
「自分で鍵交換をしたいけど、失敗しないか心配」
「新しい鍵はどのような物を選んだらいいのかわからない」などとお困りではありませんか。
確かに自分で鍵を購入して交換すれば、鍵屋に依頼するより安く済ませられます。
ですが「どうやって鍵交換するのか」「どのような鍵がいいのか」などとわからないことだらけでは実行できませんよね。
難しいイメージがあるかと思いますが、じつは未経験の方でも交換作業だけなら最短5分で鍵交換できる場合があるのです。
そこでこの記事では新しい鍵の選び方や、失敗なく自分で鍵交換をする方法をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- シリンダー交換と錠前交換の決め方
- 新しい鍵(シリンダー、錠前)の選び方
- シリンダー交換と錠前交換の方法

目次
鍵交換は自分でも最短5分でできる
鍵交換は難しいと思うかもしれませんが、実は意外と簡単にできるんです。錠前の種類によっては未経験の方でも交換作業だけなら最短5分、時間がかかっても30分~1時間でできます。
自分で鍵交換をする流れ
鍵交換は以下の流れでおこないます。
失敗なく自分で鍵交換できるように、しっかり確認、準備して挑戦しましょう。
- 使っている錠前の種類を確認して交換する部分を決める
- 錠前に合うシリンダー、ドアに合う錠前を選ぶ
- シリンダー、錠前を交換する
シリンダーとは、鍵を差し込む鍵穴部分のことです。
錠前はシリンダー、ドアノブ、錠ケースを含めた鍵全体のことをいいます。

賃貸物件の鍵を交換したい場合は、まずは大家さんや管理会社に相談し、許可を取ってから鍵交換をしましょう。
玄関の鍵やドアは、部屋と一緒に大家さんや管理会社から入居者が借りている状態です。入居者の所有物ではないので、勝手に交換することはできません。
使っている錠前の種類と交換する部分を決める
錠前を取りつけるために、ドアには穴があけられています。
取り付けられている錠前の種類によって、ドアの穴の大きさや形、位置がことなるので、同じ種類の錠前でないとほとんどの場合は取り付けられません。
確実に錠前交換やシリンダー交換をするには、同じ種類の錠前や、錠前の種類に合うシリンダーを選ぶ必要があります。
錠前の種類によって、シリンダーがドアノブ、錠ケースと切り離せてシリンダーだけ交換できるものと、シリンダーがドアノブ、錠ケースと一体になっていて錠前ごとの交換しかできないものがあるので、まずは今使っている錠前の種類を確認してみましょう。
玄関によく使われている錠前5種類の特徴と交換する部分をまとめた以下の表を参考に、自宅の錠前の種類を確認してみてください。
▼横にスクロールできます。
玄関によく使われている錠前の種類 | |||
---|---|---|---|
錠前の種類 | 特徴 | シリンダー交換 | 錠前交換 |
ケースロック錠 ![]() |
|
できる | できる |
面付箱錠 ![]() |
|
できる | できる |
プッシュプル錠 ![]() |
|
できる | できる |
サムラッチ錠 ![]() |
できる | できる | |
インテグラル錠 ![]() |
できない | できる |
どの錠前を使っているか種類を確認できましたか。次は交換作業の難易度や、交換する部分を詳しくご紹介していきます。
錠前交換より難易度の低いシリンダー交換がおすすめ
錠前交換は手順が多く難易度が高いので、手順が少なく難易度の低いシリンダー交換がおすすめです。シリンダーは室外側にある鍵穴部分のことをいいます。
シリンダー交換できる錠前をお使いなら、錠前交換ではなくシリンダー交換が失敗しづらく簡単にできます。
防犯性が低く古い鍵を長年使用していたり、鍵穴以外の部位に不具合があったりする場合は、錠前交換にするといいでしょう。
ケースロック錠など現在よく使われている錠前の交換なら、自分で錠前交換をしても失敗しづらいです。取り付ける手順は外す作業の逆で行うだけなので、比較的難易度が低くなります。
サムラッチ錠など現在製造が中止されていたり販売数が少なかったりする錠前の交換なら、難易度が高いので鍵屋に交換してもらうことをおすすめします。
購入できる錠前がドアに合わなければ、ドアに加工したり新たな部品を取り付けたりと、専門知識をもつ職人でないと難しい作業になります。無理に自分で交換すると、ドアに傷をつけたり失敗したりするおそれがありますが、鍵屋に任せれば確実に素早く交換でき、スムーズに使用できます。
錠前交換の難易度 | ||
---|---|---|
錠前の種類 | 難易度の高さ | 錠前の価格帯 |
ケースロック錠 | 低い | 約9,000円~20,000円 |
面付箱錠 | 低い | 約6,000円~20,000円 |
プッシュプル錠 | 高い | 約20,000円~50,000円 |
サムラッチ錠 | 高い | 約20,000円~60,000円 |
インテグラル錠 | 低い | 約4,000円~10,000円 |
シリンダーだけ交換できる錠前
先ほど表にまとめた錠前5種類のうち、シリンダー交換ができるのは以下の4種類です。
シリンダー交換できる錠前4種類とシリンダーの価格帯 | |
---|---|
錠前の種類 | 対応しているシリンダー1個の価格帯 |
ケースロック錠 | 約3,000円~20,000円 |
面付箱錠 | 約3,000円~20,000円 |
プッシュプル錠 | 約4,000円~10,000円 (ダブルロックの場合は2個必要) |
サムラッチ錠 | 約5,000円~10,000円 |
ケースロック錠(箱錠)、面付箱錠、プッシュプル錠は集合住宅や一戸建て住宅に、サムラッチ錠は築年数の長い戸建て住宅に使用されていることが多いです。
一見シリンダーと錠前が一緒になっているものもありますが、シリンダーのみ交換と錠前ごと交換どちらにも対応しています。

錠前ごとの交換もできるので、錠前自体が古かったり不具合があったりする場合は錠前ごと交換がおすすめです。
シリンダーだけの交換ができない錠前
シリンダーだけの交換ができない錠前は、以下の1種類です。
- インテグラル錠
インテグラル錠は築年数の長い集合住宅の玄関や、戸建て住宅の勝手口、店舗、学校、病院などさまざまな場所で使用されています。
安価で簡単に取り付けられる一方、ピッキングなどに弱く防犯性が低い特徴があります。

交換する場合は錠前ごと新しいものに交換するか、業者に相談してドアの工事をして違う種類の錠前に交換するかのどちらかになります。
錠前に合うシリンダー、ドアに合う錠前を選ぶ
シリンダーのみ交換するか、錠前ごと交換するか決められたら、次は新しいシリンダーや錠前を選びます。
シリンダー交換と錠前交換に共通している確認すべき箇所はドアの厚さです。そもそもドアの規格に合う錠前しか取り付けられないので、ドアの規格に合ったシリンダーや錠前を選ばなければいけません。
ドアの厚さを測る際は、錠前や装飾を含めずにメジャーや定規で測ります。装飾があるなど正確に測るのが難しい場合は、ドアの付け根や下にすると測りやすいです。

それではシリンダーのみ交換する場合と、錠前ごと交換する場合のシリンダー、錠前選びのポイントをご紹介していきます。
シリンダーのみ交換する場合は錠ケースの刻印を確認する
シリンダーのみ交換する場合は、ドアの側面から見える錠ケースに刻印されているメーカー名と型番を確認してみてください。以下の探し方で、確実にドアと錠前に合うシリンダーを失敗なく選べられます。

錠前のメーカーのホームページやカタログを見ると、錠前に適合する同じメーカーのシリンダーを確認できます。
例えば美和ロックでは、カタログの「シリンダー・ケースの互換表」で錠前に合うシリンダーを一覧で確認できます。LAという型番のケースロック錠の場合、適合する販売中のシリンダーはU9、PR、LB、JNの4種類です。
ドルマカバジャパンはシリンダーに合う錠前の一覧を見ることができます。他社製品も含めて確認できるので、不正な合鍵作成を防止できるカバスタープラスなど、ドルマカバジャパンのシリンダーを使いたい方は総合カタログを見てみてください。
参考:美和ロック 総合カタログ(第30版)「シリンダー・ケースの互換表」P.552~558
ドルマカバジャパン 総合カタログ vol.2
錠前ごと交換する場合はドアと錠前のサイズを測る
錠前ごと交換する場合はドアと錠前のサイズを測る必要があります。測る部位は先ほどお伝えしたドアの厚さを含めて以下の4カ所です。
- ドアの厚さ
- フロントカバー(錠ケースのプレート部分)の縦と横の長さ
- バックセット(ドアの端からシリンダー、ドアノブの中心までの長さ)
- ビスピッチ(錠ケースのプレートを留めている2つのネジの中心から中心までの長さ)
これら4カ所のサイズが合い、種類が同じ錠前を選びましょう。

新しいシリンダーや錠前はホームセンターなどに売っているもので大丈夫
新しいシリンダーや錠前を購入する際に、「ホームセンターなどに売ってるものだと防犯性が低いのでは?」と不安に思う方が多いかもしれませんが、じつは防犯性や品質は問題ありません。
お近くのホームセンターやインターネットショップで購入したもので大丈夫なんです。値段も公式カタログとインターネットショップでほとんど変わりません。
シリンダーはいくつか種類があり、以下の4種類が一般的によく使われているシリンダーです。
表に各シリンダーの特徴をまとめていますので、今使っているシリンダーの確認や、新しいシリンダー選びにお役立てください。
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シリンダーの種類と特徴 | |||
---|---|---|---|
シリンダーの種類 | 特徴 | 防犯性能 | 価格帯 |
ディスクシリンダー ![]() |
|
× | 約3,000円~9,000円 |
ロータリーディスクシリンダー ![]() |
|
×~〇 (グレードによる) |
約2,500円~10,00円 |
ピンシリンダー ![]() |
|
×~〇 (グレードによる) |
約3,000円~10,000円 |
ディンプルシリンダー ![]() |
|
◯ | 約6,000円~20,000円 |
迷ったら防犯性の高いディンプルシリンダーがおすすめ
もし錠前に合うシリンダーが複数あるなかで迷ってしまったら、防犯性が高く使いやすいディンプルシリンダーがおすすめです。
シリンダーは内部に複数のピンが並んでおり、正しい鍵を差し込むと鍵のギザギザやでこぼこに合わせてピンが押し上げられ、鍵を回すと鍵が開く仕組みです。
ギザギザが特徴のディスクシリンダーやピンシリンダーは上下や左右の1~2方向にピンが配置されているのに対して、ディンプルシリンダーは上下左右や斜めなど3方向以上にピンが配置されています。単純にピンの数が増えるだけでなく、鍵違い数が多く、ピッキングが困難になるので防犯性が高いといわれています。
またディンプルシリンダーはリバーシブルなので、鍵の向きを気にせずスムーズに操作できます。

MIWA(美和ロック) PRシリンダー LAタイプ 鍵 交換 取替え MCY-204 LA/LAMA/DAステンレスへヤーライン色(ST)33~41mm
商品名 | MIWA(美和ロック) PRシリンダー LAタイプ 鍵 交換 取替え MCY-204 LA/LAMA/DAステンレスへヤーライン色(ST)33~41mm |
価格 | 6,280円(2022年10月24日時点) |
特徴 |
|
シリンダー、錠前交換を始める前に用意するもの
シリンダー交換や錠前交換を始める前に用意するものが以下になります。作業中に困らないように、事前に準備しておきましょう。
用意するもの | 詳細 |
---|---|
プラスドライバー | 太いものが作業しやすい |
マイナスドライバー | 細いものが作業しやすい(面付箱錠のシリンダー交換、錠前交換では使いません) |
箱や紙コップ、雑巾やタオルなど | 外したネジなどをなくさないように入れる 雑巾やタオルを使うとネジが転がらない |
ドアストッパー | 作業中にドアが閉まらないようにする なければ畳んだ段ボールをドアの下にはさむ |
ペンチ | ケースロック錠のシリンダー交換、錠前交換にあると便利 |
ネジ山がつぶれてしまうと、ドライバーで回せなくなってしまいます。失敗せず交換するために、ネジの回す向きを確認しておきましょう。
緩める:左回し(反時計回り)
閉める:右回し(時計回り)
ここまで錠前やシリンダーの種類、選び方、交換作業に必要なものをご紹介してきました。
新しい鍵を購入する際は、くれぐれもサイズの合わないものを購入してしまわないように気を付けてください。防犯性や価格など、自分に合ったものを選べられると幸いです。
いよいよシリンダーと錠前の交換方法についてご紹介していきます。
シリンダーと錠前の交換方法
今回は一般的な錠前のなかでも特によく玄関に使われている、ケースロック錠と面付箱錠のシリンダー交換、錠前交換の方法をご紹介していきます。
どの錠前も基本的な交換手順は似ているので、ほかの錠前の場合はご紹介する面付箱錠とケースロック錠の手順を参考にしてください。
ケースロック錠のシリンダー交換
ケースロック錠のシリンダー交換は、錠前はドアに残したままおこないます。手順3でペンチがあると便利です。
フロントカバー(錠ケースにかぶさっているプレート)、シリンダーを固定するピン、シリンダーの順に外していきます。
- フロントカバーを固定しているネジをプラスドライバーで外す
- フロントカバーを外す
- 4つあるピンのうち室外側のピン2本をマイナスドライバーで引っかけて浮かせ、手やペンチで引き抜く
- シリンダーを外す
- 新しいシリンダーをはめて、シリンダーを手で押さえながらピンを差し込んで戻す
- 手順1で外したフロントカバーを戻し、ネジを締める





手順5でピンを差し込む際はしっかり奥まで差し込まないと、フロントカバーが閉まらなくなるので注意してください。
ケースロック錠の錠前交換
ケースロック錠の錠前交換はシリンダー交換よりも手順が多いので難易度は高くなります。
フロントカバー、シリンダーを固定するピン、シリンダーとサムターン、ドアノブ、錠ケースの順に外していきます。
- フロントカバーを固定しているネジを外す
- フロントカバーを外す
- 4つのピンをマイナスドライバーで引っかけて浮かせ、手やペンチで引き抜く
- シリンダーとサムターンを外す
- 室内側ドアノブの付け根にあるネジを外す
- 室内側、室外側の順にドアノブを外す
- ドアの側面から見える錠ケースの上下にあるネジを外す
- 錠ケースを取り出す
- 逆の手順で新しい錠前を取り付ける







面付箱錠のシリンダー交換
面付箱錠のシリンダー交換の手順では、マイナスドライバーは使いません。
ドアノブ、錠ケース、シリンダーの順に外していきます。
- 室内側ドアノブの付け根にあるネジを外す
- 室内側、室外側の順にドアノブを外す
- 室内側についている錠ケースの四隅にあるネジを外す
- ドアから錠ケースを外す
- 錠ケースの裏側についているシリンダーの付け根のネジを外す
- 古いシリンダーを外し、錠ケースに新しいシリンダーをつけてネジを締める
- ドアに取り付ける前にサムターン(室内側で鍵を操作するつまみ)を回して動作確認
- 1~4の逆の手順で錠前をドアに取り付ける




手順8で錠ケースをドアに戻してネジで止める際に、ネジを締めすぎると鍵やドアノブの操作がしづらくなるので、固く締めすぎないように注意してください。
面付箱錠の錠前交換
ほとんどの場合、面付箱錠を購入すると組み立てられた状態になっているので、新しい面付箱錠のドアノブは外しておきましょう。
シリンダー交換と同じく、マイナスドライバーは使いません。
ドアノブ、錠前の順に外していきます。
- 室内側ドアノブの付け根にあるネジを外す
- 室内側、室外側の順にドアノブを外す
- 室内側についている錠ケースの四隅にあるネジを外す
- ドアから錠ケースを外す
- 逆の手順で新しい錠前を取り付ける


鍵交換や鍵選びで困ったら生活110番にご相談ください
今回は自分で鍵交換をする方法をご紹介しました。最後に記事のポイントをまとめます。
- 錠前の種類を特定し、シリンダー交換か錠前交換か決める
- 賃貸物件の場合はまず大家さんの許可をとる
- 新しいシリンダーは錠前とドアの厚さに合うものを選ぶ
- 新しい錠前は同じ種類でドアに合うものを選ぶ
- 交換作業を始める前に必要なものを準備しておく
- 手順にそってシリンダー交換、錠前交換をおこなう
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