生コンの強度は変動する!?その原因を知って施工に役立てる

2021.4.30

生コンの強度は変動する!?その原因を知って施工に役立てる

「生コン」とよく耳にしますが、その「生コン」とは一体何でしょうか。
生コンはコンクリートが生の状態、つまり工場で材料を練ってつくられたままの状態のコンクリートのことをいいます。生コン車と呼ばれているミキサー車は、この生のコンクリートを工場から、固まらないように運ぶための車なのです。

通常、コンクリートの強度は高く優れた耐久性から、トンネルやダム、建物の基礎などさまざまな場所で使われています。しかし、コンクリートの強度は生コンの強度によって左右されるため、作られる段階から強度を保つための注意が必要です。
そこで今回は、生コンの強度について簡単にご紹介していきます。

生コンとは?生コンの扱いでコンクリートの質が変わる

生コンとは、工場で練り混ぜが終わり、まだ固まってない状態ですぐに工事現場へと配達される、柔らかいコンクリートのことです。ちなみに英語では「レディーミクストコンクリート」といいます。工場で作られるため、品質を均一に保つことができ、価格も抑えることができます。

かつて生コンがなかった時代は、現場練りといって工事現場で材料を配合し、練り合わせてコンクリートを作っていました。そのため手間も掛かり、品質も費用もバラバラでした。

生コンの強度は、作られるときの環境によっても大きく変動するものです。そのため工場という管理された環境で作られるほうが、品質の高い製品が作られるというわけなのです。

スランプ値でみる生コンの強度

生コンの強度は「スランプ」値で測ることができます。
一般的に標準といわれている生コンは「21-18-20」というかたちで表記されています。この数字の意味はそれぞれ「21」が呼び強度、真ん中の数値「18」がスランプ値、「20」が骨材の最大寸法です。

呼び強度:コンクリートの圧縮強度のことで、単位はN(ニュートン)です。
スランプ:生コンが固まる前の粘性を表わしています。この数値が大きいほど柔らかい生コンということになります。(単位:cm)
骨材:生コンに含まれる砂利や砂のことをいいます。これらの粒度が小さく、粉末度が高いほど生コンの強度は高くなります。

この他、セメントの種類も表記されている場合もあります。
      スランプ値でみる生コンの強度

生コンの強度の測り方【スランプ】とは

生コンの強度を測るための「スランプ試験」というものがあります。
これは生コンの流動性を確かめるためのものです。流動性を確かめる理由は、コンクリートを製品として出す際に必要な品質指標のひとつとなっているからです。

建築物に使われる生コンの適正なスランプ値は15~18cmとされています。また、ダムなどの土木工事に使用する場合であれば、建築物用よりもスランプ値が低く、強度の高い生コンが使われます。

スランプ試験の方法

  
1)スランプコーンといわれるコップのような入れ物に生コンを詰めます。
2)撹拌した後スランプコーンを逆さまに置き、コーンだけを垂直に抜き取ります。
3)地面に残った生コンの頂点が何cm下がるかを測定します。

この下がった数値が15~18cmであれば、適正なコンクリートといえるわけです。

このようにしてスランプ試験に合格したコンクリートは各工事現場で使われます。
しかし、夏場や冬場の工事で使われる場合、コンクリートは外気温度によって強度が下がってしまうため注意が必要です。

水とコンクリートの関係は――雨は強度に影響するか

コンクリートは乾燥によって固まるわけではなく、水を含んで化学反応(水和反応)を起こすことによって固まります。そのため、基本的には水による影響はあまりないのですが、作業工程の中でタイミングによってはコンクリートの強度に影響をおよぼす場合があります。

コンクリートを流している最中に雨が降ってきた場合

  
コンクリートの中の水分量は計算されて配合されています。雨が降るということは水分が増えてしまうので、品質が下がります。しかし少々の雨であれば、ほとんど問題ありません。

コンクリートの仕上げをしている最中に雨が降ってきた場合

  
強度的に問題は出ませんが、仕上がりに影響してきます。仕上げ面をキレイにするためにコテで押さえるタイミングで雨が降ってくると、表面がぼつぼつと雨粒の跡がついたり、白くなったりしてしまいます。

生コンの強度は中に含まれる水分量や温度など、さまざまな要因で左右されます。そのためコンクリート舗装をする際は、天候に配慮する必要があるのです。
      水とコンクリートの関係は――雨は強度に影響するか

まとめ

生コンの強度は、作られるときも舗装で使われるときも、些細なことで左右されてしまうということがお分かりいただけたかと思います。固まってしまえば非常に硬く丈夫なのですが、それまでの過程では意外と繊細なものなのです。

ご自宅のちょっとしたスペースをコンクリート舗装しようと、コンクリートを現場練りする方もいます。しかし気温や天気、コンクリートに含まれる水分量や骨材、空気量など、完成後の強度を保つために注意すべき点は多く、実際に練る作業も簡単ではなさそうです。しかし、これらをしっかりと理解していれば作業もスムーズに行うことができるでしょう。

ご自身でコンクリート舗装する場合も、業者に依頼する場合も、今回ご紹介した内容を踏まえて取り掛かれば、品質の高いコンクリートに仕上げることが可能です。

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