
作物を育てていると必ず直面するのが、雑草の問題です。雑草は場所を選ばず、さまざまな場所に生えてくる困り者ですが、水田も例外ではありません。
ヒエは古くから穀物として食されてきましたが、田んぼに生えるノビエはイネの成長を阻害してしまうので、防除しなければなりません。ノビエとはイネ科ヒエ属の雑草の総称で、タイヌビエ、ヒメタイヌビエ、イヌビエなどの種類があります。いずれも葉のかたちがイネに似ている雑草です。
今回は、イネと見分けのつきにくいノビエを駆除するときのポイントについて紹介していきます。除草剤を使うタイミングにコツが必要なので、ノビエに困っている人の参考になれば幸いです。
目次
ノビエの除草剤を使うタイミングを見極める方法
水田のように広い範囲の雑草対策は、手作業だと負担がかかります。なるべく手間をかけたくない人におすすめなのが、除草剤を使う方法です。ノビエには、ヒエ剤というヒエの仲間に効果のある除草剤を使用する必要があります。また、注意点はこれだけではありません。
基本的に除草剤の使用時期は葉齢で決まる
除草をしたいというときは、除草剤の散布時期がいつかを確認する必要があります。散布時期を超えたタイミングで除草剤を使用すれば、効果を発揮しないおそれがあるからです。
しかし除草剤の散布時期は、ノビエの葉齢で記されています。葉齢とは、発芽してから何枚目の葉がのびてきたかという成長段階のことをさします。除草剤を使用する時期は、このノビエの葉齢で決まってくるため、タイミングを逃さないように使用することが大切なのです。
ノビエの葉齢を見極める方法
ノビエは細長い葉を左右交互に出しながら、背丈をのばしていきます。葉齢は、のびてきた葉の本数によって見分けることができます。
もし、最も新しい葉がのびている途中であれば、全体の何割程度のびているのかを見極め、葉齢を判断していきましょう。たとえば、左右1本ずつ葉が出ている状態なら2葉期となり、さらに新しい葉がのびている途中であれば2.5葉期というように数えます。多くの除草剤では、3期を超えると駆除が難しくなるため、注意が必要です。
ノビエを除草剤なしで駆除する方法について
ノビエを駆除するときには除草剤が便利ですが、作物を作っている場所で薬剤を使うのが心配な人もいるかもしれません。そのようなときには、こまめに雑草対策をおこなう必要があります。
ひとつひとつ取っていく
雑草対策としてまず思い浮かぶのが、手作業で草を抜くことです。それほど広範囲にノビエが広がっていない場合は、まずは手で抜いてみてもよいかもしれません。
しかし、ノビエはイネと見た目がよく似ています。そのため、大切に育てているイネを間違えて抜いてしまわないように、気をつける必要があります。ノビエとイネの見分け方については、次の章で詳しく紹介していきます。
機械を使用する
田んぼに生えるノビエは、水田用の除草機を使って駆除することもできます。ノビエは田植えをしてから約2~3週間のうちに発芽することが多いので、あらかじめ機械で攪拌しておくとよいでしょう。
田植えをしたあとにイネを倒さないように気をつけて、機械を使用してください。田んぼのように広範囲を手で抜くのが大変な人におすすめの方法です。
イネとノビエは似ている。見分けるポイントとは
ノビエはイネと同じくイネ科に属しているため、見た目もよく似ています。そのため、見分けることが難しく、イネと間違えて取り残してしまったり、ノビエだと勘違いしてイネを抜いてしまったりするかもしれません。
しかし、イネだと思ってノビエをそのままにしておくと、肝心のイネの成長を妨げることもあります。そのため、イネとノビエを見分けて的確に雑草を駆除する必要があるのです。
イネとノビエを見分けるポイントは葉の分かれ目にあります。イネには上にのびる葉と、下にある茎の境目に突起や毛があります。しかし、ノビエにはいずれもみられません。
そのため、イネとノビエを見分けるときには、葉の節をよく観察してみるとよいでしょう。節がケバケバとしていないものはノビエなので、はやめに取り除くことをおすすめします。なかなか見分けが難しい場合は、業者に相談してみるのもよさそうです。
今後ノビエが生えてこないようにできる予防策
繁殖力の強い雑草は、1度駆除してもいつの間にか生えてくることも珍しくありません。そのため、除草とともに再発生を予防することが大切です。
ノビエの場合は水を張った田んぼをかき混ぜる「代かき(しろかき)」という作業の後に、生えてくることが多いとされています。そのため、代かきをする時期に、発芽を予防するために除草剤を使うという方法もあります。
また、冬期湛水(とうきたんすい)といって、通常水を抜いている冬場にも田んぼに水を張っておくことで、翌春以降に生えてくるノビエを抑制できるとされています。毎年ノビエに悩まされている人はこれらの方法を試したり、業者に相談してみたりすることをおすすめします。
まとめ
ヒエの仲間のノビエは、水田に生えるイネにそっくりな雑草です。ノビエを放置しておくとイネの成長を妨げるおそれがあるので、繁殖を防がなくてはなりません。
ノビエの防除にはヒエ用の除草剤が有効ですが、ノビエが大きくなりすぎてからだと効果が得られないこともあるので注意が必要です。ノビエの葉が2~3枚までのうちに除草剤を使うほうがよいでしょう。ほかにも、ノビエは手で抜いたり、除草機で取り除いたりすることができます。また、除草剤や湛水などで防除するという方法も考えられます。
田んぼにはノビエ以外にもさまざまな雑草が生えてきます。ノビエなどの雑草に悩んでいる人は業者に相談すると、田んぼの管理が楽になるかもしれません。業者を活用して、雑草の悩みを解決してみてはいかがでしょうか。
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