口の故障が気になりますが、パッキンの劣化が原因となっていることも珍しくありません。パッキンを直す程度であれば、業者に頼まずに、DIYで直したいと考えることもあるでしょう。
洗面台の蛇口にはいくつか種類がありますが、このコラムでは、よく使用されているシングルレバー混合水栓とツーハンドル混合水栓のパッキン交換方法をお伝えします。
また、自分でパッキンを交換したのに水漏れが直らないとお困りの人に向けて、解決策も紹介しています。自分で洗面台の蛇口のパッキン交換をしたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
洗面台の蛇口のパッキン交換前に確認すること
まず、洗面台の蛇口のパッキンを交換する前に、ご自宅の蛇口の形状を確かめてみましょう。おもな蛇口の種類は以下の通りです。このうち、シングルレバー混合水栓と、ツーハンドル混合水栓のパッキンの交換方法については、後から詳しく説明します。
①シングルレバー混合水栓
1つのレバーを左右に動かして水とお湯の切り替えをおこなうものです。キッチンや洗面台などでよく使われています。
②ツーハンドル混合水栓
水とお湯のハンドルが、左右2つにわかれているタイプの蛇口です。ツーバルブ混合栓ともいいます。お湯の温度は2つのハンドルで調整します。洗面台などに多くあるタイプです。
③単水栓
水かお湯、いずれかのみを出す蛇口です。ハンドルを回すと蛇口内部にあるスピンドルというパーツが持ち上がり、水が流れる仕組みになっています。ツーハンドル混合水栓も同じ仕組みです。
④サーモスタット混合水栓
浴室でよく見かける蛇口です。左側のハンドルで温度調整をし、右側のレバーで水量を調整するタイプが多くあります。サーモスタット混合水栓は、家のほかの場所で水道を使っても、給湯温度が下がったり、水圧が弱くなったりしないように自動で調整できるようになっています。
どのパッキンを交換すればいい?
ご自宅の蛇口の形状がわかったら、次は水漏れしている箇所を特定しましょう。水漏れしている箇所によって、交換しなければならないパッキンは異なるからです。
まず、シングルレバー混合水栓の場合、パッキンがついている箇所はスパウトの下になります。スパウトとは、レバーの下にある吐水口の根元部分にあたるパーツです。スパウトより下から水漏れしているときは、パッキンが劣化しているおそれがあるといえます。
反対に、水漏れ箇所がレバーとスパウトの間で起きている場合は、スパウトの上にあるカートリッジという部品が劣化していることが考えられます。その場合は、パッキンの交換ではなく、カートリッジの交換をしなければなりません。
次に、ツーハンドル混合水栓の場合を説明します。こちらもハンドル付近からの水漏れか、蛇口の先からぽたぽた水が垂れてくるのかによって、交換するパッキンが異なります。
ハンドルの下から水漏れしている場合は、三角パッキンというパーツの交換をおこないましょう。蛇口の先から水が垂れてくるようなら、給水管から水が入ってくる箇所をおさえているコマパッキンの劣化が疑われます。
水漏れは、パッキン以外にもシングルレバー混合水栓のカートリッジや、ツーハンドル混合水栓のスピンドルなどが劣化している場合にも起きるリスクがあります。パッキンの交換だけで症状が改善しないときは、水漏れ修理の業者に相談してみるのもよいでしょう。
パッキン購入の際は種類・サイズに注意!
パッキンには、UパッキンやOリング、三角パッキンなどさまざまな種類があります。その名前は、パッキンの形状によってつけられている場合が多いようです。
パッキンはどこにどのような種類をつけてもよいわけではなく、形状によってそれぞれの役割が異なります。そのため、洗面台の蛇口のパッキン交換をするときは、どの種類のパッキンが必要なのかを正しく見極める必要があるのです。
また、同じ形のパッキンでもサイズの区別があります。水道用のパッキンには呼び径13mm、もしくは呼び径20mmという大きさがあるため、注意が必要です。家庭用の水道用パッキンの場合、呼び径13mmが一般的ですが、念のため蛇口の品番を確認しておくと安心です。
パッキン交換に必要な道具
パッキンを交換するときは、蛇口のハンドルやレバーを外さなければなりません。そのため、ねじを外せるようにプラスドライバーやマイナスドライバーを用意しておきましょう。
ほかにも、ペンチのような形をしたプライヤーという工具や、モンキーレンチがあると、かたくなったパーツを回して取り外すときに便利です。材料については、必要に応じてパッキンやスピンドルを用意しておくことをおすすめします。
パッキン交換作業前の注意点
洗面台の蛇口のパッキン交換をおこなう前に大切なポイントがあります。それは、水道についている止水栓を閉めることです。止水栓を閉めないと、作業中に水があふれだして、周囲が水浸しになってしまいます。
止水栓は、洗面台の下にあり、ドライバーで開け閉めできるようになっています。止水栓は時計回りにかたくなるまでしっかりと回しきってください。また、作業後は開栓するのを忘れないように気をつけましょう。
シングルレバー混合水栓のパッキン交換方法
ここからは、シングルレバー混合水栓のパッキンの交換方法を紹介します。洗面台の蛇口のパッキン交換をする人は、参考にしてみてください。
シングルレバー混合水栓の場合は、先に紹介したスパウトよりも下から水漏れしている場合にパッキンを交換します。レバーのすぐ下から水漏れしている場合は、カートリッジの交換を検討してみてください。作業の手順は以下の通りです。
①止水栓を閉める
止水栓や元栓を閉めておかないと、パーツを外したときに水浸しになるおそれがあります。蛇口を分解する前に必ずおこないましょう。
②レバーを外す
レバーはキャップやネジなどで固定されています。ドライバーを使ってレバーを固定しているネジを外しましょう。
③カートリッジとスパウトを外す
レバーの下にはカートリッジをおさえる部品と、水とお湯を調整しているカートリッジがあります。さらに、その下にはスパウトという吐水口とつながっている部品がついています。それらを、上から順に取り外していきましょう。長年分解していないとかたくなっていることがあるので、モンキーレンチやプライヤーを活用するとよさそうです。
④パッキンを外す
スパウトを外すと、下にパッキンがあるので外します。上下に2つついていることが多いので、両方とも取り換えましょう。細かい作業になるので、爪楊枝や竹串などを使うと外しやすくなります。
⑤部品の掃除と取り付け
新しいパッキンをつける前に、部品についた汚れを掃除しておきます。汚れが残っていると、パッキンがうまくはまらなかったり、劣化しやすくなったりするかもしれません。
新しいパッキンに交換できたら、再び順番通りに部品をはめていきます。最後に止水栓を開いて、水漏れしないことを確認しておきましょう。
ツーハンドル混合水栓のパッキン交換方法
ツーハンドル混合水栓の場合は、水漏れの箇所によって交換するパッキンの種類が異なります。それぞれ順番に紹介します。
三角パッキンの交換方法
ハンドルの付近から水漏れしている場合は、三角パッキンの劣化が考えられます。三角パッキンを交換する手順は次の通りです。
①ハンドルを外す
ドライバーを使って、ハンドルの上側にあるビスと、その下にあるネジを外します。ハンドルを上に引き抜いて外しましょう。
②スピンドルを回す
ハンドルの下には三角パッキンをおさえるパーツと、スピンドルという軸の役割をする部品が入っています。スピンドルを回すと、パッキン受けという部品が上に移動してくるので、軸から外しましょう。
③三角パッキンの交換
パッキン受けにある古いパッキンを外し、新しい三角パッキンに交換しましょう。外したパーツは取り付けの順番に気をつけて元通りに設置してください。
コマパッキンの交換方法
コマパッキンは三角パッキンよりもさらに下にあります。そのため、三角パッキンを外すところまでは同じ手順です。ここからは、手順の続きを紹介します。
①止水栓を閉める
コマパッキンは、給水管との接続部分にあり、水圧をおさえる役割をしています。そのため、コマパッキンを外すときは、必ず止水栓を閉じ、水があふれないように気をつけてください。
②スピンドルとコマパッキンを外す
スピンドルの軸を回して取り外します。その下に、コマとコマパッキンがあるので、いずれも取り外しましょう。
③コマパッキンの交換
劣化したパッキンはもろくなっていることもあるので、そっと取り外します。コマも劣化している場合は、同様に新しいものに交換します。コマパッキンの交換ができたら、順序に気をつけて部品を戻していきましょう。最後に、止水栓を開栓し、水漏れが直っているか確認して完了です。
パッキンを交換したのに水漏れが解消されないときは
劣化したパッキンを交換したにもかかわらず、水漏れが解消しないということもあるかもしれません。ここでは、洗面台の蛇口のパッキン交換で水漏れが直らない原因と、対処法についてまとめました。
考えられるおもな原因
まず考えられるのが、パッキンのサイズや種類が間違っているということです。水はわずかなすき間からでも漏れるため、サイズのあわないパッキンを使用してしまうと、水漏れが解消しないというケースがあるようです。
また、正しいパッキンに交換できても、部品に汚れがついていて、パッキンが浮いたり、ゆるんだりしているケースもあります。蛇口を分解する機会はなかなかないので、パッキンの交換と同時に内部もきれいにしておきましょう。
あるいは、蛇口そのものが寿命を迎えているのかもしれません。蛇口の寿命はおよそ10年前後といわれています。各家庭の使用頻度によっても異なりますが、経年劣化によって不具合が生じている場合は、業者に相談してみるとよさそうです。
原因がわからない場合は業者へ
洗面台の蛇口の水漏れがパッキン交換でも解消しない場合、蛇口が寿命を迎えていることも考えられます。しかし、それほど蛇口が古くなく、正しいパッキンをつけているのに原因がわからない場合もあるかもしれません。
そのような場合は、自分で修理するのが難しい部分で水漏れが起きているおそれがあります。水漏れは放っておいても改善することはあまりないため、原因が判明しないときは水漏れ修理の業者に相談して直してもらうことをおすすめします。
洗面台蛇口の水漏れ修理はいくらかかる?
洗面台の蛇口の水漏れ修理は、交換が必要な部分によって金額が変動します。パッキンの交換で水漏れが修理できる場合、1,000円~3,000円程度でおこなってくれる業者もいるようです。
パッキンの交換では解決しない場合、ほかの部品や蛇口を交換しなければならないケースもあります。部品の種類にもよりますが、部品交換は5,000円~10,0000円程度、蛇口の交換だと10,000円~15,000円程度になることが多いようです。
実際の費用に関しては、部品代のほかに出張費などがかかる場合もあります。そのため、事前に見積りで金額を確認し、修理してもらうと安心です。
業者を選ぶ際に大切なポイント
業者にお願いするなら、なるべく安く、しっかりとしたサービスを受けたいと考える人が多いのではないでしょうか。業者を選ぶ際に大切なポイントは、まず内訳がわかる見積りをもらうことです。
業者の中には、修理費の見積りを表記しているところもありますが、ほかにも部品の代金や出張費、点検費などが必要になるかもしれません。見積りを確認し、後から必要になる費用が発生しないかどうかを聞いておくとよさそうです。
また、見積りをもらう業者は1社ではなく、複数の業者から相見積りをとるのもおすすめです。複数の業者を比較検討することで、含まれているサービスの違いや、金額の差を知ることができます。
水漏れ修理の業者を迷ったら、弊社から業者を紹介させていただきます。ぜひお電話でご相談ください。
まとめ
洗面台の蛇口は、パッキンの交換によって水漏れが解消できることがあります。パッキンの交換はDIYでおこなうこともできますが、蛇口の形状によって必要な部品が異なるので、自宅の蛇口をチェックすることが大切です。
おもな蛇口の種類には、シングルレバー混合水栓や、ツーハンドル混合水栓があります。ほかにも、お湯か水のみが出る単水栓や、浴室でよく見かけるサーモスタット混合水栓なども広く使われています。
パッキンを交換するときは、パッキンの種類やサイズを確認することが大切です。正しいものを使わないと、水漏れが解消しないかもしれません。
パッキンの交換をするときは、事前に止水栓を閉め、水があふれないように注意が必要です。プライヤーやペンチ、モンキーレンチなどの工具を使って上から順に部品を外し、新しいパッキンと交換しましょう。パッキンを交換するときは、日ごろお手入れできない内部の部品もきれいにするチャンスです。
無事にパッキンを交換できても、場合によっては水漏れがおさまらないこともあります。そのときは、パッキンのサイズが間違っていたり、内部が汚れていたりするかもしれません。原因がわからないという人は、水漏れ修理の業者に相談することをおすすめします。
水漏れ修理は、パーツの交換であれば5,000円~10,000円程度、蛇口の交換が必要な場合は10,000円~15,000程度でおこなってもらえるそうです。業者に依頼するときは、事前に相見積りをとり、比較検討した上で納得のいくサービスを受けられるようにしましょう。弊社にご相談いただければ、ご希望にあわせた業者を紹介いたします。
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