
庭の芝生をきれいな状態で長く保つためには、芝刈りや水やりなど日頃の手入れが大切です。しかし、これだけでは元気な芝生を育てることはできません。きれいで元気な芝生を育てるには、適切な時期と方法でおこなう根切りが必要となるのです。
今回は、芝生の生長を促したい人におすすめの「根切り」について紹介します。芝生の根切りをする時期を中心に、道具や方法についても詳しく解説します。
根切りの手入れ自体はそんなに難しいことではありません。庭の芝生を活性化させたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
芝生の根切りはなぜおこなうか
芝は放っておいても範囲を拡げながら生長していきますが、きれいな緑の芝生にするためには根切りが必要となります。芝生の根切りをする時期に注意して、欠かさないようにしましょう。
芝の生長を促す
芝は育つにつれて、古くなった根の生長が弱まっていきます。そういった根を根切りによって分断することで、新しい根が生えてきて生長を促すことができるようです。
また、芝は手入れをせずに、放っておいても生長を続けます。しかし、根切りをすることによって、もともと強い生命力をさらに活性化させる効果もあるのです。
詰まった根を切ることで水はけを改善する
芝の根は水平方向へと拡がりながら生長しますが、密集してしまうこともあります。根が密集してしまうと、土が固くなったり、水はけが悪くなったりといった原因となり、芝の生長を阻害してしまうのです。そのため、土を柔らかくし水はけをよくするために、芝の根切りが必要となります。
土壌の状態を改善できて病気予防にもなる
土が固くなり水はけが悪くなるということは、十分な空気を送ることもできません。そうすると土の状態はどんどん悪くなり、芝が病気になったり、枯れてしまったりといったことにもなりかねません。いい土の状態を保つためにも、根切りが必要となるのです。
芝生の根切りをする時期
芝生の根切りをする時期は、日本でよく見かける「暖地型芝生」と冬枯れしない「寒地型芝生」の場合で異なります。実際に芝生の根切りをするときは、自宅の芝の種類にあわせておこなってください。
暖地型芝生の根切り時期
高麗芝やバミューダグラス芝のような暖地型芝生は、15℃以上になる季節に根切りをするのが望ましいです。暖地型芝生は、10~12℃で生長し始め25~35℃が最も生長する気温になります。ただし、10℃以下になると地上に出ている芝部分は枯れてしまうようです。
時期としては、3月中旬から6月ごろまでと、9月ごろとなります。芝生の芽吹きのころに根切りをすることで、よい刺激が与えられ成長の促進にもつながるでしょう。
しかし、芝の生長の最盛期である7~8月に根切りをするのはおすすめできません。高温に強い芝ではありますが、あまり負荷をかけすぎると枯れてしまうおそれがあるのです。
寒地型芝生の根切り時期
ベントグラス芝やブルーグラス芝のような寒地型芝生は、5℃以上ある状態で根切りをするようにしましょう。寒さにとても強く0℃以下になっても、枯れることはないようです。寒地型芝生は、5℃前後から生長し始め15~20℃で生長の最盛期を迎えます。
根切りに適した時期としては、3月から6月中旬ごろ、9月後半から10月末ごろまでとなるようです。こちらも暖地型と同じように、生長の最盛期となる時期は避けて根切りをするようにしましょう。
芝生の根切りのやり方
根を切る「スライシング」とあわせて、地面に穴をあけて空気を送る「エアレーション」をするのもおすすめです。芝生の根切りをする時期に適した道具と方法で、作業をしましょう。
道具
芝生の根を切るときには、ターフカッターという道具を使います。半円形の刃物にハンドルがついているものが一般的です。ターフカッターはスライシングのほか、敷地外にはみ出た芝生をカットするときにも使用できます。
エアレーションには、スパイクにハンドルがついたローンスパイクや靴にとりつけるスパイクなどを使用します。また、コルク状に土を抜きとるエアレーターという機械もあるようです。
これらの道具はスコップなどで代用することもできますが、広い庭を効率よく手入れするには専用の道具を使ったほうが効率よくできそうです。道具をそろえるのが面倒な場合は、レンタルで使用してみるのもよいかもしれません。
方法
スライシングは、ターフカッターで地面に切れ込みをいれていくだけなので初心者にも簡単にできます。およそ20cm~30cm間隔でターフカッターを地面に差し込み、芝生をしっかりカットしていきましょう。さらに効果を高めたい場合は、スライシングの間隔を狭くしたり、格子状に切ったりするのもおすすめです。
エアレーションの場合も同様に、スパイクを15cmぐらいの間隔で芝生に差し込んでいきます。深さは10cmくらいが目安となるので、足でしっかり踏み込むようにしましょう。いずれの場合も切れ込みや穴の密度を増やしたほうが、しっかりと根がほぐれます。
芝生の根切りをした後の処理
芝生の根切りをする時期と方法で作業を終えたら、芝の生長を促すためには後処理も大切なポイントです。根を切るスライシングや土に穴をあけるエアレーションをすると、その部分の土が地面に残ります。この土は乾くまで置いておき、乾いたらトンボなどを使って集めながら処分していきましょう。
スライシングやエアレーションで出た土を処分できたら、穴をふさぐように目土を撒いていきます。そうすることで、芝の生長とともにスライシングなどをしたところが自然と目立たなくなっていくのです。しかし、芝の根は乾燥に弱いため、作業をしてから1日以内には目土を撒くようにしてください。
作業をした芝生全体に目土を撒いたら、ブラシなどである程度ならし水をしっかりとあげます。根切りによって活性化した根にたっぷり水を与えるためと撒いた目土を埋めるためです。
芝生の根切りには時期だけでなく適した方法で作業をおこない、しっかりと後処理をすることが大切です。芝生の広さにもよりますが、難しい作業ではないので年に1回は必ずおこなうようにしましょう。また、芝生が広くて大変だとうことなら、芝刈りとあわせて業者に依頼してみてはどうでしょうか。業者に依頼することで、よりきれいな状態の芝生にすることができるのです。
まとめ
根切りをすることで、芝の生長を促す効果があります。きれいで元気な芝生を長く保つためには、芝刈りや水やり以外にも根切りをすることをおすすめします。芝生の根切りをする時期は、年1回で芝が生長し始めるころです。しかし、芝の種類によって根切りの時期は異なりますので、注意して作業をしてください。
芝の生長を促しきれいで元気な芝生にするためには、根切り後の後処理も大切です。根切りでできた穴に目土を撒いて、乾燥に弱い芝の根を守りましょう。また、根切りはそれほど難しい作業ではありませんが、大変に感じるようであれば業者に依頼することをおすすめします。業者に依頼すると芝生の状態まで確認してもらうことができ、より適切な処置をしてもらえるかもしれません。
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