ピアノのフェルトで音色が決まる!ハンマーファイリングで音質改善!

2021.4.30

ピアノのフェルトで音色が決まる!ハンマーファイリングで音質改善!

ピアノは、長期間放置しておくと気づかぬうちに音が変化してしまいます。そうならないために定期的に調律することは、ピアノを長く使っていく上で重要なことになります。中でも弦を叩くハンマーに使われているフェルトは消耗品で、奏でる音に大きく影響してきます。今回はピアノのフェルトの劣化が音に与える影響とメンテナンス、また、良い調律師の選び方についてご紹介します。

ピアノのフェルトは消耗品!?弦溝のせいで音が悪くなる理由

ピアノのフェルトは使っているとどうなるのか、また、劣化することにより与える影響を解説します。

●フェルトの役割
ピアノは鍵盤を押したことで動作するハンマーが、弦を叩くことによって音を出しています。このハンマーの先端(ハンマーヘッド)についているのがフェルトです。鍵盤を叩くたびにハンマーはフェルトを叩くため、クッション性の
あるフェルトの表面に次第に弦の跡が付くようになります。これを弦溝といいます。

●弦溝は音を悪くする
弦溝が深くなればなるほどハンマーはぶれ、雑音が目立つようになります。さらにフェルトの表面が潰れるほどになるとこもって響かない音を出すようになります。
          ピアノのフェルトは消耗品!?弦溝のせいで音が悪くなる理由

ピアノのメンテナンス、ハンマーファイリングに必要な技術

元の音に戻すためにはピアノをメンテナンスしなくてはなりません。その中でもピアノ内部のフェルトの表面を削り、弦溝をなくす作業のことを「ハンマーファイリング」といいます。

必要な道具

1.紙やすり
フェルトを削る作業に使用します。大まかに削るための粗い目ものと、形を整えるための細かい目のものを用意しましょう。

2.コテ
フェルトを削ったあとに形を整えるために使用します。熱したコテを当てることによって、フェルト表面をきれいに仕上げることができます。

3.マスク
基本的に紙やすりだけあればよいですが、フェルトを削っていると細かい綿が出てきます。この綿でくしゃみが出てしまわないようにマスクを装着する人もいるようです。

作業工程

1.まず粗い目の紙やすりで、フェルトが弦を叩く部分が一番高くなるように削っていきます。
2.次に細かい目の紙やすりで、フェルト全体の形を整えながら細かく削っていきます。
3.最後に表面の毛立ちをおさえるために熱したコテを当てて仕上げです。

作業における難しいポイント

1.弦を叩く部分を平行にする
弦を叩く部分のフェルトが平行でないと、弦を叩く強さがバラバラになってしまいます。叩く強さが違うとうまく音が鳴らなくなってしまいます。

2.きれいな卵型を意識する
弦を叩く部分だけでなく、ハンマーヘッド全体の形のバランスが悪くても音はうまく鳴ってくれません。粗い目の紙やすりの時点で、全体のバランスや角度、位置を調整しながら削ることを意識しましょう。
       ピアノのメンテナンス、ハンマーファイリングに必要な技術

ピアノのフェルトを削っても音質が改善されない場合とは

ピアノのフェルトを削っても音が悪いことは多々あります。ピアノの音が悪くなる原因を細かく見ていきましょう。
●金属部品のサビ・消耗
ピアノには多くの金属部品が使われており、どれも音を出す上で大切なものばかりです。金属でできているため、長期間放置しているとどんどん部品はさびていってしまいます。また、錆だけでなく消耗や経年変化で金属部品は劣化してゆきます。

●弦の調律不足
ピアノは鍵盤楽器ですが、内部には弦が使われています。他の弦楽器と同様、演奏するうちに音程は少しずれていくため、定期的に弦の音を合わせる調律をする必要があります。ギターやバイオリンなどは弦の数が少ないため、個人で調律する人もいるようです。しかし、ピアノの場合は88つの鍵盤に均等に調律を施す必要があるため、基本的にプロの調律師が調律を行います。

●アクションの調整不足
ピアノの鍵盤を押すとハンマーが弦を叩く仕組みのことをアクションといいます。このアクションは、多くの部品が複雑にかかわりあうことによって実現されており、うまくかみ合っていないと音が鳴らない原因になります。このアクションの調整もプロの調律師が行います

ピアノの調律は出会いが大切。気に入った音に調節されないなら

ピアノのフェルトやそのほかの部品が原因で音が悪い場合、調律を行う必要があります。ピアノの調律は調律師が行いますが、一概に調律師といっても腕の良し悪しに差があります。調律師選びには以下のポイントを重視すると、良い調律師に恵まれるかもしれません。

●実績がある
調律師として過去に高級ブランドのピアノの調律を担当したことがあるような人は、良い調律をしてくれることが多いようです。実績については依頼する際に質問してみましょう。

●調律技術者団体の会員である
世界には調律師が会員となる団体があり、会員の技術水準はとても高いようです。日本にも会員である調律師がいるようなので、探して依頼するのも手です。

気に入った音に調整されないなら

腕の良い調律師に恵まれたとしても、調律師が感じる音とピアノの所有者が感じる音には差が生まれてしまいます。
その時は自分で簡単な調律をすることもできます。
詳しくは「ピアノ調律は自分でできる?その方法と調律師に依頼する場合との比較」をご覧ください。
      ピアノの調律は出会いが大切。気に入った音に調節されないなら

まとめ

大切に使ってきたけど音が変わってしまったピアノ、原因はピアノのフェルトの劣化にありませんか?自分でメンテナンスすることができるので、ぜひ試してみてください。また、他に音が悪い原因がある場合は調律師に依頼しましょう。

ピアノ調律 ピアノ修理を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「ピアノ調律 ピアノ修理」をご覧ください。

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