見れば納得!シロアリ対策を5年ごとにおこなうべき理由と予防費用を抑えるコツ

2023.9.11

見れば納得!シロアリ対策を5年ごとにおこなうべき理由と予防費用を抑えるコツ

シロアリ予防の保証期間がそろそろ切れるけど、また施工してもらったほうがいいのかな?
そもそもシロアリ予防って何をするの?

シロアリ予防の施工は床下での作業が中心となるため、見えない場所で何をされているのかよくわからないですよね。

ハウスメーカーやシロアリ駆除業者から再施工をすすめられても、本当に必要なのかと迷ってしまう方が多いでしょう。

そこで、シロアリ予防に関する疑問を解決できるように、次の内容を解説します。

この記事のポイント
  • 写真でわかるシロアリ予防の施工方法
  • シロアリ予防をせず被害に遭うと大損害!
  • シロアリ予防の費用を節約するコツ

この記事を見ればシロアリ予防の必要性がまるっとわかり、納得して任せられるプロを探せるようになります。

大切なマイホームをシロアリ被害から守り続けるために、ぜひ参考にして正しい対策をおこなってください。

シロアリ予防の基本は床下への薬剤散布

まずは、シロアリ予防とは具体的に何をするのかをご説明します。
住宅のシロアリ予防の基本は、床下の木材や土壌への薬剤散布(バリア工法)です。

バリア工法の仕組み

日本の家屋を加害するシロアリはほとんど土壌からやってくるため、床下に薬剤のバリアを張っておけば高確率で侵入を防げます。

どのように施工するのか、プロの作業の様子を見てみましょう。

写真で紹介!プロのシロアリ予防の手順

シロアリ予防の薬剤散布は、次の手順でおこなうのが基本です。

  1. 床下の木部に薬剤を吹き付ける
  2. 床下の土壌に薬剤を吹き付ける
  3. 床上から穿孔注入処理をおこなう

床下の木部に薬剤を吹き付ける

まずは、木材部分の処理です。

床下木部に薬剤を吹き付ける

噴霧器を使って、木部用のシロアリ駆除剤を吹き付けていきます。
木部用の薬剤は木材によく浸透するように作られており、防腐剤(木が腐るのを防ぐ薬剤)や防カビ剤も配合されています。

木部にすみずみまでむらなく薬剤処理を施したら、次は土壌への散布です。

床下の土壌に薬剤を吹き付ける

プロの土壌処理_基礎の立ち上がり
プロの土壌処理

木部用が浸透しやすいのに対して、土壌用のシロアリ駆除剤は流出しにくいように作られています。
有効成分を長期間土壌にとどまらせるためです。

基礎の立ち上がり部分束石のまわりは、特にシロアリの侵入経路となりやすいため入念に処理します。

ベタ基礎などで床下の土壌がコンクリートで覆われている場合は、コンクリートに薬剤を吹き付けます。

床下の薬剤散布

シロアリは、コンクリートの継ぎ目配管の貫通部分にできたわずかな隙間から侵入することがあります。
このような箇所を重点的に処理して、その他のコンクリート部分にも面状に薬剤を散布します。

床下の空間を移動しながらすべての木部と土壌に薬剤を散布したら、次は床上からの穿孔注入(せんこうちゅうにゅう)処理です。

床上から穿孔注入処理をおこなう

上回り処理

玄関や浴室は、家屋のなかでも特にシロアリ被害が発生しやすい場所です。
しかし、多くの玄関や浴室は床下の空間がなかったり、独立した空間になっていて人が入れなかったりします。
そのため、床上からドリルで穴を開け、噴霧器の先を細いノズルに付け替えて薬剤をたっぷりと注入します。

以上がシロアリ予防の薬剤散布の基本的な手順です。
このように、くまなく床下に薬剤のバリアを張れば、シロアリ被害を未然に防げます。

薬剤をまけないときはベイト工法で予防

家屋のシロアリ予防は薬剤散布のバリア工法が基本ですが、

  • 床下が狭すぎて人が入って作業できない
  • 住人が化学物質に過敏な体質で薬剤を使用できない

などの理由で薬剤を散布できない場合もあります。

そんなときには、ベイト工法をおこなう業者もあります。

ベイト工法の仕組み

ベイト工法とは、ベイト剤(毒エサ剤)をシロアリに食べさせて駆除する方法です。

専用の容器にシロアリの好むエサを入れて土の中に設置し、シロアリがあらわれたらベイト剤を投入します。
シロアリは仲間にエサを分け与える習性があるため、うまくいけば巣にいるシロアリまで丸ごと駆除できます。

少ない薬剤でシロアリを巣ごと根絶できる方法ですが、ベイト工法をおこなう際には次の3点に注意しなければいけません。

ベイト工法の注意点
  • 点検やベイト剤投入の手間が継続的にかかる
  • 十分な量の薬剤を食べさせないと巣が再生する
  • バリア工法より費用が高くなりやすい

プロがおこなうベイト工法は、シロアリの生息状況を観察しながら管理する駆除方法です。
ただ薬剤を入れて置いておけばいいわけではなく、はじめは容器にエサだけを入れた状態でシロアリが発生していないかをチェックします。

シロアリがあらわれて容器内のエサに食い付いたら、刺激しないように注意しながらベイト剤を投入します。
ですが、シロアリは警戒心の強い生き物で、危険を察知すると逃げてしまいベイト剤を食べてくれません。

また、巣の規模に合わせて十分な量の薬剤を投入する必要があります。
食べさせる量が足りないと、一部のシロアリしか駆除できずに巣が再生してしまうためです。

このように手間がかかるぶん、薬剤散布に比べて費用が高くなる傾向があります。
費用の違いは、のちほど【シロアリ予防(薬剤散布)の料金相場は30坪22万円】で詳しく解説します。

シロアリ予防の薬剤散布は5年ごとにするべき

ここまでで、シロアリ予防とはどういうことをするのか、具体的な施工方法がおわかりいただけたと思います。
しかし、「再施工の案内が来たけど今やらなきゃダメ?」と、シロアリ予防を何年おきにするべきか悩む方も多いはず。

シロアリ被害をしっかりと防ぎたいなら、薬剤散布は5年ごとにおこなうことをおすすめします。
なぜなら、現在使用されているシロアリ駆除剤は、環境や人体への影響を考えて成分の強さを調節し、5年程度で分解されるように作られているからです。

木材や土壌に散布した直後から徐々に成分の分解がはじまり、5年ほど経つと十分な予防効果が期待できなくなってしまいます。
施工後の保証期間を5年間に定めている業者が多いのもこのためです。

ただし、5年を境に急激に効果が消滅するわけではないため、本当にきっちり5年で再施工しなければいけないのかと疑問をもつ方もいらっしゃるでしょう。

うちは保証が切れてから何年も経つけどシロアリ被害なんてないよ
そんな話を耳にしたら、「じゃあうちも」と思ってしまいますよね。
しかし、油断してシロアリ予防を先延ばしにしてしまうのは危険です。

被害に遭ってから後悔しないように、シロアリ予防をしないとどうなるかご説明します。

シロアリ予防をしないとどうなる?データでわかる必要性

家屋の木材を加害するシロアリは、北海道の一部を除く日本のほぼ全土に生息しています。
土のある場所にはどこにでもいるといわれるほどで、予防をおこなっていない建物はシロアリの格好のエサになってしまうでしょう。

そのため、建築基準法施行令でも新築時には床下のシロアリ予防をおこなうよう明記されています。

第四十九条
2 構造耐力上主要な部分である柱、筋かい及び土台のうち、地面から一メートル以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、しろありその他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない。

出典:E-Gov法令検索|建築基準法施行令

そして、新築時に散布されたシロアリ駆除剤の効果は、やはり5年程度で切れてしまいます。

※通気性を高めた建物構造などと組み合わせて5年を超える長期保証をおこなっているハウスメーカーもあります。

既築住宅へのシロアリ予防を義務付けた法律はありませんが、予防をおこなわずに被害に遭った場合、次のような損害が発生するおそれがあります。

  • 建物がボロボロになる
  • 保証がないため駆除費用も修繕費用も実費
  • 予防費用より駆除費用のほうが高額になりやすい
  • 資産価値が低下する

多くのハウスメーカーやシロアリ駆除業者は、5年間のシロアリ保証期間を設けています。

その間なら万が一シロアリ被害が発生してしまっても、無料で駆除の施工や補修工事をしてもらえるのが一般的です。
しかし、保証が切れたまま予防をしていなかった場合は、すべての費用をご自分で負担しなければいけません。

しかも、駆除時には被害に合わせて使用する薬剤量が増えたり、建物の修繕が必要になったりして、どうしても被害発生前の予防より高額になりがちです。

また、建物を支える木材がシロアリ被害に遭ってしまうと、耐震性に影響を与えるおそれから資産価値が大きく低下してしまいます。

なにより、大切なご自宅がボロボロになってしまうのは悲しいですよね……。
どのくらいボロボロになるのか、被害の様子をご紹介します。

あなたの家もこうなるかも!?シロアリ被害の実態

シロアリが家屋の木材を食べることは知っていても、実際の被害を見たことはない方が多いでしょう。
もしかしたら、シロアリ被害だと気付かずに見過ごしていることもあるかもしれません。

そこで、ここでは実際の被害現場で撮影された写真をご覧いただきます。
まずは、土壌からやってきたシロアリが最初に狙う床下の木材です。

床下のシロアリ被害

シロアリは木材の内部を食べ進めてスカスカにしてしまいます。
上の写真では太い木材がもろく崩れていて、建物の強度が心配になりますね。
恐ろしいのは、このように床下をボロボロにされていても、潜って確認するまで被害状況がわからないことです。

シロアリ発見の手がかりとなるのは、写真にもある蟻道(ぎどう)です。
光や乾燥を嫌うシロアリが土を固めて作った通り道で、食害箇所の木材の隙間には蟻土(ぎど)と呼ばれる土が詰められていることもあります。

屋根のまわりのシロアリ被害

上の写真では建物の屋根部分にまでシロアリ被害が広がっていますね。
このように被害が進行すると、地上部分でもさまざまな痕跡が見られるようになります。

玄関と窓枠のシロアリ被害

シロアリに柱の内部が食い荒らされたり、壁の中に住み着かれたりすると、表面に穴が開くこともあります。

壁の中にシロアリの巣

予防をおこなわないと必ず上の写真のような被害が発生するわけではないですが、被害に遭う確率は上がってしまいます。

どんな家もシロアリ被害に遭うおそれがある

うちはまだ建てて10年だし……
ベタ基礎だから問題ないでしょう

シロアリ被害の怖さはわかっても、なかなか施工の依頼に踏み切れずにいませんか?

しかし、築年数や基礎構造に関係なく、どのような家でもシロアリ被害に遭うおそれはあります。
事実、2013年に発表されたシロアリ被害実態調査報告書(国土交通省補助事業)を見ると、築浅物件やベタ基礎の建物でもシロアリ被害が発生していることがわかります。

グラフの見方
  • A区分:シロアリ保証が切れたまま再施工せず放置した物件
  • B区分:シロアリ保証の期限内の物件

上のグラフを見ると、築年数10年未満の建物でもシロアリ被害(蟻害)は発生しています。
基礎構造別では、土がむき出しの「布基礎+土壌」だけでなく、地面をコンクリートで覆った「布基礎+土間コン」や、「ベタ基礎」でも被害が確認できます。

そして、保証が切れたまま放置しているA区分は、保証期間内のB区分より被害発生率が断然高いですよね。

上記の結果から、どのような家でもシロアリ被害が発生するおそれがあり、その確率はシロアリ予防をおこなわないと上がることがわかります。
大切なご自宅を守るために、5年ごとのシロアリ予防は欠かさずおこなうことをおすすめします。

シロアリ予防(薬剤散布)の料金相場は30坪22万円

シロアリ予防の必要性がわかったところで、やはり気になるのは費用でしょう。
そこで、一般的な住宅の広さである30坪(約99平方メートル)の予防薬剤散布にかかる料金の相場を調査しました!

予防薬剤散布の料金相場(30坪)

221,087円

※上記の相場は2022年2月11日時点でWebサイトに料金表を掲示している10社の平均価格(税込み)です。

調査対象のシロアリ駆除業者(タップ・クリックで開きます)

株式会社 サンキョークリーンサービス
株式会社 後藤商事
株式会社 サニックス
株式会社 ダスキン
株式会社 チューガイ
有限会社 三栄白蟻
ハウスキーパー
明神白獣
東京シロアリ調査隊
シロアリねっと

シロアリ予防の料金は、1坪あたりまたは1平方メートルあたりで価格が決まっていることが一般的です。
広さあたりの薬剤散布の価格は、1坪(約3.3平方メートル)5,808円~9,900円と、かなりバラつきがありました。

なお、これは基本料金の相場で、建物の造りによっては追加の費用が発生することがあります。

ベイト工法の料金相場は30坪41万円

先ほど【薬剤をまけないときはベイト工法で予防】でも触れましたが、ベイト工法は管理の手間がかかるぶん薬剤散布に比べて費用が高くなりがちです。

ベイト工法の料金相場(30坪・5年間)

414,850円

※上記の相場は2022年2月11日時点でWebサイトに料金表を掲示している10社の平均価格(税込み)です。

調査対象のシロアリ駆除業者(タップ・クリックで開きます)

株式会社 雨宮
株式会社 グロリアース
株式会社 スピナ
株式会社 ダイナミック・サニート
株式会社 ダスキン
株式会社 トラスト
株式会社 ノービル
近畿消毒株式会社
西部消毒株式会社
有限会社 東洋テック

ベイト工法の料金は、建物の外周1メートルあたりで価格を設定している業者が多いです。
初回の設置費用と月間または年間の管理料がかかり、薬剤散布の効果が続く5年間の料金で比べると、ベイト工法は薬剤散布より20万円近く高くなります。

生活110番のシロアリ予防費用は30坪平均97,616円

ここで、当サイト生活110番が実際にご相談を承ったシロアリ予防の施工費用もご覧いただきましょう。

生活110番の施工費用(30坪)

97,616円

※上記の金額は、2016年1月1日~2021年11月7日に生活110番に寄せられたシロアリ予防のご相談のうち、建坪約30坪の住宅で、施工が完了している31件の費用(税込み)の平均を算出しました。

生活110番にご相談くださったお客様は、シロアリ予防の料金相場に比べて12万円以上も安い費用で施工を完了されています。
この価格の秘密を知りたい方は、こちらの記事もぜひ読んでみてください。
シロアリ駆除費用の仕組み・相場がすべて分かる!料金が正しいか知るための全知識

また、「自宅のシロアリ予防費用をすぐに知りたい!」と思った方は、下のバナーをタップして、お電話またはLINEでご相談ください。

シロアリ予防を自分でやるのは難しい

業者依頼の費用相場を見て、「ちょっと高いな……自分でやれば安くならないかな?」と思った方もいらっしゃるでしょう。

しかし、簡単に使えるスプレー剤市販ベイト剤は狭い範囲や部分的な施工に特化しており、シロアリ予防の効果も限定的です。
また、本格的な薬剤散布の施工は想像以上に大変で、とてもおすすめできません。

ここからは、ホームセンターで購入可能な市販剤の注意点と、編集部が実際にシロアリ予防のDIYに挑戦してわかった難しさをお伝えします。

スプレー剤は家屋のシロアリ予防には適さない

自分でシロアリ予防をしようと思ったときにまず浮かぶのは、市販のスプレー剤での処理でしょう。
木材のシロアリ予防に使えるスプレー剤も販売されていますが、その多くは家具や庭の木製品などの狭い範囲の処理を想定したものです。

例えばこちらの商品は、業務用と同じ濃度のシロアリ駆除成分と防腐成分を配合したスプレー剤です。

ムシクリン シロアリ木部用エアゾール

参考価格 1,588円

※参考価格は2022年2月16日時点の楽天市場での最安値(税込み・東京都への送料込み)です。

シロアリの食害や木材の防腐を防げる便利な商品ですが、使用方法には以下の記載があります。

【予防処理の場合】

シロアリと腐れから守りたい木製品の表面全体に40秒/㎡の割合で噴霧してください。液だれを起こす場合は、数回に分け時間をおいて噴霧してください。一本で約2㎡処理できます。

引用:イカリ消毒|ムシクリン シロアリ木部用エアゾール

このスプレー1本で施工できるのは2平方メートルなので、仮に木部の面積が30坪(約99平方メートル)なら50本必要です。

※同じ建坪でも床下の構造によって木部の面積は異なります。

また、プロが使用する木部処理剤の持続期限が5年間なのに対し、このスプレーは1.5年。
5年間の予防費用で計算すると、スプレーの購入だけで262,020円にもなってしまいます。

これは、業者の予防費用相場221,087円よりも高額です。
さらに、土壌処理用のスプレー剤はないため、別途土壌への専用薬剤の散布をおこなう必要もあります。

なお、「木部処理」「食害予防」などの記載がなく、直接吹きかけた羽アリやシロアリの殺虫を目的としたスプレーでは、木材のシロアリ予防処理はおこなえません。

市販ベイト剤の予防効果は限定的

毒エサを食べさせて駆除するベイト剤は、容器にあらかじめ薬剤がセットされた一般家庭向けの商品も販売されています。
シロアリ用ベイト剤で代表的なのはこちらの商品です。

シロアリハンター6個入

参考価格 2,072円

※参考価格は2022年2月16日時点の楽天市場での最安値(税込み・東京都への送料込み)です。

予防目的で使用する際は、建物のまわりの土壌に1~2メートル間隔で埋めておきます。

シロアリの発生状況を観察しながらベイト剤を投入するプロのベイト工法に比べると、小型の容器を埋めるだけでよいため手間がかからず簡単ですね。

ただし、市販ベイト剤は1個あたりの容量が少ないぶん、食い付かせることや十分な量の薬剤を食べさせることが難しいです。
効果的な設置場所や設置数を決めるには、知識や経験をもとにシロアリの発生状況を見極める必要があります。

もしも設置場所が悪くシロアリが食い付かなかったり、薬剤の量が足りずに駆除しきれなかったりすれば、シロアリがご自宅の木材に到達してしまうかもしれません。

確実なシロアリ予防には、やはり床下への薬剤散布をおすすめします。

本格的な薬剤散布には知識・経験・プロ用道具が必須

手軽なスプレー剤や市販ベイト剤では予防しきれないなら、プロ用の薬剤を買って自分で散布できないかと考える方もいらっしゃるでしょう。
そのご希望にお応えするために、編集部が実際にシロアリ予防のDIYに挑戦してみました!

DIYに挑戦してわかったこと
  • 薬剤の散布自体は自分でもできる
  • 床下に入るだけでも大変
  • 狭くて暗い床下での作業は想像以上にツライ
  • 手動の噴霧器では時間も労力もすごくかかる
  • 施工漏れがないか心配

薬剤の散布自体は自分でもできる

まず、道具をそろえれば、薬剤散布自体は自分でおこなうことも可能です。
今回使用した道具はこちらです。

薬剤の散布の道具
約30坪の施工に必要な道具 参考価格(※)
専用噴霧器(手動) 4,950円
木部処理剤(水性シロアリスーパーPHI) 19,122円
土壌処理剤(白アリスーパー土壌用SC50) 69,914円
シロアリ駆除床下潜入セット
  • 防護服
  • ゴーグル
  • 防毒マスク
  • ゴム手袋ク
8,580円
長靴(絞れるカバー付き) 2,180円
ヘッドライト(明るさ6,000ルーメン) 2,980円
合計 107,726円

※参考価格は2022年2月16日時点の楽天市場での価格(税込み・東京都への送料込み)です。
※木部処理剤・土壌処理剤の参考価格は日本しろあり対策協会の防除施工標準仕様書に従って30坪の必要量で算出しました。

最低限の道具をそろえるだけでも意外に高いことに驚いたのではないでしょうか。
木材や土壌にしっかりとバリアを張るためには大量の薬剤が必要で、どうしても高額になってしまうのです。

また、防護服は一式セットになった割安な商品を購入しましたが、床下の石やコンクリート、木に引っかかって、すぐに破れてしまいました……。
少々値段は高くなりますが、安全のためには分厚い作業用つなぎを用意したほうがよいでしょう。

床下に入るだけでも大変

自分でシロアリ予防をする際の第一の関門は、床下に入ることです。
キッチンや脱衣所の床に点検口が設置してある家もありますが、今回は専用の点検口がなかったため、和室の畳を上げて床板を外しました。

床板を外す

畳1枚で20~30キログラムと重くて、その下の床板もガッチリはまっていて外すのが大変でした。
板を外してあらわれた床下の高さはひざより低く、「本当にこの中に入って作業できるのか?」と不安になるほど。
ちなみにプロにお聞きしたところ、この家の床下が特別低いわけではなく、ごく一般的な高さとのことです。

床下の高さ

狭くて暗い床下での作業は想像以上にツライ

なんとか床下に潜って薬剤の吹き付け作業を開始しましたが、進むだけでも大変で、方向転換も容易にはできません。
しかし、木部処理は薬剤が滴るほどの量を全面に吹き付けていく必要があります。

DIY木部処理

出られなくなったらどうしよう……」という恐怖心と戦いながら、下の写真のような狭い隙間も通って、真っ暗な空間へとほふく前進で移動します。

暗い床下

木部への薬剤散布を終えたら、次は土壌処理です。

DIY土壌処理

上の写真では畳を上げた開口部分で作業していますが、もちろん土壌処理も狭い空間を移動しながらすべての部屋の床下におこなわなければいけません。

手動の噴霧器では時間も労力もすごくかかる

DIYのシロアリ予防でもうひとつ大変なのは、手動噴霧器の作業効率の悪さです。

タンクに薬剤を入れて、空気入れの要領で上部のハンドルを押して加圧します。
タンクいっぱいに入れた薬剤を噴射するには、一度の加圧では足りません。
勢いが弱くなるたびに何度も加圧を繰り返し、薬剤を継ぎ足しながら300リットルを超える薬剤(※)を吹き付けていきます。

※一般的な住宅の広さである約30坪の施工に必要な木部処理剤・土壌処理剤の量

時間も労力も恐ろしくかかるので、床下の薬剤散布には動力付きの噴霧器がほしいところです。
ただし、小型のものでも数万円、プロが使うような大型のものだと10万円を超えてしまうでしょう。
これでは「費用を抑えるために自分でやりたい」というご希望に反してしまいます。

なお、手動の噴霧器は「木製フェンスのシロアリ予防をしたい」といった部分的な施工には使い勝手がよくてとても便利です。

施工漏れがないか心配

無事に作業を終えても、「きちんとすべての箇所に薬剤のバリアを張れたか?」と心配が残ります。
苦労して自分で薬剤散布をおこなっても、施工漏れがあったらシロアリ被害を防ぎきれないかもしれません。

シロアリ予防の確かな施工には、プロの知識や経験が不可欠なのです。

見積り比較でシロアリ予防費用は安くなる!

シロアリ予防はプロへの依頼が得策だとわかっても、やはりできるだけ費用は抑えたいですよね。
そこでおすすめなのが、見積りの比較です。

シロアリ予防(薬剤散布)の料金相場は30坪22万円】でご紹介したとおり、業者の価格にはバラつきがあります。
シロアリ予防は法律で適正価格が決まっているわけではなく、各業者が自由に料金を設定できるためです。
少しでも安くシロアリ予防をおこないたいなら、複数の業者で見積りを取って比べましょう。

また、見積りを取れば、保証期間やサービス内容、対応の丁寧さも確認できて安心です。
その際、見積りが無料の業者を選べば余計な費用がかかりません。

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シロアリ予防は環境面の対策も大事

ここまで、シロアリ予防の施工方法や費用について解説してきました。
最後に、薬剤散布とあわせてやっておきたい環境面の対策をご紹介します。

環境面のシロアリ対策
  • 換気をよくする
  • 不用品を処分する
  • 雨漏りや水ぬれを放置しない

湿気はシロアリ予防の大敵です。
日本の家屋を加害するシロアリのほとんどは湿気の多い環境を好み、湿った木材を食害します。

そのため、換気をよくして湿気をためないことが重要です。
特に、床下換気口が物でふさがっている場合は要注意!
不用品は処分して、建物の周囲の雑草も刈っておきましょう。

また、木製品やダンボールはそれ自体がシロアリを引き寄せるエサとなってしまいます。
雨ざらしになった木を持ち上げたらシロアリがうじゃうじゃ……
なんてこともあるので置きっぱなしにしないでください。

家屋の水ぬれ箇所もシロアリに狙われやすいため、できるだけ早く修繕することをおすすめします。

以上のような環境面の対策もおこなえば、シロアリ被害に遭う確率をグッと下げられるでしょう。

まとめ

この記事では、

  • 床下への薬剤散布の様子
  • シロアリ予防が5年ごとに必要な理由
  • DIYシロアリ予防の難しさ
  • 業者の費用相場と安く依頼するコツ

を解説してきました。

これを読んだあなたはきっと、シロアリ予防の大切さがわかったはずです。
床下でどのような作業がおこなわれるかを知った今なら、安心して業者に施工を依頼できますよね。

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