
ご自宅のお庭に青々と茂った芝生が一面に広がっている光景は、多くの方の憧れでもあるのではないでしょうか。芝を取り入れているご家庭は、今も少なくありません。お子様やペットが庭で駆けまわったり、休日の楽しみに日光浴を楽しんだりと自宅のお庭でできることも広がります。
そんな芝生をご家庭で育てたいとなったとき、せっかくですから健康で密度の高い芝にしたいですよね。芝生を育てる前に、大切なことがあります。それが、芝生が好む土づくりをすることです。
芝を張る前の土が、必ずしも芝生に合った土であるとは限りません。芝生を張る前の土が、芝生にとって条件のよい土なのか確かめる方法をご紹介します。また、芝生が好む土の作り方もみていきましょう。
目次
芝生が好む土壌の特徴
芝生がどのような土を好むのか、知っておくとよいでしょう。あらかじめ土壌の改良をすることは、とても大切なことです。芝生は、土に根を広く張って育っていく植物です。そのため、芝を張ってからでは土壌を掘り起こしたり、改良をしたりすることはできないのです。
芝生が好む土壌は、基本的に部分と含まれる空気、そして水分がバランスよく含まれているものです。土壌は、雨が降ると水分が多くなり空気が追い出されます。一方で晴れの日が続くと水分が蒸発し、空気が多く土に入ります。どちらか一方が多い土壌だと、このバランスがとりにくくなってしまうのです。
またとくに大切なのは、水はけのよさです。水はけがよくないと、土のなかの湿度が常に高い状態になり、根が腐りやすくなってしまいます。根が腐ってしまうと、芝生が枯れる原因にもつながります。
芝生が好む土壌かどうか確認する方法
もともとの土壌がどれくらい空気を含んでいるのか、水はけがどれほどよいのかは、なかなか判断が付きにくいものです。そこで、現在の土壌が果たして芝生が好む土なのかを確かめてみましょう。
方法は、芝生を張る場所の土壌に水を与え、その土を手でこねてみます。その際、棒状に形成できるものは芝生に向いた土とはいえません。水分を与えてこねても、棒状にはできないのが芝生に向いた土の特徴です。
しかし、まったく固まらないのもよくありません。砂のみで構成されているものだと根を張りにくく、芝生も育ちにくくなります。手でこねても棒状にはならないものの、多少は粘土も含んでいるものが最良だといえるでしょう。
このような土の状態のことを、「砂壌土(さじょうど)」といいます。芝生には砂壌土が最も向いているのです。砂壌土は水はけもよい一方で、粘土も含まれているため根も張りやすい特徴があります。
最も粘土質であるのが埴土(しょくど)、粘土質に少し砂が加わったものが埴壌土(しょくじょうど)といいます。砂と粘土が半分ずつ含まれている壌土(じょうど)でも一応芝の育成は可能ですが、最適だとはいえません。粘土質が多いと、水の通りや空気の通りが非常に悪いからです。
ほとんど砂で構成されているものを砂土と呼びますが、こちらも芝生には適していません。とくに西洋芝は、乾燥しすぎると枯れてしまいます。一度芝生を張ろうと考えている場所に水をまき、手でこねてみてください。
芝生が好む土壌をつくるには「土壌改良」がおすすめ
先述した方法で芝生が好む土かどうかを確認し、芝生が好む土質ではなかった場合、芝生を張る前に土壌改良をする必要があります。どのように土壌改良をすればよいのか、みていきましょう。
土壌改良でも大切なのは、芝が育つうえで不可欠な通気性と透水性がある土壌にすることです。芝生が好む土にするには、まず堆肥をまきます。堆肥は、土を適度に粒にしてくれたり、肥料をより効果的に芝生に伝えてくれたりします。芝を張った直後は、堆肥によって根の付きがよくなったり、また病害虫を防ぐ役割も果たします。
土壌の水はけが悪い際に活用したいのが、川砂です。川砂は粘土質の土であっても通気性や透水性を高めてくれます。投入する際は、もともとの土がどれほどの粘土質かによって川砂の混ぜる量を変えましょう。少なくとも、もともとの土に対して3割程度、粘土質であった場合は5割程度投入します。
5割混ぜる場合は、その分土壌は上がりますので、あらかじめもともとも土を投入するぶんを除いておくなど、なにかしらの対策が必要です。
基本的には、堆肥と川砂で土壌改良は十分できます。これに加えて、透水性や通気性に富んだバーミキュライト、通気性を挙げてくれるピートモス、さらには通気性と透水性を高めてくれる黒曜石を取り入れるのもよいでしょう。もともとの土質がどのようなものなのかを確認し、必要に応じて投入することをおすすめします。
その他の土壌づくりに役立つ方法
土壌づくりは、土壌改良だけでも十分ですが、そのほかにも芝生の生長に有効な作業があります。通常の雨の量ではよいですが、台風やゲリラ豪雨などで多くの雨が降った際、水はけが間に合わなくなってしまう可能性があります。芝生が好む土づくりもとても重要ですが、それとともに少し工夫を加えることで、土の弱点もカバーすることができます。
表面排水
斜面を側溝などに向けてつけておくと、さらに排水性がよくなります。表面排水とは、芝生を張る場所にあらかじめ斜面をつくっておくことを指します。万が一透水できないほどの大量の雨が短時間に降っても、斜面に沿って雨水が流れてくれるため安心です。
暗渠排水(あんきょはいすい)
暗渠排水とは、地表から深さ40センチほどに排水パイプを通して、排水性を高める方法です。芝生全体の水が排水パイプに集中するように作り、敷地外に水が出るような構造にします。
暗渠排水を行っておくと、排水に関しての心配は一掃されますが、一方で工事費用がかなり掛かってしまうのも事実です。芝を張る面積が広ければ広いほど、導入コストがかかってしまいます。
また、DIYでの設置も可能ではありますが、上手く排水パイプに水を集中させることはかなり難しいものです。手軽にできるものではありませんが、土の透水性に心配がある場合は暗渠排水を導入してもよいでしょう。
まとめ
芝生が好む土は、透水性と通気性のよさのバランスが取れたものです。芝生が好む土壌かどうかを調べる際には、もともとの土に水を与え、手でこねてみてください多少の砂っぽさがあり、手でこねても棒状にならない土であれば、芝生が好む土であるといえます。
もし芝生が好む条件の土ではなかった場合でも、土壌改良を行えばその場所に芝生を張ることができます。土壌改良は基本的に堆肥と川砂を取り入れることで、芝生が好む土壌に仕上げることができます。
土壌改良だけでなく、芝生が好む環境にするために、表面排水や暗渠排水もおすすめです。土壌の弱点をカバーしてくれるだけでなく、ゲリラ豪雨や台風の際でも排水性をある程度保つことができるのです。芝生を張る前に土壌にこだわり、芝生がより健康に育つことができる環境づくりを整えましょう。
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