屋根裏にいる動物の簡単な見分け方と追い出し方|屋根裏への入り方も解説

2023.11.7

屋根裏にいる動物の簡単な見分け方と追い出し方|屋根裏への入り方も解説

皆さんは「害獣」という言葉をご存知でしょうか。

害獣とは、私たち人間の生活に害をもたらす哺乳動物のことを言い、家畜やペットなど飼育している動物以外の大半の動物一般をそう呼ぶこともあります。

自然豊かな山々に囲まれた地域にお住まいの方にとっては、ある意味以前から縁が深い単語かもしれませんが、最近では都市部においてもこの言葉が度々聞かれるようになりました。それだけ都市部においても害獣の存在感が増してきている証拠と言えます。

これからの季節、全国各地に生息する害獣たちは冬支度の為、食料を求めて私たちの生活圏内に出没しやすくなりますが、中には知らぬ間に害獣が住宅の屋根裏に棲み着いているケースも少なくありません。
今回は害獣の中でも特に、身近な屋根裏に潜んでいる「屋根裏害獣」の危険についてお話ししていきます。

屋根裏からうるさい音。屋根裏にいる害獣とは

屋根裏害獣とは屋根裏に棲みつく動物のことをいいます。ただ屋根裏に棲みつくだけならまだしも、棲みついてしまえば様々な被害を私たちに及ぼします。
まずはそんなはた迷惑な屋根裏の動物の種類からみていきましょう。

屋根裏の動物の種類

屋根裏に棲み着く代表的な動物の姿については下記の画像をご参考にしてみてください。

◯ハクビシン
『白鼻芯』という漢字が充てられる通り、額から鼻にかけて顔の芯に白いラインがあるのが特徴です。

屋根裏に何かいる!?その正体は?すぐに追い出す対策について

分類:ネコ目ジャコウネコ科
体長:50~70cm
体重:2~5kg
食性:雑食性(果実が中心。昆虫、鳥の卵、小動物を食べることも)

◯アライグマ
目の周りの黒い斑紋、長くフサフサした尾っぽに5~10本の縞模様があるのが特徴です。
屋根裏に何かいる!?その正体は?すぐに追い出す対策について

分類:ネコ目アライグマ科
体長:40~60cm
体重:4~10kg(20kg近くなるものも)
食性:雑食性(生物全般、果実、穀物など食生は幅広い)

◯イタチ
白い口元、黒い目の周り、短い脚、長細い胴体、長い尾、5本指を持っているのが特徴です。

分類:ネコ目イタチ科
体長:30~40cm(オス)、20~30cm(メス)
体重:0.6~0.8kg(オス)、0.4~0.5kg(オス)
食性:雑食性(小動物が中心)

◯ネズミ(クマネズミ)
1,000種類以上いるネズミの中でもクマネズミが家ネズミとして有名で、耳が比較的大きいのが特徴です。

Photo by Quibik CC 表示-継承3.0

Photo by Quibik [CC 表示-継承3.0]

分類:ネズミ目ネズミ科
体長:15~25cm
体重:150~200g
食性:雑食性(果実、穀物が中心。ゴキブリ、昆虫は好んで食べることも)

◯コウモリ(アブラコウモリ)
哺乳類でありながら翼を持ち、鳥と同様に完全飛行出来るのが最大の特徴です。日本ではアブラコウモリが多く生息していると言われています。
屋根裏に何かいる!?その正体は?すぐに追い出す対策について
分類:コウモリ目ヒナコウモリ科
体長:4~6cm
体重:10g程度
食性:雑食性(小型昆虫が中心)

屋根裏の動物がいたらどんな害があるの?

さて、屋根裏に棲む動物の種類についてわかったものの、実際にはどんな被害を私たちにもたらすのでしょうか。
屋根裏に棲む動物を放置しているとこういった被害を及ぼす可能性があります。

【被害①】悪臭

屋根裏害獣は人のようにトイレの場所を決めなければ、決まった場所に排泄をすることはしません。尿意や便意をもよおしたときは、もよおした場所ですることがほとんどです。つまり、屋根裏に棲んでいれば、屋根裏に害獣の排泄物がたまっていきます。

その排泄物は放置することにより悪臭が発生し、家の中や周辺が臭くなる原因になるのです。

【被害②】屋根材が腐る、汚れる

屋根裏害獣の被害で警戒しなければならないことのひとつが、排泄物による屋根材の腐食や汚れです。とくに尿は悪臭とともに屋根に染みついてしまい、天井シミ、尿シミなどといった被害に発展してしまいます。そうなると、屋根裏害獣駆除の費用とともに屋根の修理費用がかかってくるでしょう。

天井板などに尿を染みたまま放置しておけば腐食し、最終的には屋根が抜け落ちるなどの結果を招いてしまう可能性が十分に考えられます。

【被害③】病原菌や害虫の発生源

害獣のほとんどはその体内に病原菌を保有していて、その病原菌は糞や尿にも付着しています。とくに糞は放置して乾いてしまうと粉塵となってしまい、なにかの拍子で人の体内に入ってしまう可能性が考えられるでしょう。
その結果、かからなくていい病気にまでかかってしまうことがあるのです。

また、動物の糞はゴキブリなどといった害虫のえさでもあります。放置していればその糞を求めて、外にいた害虫が中に入り込んで餌場としてしまうでしょう。
屋根裏害獣がノミやダニを体に付着させたまま家の中に入り込んでしまった場合、そこから、ノミやダニが増えてしまうこともあります。

【被害④】ケガをしてしまう可能性

屋根裏害獣のほとんどは野生です。野生の動物は警戒心が強く、人が近づけば威嚇、または襲いかかってくることがあります。何気なく害獣に近づいたペットが噛まれてしまったり、また、害獣を追い出そうとした人が噛まれたり引っかかれたりしてケガをしてしまうことも考えられるので注意が必要です。

【被害⑤】断熱材やケーブル、あらゆるものがボロボロに

屋根裏害獣が棲みつけば、家に設置していた断熱材や、柱、ケーブルに至るまで、ありとあらゆるものが齧られたりしてぼろぼろになってしまいます。買い替えてもまた同じようにボロボロにしてしまう場合、被害にキリがありません。

【被害⑥】経済的被害

野菜や植物を趣味で育てたり、それを生業としている人は経済的被害を受ける恐れがあります。小動物に食べられたような跡があれば、それは屋根裏害獣の仕業でしょう。

駆除ができない屋根裏の動物をなんとかする方法

私たちの安全、安心な暮らしを守るには、屋根裏に棲む動物は駆除しなければいけません。しかし、屋根裏害獣はそう簡単に駆除ができないものです。
その理由としては、屋根裏害獣のなかには鳥獣保護管理法という法律に守られている動物もいるから。この法律は簡単にいってしまえば、対象の動物をむやみに傷つけたり、殺したりしてはいけないというものです。もし、違反してしまえば、罰則が課せられてしまうでしょう。

免許を持っている人や業者は駆除が可能な場合が

しかし、いくら法律でむやみに駆除できないからといって、私たちの生活を脅かす屋根裏害獣は放置しておけません。放置しておけば、健康的被害、経済的被害を及ぼしてしまうでしょう。

屋根裏害獣はむやみに傷つけたり殺したりはできないものの、国や自治体が決めたある一定の期間であったり、駆除に必要な申請をして通れば駆除できる場合があります。

しかし、その多くは狩猟免許やわな猟免許などを所持していなければできないが多いので、屋根裏の動物を駆除したいのであれば、害獣駆除のプロにお願いするとよいでしょう。また、自治体などに相談するのもいいですね。

自分でなんとかしたい場合

しかし、業者に頼むのも、自治体に頼るのも、一度自治体がある場所まで赴かなければいけなかったり、問合せをしなければいけなかったり、手間がかかってしまいます。
害獣を家から追い出したいだけなのに、そこまで手間をかけたくないと思う人もいらっしゃることでしょう。もし、屋根裏の動物を追い出したいだけの場合どうしたらいいのでしょうか。

効果的なのは忌避剤

動物によって忌避剤の種類を使い分けることは必要になりますが、忌避剤は屋根裏に棲む動物のほとんどに有効的な手段です。

動物が嫌う臭いや成分がある忌避剤を使えば、動物を傷つけずに屋根裏から追い出すことができるでしょう。忌避剤にはさまざまなタイプがありますが、動物に直接近づかないで使える燻煙剤などがおすすめですよ。設置するときは、屋根裏害獣の侵入口と思われる場所から遠いところに設置すると効果的に追い出せます。

光を使うのも手段

イタチなどの夜行性の動物は強い光を嫌う傾向があります。
最近では害獣用の撃退ライトが販売されているので、利用してみるのもひとつの手段です。しかし、子を持つ害獣は警戒心が強く、神経質なので、近づくだけでも襲われる可能性があるので注意してください。

ねずみは粘着シートなどを仕掛ける

ねずみなどは粘着シートや捕獲器などの罠を設置することをおすすめします。しかし、ねずみは立派な動物。駆除は鳥獣保護管理法に違反してしまうのではないか……。そう思ってしまう人もいらっしゃるでしょう。

鳥獣保護管理法では家ネズミは環境衛生の維持の支障になるため、対象鳥獣から除外されるとあります。

ですのでねずみが屋根裏に棲みついてしまった場合、駆除して数を減らすのは有効な手段なのです。
ねずみを自分で駆除する場合、その死体の処理も自分でおこなわなければいけません。死体処理をしたくない……。そう思われる人は業者に駆除をお願いするとよいでしょう。

罠を仕掛ける

罠を使って狩猟をおこなう場合は自治体などに届出をする必要がありますが、地域によっては特定の条件を満たせば屋根裏害獣を捕獲しても大丈夫なところもあります。
その特定の条件とは、地域にもよりますが……

・垣や柵で囲われた自分の私有地、住宅の敷地内
・特定猟具を使う
・狩猟可能な区域での捕獲

などが挙げられます。細かい条件は自治体にもよりますので、まずは自治体に屋根裏害獣の被害相談をしましょう。自治体によっては箱わななどの狩猟道具を貸し出してくれるところもあるようですよ。

屋根裏に何かいる!?その正体は?すぐに追い出す対策について

屋根裏の入り方とは―点検口の開け方・入り方

屋根裏に入るためには、点検口を利用するのが一般的な方法です。あまり利用することがない点検口はどこにあり、どのように開ければよいのでしょうか。

点検口を探す

まずは点検口を探します。点検口は2階の押し入れやクローゼットにある場合が多いです。点検口の中には、多くの場合グラスウールという断熱材が敷き詰められています。

普段の生活で屋根裏に入ることはまずありませんが、害獣がいるかを確認したい場合はグラスウールが舞うのと害獣の糞がある可能性があるため、マスク・ゴーグル・ヘルメットの着用をしましょう。

点検口を開ける

点検口はねじで留められている場合が多いため、ドライバーなどを使って開けましょう。開けた際にホコリが飛び散る場合があるため、マスクやゴーグルは忘れず着用しておきましょう。点検口を開けたらはしごなどで屋根裏の点検をしましょう。

点検口がない場合

そもそも屋根裏点検口がないという家もあります。そのような場合は害獣が屋根裏に入っていても確認ができないため、押し入れの中から上がらなければいけない場合もあります。
屋根裏の入り方とは―点検口の開け方・入り方

屋根裏に動物を寄せ付けない予防法

屋根裏の動物を駆除した後、またはまだ棲みついていないのならば、屋根裏に動物が棲みつかないような対策をしましょう。
屋根裏に動物を侵入させない方法で効果的なのは侵入口をふさぐこと。そうすれば、物理的に動物が屋根裏に入って来れなくなるでしょう。
屋根裏害獣の侵入しやすい場所は以下の通りです。

●段葺き屋根のつなぎ目の隙間
●壁と軒の取り合い部の隙間
●屋根裏換気扇や通風口の隙間
●排水管の出口部分

これらの場所には、侵入口となる隙間が生じやすいと考えられます。
『そんな小さい隙間に?』と思われるかもしれませんが、わずか数センチの大きさであっても、害獣にとって侵入するには十分な大きさなのです。
特に屋根部分は、強い雨や風、陽射し、雪などによって、ただでさえ摩耗や劣化の激しい部分です。加えて建物の老朽化が加われば、あらゆる箇所でどうしても隙間が生じやすくなります。
害獣を屋根裏に棲まわせないようにするには、まず徹底的に隙間補修をして屋根裏への侵入経路を絶つこと。これが最も重要です。

屋根裏に動物が棲みついたサイン

屋根裏害獣はある日突然、自宅の屋根裏に棲みつくわけではありません。空き巣犯のように安全な家か。侵入可能な家かどうか確かめてから自分の寝床を選ぶのです。
屋根裏害獣の対策をする場合は、こういった棲みついたサインを見逃さないようにしましょう。

屋根裏害獣が棲みついたサイン

屋根裏害獣が棲みついたサインは以下の通りです。これらのことが起こったら屋根裏に動物が棲みついていると疑ってもいいでしょう。

不自然な音がする

屋根裏には誰もいないはずなのに、「ドタドタ」や「バタバタ」など。動物が歩いたり、走り回っている音がきこえれば、屋根裏害獣が棲みついている可能性が高いでしょう。

天井が変色している

屋根裏に棲む動物は住みかとしている屋根裏で排泄をおこないます。そうすると、天井から尿や糞といったものが染み出して、シミをつくってしまいます。
見覚えのないシミや、そのシミの正体が鼻をつくようなきつめの臭いがすれば、高い確率で屋根裏に動物が棲んでいるでしょう。

悪臭

排泄物特有のきつめな臭いが漂い始めれば屋根裏に動物がいる可能性が高いです。早めのうちに対策をたててください。

育てている野菜や植物に小動物に齧られた後

育てている野菜や植物に小動物に齧られた跡があれば、近くにその野菜を齧った犯人がいるかもしれません。目に見えるところに巣がなければ、家の屋根裏にその犯人が潜んでいるかもしれませんよ。

屋根裏に何かいる!?その正体は?すぐに追い出す対策について

まとめ

屋根裏害獣の駆除は種類によっては法律で禁止されている場合があります。これは生態系を守るための法律ではあるのですが、この法律のせいというべきか、思うように屋根裏害獣の駆除ができなくて困ってしまいますよね。

こういった場合は駆除をするというよりは、屋根裏から害獣を追い出すことを目標としましょう。しかし、追い出そうとしてもなかなか害獣が家からでてくれない。数が減らないといったこともあります。
こういった場合は屋根裏害獣に詳しい業者に一度ご相談ください。

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