耐震診断を会社に依頼しよう!業者がおこなう耐震診断の流れと費用

  • はてなブックマーク
  • Twitter
  • Facebook
  • LINE
  • Pocket

ここ最近日本では、震度6強から震度7の地震が多発しています。そのため、住宅の耐震化への動きが積極的になりつつあります。大きな地震が発生するたびに、「今住んでいる家は大丈夫なのか」と心配になるかたも多いでしょう。

そんなときは一度耐震診断をしてみるといいでしょう。しかし、実際どこに依頼すればいいのか分かりませんよね。このコラムでは耐震診断の会社への依頼やその流れ、費用について解説していきます。

耐震診断を会社に依頼した場合にやってもらえることの主な内容

ご自宅の耐震性に不安がある場合、耐震診断をしてみることが重要です。耐震診断とは、既存の住宅が現在設定されている耐震基準を満たしているかを知るためのものです。耐震診断は耐震に関する知識が必要なため、素人がおこなうのは困難であり、正確な診断も得られません。

そのため、耐震診断は会社に依頼することで、正しい耐震性を知ることができます。では、会社はどのような耐震診断をおこなってくれるのでしょうか?まずは現地調査をおこない、設計図や修繕部分などを確認します。

現地調査では、ひび割れやシミ、住宅の傾き、建付け、コンクリート部分の厚みや柱、梁の太さや長さ、大きさが設計図通りかを確認します。そのうえで会社が診断レベルを提案してくれます。その耐震診断は、第1次診断から第3次診断まであるので、それぞれをみていきましょう。

第1次耐震診断

第1次診断では、基本的に壁が多い建物が対象となります。建物にひび割れがないか、柱や壁は耐震として十分な量かなどを診断します。設計図があれば、耐力の計算は比較的容易とされています。第1次診断では、耐震工事を正確におこなうのは難しく、耐震工事をお考えのかたは第2次耐震診断を受けることをおすすめします。

第2次耐震診断

第2次耐震診断では、おもに柱と壁の破損が耐震性に大きく影響する住宅が対象となります。そして、家にある柱と壁に使われているコンクリートと鉄筋の寸法から住宅の耐力を算出して診断します。ひび割れなどの劣化の状況も一緒に診断していきます。

第1診断より正確な結果が得られるため、診断後に耐震補強設計がおこなわれることが多いようです。

第3次耐震診断

第3次耐震診断では、おもに梁や壁などが耐力に影響する住宅が対象です。第2次診断でみた柱、壁、鉄筋の寸法に加え、梁の影響力も考えて耐震性を算出する診断になります。いかに建物が水平を保つことができるかまで診断してくれるので、より詳しい耐震性を知ることができます。

耐震診断を会社に依頼した場合にやってもらえることの主な内容

耐震診断を会社に依頼した際の流れについて

耐震診断はその建物を設計した会社、もしくは施工した会社に依頼するのが一般的です。しかし、それが難しい場合もあります。そのときは地方自治体に相談して、耐震診断をしてくれる会社を紹介してもらいましょう。

耐震診断を会社に依頼した場合、まずは予備調査がおこなわれます。予備調査では建物の設計図をみて、建物の構造や面積、高さ、着工年数、増築やリフォームの有無などを確認します。また、建築確認通知書や検査済証があるかの確認もおこないます。

まずは設計図通りに建築されているかを確認して、その結果から耐震診断のレベルを設定し、耐震診断の見積書の作成をおこないます。見積書の内容を承諾すればレベルに合った耐震診断をおこないます。現地での劣化状況の調査、壁や柱などの実測、コンクリートの強度を見るなどの各種試験をし、建物の耐震性を数値化します。

設計図による予備調査と耐震診断をふまえて、住宅に耐震性があるかを評点として表し、報告書を作成します。もし耐震性に欠けるとなれば、住宅の所有者と相談してどのように補強していくかを考えてくれます。

このように、耐震診断を会社に依頼するとセルフチェックでは分からない部分まで正確に耐震診断をおこなってくれます。ご自宅に不安を感じるかたはまず会社に耐震診断を依頼してみましょう。

耐震診断にかかる費用の目安

耐震診断を会社に依頼した場合、建物の構造によって費用が変わってきます。鉄筋コンクリート造の場合、住宅1軒あたりおおよそ約40~200万円の費用がかかることを予想しておきましょう。また、在来軸組構法の木造住宅であれば延床面積120㎡ほどで約5~50万円とされています。

もし設計図がない場合は、再作成が必要となることと費用が別途かかるので注意しましょう。また、建物が大きくなればなるほど、耐震診断は割安になります。

耐震診断の費用は、会社によって異なるので依頼する際に複数の会社から見積もりをとって比較するといいでしょう。見積り書を確認して、コスト面や構法を把握したうえで依頼する会社を決めることをおすすめします。

耐震診断にかかる費用の目安

耐震診断をするならチェック!自治体から補助金が出ることも

前項でも述べた通り、耐震診断を会社に依頼すると多くの費用がかかります。耐震診断をするということは補強工事も視野に入れていることが多いので、費用はなるべく抑えたいところです。

そんなときは、一度お住まいの地方自治体に相談してみることをおすすめします。多くの自治体では耐震化を進める動きが活発におこなわれており、耐震化への補助金制度が取り入れられてきました。自治体が提示している条件を満たせば、耐震診断の費用を補助してもらえることがあります。

多くの自治体が提示している条件を例として挙げてみると以下のようになります。

・自治体が管轄している住所に居住していること

・市民税、資産税などの税金の滞納がないこと

・昭和56年5月31日以前に着工されている建物であること

・2階以下の住宅であること

・住宅以外の用途が1/2未満であること

このような条件をもとに地方自治体が審査をおこないます。補助金は耐震診断の費用の約3分の2~5分の4支給されることが多いそうですが、自治体によっては無料で耐震診断をおこなっている場合もあります。お住まいの地域によって条件や補助金額は異なるので一度問い合わせてみてください。

フロアコーティングのおすすめサービス

まとめ

耐震診断を会社に依頼することによって、より正確で詳しい住宅の耐震性を知ることができます。耐震診断は第1~3次耐震診断まで設けられ、建物の状態によって診断レベルが割り振られます。建物の耐震診断を会社に依頼するときは、家を建てたときの設計会社や施工会社に依頼するのが一般的ですが、困難な場合はお住まいの地方自治体に相談しましょう。

また、耐震診断にかかる費用も自治体によって補助金が出ることもあるので、相談してみることをおすすめします。正確な耐震診断をおこなって、地震に強い家にしていきましょう。

耐震工事を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「耐震工事」をご覧ください。

関連記事カテゴリ一覧

ページトップへ戻る