正しいアース線の付け方は?アース線の重要性と漏電の危険性について

2021.4.30

正しいアース線の付け方は?アース線の重要性と漏電の危険性について

アース線とは冷蔵庫や電子レンジなどの電化製品についていており、電源プラグとは別の、黄色や緑のコードのことをいいます。この細い線は一体なんのためにあるのか気になる人もいるでしょう。
実際、このアース線がなくても電化製品は正常に作動しますが、つなげていないことによって感電が起こる可能性が高まってしまうことも。要らないように思っても、じつはとても重要な役割をするのがアース線ですので、これを機会にぜひ、アース線への理解を深めていきましょう。

アース線とは?アース線の種類について

アース線とは電源プラグについている黄色や緑などのコードのことをいいます。電子レンジや洗濯機、エアコンなどの電化製品についていることが多いアース線ですが、いったいどんな役割があるのでしょうか。

アース線とは

電化製品の中に流れる電気は、通常使っていれば電化製品の外にいくことは少ないため、電化製品の使用中、本体に人が触っても影響はありません。
しかし、本体やコードが水で濡れていたり、故障したまま電化製品を使うと感電や漏電の原因になるのです。

アース線は万が一電化製品の表面部分に電気が漏れ出したとき(正確には電圧がかかったとき)、地面へと電流を逃がすはたらきを持っています。

アース線にも種類がある

アース線を取り付ける端子にも種類があり、種類によって取り付け方に違いがでてきます。取り付ける前に種類を把握しましょう。

ネジ式:アースの取り付け口がネジになっているものです。取り付けるときはネジを緩めます。
ワンタッチ式:ネジ式のようにドライバーを使う手間がなく、アース線の先端口を差し込むだけで接続できます。

3穴コンセント:少し特殊ですが、3穴コンセントにもアースがついています。3つの穴に対応したプラグがパソコンやテレビなどを中心に取り付けられているほか、変換プラグを使うことで通常のアース線を接続することも可能になっています。

アース線は必ず必要?アース線が付いていなければいけないものとは

アース線を取り付ける必要性

アース線の役割を踏まえたうえで、アース線の必要性を理解し、より安全に電化製品を使いましょう。

感電による事故を防ぐ

感電事故の多くは配線の破損や本体の故障で電化製品の表面部分に電気回路がつながってしまい、人体を介して地面へと電流が流れていくことで生じます。このときアース線をつないでおくことで電流は人体よりも電流が流れやすいアース線へと向かうので、感電時の影響を最小限に抑えることができるのです。

とくに濡れた皮膚は乾燥しているときよりも電流を通しやすくなるため事故が起こりやすく、洗濯機などの機器にはアース線が付けられています。

ノイズを減らす

ノイズとは電圧や電流に含まれる目的以外ものをいいます。ノイズにはさまざまな種類があり、例えば、落雷や静電気で発生する自然ノイズ。電子レンジなどの身近な電化製品から発生する人工ノイズなどがあります。これらのノイズは電化製品を使っていくうえで発生するのですが、このノイズを発生させたままにしておくと、電化製品の誤作動や故障の原因になります。
これらを防ぐうえでも、アース線は必要な存在です。

同じアース線端子に取り付けできる?

アース線が付いている電化製品を何個も同時に使いたい場合、アース線を取り付ける場所が一箇所しかなければどうすればいいのか困ってしまいますよね。
コンセントはひとつの差し込み口にひとつしか付けられないため、アース線もまた「1箇所につきひとつまで」
しか付けられない」と思いがちでしょう。
アース線は電源プラグとは違い、一箇所に複数のアース線を取り付けることができます。しかし、ひとつのアース端子に複数のアース線を取り付けすぎるとアース線の役割が果たせなくなってしまいます。こちらにも気を付けながらアース線を取り付けましょう。

アース線が付いているもの

アース線は水回りで使う「洗濯機」などの機器には必ず付けられています。また電子レンジやテレビ・パソコンといったノイズが発生しやすい機器・AVアンプやスピーカーなどノイズが影響を与えやすい機器にも付けられる場合が多いです。

一方冷蔵庫はかつてほとんどの製品に取り付けられていました。しかし製品の安全対策が向上したこともあり、近年ではアース線を利用しないものも増えてきています。

アース線の取り付け方と取り付ける時の注意点

漏電や感電といったトラブルを防ぐためにも、アース線を取り付けてください。しかし、アース線を取り付けるといってもどうやって取り付ければいいのか、疑問に思う人もいることでしょう。この章では2種類のアース線の取り付け方をみていきます。

ネジ式

まずはアース端子の形状を把握しましょう。形状によって取り付け方に違いがあります。まずはネジ式からご紹介します。
ネジ式は、コンセントについているアース端子カバーを開きます。そこにネジがあれば取り付けが可能です。ネジを緩めてアース線の先端を取り付け、ネジを締めます。
このときネジが緩んでいると、なにかの拍子にアース線が抜けてしまうことも。緩みに注意しながらネジを締めてください。

差し込み式

アース端子カバーを開き、アース線用の差し込み口があれば差し込み式です。こちらはアース線を差し込む、カバーを閉じて完了です。このときアース線はしっかりと差し込み、カバーはしっかり閉じたかの確認はするようにしましょう。

アース線を取り付けるときの注意点

アース線を取り付けるときにいくつか注意しなければいけないことがあります。これらを参考にして安全にアース線を取り付けてみてください。

アース線を付けてはいけない場所につけない

アース線は必ずアース端子に取り付けるようにしましょう。とくに以下の場所には絶対に付けないように注意してください。
・ガス管
・水道管
・電話のアース
・避雷針

ガス管に取り付けると漏電した際、ガス漏れや爆発、引火を招くことがあります。水道管は樹脂製に変わってきているほか、電流が流れることでサビやすくなり水道管の破損にもつながるおそれが。

また、電話のアースや避雷針は落雷が発生したときに強い電圧がかかって逆流し、火災などの被害を招くおそれがあるので十分に注意したいところです。

取り付け時は電源を抜いておく

アース線を取り付ける場合は、感電を避けるためにも、アース線が付いている家電の電源は抜いておきましょう。

濡れた手で取り付けない

濡れた手で取り付け作業を行うと感電してしまう可能性が十分にあります。取り付け作業を行うときはしっかりと水分をとってから、取り付け作業をおこないましょう。

アース線の劣化には気をつける

アース線が腐食、絶縁カバーの痛みなどが発生する場合があります。これを放置したまま使い続けるとアース線の機能が十分に果たせなくなり、漏電などを引き起こしやすくなることでしょう。
劣化している場合は、アース線の交換、修理を検討しましょう。

アース線を使わないときは絶縁処理をおこなう

アース線は取り付けることにより電化製品の漏電や感電などのトラブルをなるべく避けることができます。
そのため、アース線を取り付けなくても、電化製品の動作自体は問題なくおこなうことができます。もし、「アース線取り付けは必要ない」と判断された場合はアース線の先端をビニールテープなどで巻いておきましょう。

アース線の付け方を知ろう!

アース線がつなげない場合と対処法

アース線を取り付けるといっても、そもそもアース線が取り付けられない場合があります。取り付けられないケースと対処法をみていきましょう。

アース端子がない

アース端子付きのコンセントがない。既に限界まで使っていて使えない場合は、新たにアース端子付きのコンセントを設置することを検討してみましょう。
アース端子付きのコンセントの設置は電気工事士資格が必要となります。はアース線を設置したい人は対応している業者に依頼しましょう。

アース端子付きのコンセントに交換する場合の相場が8,000円から。新たにD種接地工事をおこなう場合は15,000円ほどみておきましょう。

ちなみにD種接地工事とは300V以下の低圧用機器などにおこなう接地工事のことです。

アース線が短い

電化製品によってはアース線がついているけど、線が短いこともあるでしょう。アース線が短く、端子まで届かない場合はホームセンターなどで長いアース線を購入し、延長をおこないましょう。

まとめ

アース線は漏電や感電、電化製品を使ううえで避けられないトラブルをなるべく回避するために必要なものです。使い方としては、コンセントなどについているアース端子に接続するだけです。
アース線は接続していないからといって、電化製品が正常に作動しないかといわれればそうではありません。あくまで電化製品で起こりやすいトラブルをなるべく回避するものですので、付けなくとも電化製品は正常に作動するでしょう。

しかし、アース線をつけなければ、それだけ感電を引き起こしてしまうリスクが高まってしまいます。
もし、アース線を接続したいのに、端子がないという場合は一度業者に相談してみてくださいね。

漏電改修を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「漏電改修」をご覧ください。


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