
芝生を育てるときには、おこなうべき手入れがいくつかあります。目土入れもそのうちのひとつです。目土入れをすることで、地面が平らになったり芝生の成長が促進されたりします。
しかし芝生に目土を入れすぎると、枯れたり成長が妨げられたりするかもしれません。そうした事態を防ぐためには、いつどのように目土入れをおこなえばよいのかを知る必要があります。そこで今回は、目土入れのポイントについてご紹介していきます。
目次
芝生の目土は入れすぎるとよくない!?
目土入れはさまざまな目的でおこなわれますが、芝生に目土を入れすぎてはいけません。目土にも適切な量や使用方法があります。
目土を入れすぎるとどうなるのか
目土を入れすぎると、芝生を隠してしまうおそれがあるのです。芝生の葉を隠してしまうと、光合成をしにくくなってしまいます。目土入れには芝生の成長を促進する効果も期待されているのですが、やりすぎると光合成ができなくなって逆に芝生の成長活動を妨げられてしまうかもしれないのです。
芝生に目土を入れすぎることで起きるトラブルは、もうひとつあります。大量の目土を入れたり、長期間まき続けたりすることによってだんだん地面が高くなってしまうのです。たとえば外観をよくするために飛び石などを設置していたとしても、地面があがってくることによって土と同じ高さになってしまい、魅力が弱まってしまうでしょう。
目土の適量
かぶせる目土の厚さの目安は、2mm前後です。分厚くするにしても、5mm程度になるようにしましょう。多くの目土を使用すると、光合成ができなくなったり地面が高くなりすぎたりしてしまいます。
目土入れをする際には、多くの量を一気にかぶせるよりも少ない量を何回かに分けるほうがよいです。もし目土を手で薄くまくことがうまくできなさそうだと思った人は、ふるいを使ってみると均等におこなうことができるかもしれません。
芝生のお手入れと目土入れのタイミング
注意しなければならないのは、芝生に目土を入れすぎないということだけではないのです。目土入れの作業には目的があります。その目的をしっかりと達成するためにも、量以外にタイミングについても気を配る必要があるのです。
目土入れの目的と効果
目土入れをすることにはさまざまな意義がありますが、発芽や根の成長の促進をするということがまず役割としてあげられます。目土入れをおこなうことで微生物の活動が活発になることなどで芝生は活発に成長し、密度も高くなって見栄えも良くなるのです。
目土は芝生にまくことによって水の吸収効果を高めたり、地面を平らにしたりする役割も果たします。これにより水はけがよくなって、芝生の健康状態を向上させます。また、むき出しになってしまっている新芽や茎を覆うことで保護もしているのです。
目土入れをするタイミング
目土入れをするタイミングはいくつかありますが、それによって効果も変わってきます。どのような目的で目土入れをするかによってタイミングを調整するようにしましょう。
【サッチングの後】
サッチと呼ばれる芝生にたまっている枯れ葉などを取り除くことをサッチングと呼びますが、この作業の後には根が丸見えになって乾燥してしまうことがあります。そこで目土入れをおこなうと根が覆われ、保護されるので芝生の成長は活発になるのです。
【エアレーションの後】
敷いた芝生は踏まれて土が硬くなって、中で新鮮な空気を吸いにくくなってしまうので穴を開けて空気を送り込みます。この作業をエアレーションと呼びますが、穴を開けたまま放置すると日光が根に直接あたってしまうのです。目土入れをすることで穴をふさぐことができるうえに根の成長も活発にしてくれます。
【でこぼこの補修】
芝生を張る前に地面を整えたとしても、どうしても年数が経つとぼこぼこしてきてしまいます。地面に凹凸があると水はけが悪くなったり芝刈りをしにくくなったりするので、目土入れをして地面を平らにするとよいでしょう。
【おいまき時】
一部分だけ芝生の生え方がよくないときなどには、ふたたび種をまくおいまきをおこないます。この時に目土をすることで温度や湿度が保たれ、芽が出やすくなるのです。
目土入れのポイント
目土入れをおこなうタイミングはいくつかあります。しかし、適切なタイミングでおこなえばうまくいくという訳ではありません。目土入れのやり方のポイントを押さえることも大切なのです。
サッチングの後
サッチングは熊手やレーキを使っておこなわれ、その部分の土や根はむき出しになっているのでふさぐイメージで目土入れをします。また、サッチングをした場所は凹凸がある場合もあるので平らに直すようにしましょう。
エアレーションの後
エアレーションをおこなうと土に穴が開き、根が直射日光を浴びてしまうことがあります。根が日光に当たると乾燥して、芝生がうまく成長できなくなってしまうので穴に目土を入れて埋めていくイメージでおこないましょう。
でこぼこの補修
土がでこぼこしているときにも、平らにするために目土入れをおこないます。基本的にはへこんでいる部分に目土を入れますが、極端に低い場所に大量にまかないようにしましょう。芝生に目土を入れすぎて隠すと、成長が止まってしまいます。芝生が隠れない4mm前後が望ましいです。
おいまき時
おいまきをする際には目土入れをおこなわなければ芽が出てこないことがあります。ふるいにかけるなどして地面に均一に目土入れをしてください。成長が活発になる春や秋に目土入れをおこなうと芽が出やすくなるでしょう。
目土の種類と特徴
目土をおこなうタイミングや方法はさまざまありますが、じつは目土の種類もひとつではないのです。目土といっても土ではなく砂を使うときもあります。しかし、芝生に目土を入れすぎないようにするというのはどの目土にも共通しているので注意してください。
洗い砂
洗い砂とは海や山の砂を洗って、ふるいにかけたもののことです。粒が小さく、水はけがよいといわれています。水はけが悪い土壌に目土入れをおこなうときに使用するとよいでしょう。また、保水性を高めるためにほかの土と混ぜることがあります。
赤土
赤土は肥料の栄養分を保持する能力が高いことがメリットとしてあげられます。しかし、強く踏まれると沈んでしまう性質があったり水はけが悪かったりするものもあるので、購入する際にはよく確認しましょう。
黒ぼく土
名前からわかるように色は黒く、買い求めやすい値段となっているようです。黒ぼく土は有機物を多く含みますが、水はけが悪かったり通気性が悪かったりするものがあります。洗い砂などほかの肥料と混ぜることで水はけの悪さが改善されることもあるようです。
まとめ
芝生に目土を入れすぎると、光合成ができなくなってしまったり地面が高くなりすぎたりしてしまいます。しかも入れすぎたときに楽に処理できる方法はなく、地道に取り除くしかないのです。
目土入れの効果やおこなうべきタイミングはひとつではありません。でこぼこな地面をきれいにしたり根のはたらきを活発にしたりするのです。また、目土は種類もいくつかあるので、目的によって使い分けるようにしましょう。
目土入れを筆頭に、芝生の手入れは意外と大変なものです。芝生を育てている中で、疑問や不安が出てくる人も多くいらっしゃると思います。そのようなときは、一度業者に相談してみてはいかがでしょうか。迅速に解決することができるかもしれません。
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