コンクリートの温度は強度に影響する|コンクリートの基礎知識

2021.4.30

コンクリートの温度は強度に影響する|コンクリートの基礎知識

コンクリートというと、硬くて丈夫なイメージがありますが、実はその強度はさまざまな条件が揃っていなければ、発揮されないものです。意外に思われるかもしれませんが、温度によっても強度は変化します。
今回は、コンクリートの強度はどのようにして作られるのか、コンクリートの基礎知識についてご紹介していきます。

コンクリートの強度はなぜ重要か

コンクリートはもともと耐久性の高いものです。そのため駐車場や建物の基礎などさまざまなところに使用されています。しかし、そんな基礎ともなるコンクリートの強度が低かった場合、どうなってしまうでしょうか。

もし強度不足のコンクリートでできた基礎の上に建物が建てられた場合、建物の寿命は短くなり、地震などで大きな被害を受ける可能性が高くなります。

そのような被害を生まないためにもコンクリートの強度は非常に重要なのです。
コンクリートは温度や水分量など、さまざまな要因によってその強度が左右されます。

コンクリートの強度に影響するのは何か

コンクリートは温度や水分量などによって強度に差が生まれます。代表的な4つの要因を見ていきましょう。

温度
コンクリートの水和反応は温度が高いほど活発になります。そのため、養生温度が高いほどコンクリートの強度は高くなります。-10度で水和反応が停止し、85度以上になると結晶が粗くなり強度が著しく低下します。

湿度
湿潤状態にあるコンクリートは水和反応が進行します。コンクリートの打ち込み後、水和反応が十分に進行するまでの間に湿潤状態を保つことが非常に重要です。

空気量
コンクリートの中に含まれる空気量が多くなるほど、そのコンクリートの強度は低下します。

セメントの種別
セメントの粒径が小さく、粉末度が大きくなるほど水和反応は促進され、強度が増します。
      コンクリートの強度に影響するのは何か

コンクリートのスランプ試験とは

スランプ試験とは、生コンクリートの流動性を確かめるための試験です。流動性を確かめる理由は、コンクリートを製品として出す際に必要な品質指標のひとつとなっているからです。

このスランプ試験の「スランプ」とは、生コンクリートの流動性を示す値のことで、スランプ値の大きい生コンクリートほど流動性が高くなります。(単位:cm)
建築物に使われる生コンクリートの適正なスランプ値は15~18cmとされています。また、ダムなどの土木工事に使用する場合であれば、建築物用よりもスランプ値が低く、強度の高い生コンクリートが使われます。

スランプ試験はどうやるの?

  
1)スランプコーンといわれるコップのような入れ物に、生コンクリートを詰めます。
2)撹拌した後、スランプコーンを逆さまに置き、コーンだけを垂直に抜き取ります。
3)地面に残った生コンクリートの頂点が、何cm下がるかを測定します。

この下がった数値が15~18cmであれば、適正なコンクリートといえるわけです。

このようにしてスランプ試験に合格したコンクリートは各工事現場で使われます。
しかし、夏場や冬場の工事で使われる場合、コンクリートは外気温度によって強度が下がってしまうため注意が必要です。

コンクリートの温度にどのような対策をしているのか

コンクリートは温度によっても強度が左右されます。

冬場は気温が低いため、コンクリートが固まるまでの時間が長くなります。さらに固まってからの硬化力も弱いため、初期段階でコンクリートが凍ってしまうおそれがあります。通常、コンクリートは-0.5~-2度以下になると凍るといわれています。コンクリートが初期段階で凍ると硬化力を失ってしまい、強度も出なくなります。そのため、冬場の工事ではコンクリートを凍らせないようにしなければなりません。

一方、気温が高い夏場では、必然的にコンクリート温度が上がります。コンクリート温度が高いと、運搬中のスランプ低下やひび割れの発生、強度や耐久性の低下といった問題につながります。

これらの有効な対策としては、混和剤に遅延型の高性能AE剤を使用したり、使用骨材に散水するなどで温度を下げる、打設時間を考慮するなどの方法があります。またミキサー車にカバーをして散水する方法も有効的といわれています。
      コンクリートの温度にどのような対策をしているのか

まとめ

コンクリートは温度や水分量によってもその強度が左右されるということをご理解いただけたかと思います。コンクリート舗装工事は業者であっても大変な作業になります。完成後にすぐ不具合が発生してしまうと、掛けた時間も労力も費用も無駄になってしまうかもしれません。

もしコンクリート舗装を考えられているようであれば、施工時期についてもきちんと考えておく必要がありそうですね。

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