フローリングの隙間はどうして広がるの?気になる隙間を埋める方法

2021.4.30

フローリングの隙間はどうして広がるの?気になる隙間を埋める方法

フローリングは掃除がしやすく便利な床材ですが、長年生活しているとフローリングに隙間ができてしまって気になっていませんか?

「フローリングの隙間にホコリやゴミが溜まって大変!」と悩んでいらっしゃる方も多いかもしれませんね。

そこで今回は、フローリングにできた隙間について取り上げます。
結論から言うと、フローリングの隙間は自分で修理することもできます。
ご自宅のフローリングに関するモヤモヤをお持ちの方は、ぜひご一読ください。

フローリングに隙間ができる理由

なぜ、フローリングに隙間ができてしまうのかまず考えてみましょう。

実はフローリングは隙間が空くことがむしろ正常な状態なのです。

フローリングに隙間ができる理由は、「フローリングに使われている木材が伸縮するため」です。木材には水分を吸収・放出するはたらきがあるので、空気中の余分な水分も調節してくれているんですよ。

例えば、雨の日などは家の中も湿度が高くなっていますが、フローリングなどの木材が水分を吸収してくれているので鉄筋コンクリートの建物より快適な湿度を保てるというメリットがあります。

このようにフローリングはお家の湿度調節をしてくれているのですが、しっかり働いてくれていると、木材の形状に変化が起きてしまうことがあります。
なぜなら木材は、水分を吸収して膨らみ、反対に乾燥しているときは、水分を放出して縮むという性質があるためです。
ですから、木材であるフローリングの隙間は広まったり、逆に狭まったりしているのが正常な状態だといえるのです。

しかし、注意すべきこととして、フローリング材のタイプによって、隙間があきやすかったり、長年使ってもあまり気にならなかったりと、違いが大きく出てくるということがあります。

使われる木材と伸縮性の関係

フローリングに使われる木材は樹種もさまざまですが、最も一般的な2種類を見ていきましょう。
ご紹介する2種類のフローリング材は伸縮性が異なっているので、メンテナンスの仕方も変わってくるでしょう。

無垢(単層)フローリング

無垢とは、天然の木から使用する形状のまま切り出した素材のことです。

無垢素材は木材の伸縮による作用が大きいです。
そのため晴天時に隙間を開けずに施工すれば雨天時に反り返りなどの影響が顕著に出てしまいます。

ですので、フローリングを施工した時点で、伸縮しても不都合がないように隙間を大きめに空けておく施工がされます。
これは新築の場合でも、はじめから名刺が1~2枚入る程度の隙間が空けられていることもあります。

無拓フローリングは、天然の木の風合いが生かされる仕様のため、ハイセンスな空間を仕上げてくれます。
しかし、その反面、小さなお子さまがいらっしゃったり、掃除に時間をかけられないご家庭ではあえて避けることが多い木材です。

複合フローリング

「複合」ということばが表すように、いくつかの木材を重ね合わせてひとつの板にして利用するのが複合フローリングです。

複合フローリングは組み合わせる木材によってまた種類が微妙に変わりますが、伸縮作用が小さいフローリングという点では同じだと考えてよいでしょう。

複合フローリングは、木材の組み合わせによって、強度をあげることができる場合もあります。現状のフローロングに不満がある場合は、内装工事のプロへご相談ください。
ライフスタイルに合わせた改善策をご提案できるかもしれません。

床暖房を使うと隙間が広がりやすい?

床暖房はフローリングの下に温水パイプなどを通し、フローリングごと床から部屋を暖めます。そのためこの温度変化・温度変化に伴う湿度変化が大きく影響を与えます。

そのために、とくに伸縮しやすい性質を持っている無垢フローリングは、大きく影響が出てしまうことが多いです。
無垢フローリングで床暖房を使ってしまうと、2mm以上の大きな隙間につながることもあります。

また、フローリングの隙間はホットカーペットを頻繁に使うことでも起こりやすいので注意が必要です。
ただし、ホットカーペットが原因のフローリングの隙間であれば、予防対策は簡単です。
カーペットとフローリングの間に断熱シートを敷いてみてください。

断熱シートがフローリングに熱を伝えないように防いでくれるので、フローリングが縮むのを予防できる効果があります。

日本はフローリングに隙間ができやすい気候

日本のように四季がある国では、気温による温度変化が激しいです。
温度変化が激しいうえに日本では湿度も高くなる季節があるため、フローリングに隙間ができやすい条件がそろってしまっているといえるでしょう。

逆に四季がない国・温度変化がゆるやかな国ではフローリングの変化も少ないのです。
そのために、日本とは施工方法に違いが見られ、フローリングに隙間を設けず施工する例もあります。

日本の建設事業においては、常識ともいえることなので隙間が全くないフローリング施工はあり得ないといってよいでしょう。

注意しなくてはならないのは、DIYでフローリングを床に敷いた場合です。
使用したフローリングや、住居環境に合わせたフローリング施工がされているのでしょうか。
フローリングの隙間が的確な間隔であるかどうかの見極めは、素人の方には難しいものです。

だからこそ「フローリングの隙間をどれぐらい取るか」は、プロの腕の見せ所でもあります。
フローリングでお困りの場合は、信頼できる内装工事業者への相談をおすすめいたします。

1.	フローリングに隙間が必要な理由とは

自分でフローリングの隙間を修理する方法

お寄せいただくご相談内容には「施工業者に請け負ってもらえなかった」という残念なお声も聞かれます。
一度、業者に断られた場合でもあきらめず、フローリングのお困りごとをお話しいただければと思います。

過剰に開いてしまったフローリングの隙間であっても、自分で修理できる場合があります。
今回、ご紹介する修理方法は、2種類、パテもしくはコーキングを用いて隙間を埋めるという方法です。

仕上がりの違いは?

パテとコーキングそれぞれの修理方法の仕上がりの違いは、以下のようになります。
 

パテで修理した仕上がり    → 木のように固くなる
コーキングで修理した仕上がり → シリコンのようなゴムになる

この違いを加味した上で、どちらの方法かを選んでみるといいでしょう。

パテによる修理

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パテを使った修理は、パテを直接隙間に埋め込む方法です。

パテによる修理の手順は次のとおりです。
 

【手順】

(1)ビニール手袋をする
パテの素材により手がかぶれる可能性があります。かならず手袋を着用してください。

(2)パテを切り出す
パテは切り出して必要な分だけ使用します。はじめは固いため、カッターなどで切り出してください。

(3)パテを練る
パテを練って柔らかくします。やりづらいときは、ビニール袋などに入れて人肌の温度のお湯に10分ほど漬けるとほぐしやすくなります。

(4)フローリングの隙間に入れる
隙間にていねいにパテを入れ込んでください。奥の方までしっかりと入れましょう。
まわりにパテが付いてしまうことを避けたいときは、周辺にマスキングテープを貼るといいでしょう。

(5)やすりで仕上げる
隙間に入れたパテは10分ほどで硬化します。表面の仕上がりが気になる場合は、硬化してからやすりなどで仕上げをします。
また、フローリングの色と合わせるために塗装をする場合は、1日以上経ってからおこなってください。

 

コーキングによる修理

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コーキングによる修理も、隙間にコーキング材を埋めて固まるのを待ちます。

コーキングによる修理の手順は次のとおりです。

【必要なもの】
・マスキングテープ
・コーキング材
・ヘラ

 

【手順】

(1)隙間のまわりにマスキングテープを貼る
コーキング材はパテと違い柔らかいため、まわりに付いてしまうことが多いです。
はじめにマスキングテープを貼り、意図しないところにコーキング材が付着しないように保護しましょう。

(2)コーキング材を流し込む
コーキング材はチューブ状ですから、押し出す形で流し込むことができます。
奥まで流し込めるか不安なときは、埋めたい隙間にあった大きさの棒状のもので押し込むようにして流し込んでいきます。

(3)ヘラでならす
ヘラをつかってならします。

(4)マスキングテープを取る
テープを取るのは、ならしたあとすぐにおこないましょう。固まってからでははがしにくくなります。

(5)仕上げをする
コーキングによる仕上がりは、シリコンのゴムのような硬さになります。
硬化するまでは24時間ほどかかりますから、塗装などで仕上げる場合は硬化するのを待ってください。

上記は、どうしてもフローリングの隙間を埋めたい場合に有効な方法です。
しかし、フローリングの隙間をパテやコーキングで埋めるということは、木材の伸縮を妨げる可能性がある施工方法となります。
そのため、この施工を内装工事業者に依頼すると断られる場合が多いことも事実です。

信頼できる内装工事業者に、まずは現状を見てもらうことをおすすめします。
プロからの直接のアドバイスが、お住まいになっているフローリングのお悩みを解決に導くかもしれません。

隙間に悩んだら業者への相談も大切です

フローリングの隙間がごくわずかだけの場合は、ご紹介した修理方法で応急処置をすることができます。

しかし大きな範囲で隙間がみられるときなどは、全体のフローリングの張り替えを検討することも大切です。

この場合は腕が確かなプロの内装工事業者に相談するのが1番でしょう。

地震や地盤沈下で大きな範囲に隙間ができる?

フローリングの隙間が広がってしまうのは、湿度や温度の変化によるものがほとんどですが、他の原因として地震や地盤沈下でフローリングが劣化するケースもあります。

あまりにも隙間がひどい場合は、内装工事業者に、家全体を点検してもらうことをおすすめいたします。
地盤沈下で家自体が傾いているのが原因なら、放置していると建物が最悪の場合家が崩れるという恐れがあるため、放置するのはよくありません。

施工時点で隙間はできるのか?

フローリングに隙間ができたとき、「施工業者が悪いんじゃないの?」と疑いの目を持つこともあると思います。

目安としては、新築で複合フローリングを使っているのにも関わらず、すでに2mm以上の大きな隙間がある場合。
このケースは、非常にまれですが、施工時点で問題があったかもしれません。
施工業者に連絡を入れてみることをおすすめします。

しかし、お住まいの地域の寒暖差や自宅での冷暖房の使用頻度などは家によってさまざまです。
そのため、施工の時点で施工業者と細かい打ち合わせをしていない場合だと、相談しても対応してもらえない場合があるようです。

施工業者のフローリングの設置方法が本当に適切であったのかを見極めるには、専門の知識や経験が必要不可欠でしょう。
お困りの場合は、信頼のおける内装工事業者へのご相談をおすすめいたします。

      3.	フローリングのつなぎ目や隙間を目立たなくする方法

フローリングのつなぎ目が凹んでいる理由

実は日本のフローリングには特徴があります。
その特徴とは、激しい温度変化に備えてフローリングの角がカットされていることです。
角がカットされているためフローリングのつなぎ目はV字に凹んでいます。

フローリングの凹みが防いでいること!

フローリングにできた凹みは、ゴミが溜まるなど悪い側面が認識されがちです。
しかし隙間があることで次のようなトラブルを防いでいます。
 

【1】反りあがり防止

反りあがりとは、フローリングが隆起して曲がってしまうことを指します。
反りあがりする理由は、やはり木材の伸縮がいちばんの要因です。

しかしフローリングの角がカットされ表面がV字になっていることで、この反りあがりを防いでいます。
経年劣化で隙間が広がった場合でもフローリングが隆起しないのは、この工夫があるからです。

 

【2】床鳴り防止

床鳴りとは、床を歩いているときに「ミシミシ」と音がすることです。

木と木がこすれて音が鳴りますが、フローリングの角がカットされていることで、この床鳴りを軽減することができます。

      4.	フローリングのつなぎ目の広さに悩んだら相談が大切

まとめ

フローリングに隙間ができる理由は、使われている木材が伸縮するからです。
特に使われている木材が無垢フローリングの場合はその作用が大きくなります。

また、フローリングの隙間は温度変化が激しい地域ほど広がりやすくなります。

さまざまな理由から、大規模な範囲で隙間が広がっている場合は全体の張り替えも検討する必要があるでしょう。 その場合は、プロの内装工事業者に依頼することをおすすめします。

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